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一匹狼弁慶、官僚の典型富樫、落魄の貴公子義経。ホンネとタテマエの葛藤に生きる三人の男達。全十九段の分析を通して、日本人の原像を描いた名作の魅力を探る。
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Posted by ブクログ
勧進帳といえば歌舞伎好きの方には「またか」と言われるほどのものと聞いたけれど、だがその昭和以降に根付いてしまった大衆性故に見過ごし、忘れてしまっていた「義経と弁慶」、「弁慶と富樫」という関係を改めて考えなおすことができる良い一冊。もちろん純粋に筋書き、歌舞伎ばかりの側面にかぎらず、弁慶役者といわれた...続きを読む幸四郎についてはもちろん、生み出した7代目團十郎と彼を取り巻く環境や世相、そして現在の勧進帳についても鋭い目を向けている。無視の出来ない能の「安宅」「翁」、軍記物「義経記」、黒澤明「虎の尾を踏む男達」、ピエール・ブルジュアッドの「パスポート」も解説しながら「関を越えるもの」と「関を守るもの」の対立を真摯に追求している
歌舞伎評論の第一人者として知られる著者が、「勧進帳」の魅力について論じた本です。 四代目市川海老蔵(七代目團十郎)が、能の「安宅」をもとに「勧進帳」を構想し、1840年に河原崎座ではじめての上演がなされるにいたるまでの経緯や、明治時代の九代目團十郎の死後、現代にいたるまで「勧進帳」が数多く上演され...続きを読むるようになったことなどが解説されています。 つづいて著者は、「勧進帳」の作品そのものに立ち入って、その魅力についての考察をおこないます。とくに、「勧進帳」のもとになった能の「安宅」との比較を通して、中世的な無常観にもとづく「安宅」とは異なり、現世に生きる人間の情感がくっきりと示されているという指摘がなされます。さらに著者は、弁慶、富樫、義経の三者について、それぞれの劇中での役割を明らかにし、「勧進帳」が現代の日本人にも訴えかける内実をもっているということを論じています。 サブタイトルに「日本人論の原像」とあるように、最終的に著者の議論は「勧進帳」に惹かれる日本人の文化的な特質にまで説きおよんでおり、個人的にはこの部分はやや蛇足めいた印象を受けてしまったのですが、おおむね興味深く読むことができたように思います。
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勧進帳 ――日本人論の原像
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渡辺保
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