馬上少年過ぐ

馬上少年過ぐ

737円 (税込)

3pt

戦国の争乱期に遅れて僻遠の地に生まれたが故に、奥羽の梟雄としての位置にとどまらざるをえなかった伊達政宗の生涯を描いた『馬上少年過ぐ』。英国水兵殺害事件にまきこまれた海援隊士の処置をめぐって、あわただしい動きを示す坂本竜馬、幕閣、英国公使らを通して、幕末の時代像の一断面を浮彫りにした『慶応長崎事件』。ほかに『英雄児』『喧嘩草雲』『重庵の転々』など全7編を収録する。

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馬上少年過ぐ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    教科書の中の歴史は、ただの文字の並びとして滑り、過不足なく組み合わされた人工的な記録のよう。
    対してこの本の中で語られる歴史は、人間がもがきながら、必死で各々の越し方行く末を案じ、選び取り、駆け抜けてきた、生温かい記憶である。

    0
    2024年03月30日

    Posted by ブクログ

    講談師見てきたように何とやらと言うが、本当に司馬遼太郎はその場にいたのか?というような描写力で、小説家としての才気を感じる。

    お気に入りは『喧嘩草雲』、『重庵の点々』、『貂の皮』。とくに貂の皮が好き。有りそうで無さそうな、無さそうで有りそうな、読んでワクワクする絶妙なラインの古潭を紡いでいる。一方

    0
    2023年10月07日

    Posted by ブクログ

    いかにも司馬遼太郎らしい、戦国〜幕末の梟雄を描いた短編集。地元でも賛否が分かれる河合継之助、仙台の英雄伊達政宗、伊予の伊達家の御殿医であり家老にもなった重庵。時代に早すぎた、遅すぎた、場所が違ってたら、、、などなど、たらればを言ったらキリがないが、ロマンを掻き立てられるし、同情も禁じ得ないし、なんだ

    0
    2021年11月02日

    Posted by ブクログ

    7つの短編小説をまとめた本である。

    各章は他の方の記載を拝借します。
    ------------------------------
    ・幕末の長岡藩で非凡の才を発揮しつつも時勢を見極められずに散った河井継之助を描いた「英雄児」
    ・英国人殺害事件に関与した海援隊隊士菅野覚兵衛と佐々木栄を中心に幕末の日

    0
    2020年01月25日

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎氏の短編集。短編とはいっても、一つ一つ重厚でとても丁寧に書かれている。
    他の長編のダイジェスト版のようになっている小説もあり、長編に取り組んでみたいが敷居が高いと思う人は、こういう短編集から読んでみるのもいいかもしれない(といってもやはり長編がおススメだが)。
    室町時代から江戸時代まで、必

    0
    2014年11月10日

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎短編集。
    全部で7つの短編集なので、それぞれの内容と感想をかなり手短に。

    英雄児…頭が良過ぎる河合継之助の話。無隠の立場からみた継之助の生涯という感じ。「あの男にしては藩が小さすぎたのだ」という台詞がなんとも言えない。

    慶応長崎事件…海援隊と外人水兵の斬った斬らなかった話。坂本龍馬、ア

    0
    2014年07月13日

    Posted by ブクログ

    昭和40年前後に発表された短編を集めたもの。表題作は伊達政宗だが、他は河井継之助、菅野覚兵衛、田崎早雲、山田文庵、脇坂甚内など比較的マイナーな人物が題材になっている。だからこそ面白い。日本史は奥深いな。有名人系長編作品よりずっと面白いのだった。

    0
    2012年09月13日

    Posted by ブクログ

    「馬上少年過ぐ」は特に 【かなしみで構成された透明な無常観】とでも言いたい空気が顕著に表れていると思います。司馬遼太郎の作品の大きな魅力をしっかりと感じ取れます。

    0
    2010年12月15日

    Posted by ブクログ

    ひさびさの司馬遼太郎。幕末2篇、戦国〜江戸初期5篇。歴史を動かす人物、歴史の動きの中で翻弄される人物を描かせたらやはり天下一品。歴史の中でどのような大きさの役割を果たした人物なのか「この程度がこの人物の限界だろう」などとバシッと裁定する視点は厳しくもあるけれど、「この程度」であるところにこそ英雄にな

    0
    2024年05月02日

    Posted by ブクログ

    2つの単行本から計7編を収録した本。河井継之助、イカルス号事件、田崎草雲、伊達政宗、山田文庵、脇坂安治+創作1編。
    山田事件は山田文庵に厳しい評価が多いが、文庵に寄り添ったないようになっているのが面白い。司馬遼太郎氏は四国の南側の空気感には割と厳しい目線が多い気がする。
    脇坂安治の貂の話は知らなかっ

    0
    2024年02月27日

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