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高峰秀子の捨てられない荷物
5歳で子役デビューして以来、55歳で引退するまで日本映画の巨匠たちの名作300本余に出演、名随筆家として300本余に出演、名随筆家として26冊の著作を遺した高峰秀子。その高峰に唯一、素顔を書くことを許され、のちに養女に迎えられた著者による“高峰連作”の第一作。固く口を閉ざしていた養母や血縁との壮絶な確執をはじめとする怒涛のような前半生と夫・松山善三との幸福に満ちた後半生を貴重な言質とともに活写する。大女優・高峰秀子が最期まで捨てようにも捨てられなかった荷物とは? 感動に満ちた“運命の評伝”が今、よみがえる!高峰秀子の「ひとこと」収録。 -
太宰治との七年間
太宰が愛し信頼した弟子による鮮烈なる記録 野原一夫編集担当の名著57年ぶりの復刊 『互いの個性が切り結び合うドラマ 師弟愛とヒューマニズムが一貫』安藤宏 「いろいろと人の悪口も言ひたい。安心してそれを言へる相手は、誰も無いんだよ。お前の夢を見た夜もある。」(太宰が堤に宛てた書簡より) 「苦しいことがあったら、三鷹の奥で、下手な作家が、下手な小説を、うんうん苦しんでかいていることを思い出してくれたまえ。ひどい失敗ばかりしている、罪の兄貴がいると思えば、気持ちのなぐさまることもあるだろう」(堤と初対面時の太宰の言葉) 「戦後、太宰が名声の確立を代償に失っていったものが堤には直感できていたのかもしれない」 安藤宏 「残念なことをしたな。もう八年早く、お前と知り合っていたら」と太宰に言わしめた愛弟子・堤重久。ふたり並走した鮮烈なる季節の記憶を反芻し、活き活きと語り行動する師・太宰の姿を描き出す。堤が提供した実弟・康久の日記が『正義と微笑』の着想を齎したことでも知られる。師との出会い、やり取りから多くの人間関係、恋、酒、別れまで。貴重な記録を57年ぶりに復刊。 解説:安藤宏 【目次】 初対面の感動 先輩と山岸さん 酒中の文学論 後輩と亀井さん 「斜陽」の女性 武蔵野と銀座 開戦の日 三鷹の一夜 プロポーズ 甲府に遊ぶ 裂かれた恋 奥多摩の壮行会 入隊と除隊 熱海と三保 戦争末期 津軽・三鷹通信 再会と訣別 あとがき 解説 “三鷹サロン”の優等生 安藤宏 -
だめ連の働かないでレボリューション!
どんづまりの時代に、がぜん注目を集めるだめ連の希望の書。 カネ儲け中心じゃない生き方の、仕事(しのぎ)、遊び、諸活動(イベント、交流etc.)の実践法満載! 栗原康氏、雨宮処凛氏、高祖岩三郎氏、絶賛! 30年間、あまり働かずあまり消費しない生き方をしてきた「だめ連」の、仕事(しのぎ)と、遊びと、諸活動の実践法。福祉系や学童保育の仕事。驚きのしのぎ方や、衣食住。自然遊びや人との交流、路上アクション、DIYフェス等。労働問題の闘い方も。楽しく生きるための必読書!『だめ連の「働かないで生きるには?!」』を元に再編集。 解説 雨宮処凛、高祖岩三郎 帯推薦文 栗原康 カバーデザイン 岩瀬聡 【目次】 文庫版まえがき 第1章 しのぎ方、あれこれ! 第2章 住むとこ、どうする? さまざまな住み方! 第3章 カネがなくても楽しめる! 衣食、遊び 第4章 だめ連とは何か? 第5章 平日昼間無職者の悩み 第6章 自己実現よりアクティビズム! 第7章 閉じた家族よりも交流オルタナライフ~! 第8章 職場やバイト先で、どう闘う!? 第9章 だめ連の、ここが問題だっ 第10章 アナーキーに熱くレボリューション! ニヒっていてもつまらない 【諸活動コラム】 [しのぎ方あれこれ]はるちゃん、[畑]根岸恵子、[テント暮らし]さっちゃん、[キャンプ]山ん猫又、[DIY DJパーティー]Makossa、[祭り]くまたろう、[気候変動]究極Q太郎、[交流]マリオ、[歌]森人、[イベント]イカ、[オルタナスペース]藤原はづき、[路上アクション]浅羽道介、[ミニコミ]鶴峰まや子、[オルタライフ]太田やくーと、[DIY]池田喬 【座談会】経済中心とは違う人生の面白さ イカ、加納穂子、加納土、究極Q太郎、神長恒一 【インタビュー】バイト労働者のあしたはどっちだ?! 連帯労組・相蘇道彦、石橋新一 だめ連かんたん活動紹介~ 単行本あとがき 神長恒一 ペペ長谷川 文庫版あとがき 神長恒一 解説 高祖岩三郎、雨宮処凛 帯推薦文 栗原康 -
誰も調べなかった日本文化史 ──土下座・先生・牛・全裸
昭和初期の渋谷では牛が普通に歩いてた? いつから漫画家の先生にはげましのおたよりを出してたの? 戦前の新聞の一面には広告しか載ってなかった? 昭和30年代にクールビズ論争が? 大正時代のダイエットブーム? 戦国と幕末だけが歴史じゃない。忘れられた名もなき庶民の身近な歴史・文化史を史料から丁寧に洗い直せば、日本の歴史はこんなに意外でおもしろい! -
父の時代・私の時代 ――わがエディトリアル・デザイン史
「anan」「BRUTUS」「POPEYE」日本の出版文化の一時代を築いた雑誌を生み出したアートディレクターであり、数々の名作絵本の作者としても知られる堀内誠一。エディトリアルデザインの先駆者であり、天才と呼ばれた著者が、戦前から1980年代までの雑誌と絵本作りの現場を生き生きと語る唯一の自伝が初の文庫化。各方面で活躍したクリエイターたちとの交遊録も必見。 -
天文学者たちの江戸時代 増補新版
江戸時代、天文学者たちは星を見上げ、暦に命を懸けた。鎖国下の日本で外国の知識やことばと必死で格闘し、研究に身を捧げた人びとを描く情熱の天文学史。/・渋川春海による「日本独自の暦」を作る苦闘/・西洋天文学の導入を目指した徳川吉宗と麻田剛立/・地動説、彗星、星座は当時どう考えられていたか? /・伊能忠敬の全国測量異聞――幻となった間重富の測量計画/・オランダ語を独力で習得し、命がけで「ラランデ暦書」を翻訳/・最新情報を求めシーボルト事件で獄死した高橋景保 etc. /現役の科学館学芸員である著者が、江戸時代の天文学者たちの思索と、ドラマにあふれた人生をたどる。待望の増補文庫化! 解説 渡部潤一 -
電子書籍の時代は本当に来るのか
iPadやキンドルの登場により日本でも電子書籍の時代が始まると騒がれている。しかし、このブームは定着するのだろうか? 紙のメディアは生き残れるのか? 不透明な先行きに冷静かつ確かな展望をもつためのポイントを、グーグル、アップル、アマゾンらの動向と、日本の出版社・新聞社の試みとを丹念に取材・分析する。 -
電子増補版 塩釜すし哲物語
おいしいマグロの握りを多くの人にたべてほしい。伊達藩の時代から続く長い歴史をもつ港町・塩釜で、すし屋を営む白幡さん一家の姿を描いた単行本刊行から12年。大震災・津波によって大きな打撃を受けながらも復興へ向けて動き出した塩釜の人々と共に歩む白幡さん一家。震災とその後の復興へ向けての活動を追加取材し増補した文庫版。さらに13年後の本電子書籍版では、新たに1章を増補した。 -
東京ゴミ袋
ゴミ箱というパンドラの箱を開けると、ツーンとした臭いの先に、都市生活者の事情が見えてくる。風俗嬢、ファストフード店、相撲部屋、不法滞在外国人、極道一家、新々宗教団体……のゴミ袋の中に押し込まれたそれぞれの素顔。本音と建前、虚栄心と劣等感が入り交じる欲望の残滓を捉えた写真ルポ。 -
東京の戦争
物干台で凧を揚げていて、東京初空襲の米軍機に遭遇した話。戦中にも通っていた寄席や映画館や劇場。一人旅をする中学生の便宜をはかってくれる駅長の優しさ。墓地で束の間、情を交わす男女のせつなさ。少年の目に映った戦時下東京の庶民生活をいきいきと綴る。抑制の効いた文章の行間から、その時代を生きた人びとの息づかいが、ヒシヒシと伝わってくる。六十年の時を超えて鮮やかに蘇る、戦中戦後の熱い記憶。 -
父っちゃんは大変人
一晩で大富豪、起業・買収・ホスト(!?)を経て遂に独立国家を樹立 この男、めちゃくちゃだけど爽快、面白過ぎる! マンボウ先生驚愕の誇大ユーモア小説復刊 巻末解説・斎藤喜美子 妻が語る「夫・北杜夫と『父っちゃんは大変人の頃』」 一晩で大富豪に/税金の高さに戦慄く/オリンピック出場/何故かホストになる/日本国から独立を宣言/球団買収/ラーメン会社設立そしてついに…… いまだかつて味わったことのない読書体験。空前のスケール、予想を超えた展開へと疾走する物語。 「とにかくわしは断じてデンキチ王国を独立させる。わしは必然的に国王になる」 数あるマンボウ先生の作品の中で、ここまで振り切ったものがあっただろうか! 妻と中学生の息子とつましく暮らしていた桜井伝吉。突如莫大な遺産を相続して税金の高さを実感、激怒のあまりに日本国から独立を宣言! ラーメン工場とホストで金を稼いで球団買収、オリンピック出場、そしてついに日本政府と正面衝突する日が来た…。想像を遥かに超える空前絶後の物語。 解説 倉橋由美子 「夫・北杜夫と『父っちゃんは大変人の頃』」齋藤喜美子 カバーデザイン 芦澤泰偉 【目次】 第一章 父っちゃん、突如、大富豪となること 第二章 父っちゃん、突如、ケチになること 第三章 父っちゃん、突如、ラーメン長者と呼ばれること 第四章 父っちゃん、突如、金を稼ぎはじめること 第五章 父っちゃん、突如、オリンピックに出場すること 第六章 父っちゃん、突如、独立を宣言すること 第七章 父っちゃん、突如、王国づくりに励むこと 第八章 父っちゃん、突如、プロ球団の監督になること 第九章 父っちゃん、突如、精神鑑定を受けさせられること 第十章 父っちゃん、突如、日本国に宣戦すること 解説 倉橋由美子 「夫・北杜夫と『父っちゃんは大変人』の頃」 齋藤喜美子 -
隣のアボリジニ――小さな町に暮らす先住民
独自の生活様式と思想を持ち、過酷な自然の中で生きる「大自然の民アボリジニ」。そんなイメージとは裏腹に、マイノリティとして町に暮らすアボリジニもまた多くいる。伝統文化を失い、白人と同じような暮らしをしながら、翻弄されて生きる人々……その過去と現在を描く。多文化主義オーストラリアのもうひとつの素顔。 -
砦に拠る
己が意志力と能力のあらん限りを燃焼し尽くしてダム建設反対の鬼と化し、ただ一人で国家と拮抗し、ついに屈することのなかった蜂の巣城城主・室原知幸。「法には法、暴には暴」のスローガンの下、奇抜な山砦戦術、芝居っ気たっぷりな作戦。そして六法全書を武器として果敢に闘った室原の凄絶な半生を、豊富な資料と丹念な聞き書きをもとに、躍動する文体で描ききった感動の記録文学大作。 -
トレヴァー短編選集1
英語圏最高の短編作家、トレヴァーの傑作集を刊行開始 中島京子 「胸に残るおかしさとこわさと切なさ、そして奥深さ。 巨匠の凄腕を堪能しました。」 小池昌代 「トレヴァーを読む。すなわち、深淵と刺し違える。」 西加奈子 「人間に起こりうる「全て」のことを短編で描き切るなんて、一体どのような魔法なのだろう。」 英語圏最高の短編作家と称されるウィリアム・トレヴァーの傑作集。すれ違う言葉が織りなすおかしく切ない一日を描いた「ケーキを食べて酔っぱらった日」、幻想の自己像に囚われた男の滑稽さをグロテスクにあぶりだす「レイモンド・バンバーとミセス・フィッチ」など、新訳4編を含む全8編収載。20分の読書が、読者の世界観を静かに反転させる極上の短編の詰め合わせ。 解説 栩木伸明 【目次】 ケーキを食べて酔っぱらった日 レイモンド・バンバーとミセス・フィッチ ミス・スミス 午後のダンスの集い アトラクタ 秋の日射し マルヴィヒルの形見 聖人たち 「本能的な小説家」登場──少し長めの訳者あとがき -
道化的世界
道化は硬直化した秩序のいたるところに軽快な身振りで登場し、脱臼作用(=イタズラ)を仕掛けてまわる──さまざまな現実のレヴェルをダイナミックに捉えてゆく感受性や方法論を鍛えるためにこそ、〈道化〉的知のモデルが求められている。縦横無尽の行動力と旺盛な知的好奇心で現代日本の知的文化状況に対し、常に挑発者として振るまいつづけてきた著者が、知のあらゆる領域へ向けて果敢な展開を示した最初の道化論集。 -
同日同刻――太平洋戦争開戦の一日と終戦の十五日
太平洋戦争中、人々は何を考えどう行動していたのか。敵味方の指導者、将軍、兵、民衆の姿を、著者の蒐集した膨大な資料を基に再現。開戦の日、昭和16年12月8日と終戦にいたる昭和20年8月1日から15日までの、同日同刻の記録が戦争に翻弄された人間の狂気、悲劇、愚かしさを焙り出す。 -
ドングリの謎 ──拾って、食べて、考えた
「ボルネオで世界最大のドングリを拾う」長年の夢を叶え学校に戻った僕を、同僚や生徒からのたくさんの質問が待っていた。ドングリって何? 「ドングリの木」があるの? 果実なの、種子なの? ドングリについている帽子みたいなやつって何? なぜドングリからは虫が出てくるんだろう? 生物教師が拾いながら、食べながら考えた「ドングリの謎」。楽しいイラスト多数。 -
なつかしい本の話
「本とは、むしろ存在である」。『アーサー王騎士物語』『モンテ・クリスト伯』『谷崎潤一郎集』…。自身の虚弱さや母との死別といった、堪えがたい現実から幼き著者を解放してくれたのは、病床の枕元に積み上げられた本だった。昭和を代表する文芸評論家が、第二次世界大戦の戦中から戦後の重苦しい空気とともに、本だけが支えであった自身の幼少期から青年期を回想する。 -
日本の台湾人 ――故郷を失ったタイワニーズの物語
戦前まで日本であった台湾。戦後政治に翻弄される台湾。政界、経済界、学界、そして芸能界、文芸分野まで、広く活躍する台湾出身者たちがつないできた日本と台湾の深い絆をたどる。蓮舫、安藤百福、羅邦強、ジュディ・オング、余貴美子、東山彰良、温又柔、辜寛敏とリチャード・クー、そして陳舜臣、邱永漢……。彼らのファミリーヒストリーから、日台関係の光と暗部を浮き彫りにする。 -
にっぽん洋食物語大全
トンカツ、コロッケ、ライスカレーの発明、戦争が需要を増大させた牛肉・豚肉、白くて気味悪がられた西洋野菜・白菜、数々の文豪を虜にしたアイスクリーム、明治天皇と福沢諭吉がPRに一役買った牛乳──。素材・料理法からテーブルマナー、はては食堂車まで、日本人は如何にして西洋食を取り入れ、日本独自の食文化「洋食」として育て上げたのか。 -
日本海海戦の深層
連合艦隊が勝利した最大の要因は軍事技術の合理的で正確な運用にあった。日本は近代砲術の基礎となる「斉射法」を世界に先駆けて用いただけでなく、独自の砲術計算によって精度を高めていったのである。その後の海上決戦の範となった日本海海戦の全貌を検証し再現する。『坂の上の雲』では分からない日本海海戦の真実! -
日本語の外へ
湾岸戦争をアメリカのTV放送だけで追ってみる、という試みから始まった本書は、アメリカを突き動かす英語という言葉の解明へと焦点を移していく。母国語によって人は規定され、社会は言葉によって成立する。たえず外部を取りこみ攻撃し提案していく動詞中心の英語に対し、日本語とは自分を中心とした利害の調整にかまける言葉だと著者は結論付ける。言語にはそれぞれ美点と歪みがある。日本語のなかで生きる私たちは日本語という「歪み」を通してしか考えられない。「戦後」という時空間は、実はその「歪み」そのものなのだ。ではその歪みから自由になることはできるのだろうか。「歪み」を熟知したうえで「歪み」を駆使すれば、日本語の外へでていくことはできる、と著者は書く。英語と日本語への熟考が、やがて読み手を世界の認識の根源まで導く鮮やかな思考の書。 1997年は加藤典洋の『敗戦後論』と片岡義男のこの本の出現で画期的な年として記憶されることになるだろうと思った。(高橋源一郎『退屈な読書』より)
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