パスタマシーンの幽霊(新潮文庫)

パスタマシーンの幽霊(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

恋をしたとき、女の準備は千差万別。海の穴に住む女は、男をすりつぶす丈夫な奥歯を磨き、OLの誠子さんは、コロボックルの山口さんを隠すせんべいの空き箱を用意する。おかまの修三ちゃんに叱られ通しのだめなアン子は、不実な男の誘いの電話にうっかり喜ばない強い心を忘れぬように。掌小説集『ざらざら』からさらに。女たちが足をとられた恋の深みの居心地を描く22の情景。

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パスタマシーンの幽霊(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月24日

    単純に読みやすい。
    普遍的な感情が文学的な表現に昇華されていることで、登場人物に共感しつつ別世界にトリップできる感覚(物語を読んだ感覚)を味わえる。
    「黒豆」や「輪ゴム」、「パスタマシーン」などのアイテムが物語ごとに使用されていることで、一つ一つの物語が印象に残る。

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    Posted by ブクログ 2024年01月16日

    一遍一遍読むたびに、はぁとひと息ついて、余韻に浸りたくなる。なんだかわからないけど、噛み締めたくなる。

    この短編集を手に取る前に、『ざらざら』『ぼくの死体をよろしくたのむ』を読んでいたので、リンクするお話を見つけるたびに感動していた。もちろん、この短編集から読んでも十二分に楽しめると思う。
    『ざら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月17日

    久しぶりに川上弘美の作品を読んだ。
    川上弘美作品に出てくるちょっと行儀が悪かったり、性格に難アリというような主人公をチャーミングに描いているところが好きだ。作品内の他キャラクターには「チャーミングですね」とは認識されていなくとも読者にはどこか可愛く思えるし、そういう少しの「難」を抱えた読者をちょっと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月11日

    雑誌「クウネル」に連載していた短編集。
    柔らかくて不可思議で美味しそうな相変わらずの川上ワールドを堪能しましたとさ。
    お腹すいたー。

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    Posted by ブクログ 2022年04月17日

    少しだけ「普通」とは離れた感がある女性たちのお話。短編集なのだが、ひとつひとつの話にきっちり入り込めるし、時間も場所も忘れられる。どれもこれも、その辺のよくある話なのに(多分)川上さんの世界が存分に醸し出されていて、読み終わるのが寂しくなるくらいだった。失恋したりくっついたり立ち上がったり諦めたり。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年06月12日

    面白かったです。「ざらざら」に引き続きとても好きな世界でした。
    恋ってままならないけど、良いものです。
    「結婚てうまくできそうにない」と、修三ちゃん好きだ、は今も変わらず思うことです。
    ケチャップごはん、わたしもやってみよう。
    ふわふわ読みましたが、ずっと浸っていたい世界です。
    とても心地好いです。

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    Posted by ブクログ 2016年05月10日

    まったりしてるのにどこか物悲しいところが好きだな、と思った短編集。
    いや、超短編集。

    パスタを作るおばあちゃんの幽霊が出てくる表題作もとても可愛らしくて好きだけど、私は小人のヤマグチさんが出てくるお話が好きだった。
    忘れたころにまたヤマグチさんの短編がやってくるところも何か嬉しい。そういうつくりだ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年08月06日

    裏表紙に「恋をしたとき、女の準備は千差万別。」「女たちが足をとられた恋の深みの居心地を描く22の情景。」と書いてあるけれど、これは恋の本なんだろうか?



    恋愛の話もある、あるというか読み終わったらほとんどそうだった気もした、前の「ざらざら」から続いているアン子の恋の話もあるし、表題の「パスタマ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年09月17日

    このお話が好き、こっちがいちばん、

    と心でしるしをつけながらひとつひとつ読み進めたら、

    最後にはいちばんがなくなってしまった。

    ひとつ読むと、それがいちばんになる。

    そして、左手で挟むページが薄くなってくると

    かなしくて、

    あとひとつ?まだある?と、

    そわそわした。


    読んでしまうの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月31日

    『ざらざら』の続編。
    ちりちりと心を焦がす残り火を、最後は自分の息でふっと消す。「恋のお葬(とむら)い」をするような短編集だった。どうして恋は、好きなればなるほど上手くいかなくなってしまうのだろう。同じくらいの「好き」じゃなくていいから、あともう少しだけ、一緒にいる口実にできるくらいの「好き」でよか...続きを読む

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