筑摩書房作品一覧

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  • 本好き女子のお悩み相談室
    4.1
    「本が売れない」と言われながら、今日も全国で魅力的なブックイベントが開催されている。そして、それらを支える主催者、お客さんの中には熱心な女性の存在が目を引く。「一箱古本市」主催の著者が日本各地のイベントで出会った本好きの女性に、読書遍歴を語ってもらいながら、そのうえで彼女たちが抱えるお悩みを聞き、そこに効く3冊の本を処方する。本好き女子のお悩みブックガイド。
  • 飛田ホテル
    3.7
    社会の落伍者が集まるアパート「飛田ホテル」。刑期を終えたヤクザ者の有池が戻ると待っているはずの妻がいない。有池は妻の足取りを追うが、思いもよらなかった彼女の姿を知ることになる(表題作)。昭和の大阪、光の当たらない暗がりで悲しく交わる男女の情と性。自身も大阪のどん底を経験した直木賞作家が「人間の性」を抉り出す、傑作ミステリ短篇集。
  • 朝ドラには働く女子の本音が詰まってる
    3.8
    1961年放送が始まり、66年に「おはなはん」でブレイクした連続テレビ小説、通称「朝ドラ」のテーマは、なんだかんだいっても女の一代記、女の生き方。社会状況が劇的に変化しても、50周年を機に放送開始時間が8時15分から8時に変わっても、それは変わらない。そして今も、女子は朝ドラに励まされたり慰められたりしている。それはなぜか。ヒロインの人生の戦いは、すべての働く女子の戦いに重ねられるからだ。本書は朝ドラ論であるとともに働く女子論でもあり、働く女子を身近にもつ男子の必読書でもある。
  • 「気づく」とはどういうことか ──こころと神経の科学
    3.8
    「なんで気づかなかったの?」「気づいたらやっていた」などなど、「気づく」という言葉は何気なく使われているが、実際にはどんな状況で使われているのだろうか? 似た言葉に「意識する」があるが、これだと少し意味がずれる。その違いはなんだろうか? 「気づく」というこころの働きを、それに関連する「意識」「注意」「記憶」などの働きとからめて整理することで、「こころ」の不思議に迫る。
  • 平和をつくるを仕事にする
    4.2
    ウガンダやコンゴでの子ども兵への社会復帰支援などを資金ゼロ、人脈ゼロから始めたNGO代表が語る、今世界で起きていること。そして私たちにもできること。
  • アベノミクスが変えた日本経済
    4.3
    「経済最優先」そして「デフレ脱却」をスローガンに掲げた第二次安倍晋三政権発足から約五年。「三本の矢」からなるアベノミクスは、1990年代以来の長期デフレによって縮小均衡に陥っていた日本経済を、本来あるべき成長軌道に引き戻すことに成功しつつある。世論調査等ではいまだ評価の低いアベノミクスだが、経済学的に検証を行えば、十分「日本経済を変えた」と言って差し支えない。本書は、その真実を論理とデータによって示しつつ、さらに、デフレ脱却が完遂されたあかつきには必要となるアベノミクスからの「出口戦略」をどう考えるべきかを提示する。
  • 日本人の9割が知らない英語の常識181
    3.8
    「たぶん」の意味で“maybe”を使うと誤解される? 「フレッシュサンド」「ペットボトル」は英語じゃない? 日本語を直訳して変な表現をしていたり、あまり使われない古臭い表現を多用していたり、全然通じないカタカナ語を使っていたり、日本人の英語は勘違いだらけ! 長年日本人の英語に接してきた著者が、日本では意外と知られていない英語の常識を伝授します。ベストセラー『日本人の9割が間違える英語表現100』シリーズ待望の第2弾。
  • 「対人不安」って何だろう? ──友だちづきあいに疲れる心理
    3.8
    友だちといっしょにいてもホンネを出せない自分がいる。嫌われることを恐れ、気づかいに消耗している……。そこにはどんな心理メカニズムがあるのだろう。若者が抱える「対人不安」とそれを活かす方法を考える。
  • 世間を渡る読書術
    4.0
    謎のイタリア人パオロ氏がはじめたお店は立ち食いそば屋兼古本屋! 「お金もちになるための方法は?」「体罰は必要?」「のらネコと共存するには?」──ご近所の主婦が持ち込む数々の難題を、おすすめ本でズバッと解決。鮮やかなツッコミも冴えわたる知的エンタメ読書ガイド! 「自殺予防に民主主義」「頭か、腹か」「日記に書かれた戦前・戦中」の文庫版おまけ三本を追加。
  • 島津家の戦争
    4.3
    鎌倉時代から650年にわたり薩摩の地を治めてきた島津家。その私領である都城島津家は4万石に多数の武士を抱え、藩の中で特殊な地位にあった。その都城島津家が残した日誌をはじめとする多数の史料から、明治維新とその後の日本の近代化を主導した薩摩藩の実像、都城島津家の君主と家臣団の知られざる物語が浮かび上がる。薩摩から見たもう一つの日本史、迫真の歴史ノンフィクション。
  • ラピスラズリ
    3.9
    冬のあいだ眠り続ける宿命を持つ“冬眠者”たち。ある冬の日、一人眠りから覚めてしまった少女が出会ったのは、「定め」を忘れたゴーストで──『閑日』/秋、冬眠者の冬の館の棟開きの日。人形を届けにきた荷運びと使用人、冬眠者、ゴーストが絡み合い、引き起こされた騒動の顛末──『竃の秋』/イメージが紡ぐ、冬眠者と人形と、春の目覚めの物語。不世出の幻想小説家が、20年の沈黙を破り発表した連作長篇小説。
  • 勘定奉行の江戸時代
    3.9
    江戸幕府の財政は、初期の頃からほとんどいつも火の車。お金の問題を切り盛りした勘定奉行だが、財政だけでなく農政、交通、司法など政治機能の多くを担い、寺社奉行・町奉行とともに三奉行の一員として、政治案件の意思決定にも深くかかわった。そんな重要役職にもかかわらず、いや重職だったからこそ、家格でなく実力で、ノンキャリアの叩き上げが奉行にのぼりつめる内部昇進の仕組みもあった。社会・文化の変化・成熟、幕藩体制の揺らぎなど、江戸幕府二七〇年の盛衰を、勘定奉行の業績や素顔から解明かす。
  • 集中講義! ギリシア・ローマ
    3.0
    古代地中海を中心に歴史をつくりあげたギリシアとローマ。同じような時期に政治・経済・文化が発展していったが、ギリシアではポリスがまとまり大国とならなかった一方、ローマは超大国へと、その覇権を広げていった。また思想・哲学などの華々しい文化が生みだされたギリシアに比べて、ローマでは目立ったものは出てきていない。なぜ、そのような違いはうまれたのか? ギリシアからローマへ受け継がれ、その後ヨーロッパまで影響をあたえたものはなにか? それぞれの専門家が通史からはこぼれおちた側面に光をあてる。
  • 家庭の事情
    3.8
    定年になった三沢平太郎は退職金と貯金を合わせて300万円を5人の娘と自分で平等に6等分することにした。その金を元手に喫茶店を開いた長女、お金に困っているという恋人に貸した次女、旅行の資金にする三女、株式に投資する四女、会社で高利貸しを始めた五女、小料理屋の女に入れあげる父、平太郎。それぞれの50万円の使い道から三沢家にドタバタ劇が巻き起こる?!
  • 焼肉大学
    -
    焼き肉店のメニューの一つ一つは、偶然に出来上がったものではない。長い歴史の中で、人々の生活の知恵が積み重なってつくられてきた「文化」なのである。だから、おいしいだけでなく、科学的に見てもすばらしい価値を持ったものが多い。焼き肉料理を単に楽しむのもいいけれど、この本を読んでから、また読みながら食べると、いままでとはまた違った味わいを口中に感じること、請け合いである。
  • 趣味は読書。
    3.9
    ふだん本を読まない人が読むからベストセラーになる。だからいわゆる「本読み」は、ベストセラーを読まずに批判する。が、それでいいのか? そう思った文芸評論家・斎藤美奈子が果敢に挑みました。49冊を読み倒し、見つけたベストセラーの法則が6つ。読めば、抱腹絶倒、悲憤慷慨、そして世間の事情がわかってきます。文庫化に際し書き下ろしたのは『国家の品格』『東京タワー』など6篇。大増補版。
  • 働く女子のキャリア格差
    3.8
    今や過半数を超えた夫婦共働き世帯。育休後職場復帰して、いかに活躍できるか、活躍の環境をどう整えるかが個人と企業の双方に問われている。働く女性側には「時短トラップ」「マミートラック」「ぶら下がり化」など数々の両立の壁が、受け入れ企業側には「過剰な配慮」「理解のない上司」「権利主張女子」問題が……。本書では、職場の問題の根源を分析し、全体の生産性アップのための解決策を具体的に提案する――働きやすく、やりがい・キャリアも実現する真の働き方改革とは。育休取得者4000人が生まれ変わった思考転換メソッドを初公開!
  • 英語教育の危機
    3.6
    子供たちの未来を左右する2020年施行の新学習指導要領からは、この国の英語教育改悪の深刻さが見てとれる。たとえば、中学校・高校では「英語は英語で教えなければならない」という無茶なルールを作り、小学校で「英語」は教科としてスタートするのに、きちんとした教師のあてはない。また学習指導要領以外にも、2020年度からは現在の「センター試験」は廃止されて、どれも入試として問題含みの「民間試験」を導入するという。どうして、ここまで理不尽なことばかりなのか? 第一人者が問題点を検証し、英語教育を問いなおす。
  • 誰でもカンタン!「いい字」が書ける ──双雲流二〇の極意
    3.0
    たとえ上手でなくても、その人らしい「いい字」を書くことは誰にでもできる。今では、少なくなったとはいえ、葉書や、年賀状、メモなど、まだまだ文字を書く機会はある。この本では、書道家である著者のリードのもとに、ひらがな、漢字を書く基本、それから、自分らしく書く楽しみ、伝える楽しみを学んでいきたい。「自分らしい、いい字を書く」そのための極意を、シンプルな言葉で伝える。お手本を見ながらドリルをすることで、すぐに体感できる。
  • ニッポンの肉食 ──マタギから食肉処理施設まで
    3.7
    身近な食材なのに、実はわからないことだらけの肉。畜産肉のシステム化された生産や流通の過程から日本の自然が育んだバラエティ豊かな野生の獣肉まで、多数の写真とともに日本の肉食文化の奥深さを紹介する。
  • 北欧の旅 ──カレル・チャペック旅行記コレクション
    3.4
    故郷をこよなく愛するとともに、世界の多様な風景・風俗を愛したチャベックは多くの旅行記を遺している。その優しくユーモラスな筆致は、深い悲しみと叡智を底に秘め、世界中に今もなおファンが多い。本書は1936年、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーを巡った記録。船と鉄道と車で、原始の面影を残す森やフィヨルドをたどり、壮大な自然と素朴な人間の暮しを感動いっぱいに描く。イラスト多数。
  • 新しい時代のお金の教科書
    3.8
    お金はこれからどうなるのか? お金の歴史とその仕組み、そして変化、未来まで、スッキリ解説します! ▲お金の起源は、物々交換ではなく動かせない石だった?/▲通貨の価値は信用×汎用というシンプルな方程式で測れる/▲国家、技術、経済、社会の変化が、お金を変化させる/▲新しい時代、お金についての10の習慣を意識する
  • 妊娠小説
    3.8
    『舞姫』から『風の歌を聴け』まで、望まない妊娠を扱った一大小説ジャンルが存在している──意表をついたネーミングと分析で、一大センセーションを巻き起こした処女評論。待望の文庫化。
  • 人生を豊かにする学び方
    3.2
    目の前の勉強から少しだけ離れて考えよう! 一人一人の「学び」を育てることは、偏見や思い込みから解放され、選択肢を増やし、目的に応じて自分の道を選ぶためにも大切なのです。
  • イスラーム思想を読みとく
    4.0
    現代イスラームの「過激派」と「穏健派」の争点はどこにあるのか? なぜ、同じスンナ派同士で争うのか? 「穏健派」のムスリムは、なぜ「過激派」を「破門」しないのか? イスラーム神学、古典イスラーム法学、現代イスラーム思想を横断し、問題の背景と核心に迫る。「イスラームのテロ」に警鐘を鳴らすのでも、「平和な宗教」としてイスラームを擁護するのでもなく、対立の思想的争点を浮き彫りにする一冊。
  • 食品サンプルの誕生
    4.5
    どんな田舎にも、どんなにさびれた商店街にも、必ず存在する食品サンプル。「見るメニュー」としてすっかり定着し、スパゲティを絡めたフォークが宙を浮いていても、日本人は不思議には思わない。世界中の誰も発想できなかったこの日本独自のメディアは、いったいいつ、なぜ生まれたのだろうか。その謎に迫った唯一の研究を文庫化。リーディングカンパニー「いわさきグループ」の協力を得て、製造工程もカラー口絵で細かく再現する。
  • 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION
    4.2
    絶版だった名著に、新たな書き下ろし、未収録原稿を約200頁も加えた最強版! 移民、パンク、LGBT、貧困層……地べたからの視点から“壊れた英国”をスカッとした笑いと、抑えがたい抒情ともに描く。「花の命は……苦しきことのみ」の言葉とともに渡った英国ブライトンで、アイリッシュの連合いと過ごす、酒とパンクロックの日々。
  • 世界に広がる日本の職人 ──アジアでうけるサービス
    3.5
    流行に敏感な中間層が急速に形成されつつあるアジアのグローバル都市。日本で技術を身につけ腕を磨いた人々が、そうした都市をめざし移住を始めている。彼らが提供する高度な技術とサービスは、現地の消費欲求に応え、徐々に都市のライフスタイルを変化させている。彼らはなぜ移住を決意したのか? どのような日本のサービスがアジアでうけるのか? 彼らを鍛えた日本の仕事現場こそが、グローバルな価値を生み出しているのではないか? 香港の寿司店、バンコクの美容室、シンガポールのバー、台北の日本語学校など、日本人海外移住者が働く現場を分析し、日本の仕事が創る価値を見つめ直す。
  • 消費大陸アジア ──巨大市場を読みとく
    3.9
    増加する訪日観光客、喧伝される中間層の増加、進出が続く日本のメーカーや飲食店……アジアの市場・消費が注目され始めて久しいが、その重要性はますます高まってきている。中国、台湾、タイ、ベトナム、インドネシアなどアジア各国で長年調査してきた著者が、各地に進出した日本企業の成功と失敗の豊富な事例から、その成否を左右するアジア市場固有の論理を読みとく。日本企業の海外展開や訪日観光客招致のポイントを知りたい人はもちろん、アジアの地理や文化に関心がある人も必読の一冊!
  • 経済学講義
    3.8
    経済学はビジネスや生活、あらゆる局面に応用可能な学問です。その一方で、わかりづらい学問でもあります。「何にでも応用できる」ために、「何に使えるのかがわからない」のです。本書は、初学者が経済学を学ぶにあたって必要な基礎知識をざっくりと解説しています。 ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学の主要三分野を一望し、その要点を一挙に学べるガイドブックです。
  • 「いじめ」や「差別」をなくすためにできること
    4.0
    自分が直面しなくても、誰かが「いじめ」や「差別」の被害にあっていると気づいた時、どうすればいいの? 見ないふりをしないで、見ること、そして同意しないこと。そして、もしも被害にあったら逃げ出すことも大事!!
  • 科学哲学講義
    3.6
    「日はまた昇らない」──そんなはずはないと思われるでしょう。我々は毎朝「日は昇る」という知識を得て、日が昇ることを正当化しているからです。でもそんな推論がうまくいかないことを教えてくれるのが科学哲学。我々の見ている世界のあり方をがらりと変えてしまう科学哲学は、科学哲学者と科学者だけのものではないのです。科学的知識の確実性が問われているいま、科学の正しさを支えているものとは何か、真の科学的思考とは何かを根底から問い直す、哲学入門講義の決定版。
  • 日本人と資本主義の精神
    4.0
    1980年代に、世界中から礼賛された日本型資本主義だったが、バブル崩壊、さらにその後の20年以上に及ぶ停滞を見るにつけ、すでに終焉を迎えたと言わざるを得ない。大蔵官僚、財務省高官として、日本経済の中心で働き続けてきた著者が、日本人の精神の根幹から、日本型資本主義の誕生、歩み、衰退の流れを様々な資料をもとに丹念に読み解いていく。その上で「日本型資本主義」とは何だったのか、その再構築には何が必要かを分析する意欲作。
  • 天皇の戦争宝庫 ──知られざる皇居の靖国「御府」
    3.5
    存在が隠されている一角が皇居にある。かつて「御府」と呼ばれた五つの施設。振天府(日清戦争)、懐遠府(北清事変=義和団事件)、建安府(日露戦争)、惇明府(第一次大戦、シベリア出兵)、顕忠府(済南・満州・上海事変、日中・太平洋戦争)には、戦利品や戦病死者の写真・名簿が収蔵され、天皇が英霊に祈りを捧げていると伝えられた。国威発揚、戦没者の慰霊・顕彰、国民と軍に対する教育施設、つまり「皇居の靖国」といえる。しかし、戦後その存在は封印されてしまった。皇居に残された最後の禁忌を描き出す歴史ルポルタージュ。
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ
    4.5
    精神科医である著者は、虐待された人たちが「死にたい」ではなく「消えたい」という表現で「自殺への欲求」を語ることに気付いた。そこには、前提となる「生きたい」がないのだ。彼らがどのように育ち、生き延びて、どんな苦しみを背負っているのかを、丁寧にたどる。そして、立ち直っていった経緯を明らかにする中で、人間の存在の不思議さと、幸せの意味に迫る。
  • 週刊誌風雲録
    4.0
    昭和31年、新聞社系が独占していた週刊誌に「週刊新潮」が参入したのを皮切りに、出版社系週刊誌の創刊が相次ぎ、週刊誌界は各誌が部数を争う戦国時代の様相を呈する。「週刊朝日」の扇谷正造、「週刊新潮」の斎藤十一らの編集者、トップ屋として名を馳せた草柳大蔵に梶山季之など、週刊誌が一番熱かった時代の群像を貴重な証言とゴシップたっぷりに描く。
  • 仕事人生のリセットボタン ──転機のレッスン
    4.2
    安定した会社に入ったから「もう人生は安泰だ」なんてことはもはやない時代。本当にこれから給料が上がっていくのか? と不安に思う人も多いだろう。そうした状況でも生き抜くために、自分のこれまでの人生を振り返り、適切なタイミングで方向転換するための考え方を身に付ける必要がある。若いうちに仕事をリセットしなければならないアスリートの言葉と、人材育成を研究する学者の言葉が交差するところに、そのヒントがたくさん詰まっている。
  • 小説 浅草案内
    3.6
    粋なやつ、不器用なやつ、土地っ子、よそ者……、色とりどりの人間模様が見られる東京浅草。その奥深さに、作家自らも吸い寄せられてゆくかのように書かれた連作小説全12話。SFから時代小説まで幅広い作品を残した半村良。彼が愛した昭和末年の浅草を舞台に、なさけ、酒、色恋を実際の風物を織り交ぜながら描いた人情小説の最高傑作。
  • 大人を黙らせるインターネットの歩き方
    4.0
    「個人情報」「ネットいじめ」に「成績」「炎上」……。インターネットには大人たちの心配のタネがいっぱい。だったら、そんな心配を吹っ飛ばす知恵を提案してあげよう! 大人も黙って納得する、無敵の「ネットとのつき合い方」教えます。
  • 武士道の精神史
    -
    侍の気構えと行動を規定してきた「武士道」。軍国主義につながったとして、マイナスのイメージも持たれる一方、日本人の美徳を支える倫理的礎として肯定的なイメージを持っている人も、これまた多い。歴史的にみれば武士道は、武家社会が発展した中世に自然発生し、『甲陽軍鑑』等の書物で明文化されていくが、戦闘なき徳川時代になって精神的な「徳義」へと転回した。やがて武家以外の庶民階級にも浸透して、一般の生活経済倫理にまで影響を及ぼすようになっていく。「武士道」の豊かなる実態の歴史を、実証主義史学の方法を用いつつ鮮やかに描き出し、その本質に迫る。
  • たましいの場所
    4.0
    18歳から21歳まで歌を歌っていた。早くおじいさんになろうと思い、25歳、町の本屋の主人として暮らしはじめた。そして二十数年後、無性に歌が歌いたくなり歌手として再出発した早川義夫の代表的エッセイ集。「恋をしていいのだ。恥をかいていいのだ。今を歌っていくのだ」。心を揺り動かす率直で本質的な言葉。文庫用に最終章を追加。
  • 縄文とケルト ──辺境の比較考古学
    3.0
    ユーラシア大陸の正反対に位置にある日本とイギリス。新石器時代、大陸では四大文明の地域のような「文明型」の社会が広まっていくなか、その果てにあった両地域では、「非文明型」の社会へと発展していった。直接的な交流がないこの二つの地域になぜ共通性が生まれたのか? また、同じホモ・サピエンスなのに、なぜ大陸とは異なる方向へ進んだのか? ストーンサークルや巨大な墓など、それぞれの遺跡を訪れることで、いままで見えてこなかった知られざる歴史に迫る。
  • 万葉集から古代を読みとく
    4.1
    歴史の中の『万葉集』。歌の拡がりを示す、出土した考古資料。民俗学が教えてくれる歌の文化の本質。それらを総合することによって、『万葉集』の新しい読み方を提案する画期的な書。〈情感を伝える歌〉〈事実を伝える日記〉〈共同体が伝える物語〉。古代人は、どうやったら、これらをうまく書き表し、後世に残せると考えたのか。斬新な古代文化論、万葉文化論が、ここに出現。
  • 先生は教えてくれない大学のトリセツ
    3.3
    大学を卒業するとみんな就職するのに、大学では「その先のこと」は教えてくれない。ただ漠然と四年間を過ごすのではなく、より良い未来を自らの学びで手に入れるのです。
  • アイドルになりたい!
    3.3
    アイドルになるために必要なものって、何だろう? アイドルとしてブレークするには、どうすればいい? 仕事の中身から、これからのアイドルまで、大切なことがぎっしり詰まった、初のアイドル入門本。
  • 「月給100円サラリーマン」の時代 ──戦前日本の〈普通〉の生活
    -
    戦前社会が「ただまっ暗だったというのは間違いでなければうそである」(山本夏彦)。戦争が間近に迫っていても、庶民はその日その日をやりくりして生活する。サラリーマンの月給、家賃の相場、学歴と出世の関係、さらには女性の服装と社会的ステータスの関係まで──。豊富な資料と具体的なイメージを通して、戦前日本の「普通の人」の生活感覚を明らかにする。
  • ものづくりの反撃
    3.4
    空前の円高、「世界の工場」中国の台頭、エレクトロニクス系産業の競争力低下──。30年ものあいだ、過酷なグローバル競争下にあった日本のものづくり。しかし、逆風のなかで必死にもがき、たゆまぬ鍛練の結果、いま、現場は圧倒的な強さを獲得した。「インダストリー4.0」「IoT」「AI」に代表されるドイツ型ものづくり論を批判的に検証し、さらなる拡大が予想される日本の製造業の潜在力を徹底的に考える。現場で思考を重ねてきた経済学者が、日本経済の夜明けを大いに語りあう。
  • 自作の小屋で暮らそう ──Bライフの愉しみ
    4.3
    誰にも文句を言われず好きなだけ寝ていられる。時間を気にせず好きなことができる。10万円で小屋を作ってベーシックに暮らす(Bライフ)までの試行錯誤。雑木林に土地を買い、手工具で小屋を建て、水や電気、トイレ等の生活設備を整える。地元の人の反応や野生動物との出会いも。文庫化にあたり薪ストーブの楽しみについても追記。小屋ブームの一端を担った本。
  • 正しく怖がる感染症
    4.5
    新型インフルエンザ、ジカ熱、エボラ出血熱、結核、梅毒……。多種多様な感染症をその経路別に整理して正しい知識を持ち、いたずらに怖がり過ぎず来たるべき脅威に備えよう。
  • その後の慶喜 ──大正まで生きた将軍
    4.5
    1867年、大政奉還を行った徳川慶喜は歴史の表舞台から姿を消し、1913年に没するまで時代との係わりを断って静かに暮らした。旧幕臣たちとの微妙な関係、狩猟や写真など多岐にわたる趣味、たくさんの子どもを作った家庭人としての側面、そして自分を追い落とした明治政府と皇族への感情。謎に包まれた「最後の将軍」の長い余生を第一人者が鮮やかに浮かび上がらせる。
  • これが答えだ! 少子化問題
    4.0
    人口減少がこのまま続けば「日本は即終了!」といった、絶望的な指摘をする人が少なくない。実際、四半世紀以上にわたって巨額の税金が少子化対策のために注ぎ込まれてきたが、改善の兆しはほとんど表れていない。それどころか、少子化対策に力を入れれば入れるほど効果が薄れるパラドクスが見て取れるという。なぜか? いかなる理由で少子化は進むのか? すべての問いに最終的な解答を与える、少子化問題の決定版である!
  • ナショナリズムの復権
    3.5
    国家を考えることは、人間の根源的なあり方を考えることだ。第二次大戦後のリベラル・デモクラシー体制への違和を表明したアーレントや吉本隆明は「全体主義」の中に何を見て、いかなる国家を構想したのか。江藤淳や橋川文三、丸山眞男らは、ナショナリズムをめぐりいかなる思想的対決をくり広げたか。数々の名著から、ナショナリズムと無縁たりえぬ現代人の精神構造を明らかにし、国家の問題を自らの課題として引き受けることの重要性を提起する。注目の若手思想史家の論考。
  • あなたのキャリアのつくり方 ──NPOを手がかりに
    3.7
    フルタイムで終身雇用、はもう古い? 自由自在に自分らしいキャリアをデザインできる道を知っておこう。社会とつながるNPOで働く選択肢の可能性と現実からさぐるワークもライフも幸せな働き方。
  • 天災と日本人 ──地震・洪水・噴火の民俗学
    3.5
    日本は、災害が多い国である。毎年のように、地震、津波、洪水、噴火、土砂崩れ、雪害等が起こっている。古来、日本人はそのような災害と付き合いながら生活を営み、その「復興」と「予防」の知恵を豊富に有していた。そして、それは各地の風習や伝承、記念碑として受け継がれてきたのである。本書では、日本各地の災害の記憶をたずね、掘り起こし、日本人と天災の関係を探っていく。自然に対する感性が鈍ってしまった現在において、必読の一冊!
  • 「今、ここ」から考える社会学
    3.9
    私たちが過ごしている日常とは何か。それは他者と出会う圧倒的な場であり新たに創出される意味が満たす豊かな世界でもある。その日常を「今、ここ」で見つめ、捉えなおす。
  • セックスメディア30年史 ──欲望の革命児たち
    3.9
    風俗、エロ本、アダルトサイト、出会い系サイト、大人のオモチャ──現代日本は多種多様なセックスメディアで溢れている。人々の欲望と想像力を刺激しながら、セックスメディアはこれからも発展し続けるだろう。本書は、八〇年代から一〇年代までのセックスメディアを総合的に捉え、その変化の実像を解き明かしていく。第一人者たちの証言と、性と快楽に賭けるドラマを紹介しながら、欲望の秘密に鋭く迫る。
  • ルポ 児童相談所 ──一時保護所から考える子ども支援
    4.4
    児童相談所併設の一時保護所は、虐待を受けた子どもや家庭内で問題を起こした子どもらが一時的に保護される施設だが、「あそこは地獄だった」と証言する子供たちが多い。社会起業家である著者自ら一〇カ所の一時保護所を訪問、二つに住み込み、子供たち、親、職員ら一〇〇人以上のインタビューを実施。一時保護所の現状と課題点を浮かび上がらせ、どのように改善したらよいのか、一方的でない解決の方向性を探る。
  • 日本人の9割が間違える英語表現100
    3.8
    See you again.は、永遠の別れのときだけに使う? 「ドンマイ」「ハイテンション」「ファイト!」は全然通じない? 教科書に載っていても実は通じない英語、何気なく使っている和製英語など、日本人が身につけている英語には勘違いがたくさん! 長年日本人の英語に接してきた著者だからこそわかる、日本人が間違えやすいポイントと、その正しい言い方を伝授。これを読めば、しっかり伝わる英語表現が身につきます!
  • アレント入門
    4.1
    ユダヤ人として生まれ、生涯を賭してナチス体制に代表される全体主義と対峙した思想家ハンナ・アレント。その思考の源泉を、ナショナリズムや公共性の問題から検証し、『全体主義の起原』、『人間の条件』、『イェルサレムのアイヒマン』などの代表作に跡づける。その思考は、今なお全体主義的な体制を経験している私たち自身の経験と現在を考えるための重要な手掛かりになるに違いない。
  • 介護のススメ! ──希望と創造の老人ケア入門
    4.5
    介護は時間も場所も、言葉も越えるタイムマシンだ! 「問題行動」に秘められたお年寄りたちのメッセージにこそ、誰もが笑顔になれる、豊かな介護を創るカギがある。さあ、老人介護のワンダーランドへ旅立とう!
  • 感染症医が教える性の話
    4.1
    性について正しい知識を持つことは他の学びと同様「未来を生き抜くために」大切なこと。感染症医として、あるいはその立場を越えて性にまつわる考え方を多角的に案内する。
  • 少しだけ、おともだち
    3.8
    ご近所さん、同級生、バイト仲間や同僚──。夢とか恋バナとか将来を語ることもあるけど、ほんとうに大切なことはそんなに話してないかもしれない。女同士ってちょっとむずかしい。でもたった一人は寂しいからやっぱり「おともだち」は必要だ。仲良しとは違う微妙な距離感を描いた短編集。書き下ろし「最後の店子」「百人力」を加えた10作品を収録。
  • 日本の安全保障
    -
    専守防衛に徹し、軍事大国とはならず、非核三原則を堅持する──。戦後一貫して平和国家の道を歩んできた日本。しかし、近年、安倍政権が掲げる「国際協調主義」によって、日本の安全保障が転機を迎えている。本書では、「積極的平和主義」とは何か、安全保障環境がどのように変化したのか、自国の安全をいかに確保すべきか、これらの点を現実的に考え、日本が選ぶべき道を提案する。
  • うれしい悲鳴をあげてくれ
    3.5
    作詞家、音楽プロデューサーとして活躍する著者の小説&エッセイ集。彼が日常に「言葉」を紡ぐと「物語」が生まれる。そこには誰をも魅了する、堪えきれない笑いがあり、ゾクッとする恐怖があり、腑に落ち過ぎるくらいのオチがあり、最後は世界の真理を言い当てられたような不思議な気分にさせてくれる。「言葉」の持つエンターテイメントの可能性を開く1冊。
  • 「ココロ」の経済学 ──行動経済学から読み解く人間のふしぎ
    3.8
    人間は矛盾に満ちています。ときには理性的に、利己的にふるまう一方で、ときには感情的に、利他的にもふるまいます。なぜ賢いはずの人間が、愚にもつかない失敗をするのでしょうか? そのメカニズムを知るために必要なのは、自明視されてきた人間の合理性を疑い、気分や空気に流されがちなココロの声に耳を傾けることです。本書は、ココロの深奥に迫ろうとする経済学の新しい潮流を一望し、心理学、脳科学などの知見を援用しながら、謎に満ちた人間の不思議を解明します。
  • AV出演を強要された彼女たち
    3.8
    モデルにならないか、とスカウトされ契約書にサイン、いざ撮影となって現場に行ってみたらAVだった。嫌だと訴えても、契約不履行で違約金がかかるぞ、親にバラすぞ、と脅され、仕方なく撮影に応じると、以後、次々に撮影を強要される……。「AV出演を強要された」女性からの生の声を聞き支援するなかで見えてきた、驚くべき実態を報告する。
  • イノベーションはなぜ途絶えたか ──科学立国日本の危機
    4.2
    かつて「科学立国」として世界を牽引した日本の科学とハイテク産業の凋落が著しい。経済の停滞にとどまらず、原発事故のような社会への大打撃を招きかねないイノベーションの喪失。その原因は企業の基礎研究軽視にとどまらず、政策的失敗にあったことをベンチャー支援策に成功した米国との比較から解明する。さらに科学の発見からイノベーションが誕生する原理を明らかにし、日本の科学復興に向けた具体的な処方箋を示す。科学と社会を有機的に結びつける“国家再生の設計図”。
  • 裁判所ってどんなところ? ──司法の仕組みがわかる本
    4.0
    司法権の独立、三審制、三権分立など司法制度の仕組みはどうなってる? 公平・公正・正義って? 事件を裁く裁判官の素顔って?……裁判所って、こんなところ。
  • みんなの道徳解体新書
    3.9
    日本人の道徳心は本当に低下しているの? 小中学校での道徳教科必修化の前に、道徳のしくみをくわしく勉強してみよう! 学校では教えてくれない、道徳の「なぜ?」がわかります。
  • 冒険登山のすすめ ──最低限の装備で自然を楽しむ
    3.8
    山登りは絶対安全な管理された場所でのゲームではありません。便利な道具に頼らずに、しっかり準備をして、よく考え、注意深く行動すれば、その先に何ものにも代えがたい体験が……。頂には美しい景色と限りない「自由」が待っています!
  • 最高殊勲夫人
    3.9
    野々宮杏子は、三原商事の社長夫人である姉から、義弟の三原三郎との政略的な結婚を持ちかけられる。しかし、利発な彼女は恋人がいると嘘をつき、三郎と協力してこの話が実現しないよう奔走する。それぞれに別の結婚話が動き出す頃、いつの間にか二人はお互いに惹かれ合っていることに気づいてしまう……。読み始めたら止まらない、胸ときめく昭和のラブコメディ!
  • ひらかれる建築 ──「民主化」の作法
    4.3
    ケンチクとタテモノ──。近代的夢の象徴としてイメージされてきたケンチクと経済行為として営々と生産されてきたタテモノ。一九七〇年代半ばに「建築家」を志して以来、つねにそのあいだで葛藤してきたが……。二一世紀、局面は大きく変わった──。居住のための「箱」から暮らし生きるための「場」へ。私たちの周りに十分すぎるほど用意された「箱」は今、人と人をつなぎ、むすぶ共空間〈コモン〉を創造し、コミュニティとなる。これからあるべき「ひらかれる建築」の姿を、「民主化」をキーワードに、関わった「三つの世代」の特徴と変遷から描き出す。
  • 就活生のための作文・プレゼン術
    4.0
    就活は年々きびしさを増している。そうしたなか、特に特徴もなく、資格も免許もない等身大のあなたは、どうすれば内定を勝ちとることができるのだろうか? 本書は、そんなあなたのための企業・教員・公務員採用試験の指南書である。作文を書く究極のテクニックから、伝わるエントリーシートの書き方、心に響く自己PRの仕方、会社・業界データの調査法まで、基礎の基礎から「就活のイロハ」を説いていく。小手先ではない真の力を身につけるための、就活生必携の入門書決定版。
  • 高大接続改革 ──変わる入試と教育システム
    3.4
    2020年度から大学入試が激変する。従来の知識・技能型、得点重視の一発勝負試験から、主体的・協同的に学ぶアクティブラーニングの導入が前提とされる。塾や予備校は沸き立ち、中学や高校の現場は大混乱。この入試改革は文科省が進める高大接続システム改革の一環。そもそも高大接続とは何だろうか。塾や予備校に通わなければ、大学を目指せなくなるのか……。気鋭の教育ジャーナリストと、「学習学」を提唱し実践的な学びを指導してきた人気大学教授がタッグを組み、これから起こる教育改革の本質を解説。新制度に立ち向かうために、学校や家庭でできる対策を徹底指導する。
  • ヒラリーの野望 ──その半生から政策まで
    4.5
    米国史上初の女性大統領誕生へ! 熱烈な共和党支持者として育った一人の少女は、なぜ民主党の大統領候補となったのか? 人生を変えた師や夫ビル・クリントンとの出会い、オバマやサンダース、トランプとの白熱した選挙戦、ファースト・レディや国務長官としての試練など、本書はヒラリーの生涯における数々の栄光と挫折を詳細に語り、そして彼女の思想、手腕、対日・対中政策などの展望を克明に描き出す一冊である。アメリカと日本の現在・未来を考えるために必読の一冊!
  • 「野党」論 ──何のためにあるのか
    -
    野党は無責任で党利党略ばかり──。そう感じる人も少なくないだろう。だが野党は、民主主義をよりよくする上で不可欠のツールである。与党の取りこぼす民意をすくい上げ、政治に反映させ、争点を明確化し、異義申し立てをする。それによって代表制民主主義は安定を手にする──。野党の歴史から各国比較まで、基礎知識を整理し、これからの野党を展望する本書は、野党を「上手に使いこなす」ための必読の書である。
  • レジリエンス入門 ──折れない心のつくり方
    3.7
    人生には心が折れやすくなる時期が必ずやってくる。どうすればそれを乗り越え、成長へとつなげられるのか。「レジリエンス」=心の自然治癒力を高めれば、さまざまな困難に対処することができる。その方法をわかりやすく解説する。
  • 日本地図のたのしみ
    3.5
    日本地図を鑑賞しよう。「ムカツク」地名や人名にしか読めない地名、不思議な飛び地や奇妙な県境など楽しい発見の宝庫だ。その由来を探れば、地形や歴史、あるいは地図制作者の意図が見えてくる。地図の見方や古地図の味わいなど、マニアならではの目のつけどころを、初心者にもわかりやすく紹介する。「机上旅行」を楽しむ地図鑑賞入門。
  • 千駄木の漱石
    4.2
    英語・英文学教師から国民的人気作家へと転身した場所、東京市本郷区千駄木町。代表作『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』もここで書かれた。多くの弟子にも恵まれ、嫌いな大学も辞めた、博士号も辞退した。それなのに、千駄木はイヤだ、豚臭い、そうか、それなら慈悲のために永住してやる……と。書簡、作品、明治の千駄木から描き出す素顔の漱石とは。文庫のために「千駄木以後の漱石」を加筆。
  • 長生きしても報われない社会 ──在宅医療・介護の真実
    4.0
    長い療養が必要な病気にかかったとして、安静に過ごせる居場所はあるだろうか。「病院から地域へ」という掛け声のもと、地域包括ケアシステム、在宅医療が推奨されているが、その内実は患者をないがしろにするものが多い。そういった環境で、私たちは安心して長生きし、死を迎えることができるのだろうか。在宅医療・介護や看取りの身近な現場から認知症医療、そして地域、自治体、国へと枠を広げながら、日本の医療の問題点とそこに残された可能性を探る。
  • 銀の世界史
    3.0
    一六世紀、南米ポトシ銀山で採掘された銀は、大量にヨーロッパに流入、世界中をかけめぐった。このとき地球をひとつの単位とする近代世界=グローバリゼーションという革命的状況が出現した。世界史は「銀の流れ」でつかむことができる。英国の綿工業・産業革命・覇権、黒人奴隷、プランテーション、スペインの凋落、オランダ独立、近代資本主義の誕生、コーヒーや茶の流行、明治の近代化、アヘン戦争、日清戦争……。銀で弾けた世界史のダイナミズムを、中心と周辺の関係から描き出す!
  • 歌舞伎一年生 ──チケットの買い方から観劇心得まで
    3.2
    歌舞伎を見るのに知識は必要ありません。見れば、難解ではなく、かっこよくて美しいと分かるはず! 贔屓の役者やお気に入りの演目を見つけるまでのドキュメンタリー的入門書。
  • 文学部で読む日本国憲法
    5.0
    憲法を読んでみよう。あえて法学の作法を用いず私たちがふだん使っている「日本語の文章」として。そこに綴られた言葉の奥に、どんな叡智が込められているのか。民主主義・平和主義・表現の自由の原点に立ち返る。
  • 雨の日はソファで散歩
    3.2
    「雨が降っている。外へ出るのが億劫だ。車もない。あっても運転できない。こんなときはソファに寝ころがって行きたい町に本の上でつきあわしてもらうのが分相応というものだ。では、どこへ行くか。……」(本文より)稀代のエンサイクロペディストが自ら選び編んだ最後のエッセイ集。
  • 橋本治と内田樹
    4.1
    文学歴史芸能に、教育問題、身体論。はたまた米中の行方まで。抱腹絶倒、痛快無比。当代きっての柔軟な知性が語りつくす、世界と日本の現在過去未来。不毛で窮屈な論争をほぐして「よきもの」にかえる大人の智慧がここに凝縮。読むと希望がわいてくる対談集、待望の文庫化。
  • 宮中からみる日本近代史
    3.8
    大日本帝国における主権者は天皇であり、その大権は、各国家機関を経て代行されるシステムとして運用されていた。しかし、それは天皇が単なるお飾りであったことを意味するわけではない。天皇自身も政治的意思を持ち、それを取り巻く機関「宮中」もまた、国家の運営に大きな力を持っていたのだ。「宮中」という視点から、「内閣」「議会」「軍部」など、各国家機関の思惑、それらから織りなされる政策決定時の錯綜に注目し、大日本帝国のシステムと軌跡を明快に提示する。
  • 「理科」で歴史を読みなおす
    3.4
    歴史を動かしてきたのは、政治や経済だけではない。数学的知識、暦の作り方、冶金技術など広い意味での「理科力」こそ、人間を人間として進歩させてきたものなのだ。縄文時代の天文学、世界最高水準の技術で作られた奈良の大仏、古代日本人の数学的センスがかいまみえる万葉集。ギリシア以来の「アルス」のあり方……。人類の「これまで」と「これから」を理科の視点から眺望する。
  • 宇宙からみた生命史
    4.0
    「われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか」。──近年、生命誕生の謎を解き明かす鍵が、「宇宙」にあるのではないか、という考え方が存在感を増している。生命の様々な可能性を考えるのには、もはや地球中心の思考を捨てなければならない。惑星探索や宇宙観測によってわかった新事実と従来の化学進化的プロセスをあわせ論じて描く、最先端にして最も説得力のある生命誕生の様相。
  • 脳は、なぜあなたをだますのか ──知覚心理学入門
    4.2
    どんなに報道されても「オレオレ詐欺」は後をたたず、 マインドコントロールが犯罪につながる事件が起こり、手品にも繰り返しだまされる。これらはすべて、あなたの脳があなた自身を裏切るからである。「ベクション」という視覚による錯覚現象を入口に、心理学者である著者が、この仕組みを楽しく解説する。知覚心理学、行動経済学、脳科学の最新研究もわかる。
  • 集合住宅 ──二〇世紀のユートピア
    -
    二〇世紀前半にかけて、世界中で建設された集合住宅は、庶民にも快適な生活を行きわたらせようという強い信念に支えられていた。加速する工業化と並行する形で、資本家・政治家・建築家の知恵を結集し、大規模かつ精力的に展開された集合住宅の建設計画。そのいわば「夢の跡」は、ウィーンにパリにフランクフルトに、そして日本にも見ることができる。貧富の格差拡大の警鐘が鳴らされる今日、公共住宅復権の可能性を睨みつつ、ユートピア建設の軌跡を追う。
  • 快楽の効用 ──嗜好品をめぐるあれこれ
    3.5
    嗜好品は古くから見出され、追い求められてきた。酒、煙草、お菓子。コーヒー、お茶、チョコレートなどのカフェイン。これらの多くは稀少品であったが、資本主義の発展とともに、大衆消費品となっていく。この過程をたどると、快楽と癒着した歴史が浮かび上がり、欲望の形が明らかになる。なぜひとは嗜好品を求めるのか? それを快楽とするならば、快楽とは何なのか? 嗜みとつき合うための技術と経験とは? 人文学と科学の両方の知見を援用しながら、生命の余剰とでもいうべき嗜好品を考察し、人間の実存に迫る一冊。
  • 裸はいつから恥ずかしくなったか ──「裸体」の日本近代史
    4.1
    老若男女が入り乱れる混浴の公衆浴場、庭先で行水をする女性たち、裸同然の格好で仕事をする人々……。幕末、日本を訪れた外国人たちは互いの裸に無関心な日本人に驚き、その様子をこぞって記録した。しかし急激な近代化が日本人の裸観に影響を与え、いつしか裸を不道徳なものと見なすようになる。同時代資料を丹念に読み解き、日本人の性的関心と羞恥心の変遷をたどる「裸」の日本文化史。
  • てんやわんや
    4.0
    臆病で気は小さいが憎めない犬丸順吉は、太平洋戦争直後、戦犯を恐れた社長の密命により四国へ身を隠す任務を与えられる。そこには荒廃した東京にはない豊かな自然があり、地元の名士に食客として厚遇を受けながら夢のような生活が待っていた。個性豊かな住民たちと織りなす笑いあり恋ありのドタバタ生活はどんな結末を迎えるか……。昭和を代表するユーモア小説。
  • 戦争とは何だろうか
    3.5
    軍事力で平和は守られるのか? 敵は誰なのか? 宗教戦争からテロリストとの戦争まで、戦争の歴史を辿る。日本の戦後が終わり、世界が戦争状態に入ろうとしている今、改めて戦争とは何なのかを考える。
  • 天文学者たちの江戸時代 ──暦・宇宙観の大転換
    3.3
    「日本の天文学」の大転換は、江戸時代に起こった。日本独自の暦を初めて作った渋川春海、西洋天文学の導入を目指した徳川吉宗と麻田剛立、全国の測量で名を馳せた伊能忠敬、地動説に取り組んだ理論家の高橋至時、「機械おたく」の商人の間重富、シーボルト事件で獄死した悲運の秀才高橋景保……。先行するヨーロッパや中国の知識と格闘し、暦と宇宙の研究に情熱を燃やした江戸時代の天文学者たちの人生と思索をたどると、日本の宇宙観の変遷が見えてくる!
  • 移民大国アメリカ
    3.5
    世界最大の移民国アメリカは、いま大きな危機を迎えている。一九九〇年代以降、中南米出身の移民が急増し、現在一〇〇〇万人を超える不法移民がいる。多くの移民の支持を得たオバマ大統領は、五〇〇万人を超える不法移民に合法的地位を与えた。建国以来、移民の国であることに誇りを持ってきた米国人の間で、不法移民批判が高まりつつある。米国の移民政策はどこに向かうのか。日本はどう対応すべきなのか。気鋭の政治学者が、移民問題を切り口に米国社会を鮮やかに分析する。
  • 投票に行きたくなる国会の話
    -
    公職選挙法改正により、2016年6月19日から18歳以上の国民に選挙権が与えられる。夏の参院選が最初の国政選挙の投票になるが、私たちは国会がどのように機能しているのか、実はよく知らないのではないだろうか。著者は衆議院政策担当秘書として4年間働いたあとジャーナリストになった。その二つの視点を生かし、国会議員でさえもよく知らないような国会の内実とその使い方をわかりやすく説明していく。これから日本の社会は生きにくくなるのではないか、と不安を感じている人にとっては政治に関心をもつきっかけに、国や自治体に働きかけてもなかなかうまくいかなかったという人にとっては、これからの行動のヒントになる本。わたしたちのよりよい社会と政治を作るために、国会と国会議員を使い倒そう。
  • ヴァティカンの正体 ──究極のグローバル・メディア
    3.3
    19世紀半ばに至るまで、広大な教皇領の支配を通じて宗教的支配者としてのみならず、地上における君主としても絶大な権力を振るったヴァティカン。黎明期より多くの地域に特派員を派遣し、情報収集、編集して世界へ向けて再発信する国際的メディアという側面を持っていた。激動の転換期を幾度となく生き延びてきたヴァティカンの、メディア戦略を歴史軸で俯瞰し、宗教改革、対抗宗教改革における生き残り策に焦点を当て、いま日本が学ぶべきことを検証する。現世での支配権を失った後、文化的存在へと変容を遂げることで、普遍的地位を強固なものにした経緯について、多角的に考察を行う。
  • 国家を考えてみよう
    4.0
    「国家」は「誰かえらい人のもの」ではなく、「国民のもの」で「みんなのもの」だということをこの際はっきりさせておかなくてはなりません。そうでないと、うっかりだまされるなんてことになります。とはいえ、実際のところ「国家」や「政治」を考えるのはなぜかとても難しい。大体、日本で「国家」や「政治」のことを考えているなんてことを言うと、だいぶ変わった人と見られるが、それはなぜなのでしょうか。それらの秘密を解くカギは、日本の国の成り立ちにあります。その道を辿りながら、橋本さんと一緒に、今こそ国家というものの本質について丁寧に考えてみましょう。
  • 放哉と山頭火 ──死を生きる
    4.3
    学歴エリートの道を転げ落ち、業病を抱えて朝鮮、満州、京都、神戸、若狭、小豆島を転々、引きずる死の影を清澄に詩いあげる放哉。自裁せる母への哀切の思いを抱き、ひたひた、ただひたひたと各地を歩いて、生きて在ることの孤独と寂寥を詩う山頭火。二人が残した厖大な自由律句の中に、人生の真実を読み解く、アジア研究の碩学による省察の旅。文庫書き下ろし(詳細年譜付き)。

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