垂野創一郎の作品一覧
「垂野創一郎」の「黄金仮面の王」「テュルリュパン ――ある運命の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「垂野創一郎」の「黄金仮面の王」「テュルリュパン ――ある運命の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
幻想文学好きには知られてるマルセル・シュオッブのまさかの初文庫化。
正直、ガルシア・マルケスの『百年の孤独』文庫化以上に驚いたかも。アンソロジーなんかでマルセル・シュオッブが組まれてることはあるが、まさか文庫で、まるまるマルセル・シュオッブが読めるとは……!
収録されてる作品はどれも傑作で、幻想的で、美しく、時にはグロテスクな作品が描かれる。
マルセル・シュオッブは19世紀末の作家だが、今読んでも古さを感じなくて、驚く。
それと本書には新訳がいくつかあったりするのも嬉しかった。
ただこのマルセル・シュオッブの文庫を手に取ってしまい、もしも心を掴まれてしまったら『夢の扉 マルセル・シュオッブ名作名訳集』を手に取るか、もしくはその3倍の価格のする『マルセル・シュオッブ全集』を手に取るしかなくなるのだが……。
Posted by ブクログ
ルイ13世の時代、1642年11月11日の聖マルタンの日、全フランスの貴族1万7千人を虐殺し一掃するという陰謀を、リシュリュー枢機卿が巡らせていた。その企てを阻止するために運命が遣わしたのが、本書の主人公テュルリュパンだった。
テュルリュパンは捨て子だったが、成長し床屋を職としていた。しかし、彼は、自分は選ばれた存在で何か大きなことを成し遂げるはずだ、と固く信じていた。
そんな彼が、ある偶然から公爵の葬儀に参列することになり、そこで見かけた公爵夫人の振舞いを見て、彼女を自分の母親だと確信する。何とかして公爵夫人に遭おうとするテュルリュパンだったが、次から次へと思いもかけぬ出来事の渦に巻き込まれていく。
妄想とも思える考えを抱き、おかしな行動を取り続けるテュルリュパン。遂には恐ろしい事態に直面することになるのだが、知らぬ間に、雄々しく立ち向かい、結果としてリシュリュ―の陰謀を頓挫させることになったのは皮肉なものだが、その最期は実に感動的。
あまり馴染みのない時代のフランスが舞台となっているが、ストーリーテリングの妙を味わえた。