裸はいつから恥ずかしくなったか ──「裸体」の日本近代史

裸はいつから恥ずかしくなったか ──「裸体」の日本近代史

715円 (税込)

3pt

4.3

老若男女が入り乱れる混浴の公衆浴場、庭先で行水をする女性たち、裸同然の格好で仕事をする人々……。幕末、日本を訪れた外国人たちは互いの裸に無関心な日本人に驚き、その様子をこぞって記録した。しかし急激な近代化が日本人の裸観に影響を与え、いつしか裸を不道徳なものと見なすようになる。同時代資料を丹念に読み解き、日本人の性的関心と羞恥心の変遷をたどる「裸」の日本文化史。

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裸はいつから恥ずかしくなったか ──「裸体」の日本近代史 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年01月16日

    人前で裸になるのが恥ずかしいというのは人の根源的な感覚だくらいに思っていたが、自分が今いる場所でも、たったの100年前まで反対のことが常識だったというから驚いた。
    時代が変われば考え方も変わる、根源的だと思っていた感覚すら180度変わるものだということが、当時の外国人から見た細かい描写によって実感で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月02日

    今年読んだ本の中で一・二を争う面白さだった。同時にこれ程「書かれている内容ほぼ全てを知らない」というのは初めてで、全ての頁をめくるたびに驚かされた。しかも面白おかしく比較・侮蔑するのではなくこれらの変化が日本人の精神をどのように良きに悪しきに変えてきたのを誠実に検討する驚くべき一冊。

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    Posted by ブクログ 2020年04月22日

    幕末期から戦後あたりまでの様々な絵や資料を読み解きながら、裸体の感覚がどのように変化してきたのか、をたどっている。これまでは、日本において裸体の規制が強まったのは明治政府の政策だと勝手に思っていたが、資料を読み解きながら、当時の異なる人々の感覚を肌でかんじることができたような気がする。文明論として興...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年11月22日

    江戸と現代との裸観の違いを考察。
    比較文化論として秀逸に感じる。
    例えば、新渡戸稲造が「武士道」で、武士の切腹を単なる「自殺」と異なることを説明する際にソクラテスの服毒を引き合いに出したように、江戸の町民の裸体感を人の「顔」と同様の感覚と考察した本書の鋭さに膝を打つものなり。

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    Posted by ブクログ 2021年02月13日

    江戸時代には混浴は一般的であったという説明を聞いたことがあったが、本書においては先入観を排して幕末に来日した外国人の記録をもとに幕末~昭和にかけての裸体観を解き明かそうとしている。

    江戸時代の末までは高温多湿な気候も手伝って、裸体が「日常」として存在していたというのが著者の見立てで、史料を読み込ん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年09月30日

    江戸の末には裸族だった日本人が、強情なとりしまりを行い明治15年には町でははだかにならず、戦中にははだかを恐れるようになり、戦後粋すぎのぶり返しが始まるがいまだに。という話
    一度壊してしまったエデンにはもどれないよね。

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