この本は日清・日露戦争中、日本の武士道精神を西洋に紹介することで、日本の国際的地位向上を図ることが狙いで、いわば「広報」的な目的を持って書かれた本。
世界で日本といえば「サムライ」という言葉が出てきますが、この本によるものだったのですね。
なんならこの本によってルーズベルトが日本びいきになり、日露戦
...続きを読む争の調停役になったというのだから胸熱。『武士道』の「その功績、三軍の将に匹敵する」と後書き解説にも書いてあります。そんな本をすっかり平和な時代の日本で読んでいる、というのも感慨深い。。。
ちなみに岡倉天心の『茶の本』も同じ時期に日本の文化や精神性を広めるために書かれている本です。日本が近代化を進め世界と対等になるために、自国の文化を発信する。海外の技術や文化をなんでもかんでも取り入れていただけではなかったんですね。
ちなみに『武士道』は「切腹」など海外から見たら独特に見える作法の元となる考え方を、海外で有名な書籍などから同じもの(あるいは対比できるもの)を引用して説明しているので、海外の人からも分かりやすかったと思います。
切腹の様子を描写しているところはぜひ読んでみてください。「はわぁゎぁ〜(T ^ T)」となります。