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Posted by ブクログ
法律ってやっぱり知っておいた方がいいのかなーくらいの素人が、ふと目にした新書を手にした程度のきっかけで読んだのだけど、まあ非常に面白かった。
日本の民法は難しいらしい。一つには、条文にない解釈が小さくない役割を担っているという事情があるらしい。解釈で回っている民法はふつうの人には理解し辛いものだという。こういう不透明な契約法は国際市場でスタンダードになりえない。かたや欧州では民法改正は繰り返されてきた。そこには自国の法の標準化によるメリットがインセンティブとして働いていたのである。こういう情勢の中にあって、我々もまた100年間わかり辛いままだった民法を改正して、法務コスト削減と国際競争力の強化を目指していこうよ、というのが筆者の強い主張であるようだった。
読み進めていくうちに筆者の立場が見えてきて、それを念頭においてもう一度頭から読み返したいと思うような本だった。
Posted by ブクログ
仕事のための読書。
木村草太先生が、『キヨミズ准教授の法学入門』で、民法の入門書としてすすめていた本書。
民法についての知識といえば、大学生のころに受けた短い授業のおぼろげな記憶のみという自分が、いきなり改正についての本を読んで大丈夫なんだろうか……という心配しつつ、読み始める。
結論から言えば、その心配は杞憂に終わりました。
いま国会で検討されている、民法の契約に関する部分の改正を糸口に、民法の扱っている内容、市民が日常生活の中でいかに民法と関わっているか、
明治時代に日本で民法が成立した経緯、世界の経済情勢の中での立ち位置などが、順を追って説明されるので、まったく予備知識がなく読んでも、おおよそ民法というものが何のためにあり、世の中でどう機能しているのか、その全体像がつかめるようになると思います。
やや専門的な言葉や考え方が出るたびに、簡単な説明が付されているのも好印象。
こういう読み手への気遣いって、実際に本を書いているときには、なかなか難しかったりすると思うんだけど。
すごいなあ。
個人的に好きなのは、第4章「日本民法の生い立ち」。
いつもなら立法の歴史なんて難しいしと読み流してしまいそうなところなのですが、すっかり予想を裏切られる面白さ!
著者の筆の力なのか、早く諸外国に追いつかなければという明治政府の焦り、集められた精鋭陣の若さと挑戦、解釈論の激しいぶつかり合いや挫折などがまるでドラマのようで、夢中になって読んでしまいました。
この部分、我妻栄を主人公に、大河ドラマにしたらいいのになあ……などと妄想も膨らみます。
今まで、改正法案が通るか、通らないか、という視点でみていたニュース。
本書を読んだことで、本書が刊行された2011年の後の経過も含めて、どのような改正になって、社会がどう変わるのかという点に、今よりも少しだけ自分なりの興味を持って接することができるように思います。
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