作品一覧

  • 大正十五年の聖バレンタイン 日本でチョコレートをつくったV・F・モロゾフ物語
    -
    1巻1,300円 (税込)
    これは、神戸の二大洋菓子メーカーの一つ、モロゾフの真の創業者・ヴァレンタイン・モロゾフ一家の物語である。ロシア革命後の亡命から神戸で洋菓子店を開き成功するも、その後、日本人共同経営者による裏切りから「モロゾフ」という屋号を名乗ることが許されない悲劇。そして神戸大空襲と敗戦による苦難……大正十五年に始まったモロゾフ親子の苦闘の歴史を綴ったのが本書である。ロシアで成功した富豪でありながら、そのために革命後に国を去る決断をし、ハルビンから日本を目指すも、関東大震災に出会い、日本をあきらめシアトルへ、そしてまた日本の神戸と流転する。モロゾフ一家の足跡をたどることによって、革命下の家族離散の悲劇、亡命者の苦難、戦前・戦後の神戸や日本の近代史の一側面が描かれている。高級チョコレートにはほろ苦くも深い人生の味がある。
  • ヒゲのウヰスキー誕生す
    4.2
    1巻770円 (税込)
    いつの日か、この日本で本物のウイスキーを造る――。大正7年、ひとりの日本人青年が単身スコットランドに渡った。竹鶴政孝、24歳。異国の地で、ウイスキー造りを学ぶ彼は、やがて生涯の伴侶となる女性リタと出会う。周囲の反対を押し切って結婚した二人。竹鶴は度重なる苦難にも負けず夢を追い、リタは夫を支え続けた。“日本のウイスキーの父”の情熱と夫婦の絆を描く。増補新装版。
  • 麻布中学と江原素六
    4.0
    1巻660円 (税込)
    明治の古武士・江原素六。貧しい幕臣の子に生まれた男の情熱と人格が私立中学の雄を創った――。名門校にはかならず独自の校風がある。麻布中学も例外ではない。独立自尊。青年即未来。この初代校長の精神が「自由の校風」を生み、それは百年後の今日も脈々として受け継がれている。常に〈私立〉たる誇りを失わず、日本の近代中等教育の礎を築いた男の魅力ある生涯。

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ユーザーレビュー

  • ヒゲのウヰスキー誕生す

    Posted by ブクログ

    NHKのドラマは見ていません。
    竹鶴政孝とリタの出会いから亡くなるまでの物語です。
    しかしウィスキーの歴史から日本に普及するまでの経緯が描かれていて、
    とても興味深く読みました。
    またウィスキーと言っても、以前はかなりの粗悪品が出廻っていたため、
    その粗悪品に追従するべきか、品質を追求するべきか、竹鶴政孝だけでなく周囲のスタッフの苦労が描かれています。
    またエピローグにもインタビューした関係者が記載されていますが、
    周到に取材した様子がわかります。
    本当に良い内容でした。ありがとうございました。

    0
    2020年01月18日
  • ヒゲのウヰスキー誕生す

    Posted by ブクログ

    マッサンや自伝では苦労話が少ないと思っていたら、こちらでは留学時代の苦労話、弱かったマーケティングをどう補ったか等、よくわかった。

    家業を継げば安泰だったエリートが、並外れた努力を続けて、本物にこだわり、極東の地に新たな文化を根付かせたのは素直に感動できた。また、夫婦の愛情について改めて考えさせられた。

    自分にとって、最高の自己啓発書の一つになると思う。

    0
    2018年04月13日
  • ヒゲのウヰスキー誕生す

    Posted by ブクログ

    NHK朝ドラの原作。予想以上に面白かったです。

    これを読むと、サントリーよりもニッカウイスキーを飲みたくなる。スコットランドが身近になる。日本人のものづくりってすごいと思える。仲睦まじい夫婦っていいなと思える。

    そしてなにより、一つのことを一所懸命にやり続けるって、やっぱり素晴らしいと思える。

    良書です。

    0
    2015年02月18日
  • ヒゲのウヰスキー誕生す

    Posted by ブクログ

    朝ドラ「マッサン」のモデルともなった、
    竹鶴夫妻の生涯を追いかけたノンフィクション。

    “日本で本物のウイスキーを造る”、
    その想いだけでスコットランドに渡った、竹鶴氏。

    時代は大正、慣れない異国の地で、試行錯誤を重ねつつ、
    一つ一つ、ウイスキーの真髄を紐といていきます。

    帰国してからも、決して順風満帆なわけではなく、
    周囲の無理解や資金繰り、立地など、様々な困難にぶつかります。

     “一人前のウイスキー原酒に成長するまで、
      辛抱強くいとおしんでやること。”

    それでも決してあきらめることなく、プリンシプルも見失わずに、
    その夢は寿屋(現・サントリー)と、ニッカにて結実します。

    “酒

    0
    2015年02月17日
  • ヒゲのウヰスキー誕生す

    Posted by ブクログ

    ニッカの創業者の生涯を小説形式で綴った物語。今期の朝ドラ主人公のモデルでもあるけれど、ドラマではさらりと描かれていたスコットランドでのウイスキー修業の描写が綿密で読み応えがありました。
    そして何と言ってもリタさん。この方の日本に骨を埋めた強靭な意志と、余市で沢庵漬けや塩辛造りまで覚えるに至ったど根性に裏打ちされた探求心にひたすら敬服するばかりです。
    マッサンとリタさんの生き方は決して器用とは言えないけれど、実りある生涯。つい楽な方に流れがちな自分をふと反省……。

    0
    2014年11月19日

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