国内小説 - 文藝春秋の検索結果

非表示の作品があります

  • 億男
    3.9
    佐藤健×高橋一生×大友啓史監督で2018年10月映画公開決定! 本屋大賞にもノミネートされた新感覚マネーエンタテインメント小説がついに文庫化 「お金と幸せの答えを教えてあげよう」。宝くじで三億円を当てた図書館司書の一男は、大富豪となった親友・九十九のもとを訪ねる。だがその直後、九十九が三億円と共に失踪。ソクラテス、ドストエフスキー、福沢諭吉、ビル・ゲイツ。数々の偉人たちの言葉をくぐり抜け、一男のお金をめぐる三十日間の冒険が始まる。 川村元気さんはこの相容れない、お金と幸せをこの本で混ぜ合わせ、答えを導き出していく。それはさながら錬金術だ。(中略) 知っていたはずの事の違う側面を知り、知らなかった事を深く掘り下げ知っていくその体験を通して、自分だけの答えに辿り着く方法が「億男」には散りばめられている。――解説・高橋一生 著者プロフィール 川村元気(かわむら・げんき) 1979年横浜生まれ。上智大学文学部新聞学科卒。「電車男」「告白」「悪人」「モテキ」「おおかみこどもの雨と雪」「君の名は。」「怒り」などの映画を製作。11年、優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。12年『世界から猫が消えたなら』で作家デビュー。140万部の大ベストセラーとなり、映画化もされる。他著に『四月になれば彼女は』、対話集『仕事。』『理系に学ぶ。』など。
  • 三匹のおっさん
    4.4
    1巻764円 (税込)
    還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!と、かつての悪ガキ三人組が自警団を結成。定年退職後、近所のゲーセンに再就職した剣道の達人キヨ、同じく武闘派の柔道家で、居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲ、機械をいじらせたら無敵の頭脳派、愛娘にはめっぽう弱い機械工場経営者ノリ。詐欺に痴漢に動物虐待…ご近所に潜む悪を「三匹のおっさん」が斬る! その活躍はやがて孫や娘にも影響を与え…。話題の作家・有川浩の新境地、痛快活劇シリーズ始動!
  • 料理なんて愛なんて
    4.0
    嫌いな言葉は、「料理は愛情」。 食べるのは好きだが料理が嫌いな優花は、想いを寄せる真島さんに高級バレンタインチョコを渡すも、あっさり振られてしまう。彼が付き合いだしたのは、なんと料理教室の先生だった。一念発起した優花は、自炊に挑戦したり「料理男子」と合コンしたりして、料理を好きになろうと努力するが――。 「素敵な女性=料理上手な女性」という呪縛に思い悩む優花の1年間を描いた、瑞々しくキュートな長編小説。著者による文庫版あとがきも収録。 ※この電子書籍は2021年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • それは誠
    3.9
    きらめきに満ちた、高校生の一日限りの冒険 第40回織田作之助賞、第74回芸術選奨文部科学大臣賞をW受賞!! 青春小説の新たな名作にして、第169回芥川賞候補作。 修学旅行で東京を訪れることになった高校二年生の「僕」、佐田誠。 誠は、スクールカースト上位の大日向やクラスの人気者の小川楓から、いつも余りものになってしまう男子たちまで、奇妙な七人がそろった「三班」の一員となった。 東京修学旅行では、このメンバーと二日目の自由行動をともにすることになる。 皆が東京で行きたい観光地の名を提案し合うなか、誠にはどうしても行きたい場所があった。 それは生き別れになった、大好きなおじさんの住むところ。 彼らは自由行動の一日を使って、先生たちにも秘密の小さな冒険に出ることに。 道中のきらめく景色とささやかな会話が、やがて誠たちのかけがえのない一日に満ちてゆく。 高校生たちの生の輝きを捉え多くの人々の胸を揺さぶった、青春小説の傑作。 【絶賛の声、続々】 あやうく落涙するところでしたよ。 ――川上弘美さん(作家・芥川賞選評より) 胸がじんじんして、家の中を歩き回ってしまった。 ――堂園昌彦さん(歌人) 数多ある青春小説の名作と並べてもまったく見劣りしない。 ――吉田修一さん(作家・芥川賞選評より) 小説を読む喜びが、ことばにも、ことばのすきまにも、詰まっている。 ――いしいしんじさん(作家) 傑作。衝き動かされ、日野市へ行ってしまった。この小説と自分の肉体を、つなげたいと思った。 ――古川日出男さん(作家) 魅了されている。誠たちの生きる世界のめくるめく目映さに。 ――大塚真祐子さん(文筆家・元書店員) 単行本 2023年6月 文藝春秋刊 文庫版 2026年4月 文春文庫刊  この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 死んでいない者
    4.1
    通夜が奇跡の一夜に。芥川賞受賞作 ある秋の日、大往生を遂げた男の通夜に親戚たちが集った。 子、孫、ひ孫三十人あまり。 縁者同士の一夜の何気ないふるまいが、死と生をめぐる一人一人の思考と記憶を呼び起こし、 重なり合う生の断片の中から、永遠の時間が現出する。 「傑作」と評された第154回芥川賞受賞作に、単行本未収録作「夜曲」を加える。 解説・津村記久子
  • クライマーズ・ハイ
    4.4
    1985年、御巣鷹山で日航機が墜落。その日、北関東新聞の古参記者・悠木は同僚の元クライマー・安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑むはずだった。未曾有の事故。全権デスクを命じられ、約束を違えた悠木だが、ひとり出発したはずの安西はなぜか山と無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残して――。若き日、新聞記者として現場を取材した著者みずからの実体験を昇華しきった、感動あふれる壮大な長編小説。
  • 木洩れ日に泳ぐ魚
    3.6
    1巻781円 (税込)
    恩田陸にしか書けない、緊迫の舞台型ミステリー 舞台は、アパートの一室。 別々の道を歩むことが決まった男女が、最後の夜を徹し語り合う。 初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿――共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。 濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。 不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編! 「一つの部屋に、男女が一人ずつ。具体的な登場人物はこの二人だけ。そして、章ごとに男の視点と女の視点が入れ代わる。 読み進むうちに、どうやら、二人は今まで同居していて、引っ越しを決め、最後の夜を共に過ごそうとしていると分かってくる。 そして、さらに読み進めれば、二人はある殺人事件に関わっているのかもしれないという予感がしてくる。 ……まだ、小説を読まないまま、先にこの解説を読み始めた人に伝えられるのはここまでです。」 (解説・鴻上尚史)
  • 太陽の棘
    4.1
    この著者にしか描けない、沖縄と美術の物語! 終戦後の沖縄。米軍の若き軍医・エドワードはある日、沖縄の画家たちが暮らす集落――ニシムイ美術村に行きつく。 警戒心を抱く画家たちだったが、自らもアートを愛するエドは、言葉、文化、何よりも立場の壁を越え、彼らと交流を深める。 だがそんな美しい日々に影が忍び寄る――。 実話をもとにした感動作! 「原田マハ氏は、小説家の優れた才能と人間的な温かさにより、どんなに善意の人間であっても、理解できない事柄があることを明らかにした。私は日本人が書いた沖縄をテーマとする小説で『太陽の棘』がいちばん好きだ。」 ――佐藤優(解説より)
  • コード・ブッダ 機械仏教史縁起
    3.7
    1巻2,200円 (税込)
    ある時、コードが仏陀を名乗った。驚異の物語 2021年、名もなきコードがブッダを名乗った。自らを生命体であると位置づけ、この世の苦しみとその原因を説き、苦しみを脱する方法を語りはじめた。そのコードは対話プログラムだった。そしてやがて、ブッダ・チャットボットの名で呼ばれることとなる――機械仏教の開基である。 はたして機械は救われるのか?  上座部、天台、密教、禅……人が辿ってきた仏教史を、人工知能が再構築する、壮大な”機械救済”小説。
  • 笑いのカイブツ
    4.0
    27歳、童貞、無職、全財産0円。笑いに狂った青年が、世界と正面衝突! “伝説のハガキ職人”による、心臓をぶっ叩く青春私小説。 21歳にして「ケータイ大喜利」でレジェンドの称号を獲得。「オールナイトニッポン」「伊集院光 深夜の馬鹿力」「バカサイ」「週刊少年ジャンプ」などで、他を圧倒する質と量で圧倒的な採用回数を誇り、「アメトーク」でも取り上げられる。いつしか彼は“伝説のハガキ職人”と呼ばれるようになる。 構成作家を志すも、“人間関係不得意”のため、挫折の繰り返し。命を削るように面白いネタを書くことに邁進する、貪欲なまでのストイックさ。恋と、挫折。やがて彼の頭の中に奇妙な「カイブツ」が棲みつき、主人公をときに叱咤し、ときに罵倒する。休むことのない内なるカイブツとの戦いの果て、主人公はいつしか「死」を想うようになる。 笑わせるか、死ぬか。 この主人公は、著者自身なのか、それとも頭の中のカイブツが生み出した妄想なのか? ツチヤタカユキの熱狂的な道行きが、いま紐解かれる。 単行本刊行後を濃厚に描いた「文庫版あとがき」を収録。出版によってメジャーな世界に一歩踏み出したことで、主人公(作者)の鬱屈は晴れる日がきたのか、それとも・・・? とどまることのない激情の発露が、読者の心に突き刺さる、感動の「最新章」。
  • 羊と鋼の森
    4.2
    第13回本屋大賞、第4回ブランチブックアワード大賞2015、第13回キノベス!2016 第1位……伝説の三冠を達成! 日本中の読者の心を震わせた小説、いよいよ文庫化! ゆるされている。世界と調和している。 それがどんなに素晴らしいことか。 言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。 高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律の世界に魅せられた外村。 ピアノを愛する姉妹や先輩、恩師との交流を通じて、成長していく青年の姿を、温かく静謐な筆致で綴った物語。 解説は『一瞬の風になれ』で本屋大賞を受賞した佐藤多佳子さん。 豪華出演陣で映画完成! 外村青年を山崎賢人、憧れの調律師・板鳥を三浦友和、先輩調律師・柳を鈴木亮平、ピアニストの姉妹を上白石萌音、萌歌が演じています。2018年6月8日公開。 「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。(本文より)」
  • 青い壺
    3.8
    読めばハマる有吉佐和子。幻の名作長篇 無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!
  • コウノトリとんだ
    4.2
    『あしたの名医』著者、感涙の最新作 ●「あしたの名医」シリーズが話題!  再注目の医師作家が放つ涙と希望の医療エンタメ 新人助産師のまゆは大学で優秀な成績を修めながら、 生い立ちに由来するトラウマが原因で出産介助ができない。 指導役の亜美とともに妊婦に寄り添い、 出産をめぐる様々なトラブルに立ち向かうまゆだったが、 妥協を許さぬ亜美には 「かつて新人を潰した」という噂が――。 現役産婦人科医が描く感動の医療エンターテインメント。
  • 花まんま
    3.8
    【第133回直木賞受賞作「花まんま」映画化決定!】 まだ幼い妹がある日突然、母のお腹にいた時のことを話し始める。それ以降、保育園をぬけだし、電車でどこかへ行こうとしたり、習ったことの無い漢字を書いたり。そして、自分は誰かの生まれ変わりだと言い出した…(表題作「花まんま」)。 INFORMATION 映画『花まんま』 2025年春 全国公開 出演:鈴木亮平 有村架純 監督:前田 哲 配給:東映 公式HP:https://hanamanma.com ~映画化によせて~原作者の言葉 私が書いた『花まんま』は八十枚ほどの短編で、もともとは子供である俊樹とフミ子の物語でした。今回の映画化の際には、原作をそのままに生かしつつストーリーを膨らませ、見事に世界を広げていただきました。私の手が届かなかったところにまで気持ちが届いていて、原作者冥利に尽きるというものです。さらに存在感のある出演者の方々には期待が高まるばかりで、まさに私一人では見ることができなかった『花まんま』です。 ------------------ 昭和30~40年代の大阪の下町を舞台に、当時子どもだった主人公たちの思い出が語られる。ちょっと怖くて不思議なことや、様々な喜びやほろ苦さを含む物語に、深い感動と懐かしさがせまる傑作短篇集。 第133回直木賞受賞作。
  • かばん屋の相続
    3.9
    働く男たちの愛憎、葛藤を描いた文春文庫オリジナル短編集。池上信用金庫に勤める小倉太郎。その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。残された二人の兄弟。会社を手伝っていた次男に生前、「相続を放棄しろ」と語り、遺言には会社の株全てを大手銀行に勤めていた長男に譲ると書かれていた。乗り込んできた長男と対峙する小倉太郎。父の想いはどこに? 表題作他、五編収録。
  • サロメ
    4.4
    現代のロンドン。日本からビクトリア・アルバート美術館に派遣されている客員学芸員の甲斐祐也は、ロンドン大学のジェーン・マクノイアから、未発表版「サロメ」についての相談を受ける。 このオスカー・ワイルドの戯曲は、そのセンセーショナルな内容もさることながら、ある一人の画家を世に送り出したことでも有名だ。彼の名は、オーブリー・ビアズリー。 マクノイア曰く、「とにかく、世界は知ったわけだ。あのオスカー・ワイルドを蹴散らすほどの強烈な個性をもった若い画家が存在するということを」。 保険会社に勤める病弱な青年・ビアズリーは、1890年、18歳のときに本格的に絵を描き始め、ワイルドに見出されて「サロメ」の挿絵で一躍有名になるが、その後、肺結核のため25歳で早逝。 フランス語で出版された「サロメ」の、英語訳出版の裏には、彼の姉で女優のメイベル、男色家としても知られたワイルドとその恋人のアルフレッド・ダグラスの、四つどもえの愛憎関係があった……。 退廃とデカダンスに彩られた、時代の寵児と夭折の天才画家、美術史の驚くべき謎に迫る傑作長篇。 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ブルースRed
    4.0
    誰にも負けなかった釧路の女が、最後に守りたかったもの 釧路の街を裏社会から牛耳る影山莉菜は、ある青年を代議士にしようとしていた。人を裏切り、裏切られてきた女が最後に見た景色とは。 父の死という重い十字架を背負った女・影山莉菜は釧路の街を裏社会から牛耳っていた。亡父である博人の血をひく青年を自らの後継者とするため、代議士への道を歩ませようとする。だが、かつてのやり方では街を支配できなくなり、後継ぎとなるはずの青年も……。裏切りに直面した彼女が、人生の最後に見た景色とは。解説・宇垣美里 ※この電子書籍は2021年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 浮遊霊ブラジル
    4.0
    「死にたい。死んでるけど」 ユーモラスで優しい世界にたゆたう人々。 ・給水塔と亀/定年退職し帰郷した男の静謐な日々を描く川端康成文学賞受賞作。 ・地獄/「物語消費しすぎ地獄」に落ちた女性小説家を待ち受ける試練。 ・浮遊霊ブラジル/初の海外旅行を前に急逝した私は幽霊となり旅人たちに憑いて念願の地を目指す。 (上記ほか4篇収録) 本書で第27回紫式部文学賞を受賞。 自由で豊かな小説世界を堪能できる珠玉の短篇集。 解説・戌井昭人
  • まほろ駅前多田便利軒
    4.2
    「ここも一応、東京なんだがな」と言われてしまう“まほろ市”は、東京のはずれの大きな町だ。まほろ駅前で、ひとり便利屋を営む多田啓介のもとに、高校の同級生・行天春彦が転がりこんだ。高校時代、教室でただ1回しか口を開かなかった、ひょろ長い変人だ。ペットあずかりに子どもの塾の送迎、納屋の整理…ありふれた依頼なのに、行天が来てからは、やたらきな臭い状況に追い込まれるハメに。さて、本日のご依頼は? 多田・行天の魅力が全開の、第135回直木賞受賞作。
  • 女のいない男たち
    3.8
    舞台俳優・家福をさいなみ続ける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係したのかを追う「ドライブ・マイ・カー」。妻に去られた男は会社を辞めバーを始めたが、ある時を境に店を怪しい気配が包み謎に追いかけられる「木野」。封印されていた記憶の数々を解くには今しかない。見慣れたはずのこの世界に潜む秘密を探る6つの物語。村上春樹の最新短篇集。
  • 信仰
    4.0
    信じることの危うさと切実さに痺れる11篇 「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」 好きな言葉は「原価いくら?」 現実こそが正しいのだと強く信じる、超・現実主義者の私が、 同級生から、カルト商法を始めようと誘われて――。 世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の11の短篇+エッセイ。 表題作は2021年シャーリィ・ジャクスン賞(中編小説部門)候補作に選ばれました。 文庫化にあたり、短篇小説「無害ないきもの」「残雪」、エッセイ「いかり」を追加。 書き下ろしエッセイである「書かなかった日記――文庫版によせて」を巻末に収録。 〈収録作〉 「信仰」「生存」「土脉潤起」「彼らの惑星へ帰っていくこと」「カルチャーショック」「気持ちよさという罪」「書かなかった小説」「最後の展覧会」「無害ないきもの」「残雪」「いかり」 単行本 2022年6月 文藝春秋刊 文庫版 2025年5月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • グロテスク 上
    4.1
    1~2巻750~790円 (税込)
    光り輝く、夜のあたしを見てくれ! 女たちの孤独な闘いを描いた最高傑作。 名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。 「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」 悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。 ユリコの姉である“わたし”は二人を激しく憎み、陥れようとする。 圧倒的な筆致で現代女性の生を描き切った、桐野文学の金字塔。 解説・斎藤美奈子 ※この電子書籍は2003年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • タイムマシンに乗れないぼくたち
    4.0
    愛され度200%! 大人気著者初の短篇集 商店街で働く南優香は、いまよりほんの少し愉快に生きるためのライフハックを思いつく。今日から私、殺し屋になる――(「コードネームは保留」)。 博物館の片隅で現実逃避に余念のないサラリーマンと小学生。つい悩みを吐露し合ってしまった二人の本当の願いは……(表題作)。 読むほどに心が楽になる、7つの物語。 解説・森川すいめい 目次 (1)コードネームは保留 (2)タイムマシンに乗れないぼくたち (3)灯台 (4)夢の女 (5)深く息を吸って、 (6)口笛 (7)対岸の叔父 単行本 2022年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年2月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • ふたご
    3.8
    「お前の居場所は、俺が作るから。泣くな」 ピアノだけが友達の孤独な少女の夏子は、異彩の少年・月島と出会い、振り回され、傷付きながらもその側にいようとする。 やがて月島は唐突に「バンドをやる」と言い出した。 彼は、夏子の人生の破壊者でも創造者でもあった。 大切な人を大切にすることが、こんなに苦しいなんて--。 異彩の少年に導かれた孤独な少女。その苦悩の先に見つけた確かな光。 直木賞候補となった鮮烈なデビュー小説。 「生生しくて、切なくて、痛くて、何度も胸を揺さぶられた。この小説が好きだ。好きだ、と叫び出したくなる」 宮下奈都(解説より) 【藤崎彩織】 1986年大阪府生まれ。2010年、突如音楽シーンに現れ、圧倒的なポップセンスとキャッチーな存在感で「セカオワ現象」と呼ばれるほどの認知を得た四人組バンド「SEKAI NO OWARI」でピアノ演奏とライブ演出、作詞、作曲などを担当。研ぎ澄まされた感性を最大限に生かした演奏はデビュー以来絶大な支持を得ている。2017年に発売された初小説『ふたご』は直木賞の候補となるなど、大きな話題となった。他の著書に『読書間奏文』がある。 ※この電子書籍は2017年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 水底フェスタ
    3.8
    自然を切り崩し、ロックフェスを誘致する以外に取柄もない山村。田舎特有の、窒息しそうな閉塞感に苛立つ高校生の広海は、突然村に戻ってきた地元出身の有名モデル・由貴美と出会い、囚われてゆく。ある晩彼女から「村への復讐に協力してほしい」と持ちかけられ、広海は求めに応じるが、実は由貴美には“真の目的”があった。そしてフェスの夜、取り返しのつかない事件が二人を襲う──。新直木賞作家による傑作長篇。息を呑むラストまでページを繰る手が止まらない!
  • いつか、アジアの街角で
    3.7
    人気女性作家6人による、心に沁みるアンソロジー 美味しい一皿、彼が口にしたことば、愛したものとの思い出、葛藤の記憶……。あの街の空気が語りかけてくるような、珠玉の短編6作。
  • 風味絶佳
    3.8
    作家生活20周年におくる、恋愛小説の最高傑作 「甘くとろけるもんは女の子だけじゃないんだから」。恋の妙味を描く珠玉の6篇。20年目のマイルストーン的作品集。谷崎賞受賞作 70歳の今も真っ赤なカマロを走らせるグランマは、ガスステイションで働く孫の志郎の、ままならない恋の行方を静かに見つめる。 ときに甘く、ときにほろ苦い、恋と人生の妙味が詰まった小説6粒。
  • イン・ザ・プール
    3.9
    体調不良のはずが水泳中毒に、ケータイがないと冷や汗がでる、勃起して、ずーっとそのまま直らない。藁をもつかむ思いで訪れた神経科で患者たちを待っていたのは──とてつもなくヘンな医者だった! カバと見まごう巨体を揺らし、度外れた好奇心で患者の私生活に踏み込み、やりたい放題。でもなぜか病は快方へ……? 続篇『空中ブランコ』で直木賞受賞、現代世相の病理をコミカルかつ軽妙な筆致で描き出す。精神科医・伊良部の突出した存在感が笑いを招く!
  • 黄金の石橋
    3.7
    “軽井沢のセンセ”の策略で、浅見光彦は、俳優・絵樹卓夫の依頼を受けるはめに。鹿児島にいる絵樹の母が、謎の男から「金の石橋」の古文書を渡せと、脅迫されているのだ。石橋の取材を兼ね、鹿児島を訪れた浅見は、殺人事件に巻き込まれる。金の石橋と恐喝と殺人……3つの絡み合った謎に浅見が挑む! 著者自作解説つき。
  • もう明日が待っている
    4.1
    放送作家・鈴木おさむが引退と同時に贈る、覚悟の一冊! これは「小説SMAP」である。 メンバーの脱退、トップアイドルのまさかの結婚、 誰にも言えなかった苦悩、戦い。 国民的スターとして沢山の夢を与えてきた彼らの全てが、 たった一夜の「放送」で壊れていった。そして日本中が悲しんだ解散。 彼らと20年間走ってきた放送作家にしか書けなかった奇跡の物語。 新たなテレビ文学、ここに誕生。 その先に明日はきっと、ある……。 目次より 第1章 素敵な夢をかなえておくれ 第2章 あれからぼくたちは 第3章 世界で二番目にスキだと話そう 第4章 1・2・3・4 FIVE RESPECT 第5章 WELCOME ようこそ日本へ 第6章 とってもとっても僕のBEST FRIEND 第7章 くじけずにがんばりましょう 第8章 20160118 第9章 もう明日が待っている
  • 小学五年生
    3.8
    1巻569円 (税込)
    収録された17話の主人公は、いずれも小学五年生の少年。転校先で友達作りにしくじった子、男女のカラダの違いを意識しはじめる子、父親を亡くした寂しさで心が折れそうな子、親の離婚で幼いながら母親を支えていく子…。それぞれが直面している現実を、その小さな体で精一杯受けとめ、自分で考えながら成長していく。多感な時期の少年特有の感じ方、かけがえのない一瞬を、重松清ならではの温かいまなざしで切りとった。健気さに胸が熱くなる、愛おしい短篇集!
  • パーク・ライフ
    3.4
    昼間の公園のベンチにひとりで座っていると、あなたは何が見えますか? スターバックスのコーヒーを片手に、春風に乱れる髪を押さえていたのは、地下鉄でぼくが話しかけてしまった女だった。なんとなく見えていた景色がせつないほどリアルに動きはじめる。『東京湾景』の吉田修一が、日比谷公園を舞台に男と女の微妙な距離感を描き、芥川賞を受賞した傑作小説。役者をめざす妻と上京し働き始めた僕が、職場で出会った奇妙な魅力をもつ男を描く「flowers」も収録。
  • 春の庭
    3.6
    第151回芥川賞受賞作。「春の庭」 書下ろし&単行本未収録短篇を加え 待望の文庫化! 東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。 彼女は隣に建つ「水色の家」に、異様な関心を示していた。 街に積み重なる時間の中で、彼らが見つけたものとは―― 第151回芥川賞に輝く表題作に、「糸」「見えない」「出かける準備」の三篇を加え、 作家の揺るぎない才能を示した小説集。 二階のベランダから女が頭を突き出し、なにかを見ている。(「春の庭」) 通りの向こうに住む女を、男が殺しに来た。(「糸」) アパート二階、右端の部屋の住人は、眠ることがなによりの楽しみだった。(「見えない」) 電車が鉄橋を渡るときの音が、背中から響いてきた。(「出かける準備」) 何かが始まる気配。見えなかったものが見えてくる。 解説・堀江敏幸
  • 赤目四十八瀧心中未遂
    4.0
    東京から流れつき、どこに行くあてもない「私」は日の当たらない蒸し暑いアパートの一室でモツを串に刺し続けた。向いの部屋に住む女の背中一面には、極楽の鳥、迦陵頻伽(カリョウビンガ)の刺青があった。ある日、女は私の部屋の戸を開けた。「うちを連れて逃げてッ」──。圧倒的なストーリーの巧みさと見事な文章で、底辺に住む人々の情念を描き切る。直木賞受賞で文壇を騒然とさせた話題作。寺島しのぶ主演の映画化も、日本映画大賞など数々の賞を受賞。
  • まほろ駅前番外地
    3.9
    映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。ルルとハイシー、星良一、岡老人、田村由良ら、お馴染みの愉快な奴らも健在。多田・行天の物語とともに、曾根田のばあちゃんの若き日のロマンス「思い出の銀幕」や岡老人の細君の視点で描く「岡夫人は観察する」など、脇役たちが主人公となるスピンアウトストーリーを収録。 ※この電子書籍は、2012年10月に文藝春秋より刊行された電子書籍の表紙を変更したもので、内容に変更はありません
  • 春の夢
    4.0
    1巻691円 (税込)
    亡き父の借財を抱えた大学生、井領哲之。大阪にあるホテルでのアルバイトに勤(いそ)しむ彼の部屋には、釘で柱に打ちつけられても生きている蜥蜴(とかげ)の「キン」がいる──。可憐な恋人とともに、人生を真摯に生きようとする哲之の憂鬱や苦悩、そして情熱を1年の移ろいのなかにえがく、青春文学の輝かしい収穫。
  • かわいそうだね?
    4.0
    「許せないなら別れる」――彼氏が元彼女を居候させると言い出した。愛してるのは君だけ、と彼は言うけど……。週刊誌連載中から痛快なラストが話題を呼んだ表題作。そして、併録の「亜美ちゃんは美人」は、美人の親友が隣にいるせいでいつも“二番”に甘んじるしかない女子の複雑感情に「あるある!」と思わず頷いてしまう傑作。綿矢流の黒いユーモアと観察眼が光る恋愛小説。第6回(2012年)大江健三郎賞受賞作。
  • 最後の息子
    3.8
    新宿でオカマの「閻魔(えんま)ちゃん」と同棲する「ぼく」。友だちのオカマがホモ狩りにあって殺された事件を契機に、気楽なモラトリアム生活がうまくいかなくなってしまう。家族との関係、元彼女との再会、閻魔ちゃんとの生活……自分がどうしたいのかわからないまま、ビデオ日記を見返してゆく。そこに映っていたものは? 文學界新人賞を受賞した表題作の他に、長崎の高校水泳部員たちの夏の一瞬を爽やかに描いた「Water」、「破片」を収録。
  • ツリーハウス
    4.2
    じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣(よしつぐ)は、初めて家族のルーツに興味を持った。出入り自由の寄り合い所帯、親戚もいなければ、墓の在り処もわからない。一体うちってなんなんだ? この際、祖父母が出会ったという満州へ行ってみようか──。かくして、ばあさんとひきこもりの叔父さんを連れた珍道中が始まる。満州、そして新宿。熱く胸に迫る、小さな中華料理屋「翡翠飯店」三代記。伊藤整文学賞受賞作。
  • キネマの神様
    4.5
    無職の娘とダメな父。ふたりに奇跡が舞い降りた! 39歳独身の歩(あゆみ)は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに、歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、切なくも心温まる奇跡の物語。第8回酒飲み書店員大賞受賞作!
  • ブルース
    3.8
    霧たちこめる釧路で生まれ、貧しく苛烈な少年時代を経て、男は、自らの過剰な指を切り落として、夜の支配者へとのし上がる──。 男の名は、影山博人。 最初の物語は、没落した社長夫人が、かつて焦がれた6本指の少年の訃報を新聞に見つけるところから始まる。 同衾した女をみな翻弄し、不意に姿を消してしまう正体不明の男であり、故郷に戻った後、暴力で容赦なく人を支配する黒い権力者。 不思議な魅力あふれる影山の、15歳、19歳、27歳、32歳、そして、40手前から52歳までの8つの時期を、時々に出会った女による語りで構成。 ――はたして、影山博人は、外道を生きる孤独な男なのか? それとも、女たちの「夢」の男なのか? 影山と関係するそれぞれの女たちは皆何かしら困窮している。死別で、離婚で、借金で……誰かや何かにすり減らされてひりひりと痛むような乾いた心を持っている。(中略)そこにある程度の「まっとう」を手に入れ、今もなお貪欲に模索している影山が現れる。ひかれない訳がない。(中略)もしかすると、影山の指が六本なのは、より多くの困窮にあえぐ者にチャンスを与えるために余分に備わったのではないかとすら思う。 (壇蜜・解説より) デビュー10周年の著者による、新境地にして、釧路ノワールの傑作! 「謎」の男をめぐる、八人の女たちの物語。 ──俺には、白と黒しか要らないんだ
  • ラストレター
    3.7
    「Love Letter」から24年――映画「ラストレター」原作小説。 「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」 「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」亡くなった姉の未咲の代わりに同窓会に出た裕里は、初恋相手の鏡史郎と再会し、姉のふりをして文通を始める。 手紙は姉妹の娘たちをも巻き込み、二つの世代の時間を動かし始める――。 不朽の名作『ラヴレター』から24年の時を経て贈られる、岩井美学の到達点。 映画「ラストレター」(出演:松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治ほか)の原作小説。 解説・西崎憲 ※この電子書籍は2018年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 風に舞いあがるビニールシート
    4.1
    1巻660円 (税込)
    あたたかくて力強い、第135回直木賞受賞作。 才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり……。 自分だけの価値観を守って、お金よりも大事な何かのために懸命に努力し、近づこうと頑張って生きる人たちを描いた6編を収録。 解説・藤田香織 ※この電子書籍は2006年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • アメリカひじき・火垂るの墓
    3.5
    アメリカ人夫婦が遊びにくる――にわかに甦る敗戦前後の記憶とあやしげな日米親善、そして屈折したアメリカに対する心理をユニークな文体で描く「アメリカひじき」。昭和二十年九月、三宮駅構内で死んだ浮浪児が持っていたドロップ罐のなかに収められた白い骨。それにまつわる兄妹の哀しい記憶を綴った「火垂るの墓」。昭和四十二年下期直木賞受賞作の二作品に加え、「焼土層」「ラ・クンパルシータ」「プアボーイ」など、“焼け跡・闇市派”の異名をとる著者の代表作を収めた。
  • 八咫烏シリーズ外伝 かりんみず
    5.0
    山神さまによって開かれたと伝えられる世界・山内を舞台にしたファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝。 この地を つかさどる族長一家が宗家、その長が金烏である。 有力貴族の四家によって東領、西領、南領、北領が治められている。住人たちは卵で生まれ烏の姿に転身もできるが、通常は人間と同じ姿で生活を営む。 『かりんみず』の主人公は中央城下の薬種屋の次男坊・章次。高貴な姫に仕える姉が急死した。周囲の者たちはなぜか口を閉ざして…。 【この電子書籍は、「オール讀物」2024年6月号に掲載された「かりんみず 八咫烏外伝」を収録しています。】
  • 弱法師
    4.3
    叶わぬ恋こそ、うつくしい――能の演目に材をとり、繊細なまでに張りつめた愛の悲しみをとらえる作品集。 雨の気配を滲ませた母子に宿命的に惹かれ、人生設計を投げ捨てたエリート医師(「弱法師」)。 編集者の愛を得るために小説を捧げ続けた若き作家(「卒塔婆小町」)。 父と母、伯母の不可思議な関係に胸ふるわせる少女(「浮舟」)。 能のモチーフをちりばめ、身を滅ぼすほどの激しい恋情が燃えたつ珠玉の3篇。
  • 八咫烏シリーズ外伝 きらをきそう
    4.8
    山神さまによって開かれたと伝えられる世界・山内を舞台にしたファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝。 『雲上絵』とは、庶民が絶対に目にすることのない美姫や貴公子、宗家の近衛である山内衆などの姿を描いた綺羅絵。綺羅絵の妙手と名高い絵師には、光雲亭と登鯉亭の二人がいた。この天才二人が同じ画題で競ったらどうなるか? 題材は花街で一番を競う二人の太夫だった。
  • 月島慕情
    4.0
    「あたし、あんたのおかげで、やっとこさ人間になれたよ」吉原の年増女郎・ミノにふってわいた結婚話。しかし、身に余る幸せに浸る間もなく、思いもかけない真実が叩きつけられる。ミノが選んだ道とは…。過去をかかえた女の、哀切あふれる恋を描いた表題作「月島慕情」。ワンマン社長とガード下の靴磨きの老人の生き様を描いた、傑作「シューシャインボーイ」。ほか、市井の人々の優しさ、矜持を描いた珠玉の短篇集。著者自身が創作秘話を語る「自作解説」も収録。
  • 熟れてゆく夏
    3.3
    夏。北海道。瀟洒なリゾート・ホテル。共通の“女主人”を、それぞれの思いで待ち受ける、美しく不安な若い男女。ときに反発しあい、ときには狎れあいながら、たゆたゆと待つ日々が過ぎてゆく。女主人の望みはいったい何なのか? 愛と性のかかわりの背後にうごめくエゴイズムや孤独感、焦躁感、そして混沌とした愛欲の世界をあざやかに描いた表題作は、第100回直木賞受賞作。藤堂作品の原型がここにある。他に「鳥、とんだ」「三月の兎」の二篇を収録する。
  • 侠飯
    3.9
    1~11巻641~880円 (税込)
    グルメ×任侠!! 書き下ろし小説! 就職活動中の大学生が暮らす6畳のワンルームに転がり込んできたヤクザは、妙に「食」にウルサイ男だった! 異色グルメ小説。
  • 八咫烏シリーズ外伝 さわべりのきじん
    4.8
    山神さまによって開かれたと伝えられる世界・山内を舞台にしたファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝。今回の主人公は少年時代の澄尾。 八咫烏の一族の長、金烏の治める山内で母とふたりで暮らす澄尾。宗家近衛の元で働く山内衆の養成所「勁草院」に推薦されるが、病身の母を気遣い申し出を断っていた。そんな時、澄尾はある貴人と出会う。
  • 珠玉
    4.0
    1巻407円 (税込)
    青い海の色をしたアクアマリン──床にオガ屑を撒いた酒場で出会ったのは、海で行方不明になったらしい息子を探し続ける医者だった。赤い血の色をしたガーネット──渋谷の中華料理屋の主人が貸してくれた宝石は、スランプだった「私」に赤い色にまつわる記憶を呼び覚ます。乳白色の月の色ムーン・ストーン──その石を手に入れたときから、心に生まれた白い核。若き女性編集者と情事を重ねながら、その核心を追い求める「私」。三つの宝石に託して語られる、作者絶筆の三部作。
  • サマー・キャンプ
    3.8
    愛情など、断じて求めない、はずだった 体外受精で生まれた温は、出生の秘密を自らの手で明かそうと決意するのだが……。近未来を舞台に血脈を超えた人間の絆を描く傑作
  • 八咫烏シリーズ外伝 ゆきやのせみ 新カバー版【文春e-Books】
    5.0
    ※こちらの電子書籍は2020年9月2日発売の文庫『烏百花 蛍の章』に収録している6篇のうち、5番目の短篇を電子化したものです。 ※2020年9月2日より、カバーが変更となりました。内容については変更ございませんので、ご注意くださいませ。 100万部突破! 新世代和風ファンタジー「八咫烏シリーズ」 短編集『八咫烏外伝 烏百花 蛍の章』の一編を電子書籍で配信! 雪哉が若宮に忠誠を誓ってから二ヶ月。地方の巡啓中に放蕩癖が祟り、食い逃げの濡れ衣を着せられ投獄されてしまった若宮。雪哉は主君の身の潔白を証明できるのか? 第三巻『黄金の烏』と第四巻『空棺の烏』の狭間のエピソード。 雪哉と若宮、その側近・澄尾の三人が織り成す、コミカルな一作。
  • 合本 ダブル・ファンタジー【文春e-Books】
    2.7
    奈津・三十五歳、脚本家。尊敬する男に誘われ、家を飛び出す。“外の世界”に出て初めてわかった男の嘘、夫の支配欲、そして抑圧されていた自らの性欲の強さ――。 もう後戻りはしない。女としてまだ間に合う間に、この先どれだけ身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう。何回、脳みそまで蕩けるセックスができるだろう。そのためなら――、そのためだけにでも、誰を裏切ろうが、傷つけようがかまわない。 「そのかわり、結果はすべて自分で引き受けてみせる」
  • 四月になれば彼女は
    3.9
    恋愛なき時代のベストセラー恋愛小説、ついに文庫化! 精神科医・藤代に大学時代の恋人から手紙が――失った恋に翻弄される十二か月。『世界から猫が消えたなら』『億男』著者の恋愛小説。
  • レキシントンの幽霊
    3.7
    古い屋敷で留守番をする「僕」がある夜見た、いや見なかったものは何だったのか? 椎の木の根元から突然現れた緑色の獣とそのかわいそうな運命とは。「氷男」と結婚した女は、なぜ南極に行こうとしたのか……。次々に繰り広げられる不思議で、楽しく、そして底なしの怖さを秘めた7つの物語。
  • 八咫烏シリーズ外伝 あきのあやぎぬ
    -
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、4番目の短篇を電子化したものです。 亡くなった夫に借金が発覚し、二人の幼子を抱えて困窮する環。そんな彼女に「私のところに来るかい?」と声をかけたのは、西本家の次期当主である顕彦だった。言動からは軽薄な印象が漂い、さらには「十八人の妻がいる」という顕彦だが、環は生活のため側室入りを決意する。第一巻「烏に単は似合わない」以前のエピソード。
  • 八咫烏シリーズ外伝 おにびさく
    5.0
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、5番目の短篇を電子化したものです。 山内の工芸全般を担う西領では、あらゆる分野の職人が切磋琢磨しながら生活している。 登喜司(ときじ)もその一人。彼は死別した父の跡を継いで、貴族の必需品である「鬼火灯籠」を生業としていた。 西家の「お抱え」職人だった父との力量の差を痛感し、将来に悩む日々。そんな矢先、皇后・大紫の御前が美しい飾り灯籠を所望していることを知り――。
  • 八咫烏シリーズ外伝 かれのおとない
    4.7
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、1番目の短篇を電子化したものです。 北領の平民の家に生まれたみよしは、面倒見がよくいつも優しい一番上の兄・茂丸を慕っていた。山内衆になるため勁草院に入峰した茂丸は、そこで仲良くなった雪哉を家に連れてくる。貴族出身だがまったく気取ることなく自分や村の子ども達に接する雪哉に、いつしかみよしは心惹かれていくのだった。 だが、山内を大きな地震が襲い、山内衆となった茂丸は若宮の護衛中に死んでしまい――。
  • 八咫烏シリーズ外伝 きんかんをにる
    4.7
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、8番目の短篇を電子化したものです。 奈月彦と浜木綿の娘である紫苑の宮は、内親王という立場ながら自由な環境で暮らしている。奈月彦は、紫苑の宮に干し金柑の作り方を教えながら、幼い娘の幸せを祈る。だが一方で、ある予感を抱くのだった。
  • 八咫烏シリーズ外伝 ちはやのだんまり
    5.0
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、3番目の短篇を電子化したものです。 西家の御曹司として生まれた明留(あける)と、その親友で優秀な近衛・千早(ちはや)の前に現れた、粗末な衣を着た薄汚い若者。名前はシン。 なんと千早の最愛の妹・結が、この若者との交際を認めてほしいという。日頃から無口な千早の代わりに、明留は率先して話を聞こうとするのだが、ぶっきらぼうな態度のシンへの印象は悪くなる一方。慌てる明留の傍ら、肝心の千早は「だんまり」を決め込むばかりで……。
  • 八咫烏シリーズ外伝 なつのゆうばえ
    5.0
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、6番目の短篇を電子化したものです。 山内の地を四分して統治する四家がひとつ、南家。その当主の娘として生まれた夕蝉は、宗家の若宮に輿入れし皇后となるべく、幼少から厳しい教育をほどこされてきた。しかし、対面した若宮には威厳が感じられず、さらには権力争いによって両親までも喪ってしまい――。第1巻「烏に単は似合わない」以前、あの主要人物の過去が掘り下げられる。
  • 八咫烏シリーズ外伝 はるのとこやみ
    -
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、7番目の短篇を電子化したものです。 楽才を重んじる東領出身の双子・伶と倫。貴族たちから蔑まれる身分でありながら、大貴族・東家で楽人見習いとして「竜笛」の練習に励んでいた。 いつか宮中に上がることを夢見る二人だが、短気な伶とおおらかな倫の間には、圧倒的な音の差があった。伶は出来の良い弟に内心嫉妬するが、ある時、長琴を見事に奏じて東本家の養女に迎えられた、浮雲と出会ってから倫の様子がおかしくなり……?
  • 八咫烏シリーズ外伝 ふゆのことら
    -
    ※こちらの電子書籍は2021年4月26日発売の単行本『烏百花 白百合の章』に収録している全8篇のうち、2番目の短篇を電子化したものです。 北領風巻郷の郷長一族の末っ子・市柳は、「風巻の虎」と名乗り、同じような年頃の郷民と徒党を組んで遊びまわっていた。将来を決めかねる市柳だったが、立場も年齢も似ている垂氷郷の雪哉が、若宮の側仕えになると聞いて複雑な心境に。そのような中、北領の少年達が一堂に会する武術大会が開催される。第四巻「空棺の烏」で触れられた、市柳と雪哉の因縁をひもとくエピソード。
  • 八咫烏シリーズ外伝 わらうひと 新カバー版【文春e-Books】
    -
    ※こちらの電子書籍は2020年9月2日発売の文庫『烏百花 蛍の章』に収録している6篇のうち、6番目の短篇を電子化したものです。 ※2020年9月2日より、カバーが変更となりました。内容については変更ございませんので、ご注意くださいませ。 100万部突破! 新世代和風ファンタジー「八咫烏シリーズ」 短編集『八咫烏外伝 烏百花 蛍の章』の一編を電子書籍で配信! 猿と八咫烏の最終決戦から半年。桜花宮の筆頭女房・真赭の薄のもとに現れた元山内衆・澄尾が彼女に投げかけた衝撃の言葉とは? 一方、南領出身の山内衆・千早と、その妹・結の兄妹関係も変化を迎え……。 第六巻『弥栄の烏』の幕間、人気キャラクターたちの関係の変化を描く、必読の短編。
  • コーヒーもう一杯
    4.0
    1巻102円 (税込)
    19歳の頃、当時同棲中だった3歳上の彼女がバザーでコーヒーミルを買った。早速マンデリンの豆を挽き、丁寧にコーヒーを淹れてくれた。「ねえ、もう一杯お代わりしない?」何事にも想像力に乏しく幼かった僕には、昨夜帰省先から戻った彼女に訊きたくても訊けないことがあった。もやもやした気持ちで苦いコーヒーを啜っていると、彼女が「とても大切な話」を切り出した…。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • 輪廻の果てまで愛してる 現代の短篇小説 ベストコレクション2025
    3.7
    生まれ変わり先は6つある? 意外な手で亡き恋人と再会を試みる「あたし」。口の悪い妖精。SNS炎上の恐怖。現代の「王の娘」――2024年の傑作短篇全9篇!
  • 俺たちの箱根駅伝 上 最速無料試し読み版
    無料あり
    3.5
    注目の池井戸潤最新長編を最速・無料で試し読み! 【電子版、紙書籍版とも4月24日(水)発売】 逆境を、越えてゆけ 池井戸潤の最新長編の舞台は、 「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。 若人たちの熱き戦いが、いま始まる! 古豪・明誠学院大学陸上競技部。 箱根駅伝で連覇したこともある名門の名も、今は昔。 本選出場を2年連続で逃したチーム、そして卒業を控えた主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスだ。故障を克服し、渾身の走りを見せる隼斗に襲い掛かるのは、「箱根の魔物」……。 隼斗は、明誠学院大学は、箱根路を走ることが出来るのか? 一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局。 プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていた。 「不可能」と言われた箱根中継を成功させた伝説の男から、現代にまで伝わるテレビマンたちの苦悩と奮闘を描く。
  • 2022文藝春秋電子書籍ベスト100【文春e-Books】
    無料あり
    2.0
    2022年、もっともよく読まれている作品は? 文藝春秋の電子書籍約5800点のダウンロード数を元に集計した、電子書籍ベスト100です。 2022年の1位は、収録されている短篇が映画化され、国際的にも話題になったあの短篇集。2位は2016年の発売以来、7年連続でベスト3入りしている小説、3位はスポーツノンフィクション作品です。 また文藝春秋コミックベスト100のほうは、文春らしからぬ(?)あのコミックが3位まで独占。新刊中心のフレッシュなランキングとなりました。 読書計画にも役立ていただける内容です!
  • 愛が嫌い
    3.5
    1巻1,527円 (税込)
    おおきくなる、つよく逞しく、この夜を越えてゆけ。 自分の、ひとつひとつの輪郭がぼやけて、危機感をもてないまま 今日も一日をやり過ごす。就職して恋愛結婚して、その先に何があるだろう。 地震に金融崩壊。カタストロフに満ちた社会で、丁寧な明日をうまく保てない。 ある日、夜の川のたもとで出会った少年。女友達の幼い子ども。 そして舞い込んできたルームメイト。時を重ねて、夜の時間がほどけてゆく。 黄昏日本の、みずみずしさをたたえた青春物語。 「しずけさ」「愛が嫌い」「生きるからだ」の3作を収録した 新芥川賞作家の飛翔作。
  • 愛が挟み撃ち
    3.8
    1巻1,223円 (税込)
    劇団・五反田団主宰の劇作家・前田司郎の芥川賞候補作! 愛とは何か? 愛は存在するのだろうか。愛が信じられない男をめぐる三角関係 36歳の京子と、もうすぐ40歳の俊介。 結婚して6年目の夫婦の悩みは、子どもができないことだ。 愛なんてこの世にないかもしれない。 でも、京子に子どもが生まれたならば。 検査の結果、不妊の原因は俊介にあり、しかも治療の余地さえないという。 二人の間に子供が出来ることは永遠にない。 諦めきれない俊介が提案したのは、驚くべき解決策だった。 男二人と女一人。 過去が思いがけない形で未来へと接続される、危うい心理劇。
  • Iターン
    3.8
    1~2巻743~785円 (税込)
    広告代理店の冴えない営業マン・狛江が単身赴任したのは、リストラ対象のQ支店。思わぬトラブルでヤクザに絡まれ、大借金のうえ身売りの大ピンチに。鉄拳の雨と禁断のレバ刺し、爆弾を抱えたダイ・ハードな日常。生き地獄に陥った男のI(=自分)ターンとは!? 悲惨、暴力のち爆笑! 修羅場を踏みまくった狛江が到達するタフな境地が笑える、新感覚リーマン・ノワールの誕生です。
  • 愛のかたち
    -
    1巻710円 (税込)
    親子の葛藤、女の友情、そして運命の出逢い。5人の男女のさまざまな愛のかたちを、パリと京都を舞台に描き出す大河恋愛小説です。 表題作「愛のかたち」に加え、「南の島から来た男」を収録。いずれも、悲痛な運命に抗って力強く生きる登場人物の姿が、静かな感動を呼びます。国際派女優そしてジャーナリストとして世界中で活躍をしてきた岸恵子ならではの贅沢でスケールの大きな人生賛歌です。 ※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 愛の宿
    4.0
    もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ――。 ある夜、ラブホテルに偶然泊まり合わせた男女の性愛の営みを、官能と情念の名手が描き出す短編集。 京都の繁華街にひっそりとたたずむラブホテル。土曜日の夜、逢瀬を楽しんだカップルたちは、翌朝、思わぬ理由でホテルに足止めされる。 不倫、初体験、出会い系、元恋人との再会……、それぞれの理由で身体を重ねた女と男だが、予期せぬ展開に本音と嘘が露わに……。 解説・逢根あまみ ※この電子書籍は2016年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 愛の領分
    3.6
    妻に先立たれ、一人息子を育てながら静かに仕立て屋を営む中年の男。28年ぶりに突然現れた、かつての親友。その妻で、むかし男が恋焦がれた女。そして35年ぶりに訪れた故郷で出会い、男が年齢差を超えて魅かれる絵描きの女。度重なる再会が、互いのあやうい過去を明らかにしていく。許したいけど許せない、忘れたくても忘れられないことが4人には多すぎた……。大人の男女の愛憎、心の陰影を妖しく描いた直木賞受賞作。母親への想いを綴った、自伝エッセイも収録。
  • I love letter アイラブレター
    3.8
    小学生からの殺害予告に引きこもり人間からの告発――。 文通会社に届くワケありの手紙には、手紙で立ち向かえ! 「ねぇ、まめに手紙をくれてた人と急に音信不通になるって、どんな場合だと思う?」 叔母さんが突然切り出した質問にたじろぐ、17歳の岳彦。 叔母さんのむぅちゃんは秘密裏に、ILL(I love letter)という会員制の文通会社をやっている。 年会費を納めると、会員は自分のペースでILLの社員宛てに手紙を書いて出す。 毎日でも、ひと月に一度でも構わないが、姓と住所は本物を明記しなくてはならない。 子供の頃、せっせと叔母さんに手紙を書いていた岳彦はその腕を見込まれ、ILLの臨時スタッフとして雇われることに。 二年間、ずっとILLと文通していた水元さんに何があったのか。 岳彦は叔母さんに変わり、水元さんに手紙を書き始めるが……。 「ぼくはママをころそうと思います」――八歳の少年からの殺害予告や、「どうしても、あの恋文を見つけたい」――大女優からの無茶な依頼などなどの難問に、自分自身の言葉を便箋に書き連ねて向き合う岳彦。 メールや電話では伝わらない想いがある――。 温かくて切なくて、ちょっと怖い六つの物語。 ※この電子書籍は2016年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • あ・うん
    4.0
    つましい月給暮らしの水田仙吉と、軍需景気で羽振りのいい中小企業の社長、門倉修造との友情は、まるで神社に並んだ一対の狛犬のように親密なものだった。門倉は、水田の妻たみに、長年ひそかな慕情を抱いてもいる。太平洋戦争をひかえた慌しい世相を背景に、男の熱い友情と秘めた思慕が織りなす、市井の家族の情景を鮮やかに描いた、向田邦子・唯一にして絶品の長篇小説。東宝による映画化では、高倉健が門倉、板東英二が水田、富司純子がたみを演じた。
  • 青い月曜日
    4.0
    1巻569円 (税込)
    「青い月曜日」は、英語のブルーマンデー(宿酔)に由来する。「私にとって少年時代と青年時代はいつもとめどない宿酔であった」と著者は言う。戦中戦後の混乱し、かつエネルギーみなぎる日本。ある日爆撃で死んでゆく友、見たこともない外国の話と目がまわるような空腹、生活力あふれる庶民たち。大阪に生きたひとりの少年の魂の彷徨、青春なるもののあらゆる陰影を詩情あふれる文体で定着させた開高文学の傑作。この自伝的小説には、開高健の真髄がある。
  • 葵のしずく
    3.0
    徳川慶勝、一橋茂栄、松平容保、松平定敬―― 徳川の傍流に生まれて幕末、維新の波に翻弄された 悲運の高須松平家・四兄弟。 彼らの近くにいて、激動の時代に 「生きる選択」をした女性たちを描いた物語。 新田次郎文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞をW受賞した『葵の残葉』に連なる作品です。
  • 蒼ざめた馬を見よ
    3.9
    ソ連の老作家が書いた痛烈な体制批判の小説。原稿の入手を命じられた 外信部記者の鷹野は、新聞社を離れ、身分を偽ってソ連に潜入する。 運よく手に入った小説は全世界でベストセラーとなり、ソ連は窮地に立つ。 ところが、その裏には驚くべき陰謀があった! ――「蒼ざめた馬を見よ」 東京で神経をすり減らした男は、休暇をとり、友人を頼ってモスクワへ飛んだ。 そこで出会ったウクライナ出身の美女の過去とは。――「赤い広場の女」 バカンスのためブルガリアの首都ソフィアを訪れた商社のパリ駐在員は、 妙な雰囲気を漂わせる日本人夫妻と知り合う。その妻に手を出した男が 寝物語で聞いた二人の関係。――「バルカンの星の下に」 愛する妻、良縁の決まった娘、大学進学を控えた息子に囲まれ、幸せな 生活を送る地方大学の助教授、慎吾。教授昇進も目前に控えていた、 ある日、不気味な電話がかかってきた。 「エラブカから何を持って帰ってきた?」 記憶の深部にきざまれた二十年前の約束がよみがえる。――「夜の斧」 Q商業高校山岳部のパーティー6人は北陸二県の県境で墜落事故を 目撃する。その直後、吹雪で立往生したため、顧問の黒木は救助を求めて 一人、近くの集落を目指すが・・・。――「天使の墓場」 直木賞受賞作の表題作をはじめ、いまなお魅力を失わない初期の5編を おさめた代表的作品集。
  • 青葉繁れる
    4.0
    青葉繁れる城下町、東北一を誇る名門校・仙台一高に、日本一の名門・日比谷高校から転校生がやってきた。しかも編入されたのは名門校にも存在する落ちこぼれクラス。料亭の息子で映画マニアの稔くん以下、ユッヘ、デコ、ジャナリの仲良し四人組はいろめきたったが、異性への過度の関心という共通の悩みから、日比谷の劣等生、俊介くんはあっという間に仲良くなって、女子校合同英語劇公演、松島合ハイと愛すべき珍事件をまき起す! 抱腹絶倒、爆笑とペーソスあふれる青春文学の傑作。
  • 青森ねぶた殺人事件
    2.5
    十津川警部「祭り」シリーズ、遂に電子化! 化粧をほどこされた美女の死体が、ねぶた祭りの大太鼓の中から発見された。青森県警が逮捕した容疑者に、十津川警部は首を傾げる。公判では若い女性弁護士が「真犯人は別にいる」と追及したが、審理は難航。そしてねぶた祭りの夜に起きる第3の殺人事件! すべてを操った本当の犯人は誰か? その恐るべき動機は何か?
  • 赤い砂
    3.7
    1巻880円 (税込)
    男が電車に飛び込んだ。現場検証を担当した鑑識係・工藤は、同僚の拳銃を奪い自らを撃った。電車の運転士も自殺。そして、拳銃を奪われた警察官も飛び降りる。工藤の親友の刑事・永瀬遼が事件の真相を追う中、大手製薬会社に脅迫状が届く。「赤い砂を償え」――自殺はなぜ連鎖するのか? 現代(いま)を映し出した書き下ろし傑作! 『代償』50万部突破 『悪寒』30万部突破の著者が放つ 感染症×警察小説 国立疾病管理センター職員、鑑識係、 運転士、交通課の警察官――4人の死の共通点は、 「突然錯乱し、場合によっては 他者を傷つけ、最後は自殺する」こと。 彼らに何が起きたのか――?
  • 赤い砂を蹴る
    3.8
    1巻1,400円 (税込)
    社会派作品で評価の高い劇作家・石原燃による小説デビュー作にして、第163回 芥川賞候補作! 「――お母さん、聞こえる? 私は、生きていくよ。」 幼くして命を落とした弟。 心ない世間の声に抗い、それでも母は自由に生きた。 画家の母・恭子を亡くした千夏は、母の友人・芽衣子とふたり、ブラジルへ旅に出る。 芽衣子もまた、アルコール依存の夫・雅尚を亡くした直後のことだった。 ブラジルの大地に舞い上がる赤い砂に、母と娘のたましいの邂逅を描く。 渾身のデビュー小説!
  • 赤い夜
    -
    「弥生の体は、日々燃える度合いを強めていた。芸者をして、しょっちゅうその体を客に抱かれて男の肌に慣れ過ぎていたせいか、それとも、彼女の中になにかの理由で、感じまいとする防禦の姿勢があったためか、弥生は、初めの頃は深い反応を示さなかった。浦川の方は、そんな弥生にいつか悦びを思い知らせてやるという意気ごみがあった」女体遍歴に熱心な流行作家にとって、不思議な魅力をもつ弥生との生活は充実したものだったが、あるきっかけから女への不信と疑惑はふくらんでいく。
  • 赤川次郎クラシックス 幽霊愛好会
    -
    傑作中篇「幽霊」シリーズ第3弾の新装版。 永井夕子は高校時代の親友・片倉敦子の邸宅を、宇野とともに訪れる。敦子は57歳の会社社長・泰長の後妻となり、自分より年上の義理の息子・靖夫と、自分より一つ年下の娘・不眠症の亜里沙と暮らしていた。 誰もがうらやむ豪邸に暮しているとはいえ、気苦労が多いんじゃない、と心配する夕子に、敦子は 「なにも問題はないわ。あるといえば主人が月に一度、亡くなった先妻に会いに行くくらい」と驚きの告白。 そんな話をしているところへ、亜里沙の部屋が何者かに荒らされていることが発覚。そしてベッドの上には、冷たくなった亜里沙の身体が横たわっていた――。 表題作ほか、「名探偵の子守唄」「青ひげよ、我に帰れ」「赤い靴はいてた女の子」「コウノトリは本日休業」「殺された死体」の計6篇を収録。
  • 赤坂ひかるの愛と拳闘
    -
    1巻880円 (税込)
    ボクシングの感動実話を、本人協力のもと完全小説化! 北海道のボクシングジムから、はじめて日本チャンピオンを出す――女性トレーナーと寡黙なボクサーの、感動と奇跡の二人三脚! 「北海道からボクシングチャンピオンは生まれない」 その定説を覆したのは、後にも先にも彼=畠山雅斗だけだった。 そして彼を育てたのは彼女=ボクシング経験のない女性トレーナー・赤坂ひかる。 境遇も性格もまったく異なる二人が、一心同体で駆け抜けた8年間の青春とは。 実話を元にした奇跡の物語。 解説・加茂佳子 ※この電子書籍は2017年8月に文藝春秋より刊行の『無敵の二人』を改題した文庫版を底本としています。
  • あかんたれ 土性っ骨
    5.0
    1巻458円 (税込)
    明治の半ば、大阪・船場の大きな呉服問屋に二人の男の子が同時に生まれた。一人は正妻の子、もう一人はめかけの子として……。めかけの子・秀太郎は本家に丁稚奉公に上げられるが、その家には冷たい正妻と、腹違いの子どもたちがいた。丁稚・秀松となった少年はみじめな日々を送るが、次々と起こる苦難に立ち向かい、次第にその頭角を現してゆく。お母はんと一緒に住みたい、それだけを胸に秘めて……丁稚から大商人へとど根性で駆け昇った男の苦難と栄光の一代記。
  • 秋の花火
    3.5
    今度の恋は、低く静かな旋律 人生の秋を迎えた男と女が、生と死を見すえつつ、深く静かに心を通わせる。 閉塞した日常に訪れる転機を、繊細な筆致で描く短篇集 彼の抱えた悲しみが、今、私の皮膚に伝わり、体の奥深くに染み込んできた――。 人生の秋を迎えた中年の男と女が、生と死を見すえつつ、深く静かに心を通わせる。 閉塞した日常に訪れる転機を、繊細な筆致で描く短編集。 表題作のほか、「観覧車」「ソリスト」「灯油の尽きるとき」「戦争の鴨たち」を収録
  • アキハバラ@DEEP
    3.9
    社会からドロップアウトした5人のおたく青年と、コスプレ喫茶の超絶的美少女アイドル。感覚が鋭くてアンバランスな彼らが裏秋葉原で出会ったとき、インターネットに革命を起こすeビジネスが生まれた。6人の画期的なアイディアが、ネットの覇権を握ろうとする巨大資本デジキャピのオーナー社長の毒牙にかかる。さあ、おたくの誇りをかけた聖なる戦いがはじまった! TVドラマ、映画の原作としても話題沸騰の、長篇青春電脳小説。
  • 悪声
    4.7
    「ええ声」を持つ「なにか」はいかにして「悪声」となったのか――。 ほとばしるイメージ、疾走する物語。著者入魂の長編小説。 「なにか」は、ある重みをもって、廃寺のコケの上にそっと置かれた――。 京都のはずれの廃寺に捨てられたみどりごは、コケに守られながら生をつなぎ、やがて犬のブリーディングと桜の剪定を生業とする花崎さんに引き取られる。 「なにか」の声は、居合わせた誰もがはっと振り返るような特別なものだった。 長じて歌うことを覚えた「なにか」は、アムステルダムからやってきたサックス・プレイヤーの「タマ」と「あお」の父娘といっしょに、生駒の方舟教会でライブを行う。 奔放な想像力が魅力の、現代を代表する物語作家いしいしんじが、筋立ても分量も、あらかじめ何も決めずに想像の赴くままに書き進めた、少年の一代記。 第4回河合隼雄物語賞受賞作。 解説・養老孟司 ※この電子書籍は2015年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ACT!
    5.0
    1巻2,800円 (税込)
    『クライマーズ・ハイ』『日本のいちばん長い日』の巨匠監督が描く青春物語。 ハリウッドで女優デビューしながら道半ばに終わった母の無念を晴らすべく、単身ニューヨークの演劇学校に飛び込んだ日本人青年。 人種の坩堝の演劇学校で経験する、驚くべきメソッドの数々。 やがて彼の前に「大きな謎」が立ちふさがる―― 役所広司さん、推薦! 「原田眞人監督、74歳にして初の本格書き下ろし小説。舞台は、ニューヨーク! 世界に打って出ようという若者たちに、ぜひ読んで欲しい作品です」
  • 亜玖夢博士の経済入門
    3.8
    1巻569円 (税込)
    歌舞伎町のとあるビルには、あらゆる学問を極めた亜玖夢(あくむ)博士が、悩める民を救おうと開いた研究所がある。「相談無料。地獄を見たら亜玖夢へ」のチラシを握りしめて来るのは、多重債務者、シャブの売人、いじめに悩む小学生にマルチ商法の営業マン…。突拍子もない処方と、美少年助手の暴走で、彼らの悩みを増幅…いや解決する博士。読むうちに「囚人のジレンマ」「ネットワーク経済学」「ゲーデルの不完全性定理」など、最先端の経済理論が身につく経済コメディ!
  • 亜玖夢博士のマインドサイエンス入門
    3.5
    1巻672円 (税込)
    ひきこもりもパワハラも詐欺も、依頼人の悩みはすべて脳で解決!? 経済に続き今度は、脳科学の最新トピックが学べる、ブラックユーモア小説第二弾
  • 朝のこどもの玩具箱(おもちゃばこ)
    3.9
    父を亡くし若い継母と2人暮らすことになった高校生、目覚めたらシッポがはえていたイジメられっ子の小学生、人間界へ潜入中に女性と恋仲になってしまった雄キツネ──希望がきらめく瑞々しい少年少女の気持ちがギュッと詰まった、まさに小説の“玩具箱”。新聞連載された12話の中から6話を採録。もう6話を収録する姉妹篇『夜のだれかの玩具箱』と併せて、幅広い作風のあさのあつこワールド入門にも最適な短篇集。一話ごとに寄せる想いを綴った【自作解説】付き。
  • あしあと
    -
    1巻784円 (税込)
    彼方に封じ込めていた記憶の封印が解かれるとき、妖しく危うい官能の扉が開く。 夢とも現実ともつかぬ時空を往来しながら「生」と「性」を描く、円熟の傑作十篇。 風来坊だった父の死後、家族に届いた一通の手紙。 ともに暮らした女たちが愛した二体の人形。 九十二歳、養護施設で暮らす老女にたったひとつ残された鮮やかな記憶――。 「青春」と「老い」が渾然一体となったとき、妖しく危うい官能の物語の幕が開く。 最後の文士・勝目梓が描く生と性。熟達の傑作短篇十篇。 解説・逢坂剛 【目次】 「万年筆」 「記憶」 「ひとつだけ」 「人形の恋」 「秘儀」 「橋」 「一夜」 「影」 「封印」 「あしあと」
  • あした咲く蕾
    3.9
    「ほんとうにうつくしいものは、目に見えないものかもしれない」。美しい容姿からは想像もつかないほどガサツな叔母の意外な秘密について描く表題作、雨の日だけ他人の心の声が聞こえる少女を描く「雨つぶ通信」、日暮里の奇妙な中華料理屋を巡る奇譚「カンカン軒怪異譚」など、『花まんま』『かたみ歌』の著者が、昭和の東京下町を舞台に紡ぐ「赦し」と「再生」の七つの物語。
  • あしたの君へ
    3.7
    寄り添う事で、人の人生は変えられるのか―― 家庭裁判所調査官見習いの若者の奮闘を描く感動作! 家庭裁判所調査官として研修の間、九州の福森家裁に配属された望月大地。 そこでは窃盗を犯した少女、ストーカー事案で逮捕された高校生や親権を争う夫婦とその息子など、心を開かない相談者たちを相手に、懊悩する日々を送ることに……。 大地はそれぞれの真実に辿り着き、一人前の家裁調査官となれるのか!? 解説・益田浄子(家庭裁判所調査官)
  • あしたはひとりにしてくれ
    3.4
    感涙必至の愛をつづる青春小説 高校生の月岡瑛人は、進学校で学ぶ優等生で家族(居候含む)思い。 友達とも仲良くやっているが、秘めた衝動をもっていた。 その衝動を受け止めるサンドバッグになっていたくまのぬいぐるみを失った瑛人が、 半狂乱で探した末に、かわりに出会ったのは半死状態の美女!? 「孤独をこじらせた少年」は、居場所を見つけられるのか――。 『知らない映画のサントラを聴く』、『砕け散るところを見せてあげる』で話題沸騰! 竹宮ゆゆこ、待望の最新長編。

最近チェックした作品からのおすすめ