文春文庫作品一覧
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3.8太平洋戦争中は大本営作戦参謀、戦後は総合商社のビジネス参謀、中曾根行革では総理の政治参謀。激動の昭和時代を常に背後からリードしてきた実力者の60年の軌跡を検証する。 陸大を優等な成績で卒業し、太平洋戦下の大本営作戦参謀を務め、戦後は高度経済成長期に商社の企業参謀、さらに中曽根行革で総理の政治参謀として活躍――激動の昭和を常に背後からリードしてきた瀬島龍三。彼の60年の軌跡を巡る数々の伝説を検証し、日本型エリートの功罪と歴史に対する指導者の責任を問うノンフィクション力作。
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4.2その時、沖合から不気味な大轟音が鳴り響いた――「ヨダだ!」大海嘯ともヨダとも呼ばれる大津波は、明治29年、昭和8年、昭和35年の3度にわたって三陸沿岸を襲った。平成23年、東日本大震災で東北を襲った巨大津波は「未曾有」ではなかったのだ。津波の前兆、海面から50メートルの高さまで上り家々をなぎ倒す海水、家族を亡くした嘆き、地方自治体の必死の闘い…生き延びた人々の貴重なインタビューや子どもたちの作文が伝える、忘れてはいけない歴史の真実。
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4.2十年の歳月をかけて取材執筆、ハルバースタム最後の作品 1950年、北朝鮮軍の南進により勃発した朝鮮戦争。反共の名の下に、参戦を決定したアメリカだったが、それは過酷極まりない戦争への突入だった。スターリン、金日成、トルーマン、マッカーサー、毛沢東―時の指導者たちが抱いた野望と誤算、彼らに翻弄され凍土に消えた兵士たちの血の肉声…その全てから、あの戦争の全貌に迫る。 【目次】 第1部 雲山の警告 第2部 暗い日々―北朝鮮人民軍が南進 第3部 ワシントン、参戦へ 第4部 欧州優先か、アジア優先か 第5部 詰めの一手になるか―北朝鮮軍、釜山へ 第6部 マッカーサーが流れをかえる―仁川上陸 第7部 三十八度線の北へ
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-娘を救いたければ、お前の乗っている旅客機を落とせ! 脅迫される精神科医、誘拐犯を追う女医。犯人は機内にいるのか、それとも……。ショック満載、息もつかせぬドイツ最強のサスペンス! ※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.0この面白さ、何者? エッセイをこえた超エッセイ本! 『鴨川ホルモー』、『鹿男あをによし』、『プリンセス・トヨトミ』、『偉大なる、しゅららぼん』の万城目学が綴る、「作家の日常」&「奇想天外な世界」。 「やけどのあと ~2011 東京電力株主総会リポート~」収録! ! ひょうたんを愛する「全日本愛瓢会」に入会したり、2011年の東京電力株主総会に潜入したり、深夜にPSPのカードと格闘したり…。大人気作家、万城目学氏の、めくるめく日常。 地元大阪の話、少年時代の話から、無限・四次元・宇宙にまで想いを馳せ、そしてラストは…!? ウルトラ級のエッセイ集、誕生! !
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4.5人生に残念はつきものである いまだ語られざる「ラーメン行動学」とは。山一證券から日大アメフト部まで、ざんねんな謝罪会見対策を考える。今回も買って損無し! ■「麺はやっぱり太麺」「だしは煮干」「バリカタ」「二郎」など 居酒屋などでラーメンがひとたび話題になると、みな侃々諤々、喧々囂々の大騒ぎに。 しかし、まだまだ語られるべきラーメンの新側面があった――! ショージ君が考えた「ラーメン行動学」とは。 ■メディアに溢れる「ざんねんな人たち」はなぜ、どこが“残念”なのか? お辞儀ではなく、胸をかきむしってみてはどうか? 手ぶらなのが気になるので、謝罪会見のときは会見専用に開発された数珠を持ってみてはどうか? 山一證券から日大アメフト部まで、ざんねんな謝罪会見の「ざんねん」感を払拭する対策をショージ君なりに考えてみた「残念な人たち」。 ――等々。 今シリーズ本も買って損なし、爆笑必須、 期待を裏切らないショージワールド全開の一冊です! 「オール讀物」人気連載、東海林さだお著「男の分別学」シリーズ。 2017年10月号~2019年1月号までの連載13本に加え、 『気がつけばいつもチェーン店ばかりでメシを食べている』の筆者・村瀬秀信さんとの対談「我らが“チェーン店”道」、 月刊文藝春秋特別寄稿「僕とインスタントラーメンの六〇年」も収録! ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.5「キミはもしかして、大切な人を亡くした経験があるのかい?」 昭和40~50年代の景色の中で語られる、涙腺決壊必至の物語。 若い日の罪が眠る、懐かしい町・琥珀。 当時と変わらない喫茶店「青猫」で僕は、この世でもっとも聞きたくない最悪のひと言を聞いた。 彼女と通った銭湯、名物コロッケサンド、赤い公衆電話、サンダーバードのプラモデル、そして妖精のような白い犬。 昭和40、50年代を舞台に繰り広げられる、ひとりひとりの切実な人生模様。追憶と感動の連作集 文庫化で大幅に修正加筆! ※この電子書籍は2016年11月に日本経済新聞出版社より刊行された単行本の文庫版を底本としています
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3.6さんまに鴨に海鮮丼、牛肉弁当にシウマイ弁当! 大好評の丸かじりシリーズ第39弾! 毎年正月、新宿京王デパートで催される「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」に行くのを楽しみにしている東海林さん。 今年の目標は〈牛肉系〉。頭のなかは牛肉でいっぱい、全身牛肉人間となって、いざ会場についてみると、牛肉弁当のあたりは大人気の長蛇の列。 ふと横を見ると、崎陽軒のシウマイ弁当。思わず1コ購入。 さあ、牛肉人間となっている内臓たちをどう説得するのか?? ほか、「秋刀魚の歌」のさんまは/ブロッコリーはなぜ暗いか/海鮮丼の悲劇/ 改造版「カリフォルニア巻き」/複雑な家庭、鱈一家/目玉焼きに味噌/ それをやっちゃあおしまい蕎麦/味噌汁における「決断と実行」 海苔弁のすっぽ抜け/スマホ時代のポテチ/茶わん蒸し厄介者説/おにぎりをお茶づけに? などなど。 解説エッセイ・たかぎなおこ
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4.1何も知らず飛び込んだ国で、こんなにも優しい人々に出会った。『転がる香港に苔は生えない』で大宅賞、『コンニャク屋漂流記』で読売文学賞を受賞した星野博美。開放政策に沸く等身大の中国を描いたデビュー作が、電子版で登場! 時は1993年。中国に魅せられた私は、ベトナム国境から上海まで、改革開放に沸く中国・華南地方を埃だらけの長距離バスに乗って旅をした。 急激な自由化の波に翻弄される国で出会った、忘れえぬ人々。 『転がる香港に苔は生えない』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した著者の、みずみずしいデビュー作。 解説・斎藤美奈子 ※電子書籍化にあたり、新章「地中に埋まっている部分」を収録。また、著者撮影の本文写真をすべてカラーで掲載。
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3.3亡くなった夫はいったい何者だったのか? 奇妙な小説の世界と現実の事件が共鳴する、折原ワールド全開の長篇ミステリー! かつてDVによる離婚を経験した秋月雅代。 週末だけ同棲していた内縁の夫・十津根麻里夫が突然病死した。 葬式を出すために夫の身元を調べるが免許証も保険証もなく、勤務先をあたるが、そんな人物は存在しないと否定されてしまう。 数少ない遺品の中に大学ノートがあり、そこに記されていたのは『マリオネット』という奇妙な小説だった。 そこには、埼玉県北部のある町で連続少年失踪事件が起こり、死体を発見した中学三年の「僕」が犯人を追って謎の館を訪ねる冒険を描かれていた。 この小説に手掛かりがあると直感した彼女は、夫が何者なのかを探る旅を始める。 だが、彼女自身もストーカー化した前夫につきまとわれ、命の危険にさらされるのだった。 彼女と「僕」の並行する二つの物語が重なった時、事件は意外な展開を見せる! 解説・末國善己
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4.0太平洋戦争敗北の背景には、新しい組織論の欠如があった。英雄が歴史を作り出す時代は終わり、現代の組織においては、「際立った個人」より、総合的戦略としてのリーダー・シップが必要とされている。山本五十六、東條英機など大本営を担った軍部の重鎮たちはじめ彼らとともに日本軍の作戦行動に関与した指揮官と参謀の組合せ十三例をあげ、組織内におけるコンビネーションの重要性を学ぶ──経営者に欠かすことのできない、人材とは何かの一端を巧みな人間描写によって導きだす。
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-神風特攻隊の先駆けとなった若者たち レイテ島沖で米空母に体当りをし、若い命を閉じた神風特別攻撃隊敷島隊の五人の若者たちは、何を思い、いかに生きようとしたのか
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4.0町会所から千両箱が消えた! 前代未聞の事件は幕閣の醜聞に発展する。 捕縛したものを取り調べる仮牢兼調所「大番屋」の元締を勤める鏡三郎が今回遭遇する事件は、町会所の押し込み強盗。 町会所とは幕府が貧困や災害時の救恤のため民間に設けさせた機関で、そこから二万両が奪われたという。 鏡三郎らは犯人の行方を追うが、事件は幕閣が震撼するスキャンダルへと意外な展開を見せて……。 殺される証人、予測不能な展開。狡猾な事件の黒幕に迫れるか。 冷酷非道な悪に立ち向かう同心の決死の闘い。 ※この電子書籍は2016年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.7始皇帝は“暴君”ではなく“名君”だった!? 『キングダム』で話題のえい政=始皇帝のすべてがわかる必読の書! 世界で初めて政治力学を意識し、中華帝国を創り上げた男。その人物像に深く迫りつつ、現代にも通じる政治・経営学を解きあかす。 自らを「始皇帝」と名乗るに至った男、えい政。乱世に終止符を打ち、中華帝国を統一した男は暴君なのか、それとも英雄なのか? 3歳まで人質として過ごした幼少期、兄との熾烈な玉座争い、家臣との相克――。天賦の才覚と不屈の精神力で過酷な運命のもとに勝ち上がった男の真実を浮き彫りにする、不朽の名著。 「崇高な争い」は感動的で、しかも美しい。 だから「歴史」でそういう場面に出会うと、夜なら眠れない程に興奮する。 ――著者「文庫版あとがき」より 解説・冨谷至 ※この電子書籍は1995年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を新装版として刊行したものを底本としています。
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4.1「私と同じ年の頃、何をしていましたか?」 「悩んだとき、どう乗り越えましたか?」 川村元気が12人の巨匠に学んだ、仕事で人生を面白くする力! 大人になってからのほとんどの時間、僕らは仕事をしている。 だとしたら僕は人生を楽しくするための仕事がしたい――。 映画プロデューサー、作家として躍進を続ける川村元気が、 仕事で世界を面白くしてきた12人の巨匠に聞いた「壁を乗り越え、一歩抜け出す」唯一無二の仕事術! 【本書より】 ●山田洋次――批判する頭のよさよりいいなぁと惚れ込む感性が大事です。 ●沢木耕太郎――僕はあらゆることに素人だったし素人であり続けた。 ●杉本博司――やるべきことは自分の原体験の中にしかないんです。 ●倉本聰――世間から抜きんでるにはどこかで無理をしないといけない。 ●秋元康――時に判断を間違えるのは仕方ない。大切なのは、間違いを元に戻す力だ。 ●宮崎駿――何でも自分の肉眼で見る時間を取っておく。作品を観ることと、物を見ることは違うんです。 ●糸井重里――人間は仕事の一部分でしかない。だから、どうやって生きるかを面白くやれ。 ●篠山紀信――世界をどうにかしようなんて、おこがましい。大事なのは受容の精神です。 ●谷川俊太郎――人類全体の無意識にアクセスできる仕事であればいいんじゃないかな。 ●鈴木敏夫――最近はみんな丁寧に物をつくるから、完成したときには中身が時代とズレちゃう。 ●横尾忠則――自分が崩落していく感覚の先に新たな道を見つけることも多いと思います。 ●坂本龍一――勉強とは過去の真似をしないためにやるんです。
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3.8稀代のストーリーテラーにして短篇の名手でもある浅田次郎の一球入魂の傑作短篇集。 時代に翻弄される名もなき人々の美しい魂を描いた、心ゆさぶる6篇。 「決して瞋るな。瞋れば命を失う」 父の訓えを守り、檻の中で運命を受け入れて暮らす彼が、太平洋戦争下の過酷に苦しむ人間たちを前に掟を破るとき――。 それぞれの哀切と尊厳が胸に迫る表題作ほか、「帰り道」「流離人(さすりびと)」「九泉閣へようこそ」「うきよご」「ブルー・ブルー・スカイ」を収録。 あの時、あの場所にいなければ降りかかってこなかったはずの過酷な運命に、彼らは勇気をもって立ち向かい、優しさをもって受け入れようとする――。 直球ど真ん中、華と涙の作品集です。 解説・吉川晃司
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3.7忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない。 映画化決定(主演・太賀、衛藤美彩)、本屋大賞受賞作家の瑞々しいデビュー作。 行助は美味しいたいやき屋を一人で経営するこよみと出会い、親しくなる。 ある朝、こよみは交通事故の巻き添えとなり、三ヵ月後、意識を取り戻すと新しい記憶を留めておけなくなっていた。 忘れても忘れても、二人の世界は少しずつ重なりゆく。 文學界新人賞佳作に選ばれた瑞々しデビュー作。 *文庫版には「日をつなぐ」(角川文庫『コイノカオリ』収録)も併録しました。 解説・辻原登 ※この電子書籍は2016年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.8有能だが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ第4弾。 苦境にあっても決してへこたれず、ユーモアを忘れない、史上最もタフな探偵の最新作。 〈甘いミステリ・フェア〉〈サマーホリデー・ミステリ・フェア〉〈風邪ミステリ・フェア〉〈学者ミステリ・フェア〉〈クリスマス・ミッドナイトパーティー〉など、各回を彩るユニークなミステリの薀蓄も楽しめます。 好評の「富山店長のミステリ紹介ふたたび」も収録。 解説は大矢博子氏。 【目次】 「青い影~7月~」……バスとダンプカーの衝突事故を目撃した晶は、事故で死んだ女性の母から娘のバッグがなくなっているという相談を受ける。晶は現場から立ち去った女の存在を思い出す 「静かな炎天~8月~」……かつて息子をひき逃げで重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。晶に持ち込まれる依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く 「熱海ブライトン・ロック~9月~」……35年前、熱海で行方不明になった作家・設楽創。その失踪の謎を特集したいという編集者から依頼を受けた晶は失踪直前の日記に頻繁に登場する5人の名前を渡される。 「副島さんは言っている~10月~」……元同僚の村木から突然電話がかかってきた。星野という女性について調べろという。星野は殺されており、容疑者と目される男が村木の入院する病院にたてこもっていた。 「血の凶作~11月~」……ハードボイルド作家・角田港大の戸籍抄本を使っていた男がアパートの火事で死んだ。いったいこの男は何者なのか? 「聖夜プラス1~12月~」……クリスマスイブのオークション・イベントの目玉になる『深夜プラス1』初版サイン本を入手するため、翻弄される晶の過酷な一日を描く。
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3.6直木賞受賞作『悼む人』の感動ふたたび! 新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪する坂築静人。死者の周辺の人々から疎んじられ、罵声を浴びせられることもあるが、時には、あなたの行為で救われたと感謝されることもある――。 さまざまな死者や生者との、出会いと別れを繰り返す静人。やがて一人の女性との邂逅が、今度は静人の心にも波紋を生む……。 前書きに、「できるだけ一日に一度、就寝前の時間に〈静人〉となり、空と向き合う。〈静人〉として、星を、星を隠す雲を見上げ、心にわきたつものを書きとめる。」とある通り、直木賞受賞作『悼む人』の主人公の日記という体裁をとった異色の小説は、『悼む人』を読んだ方はもちろん、未読の方にもこの素晴らしい作品世界への格好のイントロダクションになるだろう。
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3.8眉の毛一本の塩梅、好きな服や下着の賞味期限……ほろ苦くも爽やか。 人生後半について考えるいまこそ読みたい示唆に富むエッセイ集。 「アレ」連発の会話、眉のかたちを整えるときの緊張感、着たいのに似合わない服が増えた…… こんなはずじゃなかったというちぐはぐな感情に揺さぶられるお年頃、それが中年。 あらゆる局面でむずかしいギアチェンジを迫られ戸惑いながらも、 変化をしなやかに受け入れておもしろがる気持ちになれる、痛快で愛すべきエッセイ集。 ※この電子書籍は2016年7月刊行の『彼女の家出』を改題、大幅に加筆修正した文庫版を底本としています。
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5.0目の前にいつも戦争があった。傷つき斃れる同世代の若者たちがいた。五月革命に揺れるパリでのベトナム和平交渉を留学生として、サイゴン陥落による南ベトナムの崩壊を海外特派員として目撃した。インドシナ戦争報道にその青春を賭け、さらに国境地帯の砲声を追って今なお戦う人びとの真実を取材した書下しノンフィクション。北ベトナム軍の一兵士からジャングルの中で祖国再興をめざす老宰相まで、みずからを傍観者と位置づけながらも、彼らを描く筆致は愛情にあふれている。
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3.3表の顔は腕の良い仕立職人、裏の顔は達人に仕込まれた剣術で悪を成敗する「地獄への案内人」。仕立屋お竜の活躍を描く痛快時代小説開幕! 第一話は、いたいけな少女・おしんがお竜と名を変えて「地獄への案内人」の道を歩むまでが描かれます。幼い頃に父からDVを受けてきたおしんは、母と家を逃げ出すが、その母も過労で亡くなり天涯孤独の身に。母親の薬代のためにつくった借金を抱えたおしんだが、親切顔で近づいてきたやくざの林助に騙され、盗品の運び屋や、美人局の片棒を担がされるなど、悪の道にひきづりこまれてしまいます。 とあることがきっかけで、武芸の達人・北条佐兵衛に助けられて自由の身となったおしんは、天賦の才があったのか、達人から教えてもらった武術を乾いた砂が水を吸うようにわがものにしてゆきます。「お前の才能は、お前のように困っている女性のために使うのだ」という師匠の言葉を胸に、師匠の紹介で仕立屋「鶴屋」から仕事をもらうようになります。そしてお竜と名を変えて、女をいたぶる悪人を退治することを決意。そんなある日、因縁の男と再会することになって……。 お竜の庇護者となる仕立屋の主・鶴屋孫兵衛、鶴屋の碁敵で謎のご隠居・文左衛門、そして鶴屋の用心棒で、ちょっととぼけた吉岡流剣術の使い手・井出勝之助など、お竜の脇を固める登場人物たちも魅力たっぷり。そして何よりの読みどころは、お竜の艶やかさと痛快アクションシーンです!
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5.0かつては「新橋」「柳橋」に次ぐ格式と規模を誇っていた下谷の花柳界だが、昭和40年代に入り、人手不足と不景気で寂れゆく一方であった。そんな下谷の芸者屋「福乃家」の女主人・野崎こうは、母の代からの芸者暮らし。こうの芸者名は寿福といい、下谷一の踊りの名手の上に、ぼつぼつ50になろうというのに、どうみても40代前半の色も香も女盛りである。24歳になる娘の桐子は踊りの筋がよく、玄人筋からも将来を期待されていたが「芸者も、芸事も一切、やらない」の一点ばりであった。母娘二人暮らしの日常に、芸者をめざし新潟から出てきた田中市子という25歳の娘が住込みで見習いに入る。こうのパトロンは長年、造船会社の社長・井藤であるが、いまは妻に先立たれ、お手伝いと暮らしている。ある日、井藤は桐子に縁談を持ってくる。桐子の父は井藤なのか? こう・桐子・市子の女三人三様、日々を精一杯生きる姿が胸を打つ、平岩弓枝の花柳小説ここにあり。
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4.0人は必ず「死」を迎えます。しかし、その迎え方はさまざまです。若くして死んだ息子、自死した母親、津波で突然に逝った姉――大往生とはいえない形で旅立った人々の死を、残された家族は嘆き悲しみますが、死者たちは、この世に生きる者が「悲しんだりせず、自分と他の人々を大切に、命ある今を楽しく生きてほしい」と望んでいます。本書は大ロングセラー『死にゆく者からの言葉』を読み、死者の呼びかけを聞いたという読者の不思議な体験談を通して、死者と生者の絆、本当の幸せを伝える感動の1冊です。
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3.0大手出版社を定年退職後、カルチャースクールで小説講座を持つ澤登志夫、69歳。 女性問題で妻子と別れて後も、仕事に私生活に精力的に生きてきた。 しかし、がんに侵されて余命いくばくもないことを知るとスクールを辞め、人生の終幕について準備を始める。 講座の教え子・26歳の宮島樹里は、自分の昏い記憶を認めてくれた澤を崇拝し、 傍にいることを望むが、澤はひとり冬の信州へ向かった。 澤は、最後まで自分らしく生きることができるのか。「ある方法」を決行することは可能なのか…。 プライド高く情熱的に生きてきた一人の男が、衝撃的な尊厳死を選び取るまでの内面が描きつくされ、 深い問いかけを読者に与える傑作長編。 解説・白石一文 ※この電子書籍は2018年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.7自殺、安楽死、脳死、臨死体験。 長きにわたり、人の死とは何かを思索し続けた<知の巨人>が、正面から生命の神秘に挑む。「死ぬというのは夢の世界に入っていくのに近い体験だから、いい夢を見ようという気持ちで自然に人間は死んでいくことができるんじゃないか」。 がん、心臓手術を乗り越えた立花隆が、現在の境地を率直に語る。
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3.6ここ数年、惑いに流されている北町貫多。あるミュージシャンに招かれたライブに昂揚し、上気したまま会場を出た彼に、東京タワーの灯が凶暴な輝きを放つ。その場所は、師・藤澤清造の終焉地でもあった――。何の為に私小説を書くのか。静かなる鬼気を孕む、至誠あふれる作品集。「芝公園六角堂跡」とその続篇である「終われなかった夜の彼方で」「深更の巡礼」「十二月に泣く」の四篇を収録し、巻末に、新たに「別格の記――『芝公園六角堂跡』文庫化に際して」(18枚)を付す。 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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5.02023年は司馬遼太郎生誕100年! 司馬さんが好きだった花に由来する〈菜の花忌〉。 司馬作品にちなんだテーマで、パネリストたちが自由に意見交換をする シンポジウムは、司馬作品のさらなる魅力を見出す場として、定着している。 過去25回の中から17回分のシンポジウム、3本の講演を編んだ、 文春文庫オリジナル。新たな気づきを与えてくれる貴重な記録。 (目次抜粋) 「竜馬と司馬遼太郎」井上ひさし・檀ふみ・永井路子・松本健一/「二十一世紀に生きる君たちへ」安藤忠雄・井上ひさし・養老孟司/「司馬作品の輝く女性たち」田辺聖子・出久根達郎・岸本葉子/「『坂の上の雲』と日露戦争」篠田正浩・黒鉄ヒロシ・松本健一・加藤陽子/「3・11後の『この国のかたち』佐野眞一・高橋克彦・赤坂憲雄・玄侑宗久/「『関ケ原』――司馬遼太郎の視点」原田眞人・葉室麟・伊東潤・千田嘉博/「土方歳三と河井継之助――『燃えよ剣』『峠』より」小泉堯史・黒川博行・星野知子・磯田道史/「『胡蝶の夢』――新型コロナ禍を考える」澤田瞳子・澤芳樹・村上もとか・磯田道史 (講演)福田みどり・養老孟司・沢木耕太郎
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3.9新1万円札の肖像画に選ばれた、「日本資本主義の育ての親」渋沢栄一。幕末から明治、大正、昭和へと至る91年の激動の生涯を、博覧強記の才人・鹿島茂が描いた傑作評伝、ついに電子書籍化! 近代日本の「資本主義」をつくりだした渋沢栄一。彼がその経済思想を学んだのは、「産業皇帝」ことナポレオン3世の統べる19世紀フランスからだった。豪農の家に生まれ、尊皇攘夷に燃えた彼は、一転、武士として徳川慶喜に仕えることになり、パリ万博へと派遣される。かの地で渋沢に影響を与えたのが、産業を拡大することで労働者の福利厚生を充実させるという「サン=シモン主義」の思想だった。帰国後、維新政府に迎えられるが、日本に資本主義を興すため、民間人として生きることを選ぶ……波瀾万丈の評伝、その上巻・算盤篇。 「近代日本は、世界に類を見ないほどの幸運に恵まれていたといえる。なんのことかというと、日本の資本主義は、この「損して得取れ」という思想をバトル・ロワイヤルが行われる以前にすでに体得し、血肉化していた渋沢栄一という例外的な人物によって領導され、実に効率よく高度資本主義の段階に入ることができたからである」 (本文より)
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4.0親の前で厚化粧し、風俗で素顔になるユリカ。あらゆるイジメに遭い、過干渉な母親のもとで自閉ぎみになったエミ。母親との確執から家を飛び出し、デートクラブへ通った元コギャルのサヤカ。少女達は口々に「本当の自分を見てみたい」と言い「母親は自分を本当は愛していないのではないか」と葛藤し、揺れ動いている。写真家・藤原新也が“いま”をカメラで写しとるように、日本でリアルに起きている母娘の歪んだ愛憎関係をあぶり出す、戦慄のドキュメンタリー。映画化原作。
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3.9「どの女も新鮮味が無うなった」「大将、またでっか!?」ウチの大将・光源氏の君は御年17歳。好奇心はちきれんばかりの色けざかりの遊び好き。花の如き美貌の貴公子であらせられるが、女にモテすぎて、もはや恋愛傾向がアブノーマルになりつつあるのが悩みの種。さて今宵もまた、大将のおなご漁りの橋渡し役にひと肌脱ぐとしますか……。世間をよく知るオッサン家臣「ヒゲの伴男」が、庶民目線で無敵のナンパ師「光源氏」の恋愛ライフを語る。お茶目な源氏物語!
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3.7彼女の歌が聴こえたとき誰かが殺される。 人気歌手につきまとうストーカー。連続殺人の犯人は彼なのか? “人間嘘発見器”キャサリン・ダンス 待望の第3作! キャサリン・ダンスの友人で人気歌手、ケイリーはストーカーに悩まされていた。メールアドレスを変えても頻々とメールを送りつける男エドウィン。彼が数日後のコンサートに現れるという。ダンスが事態の対応に乗り出した矢先、ケイリーの側近が殺害された……。いかなる嘘も見抜く《人間嘘発見器》キャサリン・ダンス第3作!
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-徹底した現場取材で、長期政権への内幕を暴露! 中国共産党の原動力は権力闘争だ。地方政治家から国家主席に上り詰め、闘う宿命を背負う男の真実。『十三億分の一の男』を改題増補。 【目次】 序 章 「習近平新時代」 第一章 愛人たちが暮らす村 第二章 習近平の一人娘を探せ 第三章 紅く染まった星条旗 第四章 ドキュメント新皇帝誕生 第五章 反日狂騒曲 第六章 不死身の男 第七章 サラブレッドの悲劇 第八章 クーデター 第九章 紅二代 終 章 宿命 特別収録 エズラ・ボーゲル インタビュー 「習近平は最強の独裁者なのか」 あとがき 文庫版あとがき
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4.0その男は、たった一人の井伊家再興の希望だった──。 お前の“主君”はだれだ? 人は何のために人に仕えるのか。 家康に寵愛され、その苛烈さから「赤鬼」と呼ばれた井伊家第17代当主・井伊直政の生涯を、家臣・木俣守勝の目を通して描く。 EXILE/三代目J SOUL BROTHERSの小林直己さんによる前代未聞、怒濤の1万字解説「苛烈で、繊細で、孤独で、その瞬間、一人だけ共にいた」を掲載。 「『忠義とは何か。お前は誰に仕えているのか。そして天命とは』 本書から投げかけられたこの問いに対し、現代を生きる我々と、僕自身のバックグラウンドであるEXILEを比較対象とし、答えを模索していきたい」(解説より) たった一人の井伊家再興の希望として、直虎はじめ一族の願いを一身に背負い、徳川幕府譜代筆頭にまで登りつめた直政。 戦になれば大将自ら一番槍で突っ込んでいき、命を惜しまない直政に終始振り回されながらも生涯支え続けた守勝。 対照的な性格から、守勝は直政に反発に似た感情を抱きながらも、我が身を守ることを知らぬ苛烈さに惹かれていく。 その二人の今生の別れは、苦い悔いに満ちたものだった。 数多くの作品が映像化、漫画化されている著者の初めての歴史小説が、大河ドラマに先駆けて井伊直虎を描いた『剣と紅』。これに続き、井伊家第17代当主・井伊直政を描いた歴史小説二作目。 ※この電子書籍は、2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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