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かつての日本には、わが国固有の伝統精神があった。武士道もそのひとつである。それは、新渡戸稲造が1899年に英文で『武士道』を発表し、世界的な大反響を巻き起こしたことでもわかる。当時の日本は、まさに文明開化の真っ只中であった。怒涛の如く押し寄せる西洋の新しい価値観によって、社会全体がことごとく西洋化していった。その変わりゆく姿を見て、新渡戸稲造は「日本人とはなにか」を問い直そうと考え始めた。そして彼は失われゆく日本の伝統精神を振り返ったとき、「武士道」こそが、日本人の精神的支柱であり、それを世界に広く紹介することが日本のためになると考えた。本書はその現代語訳である。発刊当時の明治期と同様、現代の私たちは急速な国際化の中で、日本人のアイデンティティを見失いつつある。今こそ私たちはもう一度「日本人とはなにか」を問い直す時期にきているのではないか。倫理観・道徳観を改めて考えることができる格好の書。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年06月12日
武士道という日本国民に根づく思想を体系化した唯一の思想書。
武士道は日本人の中に深く根付いている考えであるが、教義もないため成文化されていない。権力を持っている者ほど質素に自分を律して生きなければならないという武士の考えが根底にある。
武士道の根幹を成すのは「義」である。これは過去の偉人である...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月26日
この本は日清・日露戦争中、日本の武士道精神を西洋に紹介することで、日本の国際的地位向上を図ることが狙いで、いわば「広報」的な目的を持って書かれた本。
世界で日本といえば「サムライ」という言葉が出てきますが、この本によるものだったのですね。
なんならこの本によってルーズベルトが日本びいきになり、日露戦...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月24日
日本の自己啓発本の原点
現代の自己啓発本では主に、「周りに影響されないブレない自分を持つ」、「すぐに行動する」「自己肯定感を高める」、「人徳を積む」、「承認欲求について」、「部下と上司の関係」等の内容が主であると感じた。
武士道はこれらの問題について、義、勇、仁、礼、誉、忠の項目で説明しており、こ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月09日
武士道とは何か、日本の武士道精神そのものと、それが日本人の心や動作に浸透してきた背景が理解できる。著者が明治維新後30年くらいで外国人向けに書いたという視点で意識して読むと良いと思った。
時代が違うので当然価値観も違うが、少なくとも今でも日本人の心に受け継がれてきているものもたくさんあり、またそれは...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月04日
今日の会話の中で私たちは、「彼は侍だ」とか”大和魂”という言葉を使うことがある。しかし、それが何を示すのか明確な定義を教わることはなく、経典のようなものも少ない。だから、著者である新渡戸稲造はこれらを日本人に受け継がれる精神”武士道”として、まとめたのである。
孔子の教えである「五常の徳(仁・...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月13日
「武士道」には、日本人の国民性の特徴が詰まっているなと感じた。美化しすぎな印象はありつつも、理想を追い求めたものだからこそか。
比較対象として、騎士道、ドイツのゲミュート、英国のジェントルマン、フランスのジャンティオムなどが挙げられているところでフムフムと思った。
武士道を形成する様々な概念について...続きを読む
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