神社にお参りして御朱印をいただくようになって、神社と神道への興味が増したが、よくよく考えると日本神話について体系だった知識がないことに気がついた。そこに書店で、読みやすそうな本があったので購入。
おかげさまで、昔百科事典で読んだギリシャ神話と同じ程度には理解が進んだと思う。
神話はフィクションだ
...続きを読むろうというツッコミには、そうはいっても成立過程で様々な時代背景が反映されているはずだ、が答えとなる。
『日本の神々』という本で神に大和朝廷系と出雲大社系の2系統が交錯しているという話も頭においてふむふむと読んだ。
日本はもともと無人島で、アフリカで発祥した人類が順次渡ってきて日本人になった。神話の中には、複数次の移民が対立や協調の果てに日本人となり、ひとつの神話を共有するようになった過程≒大和朝廷が政権を確固にする過程がいくらか織り込まれているように思う。
倭健命の東征、神功皇后の朝鮮遠征など、かなり露骨に当時の歴史が反映されてはいないだろうか。
神も八百万とはいうが、天皇の権威の根源たる皇祖神の系譜と、自然現象を神としたもの、土着の神(神話編纂者より前に日本に定住した者の神)を取り込んだもの、渡来人の神、仏教由来の神、ほぼ妖怪の神や付喪神、そして人を神格化した神など、様々な系列があり、それらは同じではないことが分かる。
より深く古代日本について語れるように、粛々と資料を読み進めていこうと思う。