ちくま文庫作品一覧
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4.3「anan」「BRUTUS」「POPEYE」日本の出版文化の一時代を築いた雑誌を生み出したアートディレクターであり、数々の名作絵本の作者としても知られる堀内誠一。エディトリアルデザインの先駆者であり、天才と呼ばれた著者が、戦前から1980年代までの雑誌と絵本作りの現場を生き生きと語る唯一の自伝が初の文庫化。各方面で活躍したクリエイターたちとの交遊録も必見。
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5.0江戸時代、天文学者たちは星を見上げ、暦に命を懸けた。鎖国下の日本で外国の知識やことばと必死で格闘し、研究に身を捧げた人びとを描く情熱の天文学史。/・渋川春海による「日本独自の暦」を作る苦闘/・西洋天文学の導入を目指した徳川吉宗と麻田剛立/・地動説、彗星、星座は当時どう考えられていたか? /・伊能忠敬の全国測量異聞――幻となった間重富の測量計画/・オランダ語を独力で習得し、命がけで「ラランデ暦書」を翻訳/・最新情報を求めシーボルト事件で獄死した高橋景保 etc. /現役の科学館学芸員である著者が、江戸時代の天文学者たちの思索と、ドラマにあふれた人生をたどる。待望の増補文庫化! 解説 渡部潤一
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3.81巻660円 (税込)お酒のせいなんです!! お酒の席は飲める人には楽しく、下戸には不可解……。女性作家によるエッセイ11連作。■無理 朝倉かすみ/下戸の悩み 中島たい子/初めての飲み会 瀧波ユカリ/十八の夜の話 平松洋子/ザル女という噂 室井滋/酒瓶にも警告ラベルを!? 中野翠/ひとりでお酒を飲む理由 山崎ナオコーラ/下戸一族 VS 飲酒派 三浦しをん/白に白に白 大道珠貴/損だけど 角田光代/好きでもきらいでもない 藤野可織
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3.8中世の終焉と近代の人間解放を告げた最初の作品と讃えられる、イタリアが産んだ不朽の名作。時は14世紀、ペストが荒れ狂うフィレンツェである教会堂に落ち合った年若い3人の貴公子と7人の貴婦人。丘陵に囲まれた郊外の山荘へ難を逃れた彼らが、悲惨な現実を忘れるため、毎日1人1話ずつ10人で10日間にわたって話された100篇の物語。精力絶倫の修道士が自分の不行跡に修道院長を引きずり込んで罪を逃れる話や、恋多き女が修道院を舞台に巧みに思いを遂げる話など、本巻には30話までを収録。
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3.8iPadやキンドルの登場により日本でも電子書籍の時代が始まると騒がれている。しかし、このブームは定着するのだろうか? 紙のメディアは生き残れるのか? 不透明な先行きに冷静かつ確かな展望をもつためのポイントを、グーグル、アップル、アマゾンらの動向と、日本の出版社・新聞社の試みとを丹念に取材・分析する。
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3.7おいしいマグロの握りを多くの人にたべてほしい。伊達藩の時代から続く長い歴史をもつ港町・塩釜で、すし屋を営む白幡さん一家の姿を描いた単行本刊行から12年。大震災・津波によって大きな打撃を受けながらも復興へ向けて動き出した塩釜の人々と共に歩む白幡さん一家。震災とその後の復興へ向けての活動を追加取材し増補した文庫版。さらに13年後の本電子書籍版では、新たに1章を増補した。
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4.3ゴミ箱というパンドラの箱を開けると、ツーンとした臭いの先に、都市生活者の事情が見えてくる。風俗嬢、ファストフード店、相撲部屋、不法滞在外国人、極道一家、新々宗教団体……のゴミ袋の中に押し込まれたそれぞれの素顔。本音と建前、虚栄心と劣等感が入り交じる欲望の残滓を捉えた写真ルポ。
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4.4物干台で凧を揚げていて、東京初空襲の米軍機に遭遇した話。戦中にも通っていた寄席や映画館や劇場。一人旅をする中学生の便宜をはかってくれる駅長の優しさ。墓地で束の間、情を交わす男女のせつなさ。少年の目に映った戦時下東京の庶民生活をいきいきと綴る。抑制の効いた文章の行間から、その時代を生きた人びとの息づかいが、ヒシヒシと伝わってくる。六十年の時を超えて鮮やかに蘇る、戦中戦後の熱い記憶。
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4.1独自の生活様式と思想を持ち、過酷な自然の中で生きる「大自然の民アボリジニ」。そんなイメージとは裏腹に、マイノリティとして町に暮らすアボリジニもまた多くいる。伝統文化を失い、白人と同じような暮らしをしながら、翻弄されて生きる人々……その過去と現在を描く。多文化主義オーストラリアのもうひとつの素顔。
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1.0己が意志力と能力のあらん限りを燃焼し尽くしてダム建設反対の鬼と化し、ただ一人で国家と拮抗し、ついに屈することのなかった蜂の巣城城主・室原知幸。「法には法、暴には暴」のスローガンの下、奇抜な山砦戦術、芝居っ気たっぷりな作戦。そして六法全書を武器として果敢に闘った室原の凄絶な半生を、豊富な資料と丹念な聞き書きをもとに、躍動する文体で描ききった感動の記録文学大作。
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3.7道化は硬直化した秩序のいたるところに軽快な身振りで登場し、脱臼作用(=イタズラ)を仕掛けてまわる──さまざまな現実のレヴェルをダイナミックに捉えてゆく感受性や方法論を鍛えるためにこそ、〈道化〉的知のモデルが求められている。縦横無尽の行動力と旺盛な知的好奇心で現代日本の知的文化状況に対し、常に挑発者として振るまいつづけてきた著者が、知のあらゆる領域へ向けて果敢な展開を示した最初の道化論集。
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4.1太平洋戦争中、人々は何を考えどう行動していたのか。敵味方の指導者、将軍、兵、民衆の姿を、著者の蒐集した膨大な資料を基に再現。開戦の日、昭和16年12月8日と終戦にいたる昭和20年8月1日から15日までの、同日同刻の記録が戦争に翻弄された人間の狂気、悲劇、愚かしさを焙り出す。
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4.4「ボルネオで世界最大のドングリを拾う」長年の夢を叶え学校に戻った僕を、同僚や生徒からのたくさんの質問が待っていた。ドングリって何? 「ドングリの木」があるの? 果実なの、種子なの? ドングリについている帽子みたいなやつって何? なぜドングリからは虫が出てくるんだろう? 生物教師が拾いながら、食べながら考えた「ドングリの謎」。楽しいイラスト多数。
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5.0「本とは、むしろ存在である」。『アーサー王騎士物語』『モンテ・クリスト伯』『谷崎潤一郎集』…。自身の虚弱さや母との死別といった、堪えがたい現実から幼き著者を解放してくれたのは、病床の枕元に積み上げられた本だった。昭和を代表する文芸評論家が、第二次世界大戦の戦中から戦後の重苦しい空気とともに、本だけが支えであった自身の幼少期から青年期を回想する。
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4.5戦前まで日本であった台湾。戦後政治に翻弄される台湾。政界、経済界、学界、そして芸能界、文芸分野まで、広く活躍する台湾出身者たちがつないできた日本と台湾の深い絆をたどる。蓮舫、安藤百福、羅邦強、ジュディ・オング、余貴美子、東山彰良、温又柔、辜寛敏とリチャード・クー、そして陳舜臣、邱永漢……。彼らのファミリーヒストリーから、日台関係の光と暗部を浮き彫りにする。
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3.0トンカツ、コロッケ、ライスカレーの発明、戦争が需要を増大させた牛肉・豚肉、白くて気味悪がられた西洋野菜・白菜、数々の文豪を虜にしたアイスクリーム、明治天皇と福沢諭吉がPRに一役買った牛乳──。素材・料理法からテーブルマナー、はては食堂車まで、日本人は如何にして西洋食を取り入れ、日本独自の食文化「洋食」として育て上げたのか。
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3.5湾岸戦争をアメリカのTV放送だけで追ってみる、という試みから始まった本書は、アメリカを突き動かす英語という言葉の解明へと焦点を移していく。母国語によって人は規定され、社会は言葉によって成立する。たえず外部を取りこみ攻撃し提案していく動詞中心の英語に対し、日本語とは自分を中心とした利害の調整にかまける言葉だと著者は結論付ける。言語にはそれぞれ美点と歪みがある。日本語のなかで生きる私たちは日本語という「歪み」を通してしか考えられない。「戦後」という時空間は、実はその「歪み」そのものなのだ。ではその歪みから自由になることはできるのだろうか。「歪み」を熟知したうえで「歪み」を駆使すれば、日本語の外へでていくことはできる、と著者は書く。英語と日本語への熟考が、やがて読み手を世界の認識の根源まで導く鮮やかな思考の書。 1997年は加藤典洋の『敗戦後論』と片岡義男のこの本の出現で画期的な年として記憶されることになるだろうと思った。(高橋源一郎『退屈な読書』より)
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3.5日本地図を鑑賞しよう。「ムカツク」地名や人名にしか読めない地名、不思議な飛び地や奇妙な県境など楽しい発見の宝庫だ。その由来を探れば、地形や歴史、あるいは地図制作者の意図が見えてくる。地図の見方や古地図の味わいなど、マニアならではの目のつけどころを、初心者にもわかりやすく紹介する。「机上旅行」を楽しむ地図鑑賞入門。
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-日本人、あるいは日本文化とは何か。民族の個性は、いつどのようにして形成されたのだろうか――文化人類学の明晰な方法論を用いて、西洋世界の社会・文化と対比しながら、日本人の思考様式・生活意識を規定する日本文化の特質を解き明かす。日本の文化人類学を確立した著者が積年のテーマを結実させた名著。
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4.0赤羽・立石・西荻窪──。古き良き呑み屋街にはそれぞれの歴史がある。アメリカ生まれの著者が酒のグラスの向こうに見たのは、闇市のにぎわう猥雑でエネルギッシュな東京の姿だ。歴史探索とはしご酒という二重の“フィールドワーク”を敢行し、居酒屋文化に頭脳と肝臓で切り込んだ渾身のノンフィクション。
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4.0あの俳優たちの戦争とは? 鶴田浩二、伊藤雄之助、加東大介、佐野周二、片岡千恵蔵、芦田伸介、西村晃、山田五十鈴……。昭和の映画・舞台・テレビで活躍したスター、名優たち。その華やかな姿の裏に隠された戦争体験とは? 中国大陸での戦闘、特攻隊、慰問団、疎開、引揚げ、シベリア抑留などを、書籍や雑誌インタビュー記事など活字で残された資料をもとに描きだす。
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4.1老若男女が入り乱れる混浴の公衆浴場、庭先で行水をする女性たち、裸同然の格好で仕事をする人々……。幕末、日本を訪れた外国人たちは互いの裸に無関心な日本人に驚き、その様子をこぞって記録した。しかし急激な近代化が日本人の裸観に影響を与え、いつしか裸を不道徳なものと見なすようになる。同時代資料を丹念に読み解き、日本人の性的関心と羞恥心の変遷をたどる「裸」の日本文化史。
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