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現象学こそがわれわれがとりうるもっともラディカルな哲学態度であり、そして、その可能性をさらに推し進めることのなかにこそ、現代思想の混迷を突破する道がある。著者の哲学的デビューの書であり、その原点をいまもくっきりと指し示す本書は、読者に哲学することの意義と歓びを感じさせずにはおかない。
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Posted by ブクログ
著者の初の思想論集です。竹田現象学・欲望論の基本的な発想や、著者のポストモダン思想批判の基本構図まで出揃っており、ほとんど完成に近いかたちで著者の思想が提出されているように思います。 たとえば、デリダや柄谷行人の思想が、現象学の本当の意義を把握していないことに対する批判が、すでに明瞭に示されていま...続きを読むす。著者は、ポストモダン思想はけっきょくのところ、客観的世界との一致という近代哲学の枠組みを本当の意味で乗り越えてはいないと断じます。それらは、主観と客観の一致という近代哲学の基本的な枠組みを踏まえたうえで、その内部の論理を突きつめていくことで到達した立場にすぎないとされます。 これに対して現象学は、客観的世界との「一致」という近代哲学の基本的な枠組みに変わる、新しい哲学の枠組みを提出していると著者は主張します。それこそが、「確信の成立条件」を解明するという問題設定にほかなりません。われわれの前に展開される現象の世界は、自己が生きているなかでたえまなく発動している意味志向に適ったり適わなかったりというかたちでのみ存在しており、「真理」とはそうした営みのなかで妥当することになります。ところが、このような志向的な体験の間主観的な構造のなかで、事物世界の客観的存在という信憑が生まれ、そこから折り返されるかたちで、客観との一致はどのようにして保証されるのかという問いが生じると著者は考えます。こうして現象学によれば、人が「事実」とか「現実」とか呼んでいるものは、存在妥当をめがける自己の志向的なありようからもたらされたものとみなされます。 こうした自己は、具体的に生活しているなかで「世界」の構成をおこない、存在妥当をめがけています。このことに気づいた晩年のフッサールは、知覚し認識する「純粋な意識」から、「生活世界」への移行をおこないました。それは、具体的な生活のなかで形成されたさまざまな志向性の連関構造のなかに、特定の存在妥当や意味妥当を置きなおすことを意味していました。著者はこうした考えをさらに推し進め、自己のエロス的な欲望によって、自己と世界の意味が相互に開示されることを解明しようとしています。 このほか、岸田秀の心的唯幻論や笠井潔の『テロルの現象学』について考察した文章も収められています。
著者(竹田青嗣)2冊めの単行本で、思想評論としては1冊め(1986年に作品社から刊行された)。 ちくま学芸文庫版は、1993年に刊行。
かなり満足。同じ著者の「現象学入門」を読んで以来、ぼくには「竹田現象学」はかなり肌に合いそうだと思っていたのだが、この本を読んでその想いを強くした。 内容は全編にわたって現象学の解説、現象学に対する誤解の払拭、現象学に対する批判への「反批判」。 前半の固い解説口調も良いが、後半の少し叙情的なエッセ...続きを読むイやコラム形式も悪くない。 前半と後半で内容の重複が多く見られ、主題の繰り返しも多いが、現象学の(一見)込み入った概念を腹落ちさせるためには、これくらい何度も同様の説明をされるのも良いだろう(少なくともぼくにはそうだった)。おかげで、フッサールやハイデガーが難解な用語を尽くして語っていたことが、実は意外なほど身近な事柄について論じていたのだ、と気づくことができた。 ただ、現象学に対する批判がほぼ全て「誤解」「的外れ」という論調に思えたことが、少し「本当だろうか」という不安を残した。これをそのままうのみにするなら、世界中で、フッサールを正しく理解しているのは、筆者を含め極小数だ、ということになるが・・・本当だろうか? そういう不安が残ったということで、星は-1。
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