言語的思考へ 脱構築と現象学

言語的思考へ 脱構築と現象学

1,375円 (税込)

6pt

4.5

20世紀的思考を乗り越え、21世紀哲学の開幕を告げた、画期の書。
デリダやウィトゲンシュタインによってかえって「謎」と化してしまった言語の本質を、現象学的方法によって取り戻す著者オリジナルの試み。
「原理」を提示し、認識の「普遍洞察性」(共通了解の普遍性)に近づいていくという哲学的思考のエッセンスは、こうして再興される!

* * *

[目次]
1章 現代の反形而上学――『声と現象』のマニフェスト
(ヨーロッパ思想の自己克服/脱構築的マニフェスト/根源概念の禁止/エクリチュールと主体の死)
2章 デリダ的脱構築と懐疑論
(「純粋自我」の逆説/懐疑論の本質/差延と超越性)
3章 「現象学的」言語理論について
(形而上学の解体/言語ゲーム/「言語」の現象学/ハイデガーの言語意味論)
4章 エクリチュールと「作者の死」
(言語の信憑構造/言語の「意味」とは何か/エクリチュールの構造/文学テクストの本質)
5章 一般言語表象
(一般言語表象と言語の多義性/指示理論について)
6章 「意味」の現象学
(「意味」の存在論/「発語」の現象学/規則のパラドクス)
7章 「正義」のパラドクスと「否定神学」
(否定神学/正義のパラドクス/倫理の現象学)
終章 現代的「超越項」
(「語りえないもの」の複数性/現代的「超越項」について)
あとがき
学術文庫版へのあとがき

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言語的思考へ 脱構築と現象学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    哲学的思考とはどうあるべきか、の範例になりうる書。
    ポストモダンの哲学が吹き過ぎた後の相対性の荒野に、新たに「普遍性」を打ち立てて行く道筋を示す。
    この書物が21世紀の始まり=2001年に刊行されているのは偶然ではない、と思える。

    0
    2022年05月16日

    Posted by ブクログ

    現代の哲学のなんたるかが少しわかった気がする。
    まずデリダによるフッサール言語論批判を見て、それが帰謬論的な否定に過ぎないこと、また現代の哲学が言語の謎という言語論的アポリアを巡るものであること。

    0
    2022年01月30日

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