講談社文庫作品一覧

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  • ハサミ男
    3.9
    美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。3番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる。精緻にして大胆な長編ミステリの傑作! 【2005年公開映画「ハサミ男」原作】(講談社文庫)
  • クラインの壷
    4.4
    現実も真実も崩れ去る最後で最恐の大傑作。200万円で、ゲームブックの原作を謎の企業「イプシロン・プロジェクト」に売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。岡嶋二人の最終作かつ超名作。そのIT環境の先見性だけでも、刊行年1989年という事実に驚愕するはず。映画『トータル・リコール』の前に描かれた、恐るべきヴァーチャルワールド!(講談社文庫)
  • 悪道
    3.5
    時は元禄。将軍綱吉が柳沢邸に御成り中、天下の大乱を招きかねない変事が勃発。吉保は秘密を知るもののみなごろしを暗殺集団猿蓑衆に命ずる。伊賀忍者の末裔の流英次郎は天才女医のおそでを護り、おくのほそ道を血に染め、逃亡の旅へ。強大な敵の喉元に迫るは不屈の一寸の虫たち。一方、江戸城奥深くでは、生きる屍のような「影」が「このまま飼い殺しにされてたまるか」と、その時を待っていた……。人の業を問う、傑作時代小説。
  • ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
    3.8
    地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。(講談社文庫)
  • 夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER
    3.9
    T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは? 『幻惑と死と使途』と同時期に起こった事件を描く。
  • アメリカ ハーブ紀行
    4.0
    ハーブ復興の地から陽気な楽しみ方。バジルのそばにユリやナスがすまし顔! ヒューマンで温かなハーバルライフ公開。ハーブを楽しむ新ヒント! --ハーブ・ルネサンスの地、アメリカ。自然回帰の波にのって蘇ったハーブが、いかに暮らしに根付き、社会に溶け込んでいるか。フィッシャー家の5代にわたるハーブ料理のレシピ、実地に体験した苗作り、森につくったリタイア後の農場、進んだ園芸療法……などを通し、堅実でヒューマンなアメリカ流ハーバルライフを公開。
  • 蝶舞う館
    3.0
    多数派キン族の支配下、経済成長に沸くベトナム。だが中部高原には少数民族モンタニャールの存在がある。ベトナム解放30周年記念番組のロケ中に、女性タレントが誘拐された。叛乱の萌芽か。元戦場カメラマンとともに、奥地へ向かう菱沼大介。そこで目にしたものとは? 弾圧と蜂起、壮烈なる魂の黙示録。(講談社文庫)
  • 伝言
    4.4
    わたしは、やっと、自分がなにを作っていたのか知った。 満洲国・新京。 そこで彼女たちに何があったのか。 戦後80年 『きみはいい子』『世界の果てのこどもたち』『天までのぼれ』の著者がおくる、語り継ぐべき物語。 『世界の果てのこどもたち』には書かれなかった、もう一つの真実。 わたしは気づけなかった。 気づけなかったことはたくさんあった。 この物語の中で繰り返されるこの言葉が、いまを生きる、私に迫る。(略) 私はこの作品が『伝言』と題されたことの重大さを、ずっと考え続けている。                         ――小林エリカ(解説より) 満洲国・新京で暮らす、ひろみ。 聖戦とよばれた戦に勝つため、工場に集められた彼女たちは、鉄の機械とのり、刷毛を使って畳ほどの大きさの「紙」を作り続ける。 それが何なのか、考えもせずに。 五族協和、尽忠報国――信じていた国でひろみたちはどう生きたのか。 これはわたしたちが忘れてはならない物語。
  • 警視庁公安分析班シリーズ 全2冊合本版
    値引きあり
    -
    「警視庁公安分析班」シリーズ合本 『邪神の天秤 警視庁公安分析班』『偽神の審判 警視庁公安分析班』収録。 ★★★WOWOW「連続ドラマW」にてドラマ放映(2022年)★★★ 内臓が取り出された惨殺遺体。 心臓と羽根が載せられた天秤が意味するものは――? 現場に残された矛盾をヒントに、猟奇犯の正体を追え! 累計70万部突破の「警視庁殺人分析班」シリーズと対をなす、 「警視庁公安分析班」シリーズ、堂々開幕!! 都内で爆発事件が発生、直後に有力政治家が殺害された。遺体からは内臓が抜かれ、心臓と羽根を載せた天秤が残されていた。公安部に異動してきた刑事・鷹野秀昭は、持ち前の推理力で事件に挑むが、組織犯罪を疑う公安のやり方に馴染めない。苦悩する鷹野は猟奇犯に迫れるのか。緊迫のサスペンス・ミステリー!
  • 幻告
    4.0
    「僕の父親は無実だったのかーー?」 時空を超えた法廷で、奇跡を手に入れろ。 感動のタイムリープミステリー! 裁判所書記官として働く宇久井傑(うぐい・すぐる)。ある日、法廷で意識を失って目覚めると、そこは五年前――父親が有罪判決を受けた裁判のさなかだった。冤罪の可能性に気がついた傑は、タイムリープを繰り返しながら真相を探り始める。しかし、過去に影響を及ぼした分だけ、五年後の「今」が変容。親友を失い、さらに最悪の事態が傑を襲う。未来を懸けたタイムリープの果てに、傑が導く真実とは。リーガルミステリーの新星、圧巻の最高到達点!
  • ブラッドマーク
    3.8
    野球選手に、禁断の疑惑。 探偵ジョーに、メジャー球団から依頼が。 獲得を目指す有望選手を調査してほしいという。 やがて、スポーツ賭博の疑いが浮上し……。 至高のハードボイルド! 〈内容紹介〉 弟子も独立し、探偵ジョーは引退を考え始めていた。 そんな中、メジャー球団から依頼が舞い込む。 獲得を目指す有望選手が抱えるトラブルを、調査してほしいという。 尾行中、ジョーの目の前で誘拐が発生。 さらに、スポーツ賭博の疑惑が浮上し……。 「大人の男」の美学が詰まったハードボイルド! 【文庫書下ろし】
  • 北緯43度のコールドケース
    4.0
    第67回江戸川乱歩賞受賞作 待望の文庫化! 異色の女性エリートノンキャリが、組織の闇に翻弄されながらも、未解決事件(コールドケース)の真相にせまる。 新たなヒロイン、新たな警察小説、ここに誕生! 「読者を翻弄するストーリーテリングの技は新人離れしている」宮部みゆき (読売新聞2021年11月21日書評) 「ミステリ好きなひとにとって、至福の時だ。ああ、このお話、読んでよかった」新井素子 (解説より) 博士号を持つ異色の警察官・沢村依理子。 北海道警察で現場経験を積む沢村は凍てつく一月、少女死体遺棄事件の捜査に加わる。 発見された少女は五年前に誘拐され行方不明となっていた島崎陽菜だった。 容疑者死亡で未解決だった事件は沢村を呑み込むように意外な展開を見せる。 第67回江戸川乱歩賞受賞作。
  • 黛家の兄弟
    4.5
    第165回直木賞、第34回山本周五郎賞候補『高瀬庄左衛門御留書』の砂原浩太朗が描く、 陥穽あり、乱刃あり、青春ありの躍動感溢れる時代小説。 道は違えど、思いはひとつ。 政争の嵐の中、三兄弟の絆が試される。 『高瀬庄左衛門御留書』の泰然たる感動から一転、今度は17歳の武士が主人公。 神山藩で代々筆頭家老の黛家。三男の新三郎は、兄たちとは付かず離れず、 道場仲間の圭蔵と穏やかな青春の日々を過ごしている。しかし人生の転機を迎え、 大目付を務める黒沢家に婿入りし、政務を学び始めていた。そのさなか、 黛家の未来を揺るがす大事件が起こる。その理不尽な顛末に、三兄弟は翻弄されていく。 令和の時代小説の新潮流「神山藩シリーズ」第二弾! ~「神山藩シリーズ」とは~ 架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。 それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された 世界観で物語が紡がれる。
  • サーカスから来た執達吏
    3.8
    密室から忽然と消失した財宝の謎。 14年前の真実が明かされる 怒涛の30ページに目が離せない。 『方舟』で注目される作家・夕木春央の本質がここにある! 「あたし、まえはサーカスにいたの」 大正14年。莫大な借金をつくった樺谷子爵家に、晴海商事からの使いとしてサーカス出身の少女・ユリ子が取り立てにやって来た。 返済のできない樺谷家は三女の鞠子を担保に差し出す。ユリ子と鞠子は、莫大な借金返済のため「財宝探し」をすることにした。 調べていくうちに近づく、明治44年、ある名家で起こった未解決事件の真相とはーー。
  • 少年H 上下合本版
    値引きあり
    -
    胸に「H.SENO」の文字を編み込んだセーター。外国人の多い神戸の街でも、昭和十二年頃にそんなセーターを着ている人はいなかった……。洋服屋の父親とクリスチャンの母親に育てられた、好奇心と正義感が人一倍旺盛な「少年H」こと妹尾肇が巻き起こす、愛と笑いと勇気の物語。 この戦争はなんなんや? やがて始まった戦争のまっただ中をたくましく生きる悪童とその家族が感動を巻き起こす。 毎日出版文化賞特別賞受賞、大ベストセラーの上下合本版!
  • 小説 盛田昭夫学校 上下合本版
    値引きあり
    -
    テープレコーダーも最初は売れなかった! 世界が認めた名経営者・盛田昭夫。 町工場だった東京通信工業を皮切りに、テープレコーダー、トランジスタラジオなど常に時代の先頭を走り続け、ソニーを世界ブランドに成長させたその手腕。 製品開発、アメリカ進出、商標裁判……笑顔で壁を次々に越えていく盛田の隣には、居並ぶ一騎当千の強者たちがいた。 経営、販売、開発に関わるすべての人に、困難を乗り切る知恵と勇気をもたらすドキュメント小説1700枚!
  • ハゲタカ3 レッドゾーン 上下合本版
    値引きあり
    -
    1巻1,001円 (税込)
    莫大な外貨準備高を元手に、中国が国家ファンド(CIC)を立ち上げた! 若き買収王・賀一華(ホーイーファ)は日本最大の自動車メーカー・アカマ自動車を標的にする。さらに鷲津政彦を誘い出す。「一緒に日本を買い叩きませんか」。日本に絶望した男はどう動くのか。産業界の中枢に狙いをつけた史上最大の買収劇が始まった。シリーズ第3弾が合本版で配信。
  • 新装版 ハゲタカ2 上下合本版
    値引きあり
    -
    1巻1,001円 (税込)
    シリーズ第2作! 1年ぶりに海外放浪から帰国した鷲津政彦は、腹心の部下アランの不可解な死を知らされる。鷲津はアランが追いかけていた繊維業界の老舗・鈴紡を買収の標的に定めた。一方、鈴紡は元銀行員の芝野健夫を招聘し防衛と再生を図る。その裏に、芝野の元上司でUTB銀行頭取、飯島の思惑が潜んでいた。熾烈な闘いの勝者は? ※本書は、2006年4月に小社より『バイアウト』として刊行され、2007年3月に改題し、講談社文庫より刊行されました。一気に読める合本版。
  • 極北シリーズ【全2冊合本版】
    値引きあり
    -
    1巻1,001円 (税込)
    存続ぎりぎり、財政難の市民病院に派遣された今中の肩書は"非常勤"外科部長。このままでは破綻すると囁かれている街で、病院は、今中は生き抜けるのか。過酷な地方医療の現場と医師たちの格闘を描いた傑作シリーズ2作合本版(『極北クレイマー2008』『極北ラプソディ2009』)。
  • 証言拒否 リンカーン弁護士(上)
    4.3
    ローン未払いを理由に家を差し押さえられたシングルマザーが、大手銀行副社長撲殺の容疑で逮捕された。彼女は仲間を募って銀行の違法性に抗議するデモを繰り返す有名人。高級車リンカーンを事務所代わりに金を稼ぐ、ロスきっての人気弁護士ミッキー・ハラーは社会的注目を集める容疑者の弁護に乗り出す。
  • 一瞬の風になれ 全3冊合本版
    値引きあり
    5.0
    春野台高校陸上部、一年、神谷新二。スポーツ・テストで感じたあの疾走感……ただ走りたい。天才的なスプリンター、幼なじみの連と入ったこの部活。すげえ走りを俺にもいつか。デビュー戦はもうすぐだ。「おまえらが競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」。青春陸上小説が合本版となって配信!
  • 新装版 古代史への旅
    4.0
    卑弥呼から天智・天武天皇まで。古代史小説の第一人者が「記紀」を読み込み、幅広く考古学の成果を踏まえて語る古代史案内の決定版!(講談社文庫)
  • オルファクトグラム(上下合本)
    値引きあり
    4.0
    姉を殺害した犯人に、事件現場で襲撃された片桐稔。その後遺症から通常の“匂い”を失い、イヌ並みの嗅覚をもつことになる……。まったく違う世界に戸惑いながらも、失踪したバンド仲間を、嗅覚を頼りに捜し求めてゆく。新たな能力を駆使することで、姉の仇を討てるのか?新感覚の大長編異次元ミステリー。
  • パリ20区物語
    4.3
    ノートルダム寺院、ルーヴル美術館のある歴史と文化の香りたかいセーヌ右岸、サンジェルマン・デ・プレのある左岸、パリの街は1区から20区までさまざまな貌(かお)を見せてくれる。暮らしてみてはじめて知るパリの生活──とっておきのパリを、美しい写真とともに送るエッセイ集。今日からあなたもパリの住人に!!
  • 小説 ザ・ゼネコン
    3.7
    大洋銀行から大手ゼネコンの東和建設に出向して、社長の秘書役に抜擢された山本泰世。若さに似ぬ直言ぶりは、竹山総理を後ろ盾に世界的なホテル・チェーンの経営に乗り出すワンマン社長の信頼を得るが、公共事業の入札やゴルフ場の開発では業界の闇の深さを思い知る。バブルという時代の内実に迫る意欲作。
  • 新装版 絃の聖域
    3.5
    長唄の人間国宝の家元、安東家の邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟らが、三弦が響き愛憎渦巻くなかで同居している閉ざされた旧家。家庭教師に通っている青年、伊集院大介の前で繰り広げられる陰謀そして惨劇。その真相とは!? 名探偵の誕生を高らかに告げた、栗本薫ミステリーの代表作!
  • 英国太平記
    4.0
    「栄光のためでなく、富のためでなく、名誉のためでもない。ただ自由のためにのみ我々は戦う」。のちにアメリカ独立、フランス革命の礎となったその宣言は、隣の強国イングランドに迫害されながらも粘り強く戦いぬいたスコットランドの名もなき人々の魂の叫びだった。中世英国を描ききった一大歴史叙事詩。(講談社文庫)
  • 小説 盛田昭夫学校(上)
    3.5
    世界が認めた名経営者盛田昭夫。町工場だった東京通信工業を皮切りに、テープレコーダー、トランジスタラジオなど常に時代の先頭を走り続け、ソニーを世界ブランドに成長させたその手腕。製品開発、アメリカ進出、商標裁判……笑顔で壁を次々に越えていく盛田の隣には、居並ぶ一騎当千の強者たちがいた。
  • 架空通貨 新装版
    NEW
    -
    女子高生・麻紀の父が経営する会社が破綻した――。かつて商社マンだった教師の辛島は、真相を確かめるべく動き出した麻紀の後を追う。辿り着いたのは、「円」以上に力を持った闇のカネにより、人や企業、銀行までもが支配された街だった。 教え子を救うため、辛島は企業王国のドンに迫っていく。 経済の裏側と人間の欲望を抉る江戸川乱歩賞受賞第1作、新装版で登場!
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠
    続巻入荷
    4.3
    1~3巻990~1,100円 (税込)
    ※本作品は、2019年発売の単行本版『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り――。ミステリランキング5冠、最驚かつ最叫の傑作! ★★★★★ ミステリランキング5冠! ★第20回本格ミステリ大賞受賞 ★このミステリーがすごい! 1位 ★本格ミステリ・ベスト10 1位 ★SRの会ミステリベスト10 1位 ★2019年ベストブック さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補! ★★★★★ 城塚翡翠。 彼女は、なにを視(み)ていたのだろう……?   すべてが、伏線。
  • 旅する小説
    3.4
    さぁ、出かけよう! 「物語」という旅へ。 国境、日常、現実を飛び越え、行き先は無限大! 宮内悠介、藤井太洋、小川哲、深緑野分、森晶麿、石川宗生――。 最旬の作家たちが想像の翼を広げて誘う、魅惑のノベル・ジャーニー! 宮内悠介 「国境の子」 対馬から韓国まではわずか一時間。でも「ぼく」にはそれが遠かった。 藤井太洋 「月の高さ」 旅公演スタッフとして遠征中、あの日見た月が胸に去来する。 小川 哲 「ちょっとした奇跡」 自転が止まった地球。カティサーク号は、昼を追いかけ移動を続ける。 深緑野分 「水星号は移動する」 移動式の宿・水星。今日はどんなお客様と出会うのだろう? 森 晶麿 「グレーテルの帰還」 あの夏、最後の家族旅行での惨劇が、私の運命を大きく変えた――。 石川宗生 「シャカシャカ」 地表が突然シャッフルをはじめた!? 姉弟の生き残りをかけた旅が始まる。
  • ほんのこども
    3.0
    横溢する暴力と身体、無垢なる魂の軌跡。第44回野間文芸新人賞受賞作! 元同級生あべくんからのメールにあった文章から着想したシーンをつないで、 商業作家はあべくん自身の人生を小説にしようとする。 父による母殺傷事件、両親がころしころされていたあべくんはやさしく恋するみたいに他の人体を壊す。 殴られても反発するようによろこぶ身体。やさしさや暴力で愛撫し合い痛みをこらえるようによろこぶ身体。 物語にかえろうとするから人生はつらく、日常が重すぎてひとをころしたくなる。 恋人をころして自分も死んだところで折り返し、あべくんの物語は無限に再生を繰り返す。 小説家があべくんなのかあべくんがかれなのか、やがてふたりの境界は曖昧になり、問い自体が意味を失う。 言葉を与えられていない領域に光をあて小説は紡がれ、大量虐殺の記憶が時空を架橋しやがて物語は侵蝕される。 ーー世界文学に接続する芥川賞作家の真骨頂・新境地。ーー 小説で考え、小説が考える。作者には小説に対する圧倒的な信頼がある。ーー保坂和志(野間文芸新人賞選評より) 鴻巣友季子さん絶賛!読書量と強靭な知性に瞠目! “すべてのポートレイトは画家の自画像であり、すべての小説は自伝を目指すと言う。おそらくすべての小説はどこかしら、一人称の失恋なのだ。” “小説でなにかを「再現」することは、過去のよみがえりのように見えて、未然の予告なのだ。すべてのフィクションは自伝を目指し、すべての自画像は他人の顔をしている。” “かきあうこと、傷しあうこと、死にあうこと。「かれ」と「私」、その人称空間のよじれは経験と真実味との落差そのものだ。落差から、小説は来る。”――鴻巣友季子(翻訳家)
  • 誤ちの絆 警視庁総合支援課
    3.6
    1~5巻990~1,012円 (税込)
    加害者家族に、支援は必要か? 支援課の新たな挑戦が始まる――。 累計85万部突破の大人気シリーズ、新ヒロイン・柿谷晶による新章開幕! 被害者とその家族だけでなく、加害者家族も支援対象に。 新たな任務に取り組むべく、名を改め発足した「総合支援課」。 新生支援課に捜査一課から異動してきた柿谷晶には、秘密があった。 それは、彼女自身が加害者家族であるということ――。 警察小説の最前線、新ヒロインによるシーズン2開幕! 〈文庫書下ろし〉
  • 汝、星のごとく
    4.6
    第20回本屋大賞受賞作! シリーズ累計100万部突破! あなたと生きる、その痛みごと。 著者2度目の本屋大賞を受賞した『汝、星のごとく』が3年の時を経てついに文庫化!同じ空の下であの星を見上げよう。そして、また出会おう。あまりに切ない運命を、繊細な心理描写で描いた著者最高傑作。 風光明媚な瀬戸内の島で育った暁海(あきみ)と母の恋愛に振り回され転校してきた櫂(かい)。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人が恋に落ちるのに時間はかからなかった。ときにすれ違い、ぶつかり、成長していく。生きることの自由さと不自由さを描き続けた著者がおくる、あまりに切ない愛の物語【2023年本屋大賞受賞作】 ☆2023年本屋大賞受賞作☆ 【第168回直木賞候補作】 【第44回吉川英治文学新人賞候補作】 【2022王様のブランチBOOK大賞】 【キノベス!2023 第1位】 【第10回高校生直木賞候補作】 【ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2022 第3位】 【今月の絶対はずさない! プラチナ本 選出(「ダ・ヴィンチ」12月号)】 【第2回 本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞 ノミネート】 【未来屋小説大賞 第2位】 【ミヤボン2022 大賞受賞】 【Apple Books 2022年 今年のベストブック(フィクション部門)】 などなど、賞&ノミネート&ランクイン多数!
  • 広重殺人事件 新装版
    -
    広重は幕府に暗殺された? 若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。だが津田は、愛妻冴子のあとを追って崖下に身を投げてしまう。彼の死に謎を感じた塔馬双太郎が、調べてたどりついた意外な哀しい真相とは? 深い感動の中で浮世絵推理三部作ついに完結!
  • 老害の人
    3.7
    迷惑なの! と言われても。 昔話に説教、趣味の講釈、病気自慢に孫自慢。 そうかと思えば、無気力、そしてクレーマー。 双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲ってからも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。 彼の仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、老害五重奏(クインテット)は絶好調。 「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。 『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』に続く著者「高齢者小説」第4弾! 定年、終活、人生のあとしまつ……。 自分のこと、親のこと、いずれは誰もが直面する「老後」。 「最近の若い人は……」というぼやきが今や「これだから『老害』は」となってしまった時代。 内館節でさらなる深部に切り込む!
  • 裁判官も人である 良心と組織の狭間で
    3.3
    エリートが組織の「犬」になった瞬間! 最高裁に逆らったら法曹界追放、原発差し止めで出世は絶望、警察リークにのせられて冤罪……。正義の神でもなければ、AIでも六法全書でもない。隠されてきた「ナマ臭い」裁判官の素顔を暴き出す傑作ノンフィクション! 原発再稼働の可否を決め、死刑宣告をし、「一票の格差」について判断を下す――裁判官は、普通の人には想像できないほどの重責を負う。その重圧に苦悩する裁判官もいれば、個人的な出世や組織の防衛を優先する裁判官もいる。絶大な権力を持つ「特別なエリート」は何を考え、裁いているのか? 出世欲、プライド、正義感、情熱…生々しい感情が渦巻く裁判官の世界。これまで堅く閉ざされていたその扉を、粘り強い取材が、初めてこじ開けた。「週刊現代」連載時から大きな反響を呼んだノンフィクションが文庫化! 日本エッセイスト・クラブ賞受賞。
  • ゾンビ3.0
    3.8
    日韓同時刊行された話題のホラー・ミステリーが文庫化。予防感染研究所に閉じ込められた若き研究者たちがゾンビ化の原因究明に挑む! 香月百合は新宿区戸山の予防感染研究所に休日出勤する。研究熱心で優秀な下村翔太や、医学博士で女性所員憧れの加瀬祐司も出勤していた。日曜なのに全所員の8%ほどの計40人が研究所にいるようだ。席に着いてWHOのサイトに接続すると、気になる報告があった。アフガニスタンやシリアなどの紛争地域で人が突然気絶し、1分前後経つと狂暴になって人を襲い始めるという。しばらくすると研究所内の大型テレビに、現実とは思えないニュース映像が流れた。人が人を襲う暴動が日本各地で起こっているというのだ。いや、世界中で。画面に向かって所員が呟いた。「これゾンビでしょ」。──外が騒がしくなってきた。研究所は2メートルの塀で囲われているが、このままではやがて所内もゾンビに襲われるかもしれない。脱出するには、ゾンビ化の原因を究明するしかないのだ。立ち上がる、百合たち若き研究者。そして、予防感染研究所に閉じ込められた四十人の戦いが始まった……。
  • 掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集
    4.0
    2020年本屋大賞〔翻訳小説部門〕第2位。 第10回Twitter文学賞〔海外編〕第1位。 「アメリカ文学界最後の秘密」と呼ばれたルシア・ベルリン、初の邦訳作品集! メディア、SNSで大反響! 朝日、日経、読売、毎日、東京、中日、北陸中日、北海道、河北新報、信濃毎日、京都、共同、週刊文春、週刊新潮、週刊朝日、文藝春秋、GINZA、MORE、FIGAR JAPON、VOGUE JAPAN、ELLE JAPON、クロワッサン、婦人公論、ミセス、本の雑誌、POPEYE、本の雑誌、mi-mollet、現代ビジネス、クーリエ・ジャポン、本の雑誌、図書新聞、週刊読書人、文藝、すばる、小説すばる、波、本、RKBラジオ、NHKラジオ深夜便、TOKYO FM。 J-WAVE……。「ダ・ヴィンチ」の「ひとめ惚れ大賞」受賞! 2013年にノーベル文学賞を受賞したアリス・マンローや、短篇の名手レイモンド・カーヴァー、日本で近年人気が高まっているリディア・デイヴィスなどの名だたる作家たちに影響を与えながら、寡作ゆえに一部のディープな文学ファンにのみその名を知られてきた作家、ルシア・ベルリン。 2004年の逝去から10年を経て、2015年、短篇集A Manual for Cleaning Womenが出版されると同書はたちまちベストセラーとなり、The New York Times Book Reviewはじめ、その年の多くのメディアのベスト本リストに選ばれました。 本書は、同書から岸本佐知子がよりすぐった24篇を収録。 この一冊を読めば、世界が「再発見」した、この注目の作家の世界がわかります! このむきだしの言葉、魂から直接つかみとってきたような言葉を、 とにかく読んで、揺さぶられてください ――岸本佐知子「訳者あとがき」より 彼女の小説を読んでいると、自分がそれまで何をしていたかも、 どこにいるかも、自分が誰かさえ忘れてしまう。 ――リディア・デイヴィスによる原書序文「物語こそがすべて」(本書収録)より 毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。 夜明けにふるえる足で酒を買いに行くアルコール依存症のシングルマザー(「どうにもならない」)。 刑務所で囚人たちに創作を教える女性教師(「さあ土曜日だ」)。…… 自身の人生に根ざして紡ぎ出された奇跡の文学。
  • 見習医ワトソンの追究
    4.0
    死因を見つけ、無念を晴らせ! 僕は「医者」なんだから――。 乱歩賞作家渾身! 医療×警察ミステリーの傑作! 探偵と医師、共通項は真理のみを追い求める知性。探偵小説と医療小説、二つのジャンルが理想的な形で融合を果たした。――杉江松恋(書評家) 僅かな変化さえ見逃さない鑑別能力によって人間に横たわる善を照らす医師の姿に救われた思いだ。医師の奢りに挑戦し続ける新ジャンル医療ミステリーだ!――岡本 卓(医師) 何者かに腹部を刺された五十嵐夏帆が大阪の三品病院に緊急搬送された。懸命な治療の甲斐もあり、損傷した脾臓を温存したまま夏帆は一命をとりとめた――かに思えたが、術後あり得ない速さで容態が急変、命を落としてしまう。 死因は刺傷によるショック死、あるいは医療ミス、それとも――? 院長から死因の究明を命じられた内科医の家入陽太郎は、夏帆の事件を担当する大阪府警の刑事・成山有佳子の協力を得て調査を開始するが……。
  • いちまい酒場
    3.4
    累計25万部『珈琲屋の人々』シリーズ著者が描く、 酒場“人情”小説。 串揚げか味噌おでん、漬物、酒。 千円「いちまいセット」と、人々の物語に。 あなたの心が温まる。 ひとときの安らぎを求めて、酒場『いっぱい』に、 今宵も客がふらりとやってくる。 西武新宿駅に近い裏通り。酒場『いっぱい』には、店主室井諒三自慢の「いちまいセット」――千円でビールか焼酎、串揚げ四本か味噌おでん、漬物の小鉢がつく――と、ひとときの安らぎを求めて今夜もふらりと客がやってくる。 しみじみ心温まる人間ドラマに定評のある著者が描く酒場人情小説。 〈文庫オリジナル〉
  • ダブル・トライ
    3.0
    7人制ラグビー×円盤投! 二刀流で東京オリンピック出場を目指す天才アスリートの 苦悩と奮闘を迫真の筆致で描く、新機軸スポーツ・エンタテインメント! 2018年、陸上日本選手権。 ある選手の活躍が、観客を魅了する。 7人制ラグビーの日本代表・神崎が円盤投の決勝に出場、日本記録に迫る成績を残したのだ。 もし円盤投で東京オリンピックへの出場を手にすれば、1964年の東京五輪以来の奇跡――。 前代未聞の「二刀流」アスリートの登場に世間は熱狂、神崎は瞬く間にスターダムを駆け上がっていく。 一方、新興スポーツ用品メーカー「ゴールドゾーン」の岩谷は神崎の才能に着目、彼のスポンサードに向けて動き出す。 長年取材し続けた著者だからこそ到達した、スポーツの「本質」がここにある。
  • ヌルハチ 朔北の将星
    3.7
    清の初代皇帝、英雄・ヌルハチの生涯。 父と祖父を殺されたヌルハチは、復仇のために立ち上がった。 挙兵後、敵対勢力を次々と制圧し、全女真人の頂点に上り詰める。 それは強大な明との対決を意味していた。 圧倒的な大群に対し、ヌルハチの策はーー
  • 増補改訂版 ふたりのトトロ ―宮崎駿と『となりのトトロ』の時代―
    4.0
    『となりのトトロ』公開35周年記念 楽しく作る 世界中で愛される『トトロ』誕生秘話 制作資料80ページ超大幅増補 新資料で明かされる『ラピュタ』の完成秘話!! 『火垂るの墓』の制作初期!! ……今年2023年はこの『トトロ』の初公開から35年の節目に当たる年です。 ワンポイントリリーフで設けられた小さなスタジオジブリ第2スタジオで誕生した映画が、これ程世界の人々から愛される作品になると誰が想像したでしょう……。(文庫版あとがきより) 「木原君、二人で『トトロ』を始めます」 前作『天空の城ラピュタ』公開後、宮崎駿監督が新任制作デスクの背中を叩いて言った。 それが始まりだった。 伝説のスタジオジブリ第2スタジオで、世界中を虜にした名作『となりのトトロ』はいかにして生まれたのか? 新資料とともに明かす感動のノンフィクション!
  • 漫画版 徳川家康 1
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 松平竹千代(のちの徳川家康)が生まれた年、武田信玄は22歳、織田信長は9歳だった。 群雄割拠の戦国時代に、天下統一を目指す武将たち。弱小の松平家にとっての 希望の星・竹千代の身の上は・・・。 剛毅と智謀を駆使して天下を平定、徳川300年の礎を築いた、家康の生涯を描く世紀を超える一大巨編の開幕! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • ダーク・アワーズ(上)
    4.5
    ブラック・ライヴズ・マター運動がロス市警にも逆風となった2020年。 深夜勤務刑事のバラードは二人組のレイプ犯(ミッドナイト・メン)を追って大晦日の警戒態勢に入っていた。年越しの瞬間に銃による殺人事件が発生し、薬莢から10年前の未解決事件で同じ銃が使われていることが判明する。その担当は現役時代のボッシュだった。 ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演第3弾。 「本格的で、時事的かつスリリングなサスペンスであり、マイクル・コナリーの最高傑作の一つだ」 ――マーク・サンダースン/タイムズ紙(英国) 「レネイ・バラードとハリー・ボッシュがタッグを組む三作目は、バラードがクライム・フィクションのなかで、もっとも興味深く、もっとも複雑な登場人物のひとりに進化したことと、コナリーがポスト・ジョージ・フロイド時代における警察活動を冷徹に見つめていることから、これまでで最高の作品になっている」 ――ブックリスト星付きレビュー 「絶好調の作家によるあらたな極上のサスペンスであり、ボッシュの本とタイタス・ウェリバーが主役のボッシュを演じるTVドラマの何百万人ものファンを喜ばせるだろう」 ――サンデー・エクスプレス紙(英国)
  • 狙われた羊
    4.2
    カルト宗教は、心を奪い、カネを奪い、家族を壊す! カルト教団によるマインドコントロールの恐怖と、悪辣な集金システムを描いた名作フィクション、緊急文庫化! 最近は浮気調査ばかりしている探偵の牛島のもとに、奇妙な依頼が舞い込んできた。 「人さらいはやってもらえるんでしょうか?」 依頼人の息子は、突如連絡を絶ったのだという。どうやら、あやしげな団体に深入りしているらしい。 「厄介な仕事」と踏んだ牛島は当初依頼を断ったが、秘書の坂巻に説得されて調査を開始。すると、依頼人の息子は、近年様々な問題を起こしているカルト教団に入信していることが判明した――。 世間を騒がすカルト教団、そして家族を取り返すために戦う人々を描く!
  • 潔白の法則 リンカーン弁護士(上)
    4.3
    高級車リンカーンをオフィス代わりにしている刑事弁護士、ミッキー・ハラーが殺人容疑で逮捕された。 被害者の射殺体はハラーの車のトランクにあり、銃弾が彼の自宅ガレージで見つかったのだ。 収監されたハラーは、自分自身を弁護する本人訴訟に臨む。 彼を救うため異母兄ハリー・ボッシュや元妻たちが集結。
  • 警告(上)
    4.2
    『ザ・ポエット』『スケアクロウ』で凶悪な連続殺人犯に対峙した新聞記者のジャック・マカヴォイ。それぞれの事件を著書にした彼はLAタイムズを辞め、消費者問題を扱うニュース・サイトの記者になっていた。 ある日、一度だけ面識のある女性が殺され、マカヴォイに殺人容疑がかけられる。自分が犯人ではないことを知っている彼は、被害者がデジタル・ストーキングされていたとの情報から、独自に事件を調べ始める。 マカヴォイはかつての恋人であり、現在は探偵・調査事務所を運営している元FBI捜査官のレイチェル・ウォリングに協力を依頼するが――。 「コナリーの不屈のジャーナリスト探偵ジャック・マカヴォイを主人公とするあらたな刺激的な作品、本書は、何年も気づかれずに狩りをつづけてきた残忍な連続殺人犯を暴きだす。世界的な犯罪小説作家のひとりが最高の形で描いた作品であり、スピード感があり、息をのむほどサスペンスに満ちあふれている」 ――ウォーターストーンズ書店
  • 鬼火(上)
    3.9
    ハリー・ボッシュが新人の殺人事件担当刑事だったころ、パートナーを組んで、殺人事件に関する取り組み方を一から教えてくれた恩師にあたるジョン・ジャック・トンプスン元刑事が亡くなり、ボッシュが葬儀に参列したところ、未亡人から夫が自宅に残していた一冊の殺人事件調書を託される。二十年まえに(2000年1月)ロス市警を引退したトンプスンは、その調書を市警から盗んで、自宅に保管していたらしい。  その事件とは、1990年に起こった元服役囚で麻薬中毒者の白人男性ジョン・ヒルトン(24歳)がハリウッドの路地で後頭部を撃たれて亡くなった未解決事件だった。  恩師の執着していた未解決事件を解決すべく、ボッシュはバラードに協力を求める。  また、ボッシュは、ミッキー・ハラーが担当しているモンゴメリー上級裁判事暗殺事件裁判に被告側調査員として協力もしていた。モンゴメリーは日中に裁判所近くの公園で刺殺され、現場に残されたDNAが一致したことでジェフリー・ハーシュタットが逮捕され、裁判にかけられていた。ハーシュタットは自供もしており、有罪必至の状況だった。  一方、バラードは、ホームレス男性の焼死事件の現場に出向いていた。テントに暮らしていたエディことエディスン・バンクス・ジュニアが、大量のアルコールを摂取して寝ているうちに、うっかり石油ヒーターを倒して、その火が全身に移り、焼死した模様だった。事故死とみて、バラードはロス市消防署に処理を任せた。  これら三つの事件(「元服役囚殺害事件」「裁判所判事暗殺事件」「ホームレス焼死事件」)が複雑に重なり合い、終盤の怒濤の展開は近年屈指の作品に仕上がった。
  • バルス
    3.6
    トップレベルの私立大学に通う百瀬陽二の就職戦線は冴えなかった。名の知れた大企業への就職に囚われていた陽二は、再チェレンジする為に就職留年を決める。留年のあいだ派遣会社を通じて世界最大のネット通販会社《スロット》の物流センターでアルバイトをすることに。そこで見たのは、派遣労働の過酷な職場環境、さらに膨大な商品の運送業務に忙殺される大手総合物流企業の厳しい現場だった。 東京から各地方に向かう東北・東名・中央・常磐など主要高速道路で、ほぼ同時に宅配便を配送するトラックが走行中に荷台から出火し交通麻痺となる。格差社会への不満を抱えた集団「バルス」により犯行声明がマスコミに届き、次なる犯行予告が伝えられた。宅配会社は荷物の受け付けを中止、それに伴いネット通販会社の出荷も停止、あらゆる産業で事業が滞りはじめた。追い打ちをかけるように、バルスは予想を超えた要求をつきつけてきた!
  • バッドビート
    4.0
    てっぺん取れなきゃ、人生じゃねえ! 幼馴染みのワタルとタカトは、ヤクザの下仕事をするチンピラ。将来の希望もなく、ぱしりとして使われながら「ここではないどこか」に行きたいと願っている。ある日、兄貴分から荷物運びを頼まれた2人。簡単な任務に思えたが、気づくと目の前には3人の遺体が――。疾走感溢れる、ノンストップミステリー。
  • 時代
    4.0
    新聞記者一筋だった笠間は、同期との競争に負け、販売部への異動を告げられる。記者職への断ち切れない思いを抱えつつも、自分の仕事に邁進し、販売部でも存在を発揮し始める。一方で、ずっと忙しい父親との関係に、二人の息子・翔馬と翼は悩んでいた。しかし葛藤を抱きつつも、翔馬は父と同じ、新聞記者という道を行くことを決める。働くことは何なのか。父親として息子に残せるものは何か。普遍的な親子の絆を描いた、傑作長編!
  • サスツルギの亡霊
    3.3
    2年前に死んだはずの兄から届いた手紙。事件の真相は、史上最大の密室・南極大陸に。他殺か事故か。死者からの手紙が、凍てつく大地を呼び覚ます――カメラマンの矢島拓海のもとに届いた、一葉の絵はがき。差出人は、2年前に南極で死んだはずの兄だった。時を同じくして拓海に、越冬隊への密着撮影の仕事が舞い込んでくる。「死の真相を知りたければ南極に行くといい」。これは偶然なのか、それともあいつが……。冷たく広大な「密室」で、過去の事件が甦る。19年本屋大賞・超発掘本!
  • 素晴らしき世界(上)
    4.1
    ロス市警ハリウッド署深夜勤務担当女性刑事レネイ・バラードが、ハリー・ボッシュと共演。深夜勤務からハリウッド署に戻ってきたバラードは、古い事件ファイルを見ず知らずの男が漁っていたのに気づく。男はロス市警を引退したハリー・ボッシュだった。ハリウッド分署管内で発生した古い未解決事件のファイルを調べていたのだった。ボッシュを追いだしたバラードだったが、その事件に興味を示す。十五才の家出少女がハリウッドの路地で殺害された事件だった。バラードはボッシュと協力して、殺人事件の真相解明に向かう。
  • 竹中平蔵 市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像
    4.3
    日本でもっとも危険な男の物語。 この国を“超格差社会”に変えてしまった中心人物はこの男だった! 「改革」の名のもと、法律を駆使しながら、社会を次々と大胆に改造してしまう。まるで政商のように利にさとく、革新官僚のごとく政治家を操る経済学者――。「フェイク(偽物)の時代」に先駆けた“革命家”の等身大の姿とは。 経済学者、国会議員、企業経営者の顔を巧みに使い分け、「日本の構造改革」を20年にわたり推し進めてきた“剛腕”竹中平蔵。猛烈な野心と虚実相半ばする人生を、徹底した取材で描き切る、大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞ダブル受賞の傑作評伝。 はじめに 「改革」のメンター 1章    和歌山から東京へ 2章    不意の転機 3章    アメリカに学ぶ 4章    仮面の野望 5章    アメリカの友人 6章    スケープゴート 7章   郵政民営化 8章   インサイド・ジョブ おわりに ホモ・エコノミカスたちの革命
  • スピンクの笑顔
    -
    生後四ヵ月で保護されたプードルのスピンクが、小説家の主人・ポチの家にやってきて十年。別れは突然に訪れた。ポチとスピンクの楽しく幸福な時間を描きつづけた大人気シリーズ最終巻。
  • 柴錬三国志 英雄・生きるべきか死すべきか(上)
    4.0
    蜀はいま、先帝・劉備が逝き、豪雄の関羽・張飛もいない。しかし軍師・孔明は、魏の政変を好機と、武力を誇る宿敵を叩き討つべく、若き劉禅を奉じ立ち上がった。迎えるは、大軍率いる名将・仲達(ちゅうだつ)。二人の知能の限りを尽くした、壮烈な戦いの火ぶたが切られた。中原に夢を馳せた英雄たちの栄光と挫折を、雄大なスケールで描く。<上下巻>
  • 裏街
    -
    黒い運河には、大きい月が浮かんでいた。橋の上から、ひとりの男が突き落とされた。殺した男と目撃した男は、それぞれの影を追い求めて裏街をさまよう。やがて、男たちの中でよみがえる20年前の真夏の記憶とは? 究極のアリバイ崩しに挑戦する、夢幻のごとき文芸ミステリー大作! 鮎川哲也氏・埴谷雄高氏も推薦。真夏の夜の殺人事件を題材に、人間存在の根源に迫る傑作。
  • 午後の行商人
    4.0
    カメラマンを目指し、メキシコを旅する香月哲夫は、ある夜、暴漢に襲われたが、タランチュラと名乗る老いた行商人に助けられる。彼は、民族解放運動に揺れる南東部へ、行商の途中だった。香月は強引に頼んで旅に同行するが、タランチュラの真の目的は、冷徹・非情の復讐行だった! 直木賞作家による、灼熱の長編冒険ロードノベル。
  • 玲子さんのラクラク手作り教室
    3.0
    思い出の布のかけらは、つないで、やんちゃなキルトに。ラッピングリボンは、バッグに。大事で捨てられない布や毛糸、ボタンやビーズが、21世紀風キュートな作品に大変身!! 手作りは人生に似て、未完こそ味わい。やりすぎにご用心、と玲子さん。自由で楽々、遊び心溢れる、手作り集。アイデア満載、うれしい書き下ろし。こんなにラクして楽しくって、いいの!?
  • 夜明け前の女たち
    -
    坂本龍馬を愛し、支えた寺田屋お登勢、お龍(りょう)。桂小五郎と恋した勤皇芸者の幾松。富岡鉄斎の師であり多くの若者に敬愛された大田垣蓮月……。幕末・維新期は、志士だけでなく、女性の活躍が目覚しい時代でもあった。動乱の世をたくましく果敢に凛々(りり)しく生き、近代日本の礎を男とともに築き上げた、女の群像を描く。幕末をひたむきに生きた女たちの愛と志を活写!
  • 志ん生的、文楽的
    5.0
    ご用とお急ぎの方、だまされたと思ってページをめくってごらん。損はさせない。八代目文楽の語りの向こうに江戸の崩壊を見、五代目志ん生の噺の彼方に黄塵万丈の大陸風景を幻視する、平岡正明の落語論は、躍動(グルーヴ)し、疾走する。そのスピードにただ身を任せ、リズムに酔え! ――こんな本が読めるなんて、嬉しいねぇ。
  • 花櫓
    4.0
    江戸芝居町・中村座。8代目・中村勘三郎には、二人の娘があった。妾の子・お菊。正妻の子・お珊。気性も、抱く夢も違う二人の、娘から女への成長と葛藤。市川団十郎、松本幸四郎、尾上菊五郎ら、きら星のごとき名優たちの息づかいの中に描かれる、凛々しくも、真珠のように輝く、恋物語。櫓が上がり、柝(ひょうしぎ)が鳴る。恋の舞台の幕が開く。
  • 真説・鉄仮面
    -
    1666年、白馬に乗った王室の公用使が、新雪をついてアルマソン村の宏壮な城館(やかた)に到着した。これが、貴公子マッチョリ殿の数奇な運命の発端となろうとは!? フランス王ルイ14世の双生児(ふたご)の兄弟、本来なら、華麗な宮殿に住み、優雅な日々を約束されたはずなのに……。その誕生にまつわる秘密とは?  ボアゴべ、デュマなどであまりにも有名な鉄仮面伝説に、久生十蘭独自の史観と、一流の切口で迫る真実!
  • 黒い巨塔 最高裁判所
    3.3
    いま初めて暴かれる最高裁の闇! 最高裁新任局付判事補・笹原の見た司法の聖域は、裁判官の思想統制のための牢獄(ラーゲリ)だった! 裁判官を左遷し判決の方向を差配する最高裁長官、絶大な権力を振かざす我が物顔の事務総局。司法の中枢最高裁判所内では醜悪な権力抗争が煮えたぎる。「法の支配」とは無縁の上命下服の思想統制に、司法エリートたちは次々と屈服していく。最高裁の中枢を知る元裁判官の城山三郎賞作家が、司法の真実を暴く権力小説。 解説:ノンフィクション作家 清水潔
  • 新装版 京まんだら(上)
    -
    1~2巻990~1,012円 (税込)
    京都の旅館に集まったのは、出版社社長・植田敏子と姪の律子、随筆家・菊池恭子、カメラマン・関なおみの女性4人。それを迎える祇園のお茶屋「竹乃家」の女将・雪村芙佐。『古都旅愁』という豪華本の打ち合わせを兼ね、京都でいっしょに年を越そうという目的だった。/敏子は7年前に夫と死別。その遺産で出版社を立ち上げ成功を収めるが、女性としてもやもやしたものを感じていた。/恭子は10年前にベテラン作家と不倫に走った、つらい思い出を抱えていた。/なおみは4年のブランクを乗り越えて、妻帯者だった男性との恋を実らせようとしていた。/そして芙佐。14歳でお茶屋に入り、20歳そこそこで独立して「竹乃家」を祇園で指折りの店に育て上げてきた。──彼女たちの恋情や、芸妓・舞妓の生き方を縦糸に、京都の四季の移ろいや名所の風情を横糸にして、曼荼羅のように華やかに織り込んだ名作。季節は、冬から春へ……。
  • 大江戸温泉殺人事件
    -
    志垣警部と和久井刑事が、東京ドームで巨人vs.阪神戦を楽しんだ夜、球場そばのスパリゾートを訪れた会社員が殺された。死体はユニフォーム姿で、下着は着けず、なぜか左腕に2個の腕時計をはめていた。さらに第二の殺人は大阪で起こる。転勤族の男たちが、家族を裏切って求めた新しい愛の裏に、驚愕の罠が仕掛けられていた! 阪神優勝の陰に大事件、奇怪な3連続殺人!
  • 人間関係 都市銀行二人の支店長
    3.0
    某都市銀行の横浜・伊勢佐木町支店長に起用された小野寺卓雄(たかお)は、頭取直々に3年で貯金量を倍増せよとの特命を拝受した。行内の地位による力関係で自由自在に操られる、冷酷無残な非人間的関係。金と女と権力を巡り、野望と策略が渦巻く銀行業界の、歪んだ人間関係と内幕を、実態に肉迫し大胆に描ききった、記念碑的名作。
  • 白い衝動
    4.1
    小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。「ぼくは人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。それでも死に至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。「悪はある。悪としか呼びようのないものが」殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族……そして、夫婦。はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。
  • 銀行淘汰
    -
    北海道拓殖銀行、山一證券の破綻を迎え、金融危機は極まった。これから銀行・証券界に淘汰の嵐が吹き荒れるのか……。和洋銀行合併を巡る、最大手の帝都銀行・荒牧頭取と友井銀行・大友会長の暗闘。それは巨大銀行のサバイバル・ゲームだ。現実の死闘をシミュレーションした、迫力満点、話題の書。バブル崩壊、金融危機の一歩先を読む本!<『第三の取締役』改題作品>
  • 全能兵器AiCO
    3.7
    サトリこと佐東理はプロ棋士を目指すも挫折、東大工学部航空研から航空自衛隊ファイターパイロットになるが、凄腕の名人達を目の当たりにし退職。いずれ戦闘機から人間を引きずり下ろすため、人工知能AiCO搭載無敵の無人ステルス戦闘機を開発した。だが、テストパイロットとして指名した名人郷谷良平が再び立ちはだかる! 緊迫する尖閣諸島上空、無人機と名人の凄絶な空中戦が始まる。
  • 戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇
    4.8
    1945年8月6日、広島で被爆した移動劇団「桜隊」。著者は、その演出家・八田元夫の膨大な遺品を、早稲田大学演劇博物館の倉庫から発掘する。そこには戦中の演出ノートやメモ、草稿、そして原爆投下による悲劇の記録が書き残されていた。 八田が残した記録やメモには、大正デモクラシーの下で花開いた新劇が、昭和に入り、治安維持法による思想弾圧で、いかに官憲に蹂躙されたか。自身や俳優たちの投獄、拷問など、苦難の歴史が記されていた。さらに、桜隊が広島で遭遇した悲劇の記録――。8月6日、八田は急病で倒れた看板役者・丸山定夫の代役を探すため、たまたま上京中だった。急ぎ広島に舞い戻り、10日から仲間の消息を追う。「桜隊」9名のうち、5名は爆心地に近い宿で即死。仲間の骨を拾った八田は、座長であり名優と謳われた丸山定夫や美人女優・園井惠子ら修羅場から逃れた4名の居場所を探し当てるが、日を経ずに全員死亡。放射線障害に苦しみながらの非業の死だった。八田自身も、戦後、放射線被爆に悩まされることになる。16日、避難先の宮島で臨終を迎えた丸山の最期に八田は立ち会った。前日、玉音放送を聴いて丸山は呟いたという。「もう10日、早く手をあげたらなあ……」10日前、8月5日に降伏していれば。本書は悲劇の記録である。と同時に、困難の中、芝居に情熱のすべてを傾けた演劇人たちの魂の記録でもある。
  • 長靴をはいた犬 神性探偵・佐伯神一郎
    3.0
    「犬男がやったんだ」劭疝犬神通り魔殺人事件で起訴された男は、法廷でそう呟いた。弁護人も無罪を主張。そして、その公判中に同じ手口の第2の殺人が……。太股の犬の噛み痕、長靴の足跡は、この街に澱む「犬神伝説」に関係があるのか? 『神曲法廷』で「地獄」をさ迷いホームレスとなった名探偵・佐伯が、再び神の声をきき、事件の謎に挑む!!
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官
    4.1
    伊豆諸島の「神の出島」でミイラ化した女性の遺体が発見され、警視庁から岩楯警部補が派遣された。首吊りの痕跡から、解剖医は自殺と断定。死亡推定月日は3ヵ月以上前とされた。第一発見者によれば、島のハスキー犬がミイラを引きずってきたらしい。遅れて島に入った法医昆虫学者・赤堀涼子が、事前に解析した微物と、現場周辺を調べて出した結論は……。
  • 傷だらけの銃弾
    -
    ロサンゼルスの日本語学校教師・矢野浩司は、妻とともにスーパーマーケットで買い物中に暴漢に狙撃された。矢野は助かったが、妻は生死の境をさまよう。ロス市警の無力に絶望した矢野は、独力で犯人グループへの復讐を企てた。射撃場で猛特訓をつんだ矢野の銃口が、ついに犯人を捕らえた! ロス在住の気鋭作家が描いたハードボイルド、会心のサスペンス長編。
  • 新装版 ウロボロスの偽書(上)
    -
    リアリティと非現実感が交錯する!竹本健治が連載を始めた本格推理に、いつのまにか埼玉で起こった女性連続殺人事件の、犯人を名乗る男の手記がまぎれこんでいた!現実と虚構の境界線はあいまいになり、事件は思わぬ展開に。私たちが暮らすこの世界もどこからどこまでが現実なのか、次第にあやふやになってくる、奇々怪々な超ミステリ。
  • 天人 深代惇郎と新聞の時代
    5.0
    新聞史上最高のコラムニストと評される深代惇郎。「天声人語」の執筆者として輝きを放つも、担当したのはわずか2年9ヵ月、46歳で早世する。その文章は、ウイットとユーモアに満ち、視野広く、思考は柔軟でありながら、硬派を貫いた。なぜ彼のような書き手が生まれたのか。多くの証言から綴る、傑作評伝!
  • Killers(上)
    3.8
    2020年、東京五輪に向けて再開発が進む渋谷区のアパートで、老人の他殺体が発見された。捜査の結果、その被害者はかつて名家の人間だったことが判明する。この男は何者なのか――。渋谷で発見される、額に傷を付けられた死体。50年という時の中に潜み続ける殺人者とは――。警察小説の旗手・堂場瞬一が「人が人を殺す」というテーマに向き合い書き上げた、記念碑的文芸巨編。
  • 小説 琉球処分(上)
    3.8
    清国と薩摩藩に両属していた琉球――日本が明治の世となったため、薩摩藩の圧制から逃れられる希望を抱いていた。ところが、明治政府の大久保利通卿が断行した台湾出兵など数々の施策は、琉球を完全に清から切り離し日本に組み入れるための布石であった。琉球と日本との不可思議な交渉が始まったのである。
  • 新装版 顔に降りかかる雨
    3.7
    これぞ桐野夏生の原点。江戸川乱歩賞受賞作!親友の耀子が、曰く付きの大金を持って失踪した。夫の自殺後、新宿の片隅で無為に暮らしていた村野ミロは、共謀を疑われ、彼女の行方を追う。女の脆さとしなやかさを描かせたら比肩なき著者のデビュー作。江戸川乱歩賞受賞!
  • 新装版 星降り山荘の殺人
    3.6
    雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。そして、「スターウォッチャー」星園詩郎の華麗なる推理。あくまでもフェアに、真正面から「本格」に挑んだ本作、読者は犯人を指摘する事が出来るか。
  • 虚像の砦
    4.1
    中東で日本人が誘拐された。その情報をいち早く得た、民放PTBディレクター・風見は、他局に先んじて放送しようと動き出すが、予想外の抵抗を受ける。一方、バラエティ番組の敏腕プロデューサー・黒岩は、次第に視聴率に縛られ、自分を見失っていった。二人の苦悩と葛藤を通して、巨大メディアの内実を暴く。
  • 遠い太鼓
    4.3
    ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえてきた。その音を聞いているうちに、僕はどうしても長い旅に出たくなったのだ――。40歳になろうとしていた著者は、ある思いに駆られて日本を後にし、ギリシャ・イタリアへ長い旅に出る。『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を書き上げ、作家としての転換期となった、三年間の異国生活のスケッチブック。
  • 法月綸太郎の冒険
    4.0
    名探偵・法月綸太郎に挑戦するかのように起こる数々の難事件。なぜ死刑執行当日に死刑囚は殺されたのか、図書館の蔵書の冒頭を切り裂く犯人、男が恋人の肉を食べた理由など異様な謎に立ち向かい綸太郎の推理が冴えわたる。〈ルーツ・オブ・法月綸太郎〉ともいえるミステリの醍醐味あふれる第1短篇集。
  • ハゲタカ4 グリード(上)
    4.1
    1~2巻990円 (税込)
    リーマンショック直前、鷲津政彦はアメリカ経済を長年牽引した超巨大企業、アメリカン・ドリーム社の奪取を目論んでいた。その行く手に立ちはだかる敵は、圧倒的財力を持つ「市場の守り神」サミュエル・ストラスバーグ。食うか食われるか、日米の国境を越えた死闘が幕を開ける! 「ハゲタカ」シリーズ第四弾!
  • 麦の海に沈む果実
    4.3
    三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。2月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?この世の「不思議」でいっぱいの物語。
  • プラネタリウムのふたご
    4.2
    だまされる才覚がひとにないと、この世はかさっかさの世界になってしまう。――星の見えない村のプラネタリウムで拾われ、彗星にちなんで名付けられたふたご。ひとりは手品師に、ひとりは星の語り部になった。おのおのの運命に従い彼らが果たした役割とは? こころの救済と絶望を巧まず描いた長編小説。(講談社文庫)
  • 『アリス・ミラー城』殺人事件
    3.5
    鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む――『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって? 全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは……。古典名作に挑むミステリ。(講談社文庫)
  • 砂の王国(上)
    4.1
    1~2巻990円 (税込)
    全財産は、3円。私はささいなきっかけで大手証券会社勤務からホームレスに転落した。寒さと飢えと人々からの侮蔑。段ボールハウスの設置場所を求め、極貧の日々の中で辿りついた公園で出会った占い師と美形のホームレスが、私に「宗教創設計画」を閃かせた。はじき出された社会の隅から逆襲が始まる!(講談社文庫)
  • 烏丸ルヴォワール
    3.7
    京都に伝わる稀覯本(きこうぼん)『黄母衣内記(きぼろないき)』。その所有者が謎の死を遂げた。事故か他殺か。そして継承を巡り兄弟争いが勃発。私的裁判・双龍会(そうりゅうえ)が開かれることに。その準備の中、瓶賀流(みかがみつる)は伝説の龍師「ささめきの山月(さんげつ)」から、一人の少女と行動を共にすることを依頼される。だがそれは仲間達との敵対を意味していた。(講談社文庫)
  • オルファクトグラム(上)
    4.1
    1~2巻990~1,100円 (税込)
    姉を殺害した犯人に、事件現場で襲撃された片桐稔は、その後遺症から通常の“匂い”を失い、イヌ並みの嗅覚をもつことに……。まったく違う世界に戸惑いながらも、失踪したバンド仲間を、嗅覚を頼りに捜し求めてゆく。新たな能力を駆使することで、姉の仇を討てるのか?新感覚の大長編異次元ミステリー。
  • 蛇棺葬
    3.7
    旧家に伝来する葬送儀礼と密室殺人! 幼いころ父に連れて行かれた百巳家。そこに無気味な空気を漂わす百蛇堂がある。私はそこで見たのだ。暗闇を這うそれを……。「作家三部作」第三編前編。(講談社文庫)
  • 少年H(上)
    4.1
    1~2巻990円 (税込)
    胸に妹尾肇のイニシャル「H」の文字を編み込んだセーター。外国人の多い神戸の街でも、昭和12年頃にそんなセーターを着ている人はいなかった……。洋服屋の父親とクリスチャンの母親に育てられた、好奇心と正義感が人一倍旺盛な「少年H」こと妹尾肇が巻き起こす、愛と笑いと勇気の物語。毎日出版文化賞特別賞受賞作。2013年夏・映画公開決定。
  • 恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits
    4.2
    航海中の豪華客船で完全密室から人間が消失する! 世界一周中の豪華客船ヒミコ号に持ち込まれた天才画家・関根朔太の自画像を巡る陰謀。仕事のためその客船に乗り込んだ保呂草と紫子、無賃乗船した紅子と練無は、完全密室たる航海中の船内で男性客の奇妙な消失事件に遭遇する。交錯する謎、ロマンティックな罠、スリリングに深まるVシリーズ長編第6作!
  • マレー鉄道の謎
    4.1
    旧友・大龍の招きでマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川。二人を迎えたのは、舞い飛ぶ蝶ならぬ「殺人の連鎖」だった。ドアや窓に内側から目張りをされた密室での犯行の嫌疑は大龍に。帰国までの数日で、火村は友人を救えるか。第56回日本推理作家協会賞に輝く、〈国名シリーズ〉第6弾。
  • 怪人対名探偵
    3.6
    磔刑、絞首刑、美女監禁……最高の本格推理! 著者畢生の本格推理――下校途中に暴漢に襲われ、顔に傷を負った玲美。頻発する不穏な事件に落ちこむ彼女を励まそうと誘われた「コスプレ・パーティ」で、玲美は謎の<怪人>と出会う。時計台の磔刑、気球の絞首刑、監禁した美女への拷問……そして最後に、森江春策が明かす驚愕の真相!  江戸川乱歩へ捧げる著者畢生の傑作本格ミステリ。
  • 政治家と回想録 読み直し語りつぐ戦後史
    3.0
    小泉さんにもぜひ書いてもらわなければ……。19人の弁明を採点する! 歴史の評価に耐えうる者はいったい誰なのか? 後世にむけての責任――政治家の最後の責任とは、なんだろうか? それは、回想録を残すことである、と著者は喝破する。彼らの決断は、後世の人々に対し、恥ずかしくないものだったのか。吉田茂、石橋湛山、佐藤栄作から村山富市まで、戦後の主要政治家19人の弁明を仔細に検討、それぞれが歴史に果たした役割を採点する、異色の戦後史。
  • 灰の男
    3.3
    昭和20年3月10日、10万人の命を奪った東京大空襲の裏に驚くべき謀略があった! なぜ下町が狙われたのか? なぜ空襲警報は遅れたのか? ともに大事な者を失った咄家の信吉と大学生の伊吹。2人が平成の世に再び邂逅した時、史実の闇に隠された衝撃の真相が明かされる。著者渾身の歴史ミステリー問題作。(講談社文庫)
  • 奪われぬもの
    -
    人はなぜ戦うのだろう? 戦い抜いた果てになにを見るのだろう? マラソンの有森裕子、競馬の福永洋一、ボクシングの高橋直人……。トップに立つ者の恍惚と不安。時は容赦なく彼らの夢を、力を、プライドを奪いさる。しかし、なお<奪われぬもの>の一条の光。それこそが、ファンの眼を射る。練達の筆が冴える、傑作スポーツ・ノンフィクション6篇。

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