もののけの日本史 死霊、幽霊、妖怪の1000年

もののけの日本史 死霊、幽霊、妖怪の1000年

990円 (税込)

4pt

4.0

モノノケは、古代・中世では、正体不明の死霊を指した。病気や死をもたらす恐ろしい存在で、貴族らは退治や供養に苦心した。近世になると幽霊や妖怪と同一視され、怪談や図案入りの玩具を通して庶民に親しまれる。明治以降、知識人のみならず政府もその存在を否定するが、新聞に掲載される怪異や文芸作品で語られる化物たちの人気は根強かった。本書は、豊富な史料からモノノケの系譜を辿り、日本人の死生観、霊魂観に迫る。

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もののけの日本史 死霊、幽霊、妖怪の1000年 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月25日

    冒頭、藤原道長の「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」を引用し、著者はこう言う。「これほどまでに栄華を極めた道長は、周囲の貴族から怨みや嫉みも大いに買っている自覚があった。その上、病気がちで精神的にも脆弱だったこともあり、非常にモノノケを恐れていたのである」(「まえがき」より)...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月18日

    「もののけ」の言葉を紐解いた1冊。ぜひ派生して各年代の宗教、俗信を研究したくなった。
    コミカルな絵がもののけ好きな私には嬉しかた。
    美術にも時折解釈として触れながら進行するので、美術から見るのもののけの歴史も読んでみたい。(あるのかは知らないが)

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    Posted by ブクログ 2021年03月05日

    もののけ・幽霊・妖怪。現代ではこれらの語はほとんど区別なく用いられているけれど、語の歴史を遡っていくと、古代、中世、近世とそれぞれの時代で意味が異なることを豊富な史料を元に明らかにされていてもう圧巻!すごい…これがプロの研究者の仕事…(ごくり)

    中でも面白かったのは碁や双六がもののけの調伏に用いら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月27日

    遥か昔、恐ろしい存在であった「もののけ」が時代の移り変わりの
    中で、どう変容していったかを豊富な史料から解き明かす。
    序章 畏怖の始まり
    第一章 震撼する貴族たちー古代
    第二章 いかに退治するかー中世
    第三章 祟らない幽霊ー中世
    第四章 娯楽の対象へー近世
    第五章 西洋との出会いー近代
    終章 モノノ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年12月26日

    もののけと一口に言っても、色々と歴史的に見ると変わってきているんです
    新書という内容にも関わらず、膨大な資料のレビューをされている(ここらへんは中公は新書といえどさすがの重厚感)
    他方で、「モノノケ」にかかる歴史資料のレビュー的な要素が強く、あまりこの分野に精通していない自分からすると結構文献自体が...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年12月12日

    <目次>
    序章   畏怖の始まり
    第1章  震撼する貴族たち~古代
    第2章  いかに退治するか~中世
    第3章  祟らない幽霊~中世
    第4章  娯楽の対象へ~近世
    第5章  西洋との出会い~近代
    終章   モノノケ像の転換~現代

    <内容>
    「もののけ」を日本史のなかでたどりながら現代まで俯瞰したもの...続きを読む

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