垂野創一郎の作品一覧
「垂野創一郎」の「テュルリュパン ――ある運命の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「垂野創一郎」の「テュルリュパン ――ある運命の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ルイ13世の時代、1642年11月11日の聖マルタンの日、全フランスの貴族1万7千人を虐殺し一掃するという陰謀を、リシュリュー枢機卿が巡らせていた。その企てを阻止するために運命が遣わしたのが、本書の主人公テュルリュパンだった。
テュルリュパンは捨て子だったが、成長し床屋を職としていた。しかし、彼は、自分は選ばれた存在で何か大きなことを成し遂げるはずだ、と固く信じていた。
そんな彼が、ある偶然から公爵の葬儀に参列することになり、そこで見かけた公爵夫人の振舞いを見て、彼女を自分の母親だと確信する。何とかして公爵夫人に遭おうとするテュルリュパンだったが、次から次へと思いもかけぬ出来事の渦に巻
Posted by ブクログ
20世紀前半にウィーンで活躍したユダヤ系作家
レオ・ペルッツ(1882-1957)の(わりと短い)長編小説。
舞台は17世紀のフランス、
目障りな貴族を一掃しようと目論んだリシュリュー公爵こと
ルイ13世の宰相アルマン・ジャン・デュ・プレシーの企てを
阻止せんとした(?)謎の人物を巡る物語。
空想癖のある理髪師の青年タンクレッド・テュルリュパンは
実の親を知らないが故に、
本来歩むはずだった道をあれこれ思い描きながら暮らしていた。
そんな自分の行いを神様が見ているから……と、
顔見知りの葬儀に参列しようとした彼は、
てっきり宿なしの物乞いとばかり思っていた死者が
イル・ド・フランス世襲知事の