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この国はこれからどうなるのか。ソフトウェア産業が経済の中枢を占めるポスト工業化社会では所得格差が拡大し、リスクと不確実性が増大し、自由競争の結果が「一人勝ち」に終わる。地球温暖化や資源の枯渇といった問題も深刻化する。こうした中で「持続可能な発展」を成し遂げ、本物の「豊か」な社会を実現させるには何が必要か。そのための処方箋を、教育、福祉、グローバル化、地球環境問題など多面的な視点から提示する。「調和ある社会」への道を指し示す、希望の書である。
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Posted by ブクログ
−「豊かさ」とは何か?この国が向かうべき方向はどこか?−これまで日本が歩んできた道を再確認し、現状がどうなっているかを考察し、未来への道を示す構成となっていて、全体的に良くまとまっており読みやすかった。環境問題を制約条件として科学技術や社会の仕組みを考えている所は共感できる考え方だと思った。教育につ...続きを読むいても賛同でき、自分の考えをまとめるのにとても役に立った。
英、サッチャーは学校教育に市場原理(競争と格差)を持ち込もうとしたが失敗。 失業率低下は景気の低迷のみだけでなく、若者の学力の低下、働くことの意識の低下によることも考慮に入れなければ すなわち教育が国を創る。 自動車産業が発展していると部品産業、保険産業、税金も潤うが、携帯電話のように一体化し...続きを読むたモノが発展したとしても潤うものは少ない。 オイルショックは無資源国家日本の製造業をポストモダニズム化(省エネ、低燃費車など) 公共交通機関の利便性の向上が持続可能な開発に資する技術革新の例として挙げられる。
前半は未来の日本人にとっての(GDP以外の)「豊かさ」について、オーソドックスな提案がまとめられている。しかしむしろ参考になったのは本書の半分を占める「環境と持続発展」問題についての記述である。米国が指摘する京都議定書の「致命的欠陥」とはなにか。CO2削減のに向けて、国際的取組みにはどのようなことが...続きを読む挙げられるか。難しい用語は丁寧な解説を加え、今後の具体的な環境経済・政策について、大変わかりやすく解説している。
ホットエアとは、次のことを意味する。京都議定書はロシア、ウクライナなど旧ソ連諸国に対し、0%の温室効果ガス排出削減義務を課している。ところが、80年代後半のソ連経済の混迷により、C02排出量は大幅に減少し、現時点で1990年比、約30%もの「意図せざる」CO2排出削減を達成している旧ソ連諸国は、い...続きを読むささかの努力をすることなく、議定書の定める目標を達成できるばかりか、余剰排出権が手元に残ることになる。(190ページ)
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この国の未来へ ――持続可能で「豊か」な社会
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