忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

認知機能、創造力、メンタルヘルス、人格形成、
そして記憶にも、「忘れること」が必要だった


従来の研究では、物忘れは脳のエラーと考えられていた。しかし、近年になって「忘れること」には脳機能を支える重要な役割があることが分かってきた。



過剰に記憶力がいい自閉症の症例から、忘却の役割について何がわかるか?
暗記が苦手な医師が、どうして名診断医になれたのか?
認知症の画家の作品から、創作と忘却の関係について何が言えるか?
記憶と忘却はパーソナリティにどんな影響をおよぼすのか?
神経生物学、医学、心理学、コンピューター科学などの分野の知見をつなぎ合わせて、脳の機能としての〈忘却〉にまつわる驚きの発見を描いた、出色のポピュラーサイエンス。



::::::::::本書の推薦のことば::::::::::


「忘れっぽいことは正常であるばかりか、有益でさえある。そのわけを教えてくれる、実用的で、すばらしい本」
――ウォルター・アイザックソン『イーロン・マスク』著者



「忘却は災いではなく、幸いだった。記憶の最新科学を一般読者に向けて情熱的かつ簡潔明瞭に解説した」
――アントニオ・ダマシオ『進化の意外な順序』著者



眼鏡を置いた場所がわからなくなったり、知り合いの名前を思い出せなくなったりして、記憶力に自信をなくした人は、本書を読むといい。(……)忘れっぽいことは、アルツハイマー病の兆候ではなく、脳の大切な機能であることがわかるだろう。

――スー・ハルパーン『A Dog Walks into a Nursing Home』著者

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忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    忘却することが、いかに我々に幸せをもたらすのか。ありきたりな語り口ではなく、面白くユーモアのある文体で書かれている。動物実験によって得られた、忘れることによる新たな回路の生成や、ディスアドバンテージが活きてくる、あの書き口が良かった。

    0
    2025年02月24日

    Posted by ブクログ

    ゆる言語学ラジオで知った本。2章まで読んだ。
    私たちは普段、忘れることを悪いことだと思いがちだけど、この本は忘却がいかに大切かを教えてくれる。もしすべての記憶が鮮明に残っていたら、物事を一般化して理解することができず、複雑な世界をシンプルに整理することも難しくなるらしい…。あと、辛い思い出も忘れられ

    0
    2025年07月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アルツハイマー病の研究をしているコロンビア大学の神経精神科学教授の著書。普段病的な忘却を扱う教授が、通常の誰もがもつ「正常な忘却」によるメリットを分かりやすく説明した本。社会に合わせて記憶と忘却のバランスをとることが重要と、全体を通して語っている。

    些細な細部にとらわれず全体像を把握したり、そもそ

    0
    2024年09月23日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『忘却の効用』 スコット・A・スモール 著

     このところ、名前が出てこない、用事を忘れるなど、「忘却力」がついてきました。これで大丈夫かと心配になってきたところ、ちょうど絶好の書籍に遭遇。

     まず、「忘れる」ということは、個別事象を一般化するための前提。記憶力のいい人は、「朝日のなかで見た犬」と

    0
    2024年07月25日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    症例および原因箇所の説明、
    忘れることは人の心のバランスをとる、感覚的に知っていたことを文章として再確認した感じでした

    0
    2025年08月23日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分がよく物忘れをするので、その特性のメリットはないかと購入。
    あわよくば忘れないようにする工夫があればと思い読んでみました。

    本の内容としては、「記憶に関与する脳の構造(海馬や前頭前皮質など)がどのようにつなぎ合わされて記憶をし、また忘れていくのか?」ということをメインに書かれていました。

    0
    2024年09月08日

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