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Posted by ブクログ
過疎化によって統廃合した日暮市立ひぐら西中学校最後の卒業生の
三浦誉(みうら・ほまれ)、恵悠(めぐみ・ゆう)、そして紅一点の倉田ミズ。
幼なじみの三人は校内の備品を発展途上国の学校に寄付しようという女性教師、松沢千比呂(まつざわ・ちひろ)の呼びかけにより、
高校一年生の夏休みに再び母校に集まることに。
やがて三人を一年前の夏に封印したハズの罪の記憶が呼び覚ます…。
いやはや、コレはぶったまげたなぁ~っ!
最初はただの三角関係の恋愛ストーリーと思いきや、
いくつもの謎を孕んだまま
次第にサスペンス的展開へと流れ込み、
ついにはホラー映画真っ青のトラウマ描写の連続に撃沈!
しかしそこで終わらず最後には切なく胸を打つ、
秀逸な青春小説として物語を締めてくれるこのチカラ技(笑)
ファミレスと思って気軽に入ったら、
豪華なフルコース料理が出てきたみたいな
意外性と言えば分かってもらえるかな(笑)。
小学校二年生の夏休み、
探検隊を組織して変死体を探しに行く子供たち。
三浦と倉田の甘い秘密。
ぶどうの飴の香りのする異性の匂い。
蝉にとりつかれた先生。
二人を繋ぐ甘美な「罪」という名の共有。
そして我が子のためなら他者を踏みにじることを躊躇しない母という存在の怖さ。
壁井さんの作品を読んだのは今回が初めてだったけど、
いやもう、ツボを突かれすぎてしまって、もはや冷静ではいられないくらい(笑)
個人的にはこの世界観大好きです。
登場人物は、
猫背でうつむきがちの文化系男子で、いつも何かにイラついている
高校一年生の三浦誉(みうら・ほまれ)。
スポーツ推薦で私立高校に進んだ
180センチを越える体格の一年生男子、恵悠(めぐみ・ゆう)。
小悪魔的魅力を発揮し、ダメ男になぜか惹かれてしまう高校一年生の少女、倉田ミズ。
20代後半の小柄で可愛いく、生徒にも人気のある女性教師、
松沢千比呂(まつざわ・ちひろ)。
一年前の夏休みに変死体で発見された三浦たち中学三年の担任だった佐野青春(あおはる)。
登場人物は少ないけど、それぞれのキャラが立っているので飽きずに読ませるし、
おそらく福井県であろう地方の方言がキャラに命を与え
ミステリアスさを増すいい効果を上げているし、
切実な青春の苦しみや焦燥感をビビッドに描きだす壁井さんの文体や瑞々しい会話もホンマ心地良いのです。
大人でも子供でもない、学生という困難な季節。
体の異常をひた隠しにし、
早く何かを成し遂げなければと焦燥感に駆られる三浦の姿が本当に切なく胸を焦がす。
けれども、傷付くこともなく、
なにもしないで打ち勝てる闘いなんてあるわけないのです。
苦悩しあがき続けた者だけが手にできる一筋の光。
そんな青春を生きた少年少女たちの未来に、幸多からんことを。
そしてそんな物語に出会えた奇跡に最大の感謝を。
特別有名な作品ではないけれど、
埋もれてしまうには勿体ない、
とても面白く秀逸な青春ミステリーだと思います。
Posted by ブクログ
最初は本当にいかにも青春小説で、この三角関係はどうなるのだ?と無邪気に読んでいたのですが・・・・
途中からなんか雰囲気が変わりまして・・・
予想のだいぶ斜め上方向のホラー風味だった(笑)
でも面白かったです。
とにかく雰囲気が良くて、3人のヒリヒリするような感情や、それぞれの想いなど、青春小説として良かった!!屈折した男子高校生ってのが私には新鮮で良かったですね~。
ホラー風味は・・・・
まぁそこまで怖くはなくて、むしろSF風として私は読みましたが。とりあえず、これ夏のお話ですが冬の間に読んで良かった!と思います。これを夏に読んだら○○が怖くて外出できない!!って意味では十分ホラーですね・・・
Posted by ブクログ
「晩婚とか少子化とかが問題になってる人間社会は、蟬からしたら理解できんことなんやろね。こんなふうに自分のまわりの小さいことで悩んで、死んだほうがましやなんて言ってるわたしらは、のくてぇことやってるなあって蟬は思ってるんやろなあ」
幼なじみのミズ、誉、恵。揺らぐ三角関係の中心には、 去年の夏休みに変死体で発見された担任教師をめぐる秘密があった。
主人公のミズが何故こんなにもモテるのか摩訶不思議(わたしは好きなタイプの人間ではないため)だし、雷と虫がこの世で1番苦手なのに蝉が沢山出てくるから、なんで読み返したくなるのか本当にわからないけど、数年に1度くらい夏に読みたくなる話。
今年の夏はもう暑すぎて蝉も明け方にしか鳴かないけれど、読み終わった時には蝉の煩い鳴き声が聴こえた気がした。
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