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Posted by ブクログ
講談師見てきたように何とやらと言うが、本当に司馬遼太郎はその場にいたのか?というような描写力で、小説家としての才気を感じる。
お気に入りは『喧嘩草雲』、『重庵の点々』、『貂の皮』。とくに貂の皮が好き。有りそうで無さそうな、無さそうで有りそうな、読んでワクワクする絶妙なラインの古潭を紡いでいる。一方で、『慶応長崎事件』はビックリするほどつまらない。題材が弱いし、龍馬含む登場人物に主人公性が無いし(誰が主人公なのかもよくわからない)、いまや史実ではないことが知られた歴史雑学のために話がしばしば脱線する。で、最後の段落で「なるべく資料にもとづいてこの事件を綴った」とか言ってる。なるほど、物語的なつまらなさは、これが歴史小説ではなく、歴史読本のつもりで書かれているからなのか、司馬史観に騙される人はこうして作られるのかと思った。言い過ぎか
でも先に挙げた三編はめちゃめちゃ面白いので星五つだ!
Posted by ブクログ
7つの短編小説をまとめた本である。
各章は他の方の記載を拝借します。
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・幕末の長岡藩で非凡の才を発揮しつつも時勢を見極められずに散った河井継之助を描いた「英雄児」
・英国人殺害事件に関与した海援隊隊士菅野覚兵衛と佐々木栄を中心に幕末の日英関係を描いた「慶応長崎事件」
・江戸末期から明治初期を生きた、非凡の才を持った血気盛んな絵師、田崎草雲の生涯「喧嘩草雲」
・奥州の覇者正宗が歴史に残した足跡を、彼の持つ非凡な詩歌の才と共に描いた「馬上少年過ぐ」
・一介の町医者の身から伊予宇和島の命運を握るまでに栄達し、数奇な人生を送った山田重庵を描いた「重庵の転々」
・大阪の陣の後に武士になることを嘱望した大須賀満左衛門の奮闘を描く「城の怪」
・賤ヶ岳七本槍の武将として武名を轟かせた脇坂甚内(安治)の生涯を描いた「貂の皮」
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いずれも、歴史の本流からするとやや道にそれた話であり、文献が十分にない部分で小説を書いていると想定される。
著者の力を感じる小説。
Posted by ブクログ
司馬遼太郎短編集。
全部で7つの短編集なので、それぞれの内容と感想をかなり手短に。
英雄児…頭が良過ぎる河合継之助の話。無隠の立場からみた継之助の生涯という感じ。「あの男にしては藩が小さすぎたのだ」という台詞がなんとも言えない。
慶応長崎事件…海援隊と外人水兵の斬った斬らなかった話。坂本龍馬、アーネストサトウも出てくる。とにかく幕末の話なので、攘夷運動が盛んな時にこの事件は相当まずい。頭脳戦。
喧嘩草雲…絵師の草雲の話。足軽の子だから足軽絵師。嫁のお菊が亡くなってから人が変わったようになり、穏やか草雲になった。名将であり絵師であった草雲。お菊はいい嫁だったんだなぁと、しみじみ。
馬上少年に過ぐ…タイトルにもなっている。伊達政宗の幼少期中心の話。歌道に堪能だった政宗、疱瘡で片目が潰れてしまった政宗、母から愛されなかった政宗。奥州筆頭伊達政宗此処にあり!という感じ。
重庵の転々…土佐人の医師、重庵の話。武道にも長け頭もキレるこの重庵は伊予人から土佐人ということだけで嫌われていた。家老にまで登りつめたが、結局医師になって仙台で余生を送るという。何とも言えない。
城の怪…万左衛門の一目惚れから発展していく、乱心?な話。狐狸が城に出るという噂を聞き、退治しにいく。そこまではいいけど松蔵とのもや〜っとした感じ。かなり女は怖いなとつくづく。
貂の皮…脇坂甚内の貂。野伏だった脇坂が、豊臣秀吉との出会いで賤ヶ岳の七本槍の1人として世間に注目されたけど。それは豊臣秀吉から貰った貂の皮の庇護では?という話。貂の皮の有り難さというか、貂の皮のおかげで此処までこれましたというか。
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