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「本屋になりたい」という気持ちのままに東京の巨大新刊書店から沖縄の小さな古本屋へ。この島の本を買取り、並べて、売る日々の中で本と人のあいだに立って、考えたこととは。
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Posted by ブクログ
僕は、「古本屋」がとても好きで、ちょっぴり苦手である。やはり、本好き(これは、「読書好き」とはまた異なる。どちらかというと、本という「物体」が好きである)であるから、こぢんまりした空間に、無数の本が並べられていることにはものすごくわくわくする。古本屋に並べられたそれらは当然、「誰かが売ったもの」であ...続きを読むる。そして、それらはわざわざ「古本屋に売りにくる」ようなちょっと変わった人がもっていたものであったり、めぐりめぐって「古本屋にやってくる」ことになったような変わったものであったりするわけで、そう考えると古本屋に並べられた本たちというのはなんだか不憫で愛おしい。日陰者たちが集められた空間が、日陰者にとって居心地いいというのは真っ当であろうと思う。しかも、これは本書の古本屋の性質とは異なるが、古本屋というのは多くは「本好き」が集まる空間であり、当然そこにいる人間の大半は「本好き」なのである。だから、まるで知らないひとたちなわけなのに、どこか親しみを感じやすい。別に、言葉を交わすようなことはないわけだが、そんなことすら必要ないくらいに。以上のことから、僕は古本屋が好きである。 では、そんな古本屋のどこがちょっぴり苦手かというと、これまた「古本屋」の性質に起因する。つまり、古本屋というのは店主の店主による店主のための「城」なのである。どこにどの本が置かれていて、どの本とどの本は隣合わせで、というかそもそもどのような本たちが集められていて。そのすべてが店主の理想にもとづいてた「理想郷」、それこそが「古本屋」なのである。しかも、多くはその本はその一冊限りしかない。すなわち、かけがえのないものであるわけだ。そう思うと、その本を棚から取り出し、レジまで持っていくというのは、なんだか店主とその友人の仲を引き裂いているような気さえしてしまって気後れしてしまう。最後のページに書かれた値段を見て、店主はどんな気持ちでこの値段をつけたのだろう、この本とはどのくらい一緒にいたのだろうなどと、「思い出」を邪推してしまう。そのせいか、自分の場合は、その本を取り出そうと本に指をかけるときに、「店主から睨まれているじゃないか」とびくびくしてしまう。そんなこんなで、少しだけ古本屋が苦手でもあるのだ。でも、宇多氏の本を読んで、すこしだけ心が軽くなったような気もする。古本屋で本を買ってこそ、その本の生涯を続かせうる。そんな気がした。もう必要のないところにとどまるのでなく、もっと必要としている人のところへ行く。特別なことではないけれど、そうした方が本がより長くいきいきとしていられることもあるよな、と感じた。し、あの完璧な布陣は「壊されないため」にあるのでなく、むしろ「壊されるため」=売れるためにあるのだということを考えれば、自分がその本を手に取ることは、店主にとっても喜ばしいことなのではないかとも思った。僕が、値段を消しさえしなければ、そこのお店で買ったのだと忘れなければ、別にそんなことさえしなくたって、古本たちと店主はいつまでも「友人」なのかもしれない。
沖縄の古本屋ウララの店主が綴る古本屋としての暮らし。読んだからと言って古本屋を始められるわけじゃない。ビジネス本じゃない。街に溶け込む古本屋の生業をやさしく描いている。今度那覇に行ったら是非覗いてみたい。もちろん、ぶらっといつも古本屋を覗くようにね。
本屋になりたい。 2回目なんだけど、1回目とは違う部分に惹かれたり、 違うこと考えたりする。 それが本の良さなんだよなあ。 1 お金をどう使うのか 2 本屋のシステム 3 新刊書店と古本屋の違いとこれから とくに、お金の使い方。 ただ、欲しい、なになにしたい、ではなく そのお金が誰の元に入るの...続きを読むか。 そのあとどうなるのか。 そんなことまで考えて使えたらステキだなあ
チェーンの新刊書店ではなく、自分の街や日本中、世界中の旅行先の本屋さんに立ち寄りたくなる一冊です。宇田さんと沖縄の人とのやりとりがあたたかくて、優しい気持ちになりました。
本に対する愛がいっぱい詰まった、あったかい本。この本がちくまプリマー新書から出たことも、同時に喜びたい。沖縄にあるので実際にこの本屋に行く機会は今後あるかどうかわからないけど、それでも、離れた場所でこうやって本屋をやっているひとがおるねんなぁと思うだけでも、がんばってほしいと思える。
まず素直に憧れる。 本を扱い、地域に根ざして生きる姿。 本というものの力を信じストレートにそれを表現し続けている姿に。 こういう本屋が近所にある地域の人々は幸せだなぁと、思う。
本屋になりたい私が「本屋になりたい」を読む。頷けるところばかり。違うところといえば、私はやっぱり新刊を主に扱いたいなというところ。著者の宇田さんはウララを開く前は大手の新刊書店で働いていたから、両方の立場から「本を売ること」について書けるのが強み。本州から距離を隔てているおかげで独自に発展した沖縄の...続きを読む「県産本」、沖縄の出版文化についての話も面白い。 このウララみたいに、新刊書も扱う古書店がもっと増えてほしい。新刊書店は品切れ重版未定の本や絶版になってしまった本は扱えないけれど、古書店なら仕入れることができる。新刊書籍の直取引の卸値を今よりも下げてくれればもっと色々なところで本を売ることができる。新刊書店と古書店の垣根なく、本ならなんでも置いてある本屋がどんどん増えてくれた方が、きっと楽しいと思うから。 “自分の店があってもなくても、「本屋になりたい」という気持ちは、ずっと持ち続けていく気がします。” 宇田さんの言葉は、好きな仕事で生きていきたい人の背中をそっと押してくれるものだ。
沖縄の市場で小さな古本屋を営む著者のエッセイ。 以前ボーダーインクから出版された本は古本屋になるまでのことを多く語っていたけれど、こちらはおもに古本屋として板についてきた日々が描かれていて、より落ち着いたやさしい語り口で、本を大切にしている気持ちが伝わってくる。 「沖縄の人には、自分たちのために書...続きを読むかれた本がこんなにある」 沖縄で本屋をする、ということがとてもうらやましく思える言葉だと思う。
感想 本を売る。書いた人がいて、運んだ人がいて、買ってくれる人がいる。当たり前だけどみんなに支えられないと本屋はできない。感謝を忘れず。
「本屋になりたい」宇田智子。 ジュンク堂書店の社員だった著者が、那覇支店に勤めて、そのまま沖縄で退社して小さな古本屋を始める。 そんな著者の日常、愚痴、考えること、古本屋の仕組み、新刊本屋の仕組み、などなどが綴られます。宇田さんという方が徹底して非常に謙虚で文章にもそれが現れ、僕は好感を持ちまし...続きを読むた。 「ドーダ」感や、「結局自慢かよ」感が、ほぼありません。(この自意識コントロールはなかなかなものです。意外と難しい) ご自分で本を出したときの感慨や、イラストを高野文子さんにダメ元で依頼した気持ちなど、謙虚なのに文章は活き活きしています。素敵な作家さんだな、と。その後どうされてるのか分かりませんが。
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