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  • 花探し

    花探し

    小説・文芸
    3.6
    1巻781円 (税込)
    イケよ、と綿貫は命じた。「我慢しないでイケよ」――男が射精するのをこらえるように、舞衣子は別のことを考える。だって男に命じられるのは好きじゃない。男を選ぶのは私――。舞衣子は不動産王に磨き上げられた愛人のプロ。美しく洗練された容姿を高級ブランドに包み、ベッドではテクニックの限りをつくす。そんなある日、舞衣子は新たな「男」を探すことを決意する。とにかく金を持っている男。それを惜しみなく女に遣う男を――。SM趣味の御曹司、一夜に何度もイカせる有名作家……秘密の館で、ホテルのベッドで、官能と欲望の日々がはじまる。果たして次の「男」は……
  • 「話が通じない」の正体―共感障害という謎―(新潮文庫)

    「話が通じない」の正体―共感障害という謎―(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    3.9
    1巻605円 (税込)
    上司はわかってくれない。部下は話が通じない。夫とは一緒にいるだけでイラつくし、二人でいるのに孤独……。これらはすべて「共感障害」が原因だ。脳の認識が違うため、他人が「普通にやっていること」が理解できず、結果周囲から誤解され、軋轢を生んでしまう人たちが存在するのだ。このような共感障害者と柔らかな人間関係を築くためにすべきこととは。脳科学から解き明かす驚きの真相。(解説・尾木直樹)
  • 花散る里の病棟(新潮文庫)

    花散る里の病棟(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻880円 (税込)
    町医者こそが医師という職業の集大成なのだ――。大正時代、「虫医者」として頼りにされた初代。軍医として戦線を彷徨った二代目。地元で内科医院を開いた三代目。先端医療に取り組む外科医として、パンデミックに直面した四代目。時代の荒波を越え、地域に根ざし、つねに患者と共に戦い、涙し、喜ぶ開業医の心とは。病と命の現場に真摯に向き合う姿を抒情豊かに描きだして感動を呼ぶ百年の物語。(解説・佐野史郎)
  • 花と茨―七代目市川團十郎―(新潮文庫)

    花と茨―七代目市川團十郎―(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻1,045円 (税込)
    〈七代目〉ほど破天荒な人生を送った役者がいただろうか――。天才肌で色男、江戸に團十郎ありと名を上げて「歌舞伎十八番」を制定する一方、その豪奢な生活を御上に睨まれ財産没収、江戸追放に。やがて奈落の底から見事復活をとげるが、思いもよらない悲劇が襲った……。大名跡の重責を背負い、たとえ茨の道でも、最後まで粋を貫いた名優を初めて描く感動作。『咲かせて三升の團十郎』改題。(解説・市村萬次郎)
  • 花と火の帝(上)(新潮文庫)
    完結

    花と火の帝

    小説・文芸
    -
    全2巻935円 (税込)
    武力と財力を笠に着て、天皇家を揺さぶる家康と秀忠。狡猾な幕府から帝の立場をお守りするため、謎の隠密集団・八瀬童子が凄まじい武と呪の力を解き放つ。「岩介、八瀬の鬼をあてにしているぞ」若き後水尾天皇は、自らの皇位を賭けて幕府と事を構えると肚を決めた。殺しを禁じられた兵なき朝廷に闘いの道はあるのか……。忍びの者と帝の友情をありありと描き上げた、隆慶一郎の伝奇小説!
  • 花匂う

    花匂う

    小説・文芸
    3.5
    1巻572円 (税込)
    幼なじみの多津が嫁ぐ相手には隠し子がいる。それを教えてあげようとして初めて、直弥は自分が多津をずっと愛していたのだと気づく。そうであるからには隠し子のことは告げるわけにはいかない。中傷になるから…。その後の二人のたどる歳月を通し、人生の深い味わいを感動的に語りかけた表題作。ほかに「矢押の樋」「愚鈍物語」「椿説女嫌い」「蘭」「渡の求婚」など全11篇を収める。
  • 花になるらん―明治おんな繁盛記―(新潮文庫)

    花になるらん―明治おんな繁盛記―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    皆が信用する、そんな逸品だけを揃えましょう――智恵も回るし手も早い、京の呉服商「高倉屋」の御寮人(ごりょん)さん・みやびが目指したのは、皇室御用達の百貨店になること、そして世界を相手に日本の工芸美術の素晴らしさを知らしめることだった。女だてらにのれんを背負い、幕末から明治を生き抜いて、皇室御用達百貨店「高倉屋」の繁栄の礎を築いた、破天荒な女主人の波瀾の人生を描く一代記。(解説・久坂部羊)
  • 花盗人

    花盗人

    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    「あなたが私にくれたものは、あの桜の小枝だけ。あなたが盗っていったものは、私のすべて」――。自立できない夫との生活に疲れた女は逃げ場を求めた。しかしそれが彼女の「脱線」の始まりだった……。表題作のほか、「最後の花束」「脱出」など、怖くて意外な結末が詰まった全10編。デビュー当時から直木賞受賞第一作まで、乃南アサの幅広い作風が楽しめる文庫オリジナル短編集。
  • 華のかけはし―東福門院徳川和子―(新潮文庫)

    華のかけはし―東福門院徳川和子―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,045円 (税込)
    家康の孫娘、和子(まさこ)は「徳川の血を引く天皇の誕生」という悲願のため、後水尾天皇のもとに入内した。二度と、江戸の土は踏めぬ――。一触即発の朝幕関係、待望した皇子の夭折(ようせつ)、夫帝の突然の譲位。次次と襲いかかる荒波を持ち前の天真爛漫(てんしんらんまん)さと芯の強さで乗り越え、彼女は両家の対立を超えた存在となってゆく。歴史上唯一、皇后となった徳川の姫の、稀有(けう)な生涯を描いた大河長編。『華の譜』改題。(解説・近藤サト)
  • 花のれん

    花のれん

    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    船場に嫁いだ多加は頼りない夫を立ててよく働くが、夫は寄席道楽に耽って店を潰す。いっそ道楽を本業にという多加の勧めで場末の寄席を買った夫は、借財を残したまま妾宅で死亡する。多加のなりふりかまわぬ金儲けが始まった。金貸しの老婆に取入り、師匠たちの背中まで拭い、ライバルの寄席のお茶子頭を引抜く──。大阪商人のど根性に徹した女興業師の生涯を描く直木賞受賞作。
  • 花のワルツ

    花のワルツ

    小説・文芸
    4.0
    1巻385円 (税込)
    踊子としての天分に恵まれた友田星枝。星枝の奔放さに苛立ちながらも良きライバルとして切磋琢磨する早川鈴子。洋行から5年ぶりに帰国した男性舞踊家・南条が松葉杖をついているのを目にしたとき、2人がとった行動とは……。表題作のほか「イタリアの歌」「日雀」「朝雲」の3編を収録。
  • 花祭

    花祭

    小説・文芸
    -
    1巻330円 (税込)
    中学生の「僕」は、成績不良のため、先生が住職をしているお寺に「入院」させられる。環境の変化に期待と緊張をつのらせる「僕」を、待っていたのは相変らず退屈な日常だった。倦怠の中で無気力な日々を送る「僕」。だが、その体に不思議な変化が訪れようとしていた――。性にめざめてゆく思春期の少年の、不安やとまどい、焦りや憧れを、独特のユーモアで描破した書下ろし長編。
  • 花も刀も

    花も刀も

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    没落した家運を剣によって再興しようと淵辺道場に入門した平手幹太郎(造酒)は、稽古おさめの試合で筆頭代師範を破るが、その夜、破門を命じられる。強い自負心と出世への野望を秘め、酒も飲まず女遊びもせずに剣ひと筋に励みながら、その努力が空回りし、ついには意味もなく人を斬るまでの失意の青春を描く『花も刀も』。ほかに『枕を三度たたいた』『源蔵ヶ原』など全8編を収める。
  • 花森安治伝―日本の暮しをかえた男―

    花森安治伝―日本の暮しをかえた男―

    小説・文芸
    4.3
    1巻737円 (税込)
    全盛期には100万部を超えた国民雑誌『暮しの手帖』。社長・大橋鎭子(しずこ)と共に会社を立ち上げた創刊編集長・花森安治は天才的な男だった。高校時代から発揮した斬新なデザイン術、会う人の度肝を抜く「女装」、家を一軒燃やした「商品テスト」。ひとつの雑誌が庶民の生活を変え、新しい時代をつくった。その裏には、花森のある決意が隠されていた――。66年の伝説的生涯に迫る渾身の評伝。 ※新潮文庫に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
  • 花宵道中

    花宵道中

    小説・文芸
    4.2
    1巻693円 (税込)
    どんな男に抱かれても、心が疼いたことはない。誰かに惚れる弱さなど、とっくに捨てた筈だった。あの日、あんたに逢うまでは――初めて愛した男の前で客に抱かれる朝霧、思い人を胸に初見世の夜を過ごす茜、弟へ禁忌の恋心を秘める霧里、美貌を持てあまし姉女郎に欲情する緑……儚く残酷な宿命の中で、自分の道に花咲かせ散っていった遊女たち。江戸末期の新吉原を舞台に綴られる、官能純愛絵巻。R-18文学賞受賞作。映画化!
  • 母親になって後悔してる(新潮文庫)

    母親になって後悔してる(新潮文庫)

    もしも時間を巻き戻せたら、母になることを再び選びますか――? この問いに「ノー」と答えた23人の女性たち。そのインタビューから明らかになったのは、社会が暗黙のうちに強いる性別役割と同調圧力、そして封じられてきた母親の苦悩や不安だった。子どもを愛している。それでも、母ではない人生を願う。「存在しない」ものとされてきた思いを丁寧にすくいとり、各国で大反響を呼んだ一冊。(解説・村井理子)
  • 母親病(新潮文庫)

    母親病(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻693円 (税込)
    女は、旦那様に一生愛されるのがしあわせなのよ――。珠美子にそう語っていた母・園枝が急死した。有毒植物が体内から検出されたという。事故か自殺か、それとも。困惑のなか遺品整理に出向いた珠美子だったが、そこに端正な顔立ちの若い男性・雪仁が訪ねてくる。園枝の死を知った彼は震えて嗚咽した。良妻賢母の見本のような園枝と雪仁の関係は……。すれ違いながら衝突する母娘を描く連作集。(解説・三宅香帆)
  • 母なる海から日本を読み解く

    母なる海から日本を読み解く

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻869円 (税込)
    母の故郷、沖縄・久米島。その新垣の杜には世界の中心がある──琉球古謡集『おもろさうし』の一節は、緊迫の北方領土交渉に努めた著者を揺さぶった。では久米島が世界の中心なら、世界そして日本はどう映るのか。思索は外交の最前線から、遥か琉球人の意識の古層へと飛び、やがて日本の宿命と進むべき未来が現れる。瞠目の国家論。『沖縄・久米島から日本国家を読み解く』改題。
  • 母なるもの

    母なるもの

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    複雑に屈折した生き方を強いられた隠れ切支丹の姿に、自己の内なる投影を見た作者の魂の表白である表題作など全8編。――裏切り者や背教者、弱者や罪人にも救いはあるか? というテーマを追求する作者が、裁き罰する父なる神に対して、優しく許す“母なるもの”を宗教の中に求める日本人の精神の志向を、自身の母性への憧憬、信仰の軌跡と重ねあわせて、見事に結晶させた作品集。
  • 母の味、だいたい伝授(新潮文庫)

    母の味、だいたい伝授(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.0
    1巻649円 (税込)
    カレーパーティーの数ヶ月後、母は帰らぬ人となった。おいしいと言ってくれたのに。クリームコロッケ、オックステールシチュー、鶏飯……母の味は「だいたいこんな感じ?」にしか再現できないけど、それも伝授の妙味かな。ミイラ食材を同居人に食べさせて動向を静かに見守ったりもする。少々危険かもしれないけど大丈夫。ま、生きているしね。食欲と好奇心と笑いに満ちた日々を綴るエッセイ。
  • 母の影

    母の影

    小説・文芸
    3.5
    1巻484円 (税込)
    青山にある大病院の娘に生れ、斎藤茂吉と結婚した輝子。お嬢様として育ち気丈で破天荒な性格の彼女と、癇癪もちでワンマンな茂吉が、夫婦として折り合うはずもない。家にはいつも嵐が吹き荒れ、四人の子らは右往左往。そんな斎藤家の次男である著者が幼少時代の記憶を辿り、文学にめざめた頃を反芻しつつ、母への愛惜、父への尊敬、そして二人の死を綴る。追慕溢れる自伝的小説。
  • ハムレット

    ハムレット

    城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる――。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。
  • 原節子の真実(新潮文庫)

    原節子の真実(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻825円 (税込)
    14歳で女優になった。戦前、戦後の激動の時代に112本の作品に出演、日本映画界に君臨する。しかし42歳で静かに銀幕を去り、半世紀にわたり沈黙を貫いた。数々の神話に彩られた原節子とは何者だったのか。たったひとつの恋、空白の一年、小津との関係、そして引退の真相――。丹念な取材により、伝説を生きたひとりの勁(つよ)い女性の姿を鮮やかに描き出す決定版評伝! 新潮ドキュメント賞受賞。(解説・ヤマザキマリ)
  • 原田マハ、アートの達人に会いにいく(新潮文庫)

    原田マハ、アートの達人に会いにいく(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻880円 (税込)
    あの人に会いたい――。ピカソ、ゴッホ、モネ、ルソー……数々の歴史に名を残す芸術家の人生を描いてきたアート小説の名手・原田マハが、谷川俊太郎/竹宮惠子/安藤忠雄/山田洋次……現代を生きるアートの達人たち33人に、会いにいき、話を聞く。美術・建築・詩・漫画・写真・映画……その道を究めた先達の紡ぎ出す「金言」が、あなたの人生の航路を照らす灯台の光となる。味わい深い対話集。
  • 原っぱ

    原っぱ

    小説・文芸
    4.4
    1巻440円 (税込)
    劇作家・牧野は俳優の市川扇十郎から旧作を再演したいという申し出をうける。牧野にはとても30年前の舞台は再現できまいと思われてためらうのだが……。人の心も町並みもすっかり変わり果てた中で、再演に情熱を傾ける人々。そこになお残っている昔ながらの気遣いや市井の営みを描きつつ、滅びゆく東京の街への惜別の思いを謳ったものとして、著者の遺言ともいうべき現代小説。
  • 磔の地(新潮文庫)

    磔の地(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.4
    1巻1,210円 (税込)
    ルイジアナ州アイビーリア郡。刑事ロビショーのもとに、かつて私刑により父親を磔殺された写真家ミーガンが訪ねてくる。窃盗罪で拘置中の黒人が看守に虐待されていると訴えてきたのだ。真相を探るうち、件の囚人の妻の自殺、レイプ犯らの殺害と、様々な悲劇が表面化し、かつての磔の惨劇へと結びつく……。米南部ミステリーの巨匠が犯罪小説に文学性を吹き込んだCWA最優秀長篇賞受賞作!(解説・霜月蒼)
  • ハリネズミは月を見上げる(新潮文庫)

    ハリネズミは月を見上げる(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    あなたも最低。許せない――。高校二年生の鈴美は逆上した痴漢から守ってくれた比呂に感謝するが、予想外のきつい言葉を返され戸惑う。周りから浮くことを恐れる鈴美は、独りでも毅然とふるまう比呂と接するなかで次第に変化してゆく。だが比呂もまた、誰にも言えない悩みを抱えていて……。両親の離婚、中退した幼馴染み、壊れてしまった心。まばゆい出会いが胸に響く青春小説の新たな傑作。(解説・藤田香織)
  • 春朧(上)

    春朧

    小説・文芸
    -
    1~2巻550円 (税込)
    岐阜県・長良川河畔で老舗の旅館を営む日野家の嫁、沙衣子は、主婦業に専念していたが、夫が急死したため、素人同然の身で若女将となった。悩みの種は姑の松乃。伝統や格式にこだわり、客よりも旅館側の都合を優先する松乃の考え方は、沙衣子とは相反するものだった。やがて沙衣子は、理想のもてなしができる旅館を新たにつくろうと決意するが、その道のりは遠く険しかった……。
  • はるか(新潮文庫)

    はるか(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻649円 (税込)
    賢人は小さな頃、海岸で一人の少女と出会い恋に落ちる。彼女の名は、はるか。大人になり偶然再会した二人は結婚するが、幸せな生活は突如終わりを告げた。それから月日は経ち、賢人は人工知能の研究者として画期的なAIを発明。「HAL‐CA」と名付けられたそのAIは、世界を一新する可能性を秘めていた――。『ルビンの壺が割れた』で大反響を呼んだ著者による、更なる衝撃が待つ第二作。
  • 遥かなインパール

    遥かなインパール

    太平洋戦争末期、劣勢の戦局を挽回すべく、ビルマから東インド・インパールへの侵攻作戦が強行された。多くの人命の損失を招き、日本陸軍史上有数の悲惨な戦いとなったインパール作戦を枠組みに、主力部隊・祭兵団歩兵第六十連隊の行動に焦点をしぼって、その軌跡を忠実にたどる。風化してゆく戦争の現実と、激戦地におかれた兵士たちの人間的真実を描きとどめた入魂の戦場小説。
  • 遙かな国 遠い国

    遙かな国 遠い国

    小説・文芸
    -
    1巻539円 (税込)
    頭は弱いがとびきり素直で力持ちの正太少年が、オンボロ漁船に雇われて、船員たちにからかわれながらも、飯焚き雑役に大奮闘。あげくに船は沈没、凍える海に放り出され、ソ連に抑留されて……北国の空の下、おおらかな恋人たちに眼を見張る。純朴な少年の眼を通して、遠い魂の故郷への憧憬を物語る表題作ほか、初期の珠玉作『三人の小市民』『埃と燈明』『為助叔父』『友情』を収録する。
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

    遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

    小説・文芸
    4.2
    1巻605円 (税込)
    「一応ノーベル賞はもらっている」こんな学者が闊歩する伝統の学府ケンブリッジ。家族と共に始めた一年間の研究滞在は平穏無事……どころではない波瀾万丈の日々だった。通じない英語。まずい食事。変人めいた教授陣とレイシズムの思わぬ噴出。だが、身を投げ出してイギリスと格闘するうちに見えてきたのは、奥深く美しい文化と人間の姿だった。感動を呼ぶドラマティック・エッセイ。
  • 春(新潮文庫)

    春(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻781円 (税込)
    岸本捨吉の教え子勝子に対する愛は実を結ぶことなく、彼の友人であり先輩である青木は理想と現実の矛盾のために自ら命を絶つ。――青春の季節に身を置く岸本たちは、人生のさまざまな問題に直面し、悩み、思索する。新しい時代によって解放された若い魂が、破壊に破壊をかさねながら自己を新たにし、生きるべき道を求めようとする姿を描く、藤村の最初の自伝小説。(解説・亀井勝一郎)
  • 春告げ坂―小石川診療記―

    春告げ坂―小石川診療記―

    小説・文芸
    3.5
    1巻715円 (税込)
    たとえ治る見込みがなくとも、罪人であったとしても、その命はすべて尊い――。長い長い坂を登り切った先に位置する小石川養生所。身寄りがなく、弱い立場に置かれた人間が集まるこの場所で、医師・高橋淳之祐は日々奮闘していた。ある日入所した老人の秘められた人生が淳之祐の父の死の真相を明らかにするとき、彼の前に進むべき道が現れる。爽やかな感動を呼ぶ「赤ひげ」青春譚。
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

    春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    「理解はできないが、受け容れる」それがウェスト夫人の生き方だった。「私」が学生時代を過ごした英国の下宿には、女主人ウェスト夫人と、さまざまな人種や考え方の住人たちが暮らしていた。ウェスト夫人の強靱な博愛精神と、時代に左右されない生き方に触れて、「私」は日常を深く生き抜くということを、さらに自分に問い続ける――物語の生れる場所からの、著者初めてのエッセイ。
  • 春の嵐

    春の嵐

    小説・文芸
    4.2
    1巻572円 (税込)
    少年時代の淡い恋が、そりの事故を機に過ぎ去り、身体障害者となったクーンは音楽を志した。魂の叫びを綴った彼の歌曲は、オペラの名歌手ムオトの眼にとまり、二人の間に不思議な友情が生れる。やがて彼らの前に出現した永遠の女性ゲルトルートをムオトに奪われるが、彼は静かに諦観する境地に達する……。精神的な世界を志向する詩人が、幸福の意義を求めて描いた孤独者の悲歌。
  • 春の城

    春の城

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    学徒出陣、基地での激務と空襲、マリアナ沖大海戦、父や恩師、そして恋人を奪った広島の原爆の惨状……。第二次大戦に遭遇した一人の青年の友情と恋愛、師弟愛と肉親愛とを、入念な筆で情趣ゆたかに描いた著者の処女長篇。激動の時代と生きながらなお、溌剌たる若い生命の感受性、健康で素直な生活感情と故国への愛、掛替えなき青春という時の、一つの姿を浮彫りにする。読売文学賞受賞。
  • 春待ち雑貨店 ぷらんたん(新潮文庫)

    春待ち雑貨店 ぷらんたん(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    京都の小さなハンドメイド雑貨店「ぷらんたん」には、恋愛や仕事の悩みを抱えた人々が日々訪れる。なぜかイヤリングを片方だけ注文する女性客や、恋人から奇妙な暗号が刻まれたネックレスを贈られた大学生……店主の北川巴瑠は一人ひとりに寄り添い、進むべき道を照らしていく。そんな彼女もまた、ある秘密を抱えて闘っていて――。懸命に生きる人の心に春を呼び込む、癒しの連作ミステリー。(解説・彩瀬まる)
  • 春山入り(新潮文庫)

    春山入り(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻572円 (税込)
    藩命により友を斬るための刀を探す武士の胸中を描く「春山入り」。小さな道場を開く浪人が、ふとしたことで介抱した行き倒れの痩せ侍。その侍が申し出た刀の交換と、劇的な結末を描く「三筋界隈」。城内の苛めで病んだ若侍が初めて人を斬る「夏の日」。他に、「半席」「約定」「乳房」等、踏み止まるしかないその場処でもがき続ける者たちの姿と人生の岐路を刻む本格時代小説の名品。『約定』改題。
  • 晴れの日散歩(新潮文庫)

    晴れの日散歩(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻693円 (税込)
    正解の味を知らずに食べるローカル料理に悩んだり、万能調味料の万能さに驚いたり、実は肉より魚卵が好きなことを打ち明けてみたり。年を重ねるごとに月日の流れは速くなり、明日には記憶の底に沈んでしまうような日々を積み上げながらも、私たちは毎日をちゃんと暮らしてきた。美味しいものや愛猫の写真と共に、些末な日々に対する著者の実感を書き留めた人気エッセイ集、待望の第四弾。
  • ハレルヤ(新潮文庫)

    ハレルヤ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻539円 (税込)
    五月の晴れた日に、お饅頭のようなかわいらしい子猫と出会った。親猫はおらず、病院に連れて行ったところ、特別な猫であることがわかって――。花ちゃんと名付けられた子猫が、元気に走り回るようになるまでを描いた「生きる歓び」。それから十八年八カ月後、花ちゃんとの別れが語られる「ハレルヤ」。青春時代を振り返った川端康成文学賞受賞作「こことよそ」など愛おしさに満ちた傑作短編集。(解説・湯浅学)
  • ハレルヤ!(新潮文庫)

    ハレルヤ!(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻737円 (税込)
    アカネたち五人は、学生時代のバンド仲間。社会人になって解散した後は、それぞれ子育てや仕事、恋愛に奮闘をつづけ、気がつくと、もう四十六歳になった。音楽さえあればゴキゲンだった青春時代とは違う「人生の後半戦」に鬱々としていたある日、あのキヨシローが遠くへ旅立った。伝説の男の啓示に導かれ、五人は再会を果たすのだが――。「ベイビー、生きるんだ」。勇気わきあがる感動長編。
  • 半生の記

    半生の記

    小説・文芸
    4.2
    1巻605円 (税込)
    日本が破滅に向って急速に傾斜していった時代、金も学問も希望すらもなく、ひたすら貧困とたたかっていた孤独な青年松本清張。印刷所の版下工としてインクにまみれ、新聞社に勤めてからも箒の仲買人までしながら一家八人の生活維持に苦しんだその時代が今日の松本文学を培(つちか)ったのであった――。本書は、社会派推理小説の第一人者である著者が若き日を回想して綴る魂の記録である。
  • 半席(新潮文庫)

    半席(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    御家人から旗本に出世すべく、仕事に励む若き徒目付の片岡直人。だが上役から振られたのは、不可解な事件にひそむ「真の動機」を探り当てる御用だった。職務に精勤してきた老侍が、なぜ刃傷沙汰を起こしたのか。歴とした家筋の侍が堪えきれなかった思いとは。人生を支えていた名前とは。意外な真相が浮上するとき、人知れずもがきながら生きる男たちの姿が照らし出される。珠玉の武家小説。(解説・川出正樹)
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

    ハンニバル(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1~2巻880~990円 (税込)
    あの血みどろの逃亡劇から7年――。FBI特別捜査官となったクラリスは、麻薬組織との銃撃戦をめぐって司法省やマスコミから糾弾され、窮地に立たされる。そこに届いた藤色の封筒。しなやかな手書きの文字は、追伸にこう記していた。「いまも羊たちの悲鳴が聞こえるかどうか、それを教えたまえ」……。だが、欧州で安穏な生活を送るこの差出人には、仮借なき復讐の策謀が迫っていた。
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)

    ハンニバル・ライジング(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1~2巻605円 (税込)
    1941年、リトアニア。ナチスは乾坤一擲のバルバロッサ作戦を開始し、レクター一家も居城から狩猟ロッジへと避難する。彼らは3年半生き延びたものの、優勢に転じたソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれて両親は死亡。残された12歳のハンニバルと妹ミーシャの哀しみも癒えぬその夜、ロッジを襲ったのは飢えた対独協力者の一味だった……。ついに明かされる、稀代の怪物の生成過程!
  • 氾濫

    氾濫

    小説・文芸
    3.0
    1巻935円 (税込)
    実業家・真田佐平、俗物教授・久我象吉とその家族たちを中心に、現代人のさまざまな生活や偽装、金銭、名誉、地位、セックスへの欲望といったものを大胆に描いてゆく。人間の真実の姿をどこまでも追究して一切の虚飾をはぎとり、内面に隠された心理をあばくことで、エゴイズムの醜さ、いやらしさを徹底的なまでにえぐり出して、心理的リアリズムの極致を現出せしめた大作である。
  • ハーディ短編集

    ハーディ短編集

    小説・文芸
    3.0
    1巻671円 (税込)
    不幸な人間たちをあやつるのは、愚鈍なる運命とサイコロを振る「時」の二者にほかならない――。「妻ゆえに」「幻想を追う女」「わが子ゆえに」「憂欝な軽騎兵」「良心ゆえに」「呪われた腕」「羊飼の見た事件」「アリシアの日記」の8編を収録。
  • 馬鹿な男ほど愛おしい

    馬鹿な男ほど愛おしい

    小説・文芸
    -
    1巻528円 (税込)
    恋はいいもの、楽しいもの。だから十代の恋愛はすごく大切。どんな恋愛をしたかで、そのあとの恋愛体験に大きな影響を与えるから。一生懸命に誰かを好きになった、そのせつない気持ちを大切にできたならそれでいい。振り返れば面白かった――恋愛&友情&自分の未来……想いは乱れながら、いつも夢中だったあの頃。迷いながらも突き進んだ怒濤の青春の日々を綴る恋愛体験エッセイ。
  • ばかもの

    ばかもの

    小説・文芸
    3.8
    1巻473円 (税込)
    高崎で気ままな大学生活を送るヒデは、勝気な年上女性・額子に夢中だ。だが突然、結婚を決意した彼女に捨てられてしまう。何とか大学を卒業し就職するが、ヒデはいつしかアルコール依存症になり、周囲から孤立。一方、額子も不慮の事故で大怪我を負い、離婚を経験する。全てを喪失し絶望の果て、男女は再会する。長い歳月を経て、ようやく二人にも静謐な時間が流れはじめる。傑作恋愛長編。
  • 貘の檻

    貘の檻

    小説・文芸
    3.9
    1巻869円 (税込)
    1年前に離婚した大槇(おおまき)辰男は、息子・俊也(しゅんや)との面会の帰り、かつて故郷のO村に住んでいた曾木美禰子(そぎみねこ)を駅で見かける。32年前、父に殺されたはずの女が、なぜ――。だが次の瞬間、彼女は電車に撥ねられ、命を落とす。辰男は俊也を連れてO村を訪れることを決意。しかしその夜、最初の悪夢が……。薬物、写真、地下水路。昏(くら)い迷宮を彷徨(さまよ)い辿り着く、驚愕のラスト。道尾史上最驚の長編ミステリー!
  • 幕末史(新潮文庫)

    幕末史(新潮文庫)

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻935円 (税込)
    嘉永六年(一八五三)六月、ペリー率いる米艦隊が浦賀沖に出現。役人たちは周章狼狽する。やがて京の都はテロに震えだし、坂本龍馬も非業の死を遂げる。将軍慶喜は朝敵となり、江戸城は開城、戊辰戦争が起こる。新政府が樹立され、下野した西郷隆盛は西南戦争で城山の地に没す――。波乱に満ち溢れた二十五年間と歴史を動かした様々な男たちを、著者独自の切り口で、語り尽くす。
  • 場所

    場所

    小説・文芸
    4.0
    1巻627円 (税込)
    父の故郷「南山」、母の故郷「多々羅川」、夫と娘を捨てて出奔した「名古屋駅」、作家としての出発点であり、男との複雑な関係も始まった「三鷹下連雀」そして「西荻窪」「野方」、ついに長年の出家願望を成就させた「本郷壱岐坂」。父、母を育み、様々な波乱を経て一人の女流作家が生み出されていった土地を、八十歳にして改めて訪ね、過去を再構築した「私小説」。野間文芸賞受賞作。
  • 芭蕉紀行

    芭蕉紀行

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    『野ざらし紀行』『冬の日』『笈の小文』『奥の細道』はもちろん、従来の案内書にはない『かしま紀行』『更科紀行』ゆかりのスポットも完全網羅。中学三年で芭蕉の言霊にふれ、自らも「旅を栖」とする著者が、足と目と感性で俳聖の全足跡を辿る。研究者のあいだではタブー視されている、蕉翁の衆道にも踏み込んだ稀有な書。沿道の美味な食べ物も紹介。著者手描きの絵地図入り。『芭蕉の誘惑』改題。
  • 芭蕉という修羅(新潮文庫)

    芭蕉という修羅(新潮文庫)

    「古池や蛙飛こむ水の音」の句を詠んで華やかな江戸文化人サロン注目の俳諧師となった松尾芭蕉。遂には「風雅の正道」と喧伝され、没後は朝廷から「飛音明神」の号を賜り、偶像化され神となった。しかし、その芭蕉にはもう一つの顔があった。水道工事監督、幕府隠密、イベントプロデューサー。それぞれに危うい博打を打ち、欲望の修羅を生きた「俳聖」の生々しい人間像を描き出す決定版評伝。(解説・小澤實)
  • 馬上少年過ぐ

    馬上少年過ぐ

    小説・文芸
    3.9
    1巻880円 (税込)
    戦国の争乱期に遅れて僻遠の地に生まれたが故に、奥羽の梟雄としての位置にとどまらざるをえなかった伊達政宗の生涯を描いた『馬上少年過ぐ』。英国水兵殺害事件にまきこまれた海援隊士の処置をめぐって、あわただしい動きを示す坂本竜馬、幕閣、英国公使らを通して、幕末の時代像の一断面を浮彫りにした『慶応長崎事件』。ほかに『英雄児』『喧嘩草雲』『重庵の転々』など全7編を収録する。
  • バスカヴィル家の犬

    バスカヴィル家の犬

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    深夜、銀幕のような濃霧のたちこめた西部イングランドの荒野に、忽然と姿を現わした怪物。らんらんと光る双眼、火を吐く口、全身を青い炎で燃やす伝説にまつわる魔の犬は、名家バスカヴィル家の当主ヘンリ卿を目がけて、矢のように走る――。きわだった叙景によって舞台となる特殊地帯を一種の密室のように仕上げ、息づまるばかりの緊張を生む、ホームズ物語中最大の長編。
  • バブル―日本迷走の原点―(新潮文庫)

    バブル―日本迷走の原点―(新潮文庫)

    1980年代後半、金融自由化・国際化の中、地価と株価が急上昇し、日本全体は陶酔的熱狂(ユーフォリア)に浸った。当時、住銀、興銀、野村、山一などの銀行や証券会社と大蔵・日銀、政治家、「バブルの紳士」が繰り広げた狂乱の時代とはなんだったのか? 現場を見続けた「伝説の記者」が日本独自の資本主義システムまで議論を深め、「失われた20年」と呼ばれるデフレを招いた原因を捉える〈平成〉史決定版。(解説・勝英二郎)
  • 薔薇盗人

    薔薇盗人

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    「親愛なるダディと、ぼくの大好きなメイ・プリンセス号へ」──豪華客船船長の父と少年をつなぐ寄港地への手紙。父の大切な薔薇を守る少年が告げた出来事とは──「薔薇盗人」。リストラされたカメラマンと場末のストリッパーのつかの間の、そして深い哀情「あじさい心中」。親友の死を前にして老経営者に起きた死生への惑い「死に賃」。人間の哀歓を巧みな筆致で描く、愛と涙の6短編。
  • 薔薇の雨

    薔薇の雨

    小説・文芸
    4.3
    1巻539円 (税込)
    年下の男との恋に落ちて5年。新鮮さがいつか馴れ合いになり、ときめきは穏やかな親近感に変わった今、留禰は別れが近いと知る。もはや止めることができない恋の終わりを受け入れようとする女、その心に溢れくる甘やかな悲しみを描いた表題作ほか、恋愛に翻弄され人生に行き惑う男女のありさまを、抒情豊かな筆致で描き上げた5篇。芳醇な味わい、深い余韻。まさに恋愛小説の傑作。
  • バルサの食卓

    バルサの食卓

    ビジネス・実用
    4.2
    1巻781円 (税込)
    バルサとチャグムが熱々をかきこんだ〈ノギ屋の鳥飯〉、タンダが腕によりをかけた〈山菜鍋〉、寒い夜に小夜と小春丸が食べた〈胡桃餅〉、エリンが母と最後に食べた猪肉料理……上橋作品に登場する料理は、どれもメチャクチャおいしそうです。いずれも達人の「チーム北海道」が、手近な食材と人一倍の熱意をもって、物語の味の再現を試みました。夢のレシピを、さあ、どうぞ召し上がれ。
  • 晩年(新潮文庫)

    晩年(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    妻の裏切りを知らされ、共産主義運動から脱落し、心中から生き残った著者が、自殺を前提に遺書のつもりで書き綴った処女作品集。“撰ばれてあることの 慌惚と不安 と二つわれにあり”というヴェルレーヌのエピグラフで始まる『葉』以下、自己の幼・少年時代を感受性豊かに描いた処女作『思い出』、心中事件前後の内面を前衛的手法で告白した『道化の華』など15編より成る。(解説・奥野健男)
  • パスタマシーンの幽霊(新潮文庫)

    パスタマシーンの幽霊(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻605円 (税込)
    恋をしたとき、女の準備は千差万別。海の穴に住む女は、男をすりつぶす丈夫な奥歯を磨き、OLの誠子さんは、コロボックルの山口さんを隠すせんべいの空き箱を用意する。おかまの修三ちゃんに叱られ通しのだめなアン子は、不実な男の誘いの電話にうっかり喜ばない強い心を忘れぬように。掌小説集『ざらざら』からさらに。女たちが足をとられた恋の深みの居心地を描く22の情景。
  • パットお嬢さん

    パットお嬢さん

    小説・文芸
    -
    1巻902円 (税込)
    美しい“銀の森”の女主人として、変化を嫌い、自然とその安らぎを保持しようと心をくだく娘、パット。すばらしいユーモアを持ち、話好きのジュディばあやと、頭の良い妹ピー子の三人、それに猫たちが、抒情と機知に満ちた、幸福な世界を繰り拡げる。七年もの婚約期間の末に結婚した作者が、晩婚だった自身の姿をパットの上に投影して、複雑な娘心への理解と同情をうかがわせる。
  • パニック・裸の王様

    パニック・裸の王様

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    とつじょ大繁殖して野に街にあふれでたネズミの大群がまき起す大恐慌を描く「パニック」。打算と偽善と虚栄に満ちた社会でほとんど圧殺されかかっている幼い生命の救出を描く芥川賞受賞作「裸の王様」。ほかに「巨人と玩具」「流亡記」。工業社会において人間の自律性をすべて咬み砕きつつ進む巨大なメカニズムが内蔵する物理的エネルギーのものすごさを、恐れと驚嘆と感動とで語る。
  • パプリカ

    パプリカ

    小説・文芸
    4.1
    1巻935円 (税込)
    同名アニメ映画の原作。精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者・サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!
  • パラサイト・イヴ

    パラサイト・イヴ

    小説・文芸
    3.7
    1巻990円 (税込)
    事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。Eve1と名付けられたその細胞は、恐るべき未知の生命体へと変貌し、利明を求めて暴走をはじめる――。空前絶後の着想と圧倒的迫力に満ちた描写で、読書界を席巻したバイオ・ホラー小説の傑作。
  • パラダイス・サーティー(上)

    パラダイス・サーティー

    小説・文芸
    3.4
    1~2巻539円 (税込)
    薬品会社のOL栗子は、30歳を目前にして落ち込んでいた。職場はお局扱い、結婚見合いも断られ、家族も勝手気まま。とうとう家を出る。落ち着いた先は、幼なじみでレズビアン(オナベ)の菜摘の部屋。そんな栗子はある日、菜摘が経営するバーの常連客、古窪伸を紹介され、彼に一目惚れ。二人はやがて深い仲に。プロポーズを待ち望む栗子だが、どうも伸の態度が煮え切らない……。
  • 巴里茫々

    巴里茫々

    小説・文芸
    3.0
    1巻484円 (税込)
    古い歴史と街並と親しい友人との憶い出が重なる、懐かしい都会、巴里――『どくとるマンボウ航海記』時代のパリを舞台に、若き日に思いをはせる表題作。山岳小説の傑作『白きたおやかな峰』で描いたカラコルム――その地を二十六年ぶりに再訪し、参加した登山隊で出会った心優しき案内人を探し当てる「カラコルムふたたび」。二つの旅の記憶が走馬灯のように甦る、詩情溢れる二編。
  • パルムの僧院(上)

    パルムの僧院

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻693~825円 (税込)
    イタリアの大貴族デル・ドンゴ家の次男ファブリスは“幸福の追求”に生命を賭ける情熱的な青年である。ナポレオンを崇敬してウァテルローの戦場に駆けつけ、恋のために殺人を犯して投獄され、獄中で牢獄の長官の娘クレリア・コンチと激しい恋におちる……。小公国の専制君主制度とその裏に展開される政治的陰謀を克明に描き、痛烈な諷刺的批判を加えるリアリズム文学の傑作である。
  • パンドラの匣

    パンドラの匣

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    「健康道場」という風変りな結核療養所で、迫り来る死におびえながらも、病気と闘い明るくせいいっぱい生きる少年と、彼を囲む善意の人々との交歓を、書簡形式を用いて描いた表題作。社会への門出に当って揺れ動く中学生の内面を、日記形式で巧みに表現した「正義と微笑」。いずれも、著者の年少の友の、実際の日記を素材とした作品で、太宰文学に珍しい明るく希望にみちた青春小説。
  • パーマネント神喜劇(新潮文庫)

    パーマネント神喜劇(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    派手な柄シャツを小太りの体に纏い、下ぶくれの顔に笑みを浮かべた中年男。でもこれは人間に配慮した仮の姿。だって、私は神だから――。千年前から小さな神社を守る恋愛成就の神は、黒縁メガネにスーツ姿の同僚と共にお勤めに励む。昇進の機会を摑むため、珍客がもたらす危機から脱するため、そして人々の悠久なる幸せのため。ちょっとセコくて小心で、とびきり熱い神様が贈る縁結び奮闘記!(解説・津村記久子)
  • パーマネント野ばら(新潮文庫)

    パーマネント野ばら(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻484円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 港町にひとつの美容院、「パーマネント野ばら」。ここは女のザンゲ室。まいにち村の女たちが、恋にまつわる小さな嘘や記憶を告白していく。昨日男に裏切られ泣いたとしても、明日また男を愛しくおもう女の不思議。ずっと好きより、いま大好きの瞬間を逃したくない女の謎。俗っぽくてだめだめな恋にもひそむ、可愛くて神聖なきらきらをすくいあげた、叙情的作品の最高傑作。
  • 日出る国の工場(新潮文庫)

    日出る国の工場(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    ある時は牛に蹴飛ばされそうになりながら「牧場」を歩き、またある時は新郎新婦になりきって「結婚式場」を取材する。その他、「人体標本工場」「消しゴム工場」「コム・デ・ギャルソン工場」「コンパクト・ディスク工場」に「アデランス工場」と、好奇心で選んだ7つの〈工場〉を、自称ノン・ノンフィクション作家、春樹&水丸コンビが訪ねます。イラストとエッセイでつづる、楽しい〈工場〉訪問記。
  • 緋色の研究

    緋色の研究

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    文学の知識─皆無、哲学の知識─皆無。毒物に通暁し、古今の犯罪を知悉し、ヴァイオリンを巧みに奏する特異な人物シャーロック・ホームズが初めて世に出た、探偵小説の記念碑的作品。ワトスンとホームズの出会いから、空家で発見された外傷のないアメリカ人の死体、そして第二の死体の発見……と、息つく間もなく事件が展開し、ホームズの超人的な推理力が発揮される。
  • 比叡

    比叡

    小説・文芸
    -
    1巻627円 (税込)
    幾多の男たちとの出逢いと別れ。男たちと分かち合った官能の時、共に過ごした情熱の歳月――美しくも激しい心の炎ゆえに何度となく傷つきながら、なお情熱によってしか生きられないひとりの女、俊子。彼女にとって出家とは自分を葬ることではなく、新しく生きることであった。――安らぎの道へと旅立った精神と肉体の軌跡を見つめ、愛と情熱の行方を問う純文学書下ろし長編。
  • 秘花

    秘花

    小説・文芸
    3.7
    1巻539円 (税込)
    そこには花と幽玄が絡みあい解けあった濃密な夜の舞があった――。『風姿花伝』『花鏡』などの芸論や数々の能作品を著した能の大成者・世阿弥。彼が身に覚えのない咎により佐渡へ流されたのは、齢七十二の時だった。それから八十過ぎまでの歳月の中、どのように逆境を受け止め、迫り来る老いと向かい合い、そして謎の死を迎えたのか……。世阿弥、波瀾の生涯を描いた瀬戸内文学の金字塔。
  • 光あるうち光の中を歩め

    光あるうち光の中を歩め

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    欲望や野心、功名心などの渦巻く俗世間にどっぷりつかっている豪商ユリウスと、古代キリスト教の世界に生きるパンフィリウス。ユリウスは何度かキリスト教の世界に走ろうと志しながらも、そのたびに俗世間に舞いもどるが、しかし、長い魂の彷徨の末についに神の道に入る。──福音書に伝えられているキリストの教えに従って生きよと説いた晩年のトルストイの思想を端的に示す。
  • 光抱く友よ

    光抱く友よ

    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    大学教授を父親に持つ、引っ込み思案の優等生・相馬涼子。アル中の母親をかかえ、早熟で、すでに女の倦怠感すら漂わせる不良少女・松尾勝美。17歳の二人の女子高生の出会いと別れを通して、初めて人生の「闇」に触れた少女の揺れ動く心を清冽に描く芥川受賞作。他に、母と娘の間に新しい信頼関係が育まれていく様を、娘の長すぎる髪を切るまでの日々のスケッチで綴る「揺れる髪」等2編。
  • 光の犬(新潮文庫)

    光の犬(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,045円 (税込)
    ひとりひとりの人生は奇妙にゆがみ、奇妙に偏っている――。助産婦の祖母、独身の三人のおばたち、会話の少ない父母、のびやかな姉・歩と気難しい弟・始。それぞれの願いと葛藤が溶けあいながら、三世代の時間は進んでゆく。北海道の小さな町を舞台に、失われてゆく一族の姿と、色褪せない人生の瞬間を、記憶をたどるようにして描き出す。読後、静かな余韻に包まれる百年にわたる家族の物語。(解説・江國香織)
  • 光の山

    光の山

    小説・文芸
    4.0
    1巻506円 (税込)
    震災後の苦難に満ちた日々の中で、珠玉の小説が生まれた……地震・津波の記憶が鮮烈に蘇る「蟋蟀(こおろぎ)」「小太郎の義憤」、原発事故後の放射能や除染を背景にした「アメンボ」「拝み虫」、深い情感にみちた「東天紅」、厳粛さとユーモア、不思議な輝きに包まれる表題作「光の山」。福島在住の僧侶作家が、生と死の現実を凝視しながら描いた祈りと鎮魂の作品集。芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
  • 光る海

    光る海

    小説・文芸
    -
    1巻1,100円 (税込)
    性格はまったく対照的だが、知的で新鮮な魅力を放つ二人の才女と、そんな彼女たちを囲む七人の男たち。彼ら九人の奇抜な人間関係や家庭環境を中心に、現代に生きる若い男女が、これまではただ陰湿なものと考えられてきたセックスを、むしろ明るく大胆に解放し、愛を育ててゆく様子を、おおらかなトーンで描出して熱狂的な反響を呼んだ、まさしく石坂文学の面目躍如たる傑作長編!
  • 光る壁画

    光る壁画

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    胃潰瘍や早期癌の発見に絶大な威力を発揮する胃カメラは、戦後まもない日本で、世界に先駆けて発明された。わずか14ミリの咽喉を通過させる管、その中に入れるカメラとフィルム、ランプはどうするのか……。幾多の失敗をのりこえ、手さぐりの中で研究はすすむ。そして遂にはカラー写真の撮影による検診が可能となった。技術開発に賭けた男たちのロマンと情熱を追求した長編小説。
  • 引かれ者でござい―蓬莱屋帳外控―

    引かれ者でござい―蓬莱屋帳外控―

    小説・文芸
    3.0
    1巻770円 (税込)
    智勇度胸を懐に、韋駄天のごとく諸国を駆け抜ける影の飛脚たち。憂国志士をかたる無頼漢から商家のドラ息子奪還に挑む鶴吉。烏合の衆を率いて、河川増水で閉ざされた帰路を切り開く、宇三郎。そして、弟のように育てた次郎吉を迎えに上総を訪れた治助は、男の逞しい成長と世の変遷を肌身で感じる。血を熱くする活劇。胸に灯点す人の情。志水辰夫第三の黄金期を示す、三作を収録。
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

    彼岸過迄(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    誠実だが行動力のない内向的性格の須永と、純粋な感情を持ち恐れるところなく行動する彼の従妹の千代子。愛しながらも彼女を恐れている須永と、彼の煮えきらなさにいらだち、時には嘲笑しながらも心の底では惹かれている千代子との恋愛問題を主軸に、自意識をもてあます内向的な近代知識人の苦悩を描く。須永に自分自身を重ねた漱石の自己との血みどろの闘いはこれから始まる。(解説・柄谷行人)
  • 秘儀(上)(新潮文庫)
    完結

    秘儀

    小説・文芸
    4.2
    全2巻1,265円 (税込)
    “闇”の力を借りアルゼンチンの政財界の裏側で暗躍する〈教団(オルデン)〉と、それを司るブラッドフォード家。生贄を捧げる儀式で“闇”を呼びだす霊媒として利用され続けてきたフアンは、息子ガスパルも同じ力を有することに気づく。死期が間近の自分が倒れる前に、息子を逃がす計画をたてるが、〈教団〉の包囲網は次第に狭められていった……。現実と異界を行き来し繰り広げられる流血の狂騒曲!
  • 樋口一葉伝 一葉の日記

    樋口一葉伝 一葉の日記

    小説・文芸
    -
    1巻550円 (税込)
    一葉は自分の身を染めたものだけを遺した。彼女の日記は、明治初期の変動期を、重なる生活苦と女としての苦悩の中に生きた、一人の若い女性の書いたすぐれた私小説と見ることができる。本書は、日記をもとにした精緻な考察により、明治文壇の名花として不滅の名をとどめる一葉の凛然とした生涯を、時代の生きた息吹きと共に、克明に浮彫りにする。著者二十年にわたる研究の総決算。
  • 羆

    小説・文芸
    -
    1巻693円 (税込)
    愛する若妻を殺した羆(ヒグマ)を追って雪山深く分け入る中年猟師の執念と矜持(「羆」)。会社勤めをやめて蘭鋳の飼育と交配に専念する、病的なほど潔癖な男の内面(「蘭鋳」)。隻眼ながら老練かつ圧倒的な強さを誇る王者黒駒に、銘鶏正宗を擁して凄惨な闘いを挑む軍鶏師の鬱屈した心情(「軍鶏」)。ほかに伝書鳩レースの顛末を描いた「鳩」、ハタハタ漁を題材に共同社会と伝承伝統の中にひそむ非情さを描く「ハタハタ」の、動物小説5編を収める。
  • 蜩―慶次郎縁側日記―

    蜩―慶次郎縁側日記―

    小説・文芸
    3.5
    1巻770円 (税込)
    「あの吉次親分が、所帯をお持ちなすった」驚いたのは慶次郎だけではない。小柄で貧相、意地の悪さは江戸で一、二の岡っ引・吉次に惚れるとは、どんな女だい? 一方に出現したのは“吉次の義弟”を名乗る不審な男。こいつはどうやら裏がありそうだ…。慶次郎、辰吉、晃之助らお馴染みの面々を巻き込んだひと夏の騒動を描いた「蜩」ほか全十二篇。江戸情緒溢れる好評シリーズ第五弾。
  • 秘剣

    秘剣

    小説・文芸
    5.0
    1巻550円 (税込)
    「鈍根」ゆえに武芸師範の家を継ぐことができず、父によって左手の指を切断され、藩士末席の小普請に落ちた若者、田宮弥太郎。彼が、周囲からの侮蔑に耐えながら、ついに右手一本で体得した「秘剣」とは――。剣に生き剣に死ぬ、信念に生き信念に死ぬ。誇り高き者たちの織りなすさまざまな人間ドラマを、ペーソスとともに、いつくしみこめて描き出した、力作士道小説7編を収録。
  • ヒゲのウヰスキー誕生す

    ヒゲのウヰスキー誕生す

    小説・文芸
    4.2
    1巻770円 (税込)
    いつの日か、この日本で本物のウイスキーを造る――。大正7年、ひとりの日本人青年が単身スコットランドに渡った。竹鶴政孝、24歳。異国の地で、ウイスキー造りを学ぶ彼は、やがて生涯の伴侶となる女性リタと出会う。周囲の反対を押し切って結婚した二人。竹鶴は度重なる苦難にも負けず夢を追い、リタは夫を支え続けた。“日本のウイスキーの父”の情熱と夫婦の絆を描く。増補新装版。
  • 彦左衛門外記

    彦左衛門外記

    小説・文芸
    3.3
    1巻528円 (税込)
    身分のちがいを理由に大名の姫から絶縁された旗本、五橋数馬は奇抜な方法で出世を試みる。失意のうちに市井に隠棲していた大伯父の大久保彦左衛門をおだてあげ、戦記を捏造し、なき家康のお墨付きを偽造して天下の御意見番にしたてあげてしまう。それを侍、侠客、水野十郎左衛門たちが担ぎあげたために大騒動がもちあがる。諷刺と虚構を存分に駆使した奇想天外、抱腹絶倒の異色作。
  • ヒコベエ

    ヒコベエ

    小説・文芸
    4.5
    1巻693円 (税込)
    満州で戦禍に巻きこまれ、命からがら日本へ引き揚げてきたヒコベエ一家は、信州諏訪に身を寄せる。なだらかな稜線を描く山や緑深い自然に囲まれ、ヒコベエは腕白坊主に成長する。やがて一家に訪れた転機。母の小説がベストセラーになり、父も作家の道を歩み始め……。貧しくとも家族は支え合い励まし合って暮していた。日本そして日本人が懸命に生きた昭和20年代を描く自伝的長編。
  • 氷雨心中

    氷雨心中

    小説・文芸
    3.8
    1巻638円 (税込)
    酒蔵へ出稼ぎに来た青年は、昔ここで働いていた祖父が女性を案内中、発酵タンクに落ち、共に事故死したことを知る。そして彼もまた恋人を連れて酒蔵を案内すると……「氷雨心中」。能面、線香、染物、提灯など、静かに自分の技を磨き続ける職人たち。だが、孤独な世界ゆえに、周囲の人々の愛憎も肥大してゆく。怨念や殺意を巧みに織り込み、美しくも哀しい人間模様を描く6つの物語。
  • 非写真(新潮文庫)

    非写真(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    事故死した編集者が直前に撮影した夜の海の写真。そこに写る波間に漂う突起物を拡大すると……表題作はじめ、シャッターを切ると震災犠牲者の霊が写るようになったカメラマンが、死者が入るといわれる温泉で驚愕の出来事に遭遇する「さるの湯」、昔のアルバムのどの写真にも存在する謎の少女の正体を探る「あの子はだあれ」など、みちのくを舞台にカメラに忍び込む戦慄の世界を描く作品集。(解説・東雅夫)
  • 聖・栖

    聖・栖

    小説・文芸
    4.0
    1巻814円 (税込)
    この村に、男は都会からやって来た。女は都会から舞い戻った。若い二人を結びつけたのは、異様なヒジリの風習だった。男女の愛の生成を土俗的な集団幻想を背景に描出した野心作『聖(ひじり)』と、その続編で、両者が東京で生活を構えてからの営みを多面的に追求した『栖(すみか)』(日本文学大賞受賞)を同時収録。現代の極北を行く著者の斬新で緻密な才能の精華。
  • 陽だまりの彼女(新潮文庫)

    陽だまりの彼女(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻737円 (税込)
    幼馴染みと十年ぶりに再会した僕。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げていた。でも彼女、僕には計り知れない過去を抱えているようで──その秘密を知ったとき、恋は前代未聞のハッピーエンドへと走りはじめる! 誰かを好きになる素敵な瞬間と、同じくらいの切なさも、すべてつまった完全無欠の恋愛小説。
  • 左手首

    左手首

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    美人局のはずだった。だが、頭の弱い女が誘い込んだのはヤクザで、相棒の男が凄んでも脅しが効かない。逆ギレするヤクザ。女は消火器を振り下ろした。バラバラにした死体をいざ埋めようとするが……「左手首」。解体業者と組んで事故車で稼いでいた損保・車両鑑定人(アジャスター)の悪どい手口……「解体」。一攫千金か奈落の底か、欲の皮の突っ張った奴らが放つ最後のキツイ一発! なにわ犯罪小説七篇。
  • 引越貧乏

    引越貧乏

    小説・文芸
    3.0
    1巻550円 (税込)
    無個性な生き方はできない。しかし何かに成ることも嫌だ。どうせなら、遊び人らしく野垂れ死をしたい――。「暴飲暴食」「心臓破り」「傷は浅いが」……。五十代に入ったことをきっかけに書き始めた連作は、還暦を迎えて急逝する、そのわずか三カ月前に脱稿した表題作をもって、中断した。予感するように死を意識した日々の心情を綴った本書は、まさしく著者の「白鳥の歌」であった。
  • 柩の中の猫

    柩の中の猫

    小説・文芸
    3.9
    1巻484円 (税込)
    東京郊外に暮らす美術大学の講師、川久保悟郎。その娘でララという名の猫にだけ心を開く孤独な少女、桃子。そして、家庭教師として川久保家にやってきた画家志望の雅代。微妙な緊張を抱きながらもバランスのとれた三人の生活はそれなりに平穏だった。そう、あの日、あの女が現れるまでは……丹念に描かれた心の襞と悲劇的なツイストが光る心理サスペンス。

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