作品一覧

  • 鬼と日本人の歴史
    3.4
    絵本などで親しまれながらも恐怖の対象でもある「鬼」。「鬼」は古代では畏怖の対象だったが、時が経つにつれ、都合の悪いものを表すような存在となっていった。その歴史をひもとけば、日本人の心の有様もみえてくる。
  • もののけの日本史 死霊、幽霊、妖怪の1000年
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    モノノケは、古代・中世では、正体不明の死霊を指した。病気や死をもたらす恐ろしい存在で、貴族らは退治や供養に苦心した。近世になると幽霊や妖怪と同一視され、怪談や図案入りの玩具を通して庶民に親しまれる。明治以降、知識人のみならず政府もその存在を否定するが、新聞に掲載される怪異や文芸作品で語られる化物たちの人気は根強かった。本書は、豊富な史料からモノノケの系譜を辿り、日本人の死生観、霊魂観に迫る。
  • 浄土真宗とは何か 親鸞の教えとその系譜
    4.3
    日本最大の仏教宗派、浄土真宗。開祖・親鸞は、絶対他力の教え、悪人正機説など、思想の革新性で知られている。本書では、さらに平安時代の浄土信仰や、密教呪術とのつながりにも目を向け、親鸞の教えと、それがどのように広まったのかを、豊富な史料とエピソードに基づき描きだす。師・法然から、親鸞、その子孫、室町時代に教団を確立した蓮如、そして東西分裂後まで、浄土真宗の思想と歴史を一望する。

ユーザーレビュー

  • もののけの日本史 死霊、幽霊、妖怪の1000年

    Posted by ブクログ

    冒頭、藤原道長の「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」を引用し、著者はこう言う。「これほどまでに栄華を極めた道長は、周囲の貴族から怨みや嫉みも大いに買っている自覚があった。その上、病気がちで精神的にも脆弱だったこともあり、非常にモノノケを恐れていたのである」(「まえがき」より)。はてさてあの道長がそんなものを怖がっていたとは?と古代史に詳しくない私などは思ってしまうのだが、古代の人びとにとって人間の体を抜け出した霊魂(元に戻る場合は「生き霊」、元の体に戻らなければ「死霊」であり、いずれも「モノノケ」[物気])は主として病気をもたらすものとして恐れられていたらしい。道長自身

    0
    2024年01月25日
  • 浄土真宗とは何か 親鸞の教えとその系譜

    Posted by ブクログ

    『浄土真宗とは何か』
    2023年5月22日

    親鸞の生涯やその思想について、簡潔にまとまった一冊。浄土真宗の入門にふさわしい。
    本書では、親鸞以前の平安時代における密教から平安浄土教、さらには源信による臨終行儀にも触れる。浄土真宗の前夜を説明することで、親鸞の思想における矛盾への理解がしやすくなっているだろう。

    本書は、親鸞の人間らしい側面に焦点を当てており、大変興味深かった。歴史上の人物、ことに宗教家ともなると、完璧超人いう理想化したイメージを抱きがちである。しかし、本書では人間味あふれる親鸞像が提示され、その苦悩にあふれた一端に触れることができ、親しみをもって読むことができた。

    親鸞の

    0
    2023年05月28日
  • 浄土真宗とは何か 親鸞の教えとその系譜

    Posted by ブクログ

    日本の仏教に求められていた現世利益をもたらす呪術的行為(加持祈祷)と『往生要集』に端を発する平安浄土教による臨終行儀に代表される自力信仰の影響は、他力本願を提唱し革新的と考えられていた親鸞とその家族、そして子孫たちに多大な影響を及ぼしていた。彼らの教義とその実際の信仰生活はまた別物であったことがよくわかった。

    0
    2019年01月04日
  • もののけの日本史 死霊、幽霊、妖怪の1000年

    Posted by ブクログ

    本書の本筋ではないが、霊と遺骨の関係、墓参り、霊魂観の変化などについて言及がある。
    これらに関心のある方は、一読の価値がある。

    0
    2024年05月12日
  • もののけの日本史 死霊、幽霊、妖怪の1000年

    Posted by ブクログ

    「もののけ」の言葉を紐解いた1冊。ぜひ派生して各年代の宗教、俗信を研究したくなった。
    コミカルな絵がもののけ好きな私には嬉しかた。
    美術にも時折解釈として触れながら進行するので、美術から見るのもののけの歴史も読んでみたい。(あるのかは知らないが)

    0
    2023年08月18日

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