ブルース

ブルース

小説・文芸
673円 (税込)

3pt

霧たちこめる釧路で生まれ、貧しく苛烈な少年時代を経て、男は、自らの過剰な指を切り落として、夜の支配者へとのし上がる──。

男の名は、影山博人。
最初の物語は、没落した社長夫人が、かつて焦がれた6本指の少年の訃報を新聞に見つけるところから始まる。
同衾した女をみな翻弄し、不意に姿を消してしまう正体不明の男であり、故郷に戻った後、暴力で容赦なく人を支配する黒い権力者。
不思議な魅力あふれる影山の、15歳、19歳、27歳、32歳、そして、40手前から52歳までの8つの時期を、時々に出会った女による語りで構成。

――はたして、影山博人は、外道を生きる孤独な男なのか? それとも、女たちの「夢」の男なのか?

影山と関係するそれぞれの女たちは皆何かしら困窮している。死別で、離婚で、借金で……誰かや何かにすり減らされてひりひりと痛むような乾いた心を持っている。(中略)そこにある程度の「まっとう」を手に入れ、今もなお貪欲に模索している影山が現れる。ひかれない訳がない。(中略)もしかすると、影山の指が六本なのは、より多くの困窮にあえぐ者にチャンスを与えるために余分に備わったのではないかとすら思う。
(壇蜜・解説より)

デビュー10周年の著者による、新境地にして、釧路ノワールの傑作!
「謎」の男をめぐる、八人の女たちの物語。

──俺には、白と黒しか要らないんだ

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    ブルース
  • タイトルID
    :
    477711
  • ページ数
    :
    256ページ
  • 電子版発売日
    :
    2017年11月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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ブルース のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    生と性への執着と欲望が濃縮されている。

    北海道の釧路の下町で、地を這うような暮らしをしていた、影山博人。
    6本指、美しい風貌、それを活かし男娼をして生き抜くしかなかった青年期。

    彼を巡る女性たちから見た8話の連作短篇集。終始、博人の目線で語られることはないのに、彼の人生を知ることとなる。

    暗く、やらせなさに満ちながら、女性たちの振り切った【すれっからし】に逞しさを感じた。
    そして、博人の魅力に私も絡めとられてしまったのだ。

    魂が叫ぶような生き抜くための『ブルース』 
    解説は壇蜜。R-18(勝手に!)

    0
    2023年01月29日

    Posted by ブクログ

    わたしやっぱり紫乃さんすきだなぁ。
    そしてこの湿度がたまらなく好きだわ。

    本棚のすみっこに『桜木紫乃』とあると気持ちが落ち着く。決して人を癒すような物語ではないのに、どうしてかわたしは救われたと思ってしまうんだよ。

    0
    2021年12月15日

    Posted by ブクログ

    いつもの桜木紫乃とはちょっと違う。
    桜木紫乃が描く塗れ場は 全く色がなく ラブシーンを書かせたら こんな下手な作家はいないといつも思っていた。だけど ブルースは どの話も色がある。
    桜木紫乃が描く話には 男女問わず 好感を持てる人が登場しない。好きになれないから 感情移入できない。それでも読ませるのだから それはそれで相当な腕だといつも思っていた。
    だけど 影山博人は魅力的だ。非情だったり 優しかったり そのときどき いろんな顔をみせるけど それこそカメレオンのように どの顔も魅力的だ。
    なぜ まちこなんだろう。関係とタイミングで言えば 圭の方が自然な流れじゃない?と思うけど 圭じゃ 博人のそばにいるには 弱くて優しすぎるのか。
    まちこは博人に似てるのかな?それにしても ここまで家族になれる?最終話がちょっとゴーインな気はするものの 読後感が良いのも ちょっと今までと違う。
    変わらぬものは しぶとく たくましい北のオンナたち。
    そして釧路の湿った空気。

    0
    2018年01月28日

    Posted by ブクログ

    『ラブレス』(新潮文庫、2013)が面白かったので立て続けに同じ著者の小説を読んだ。こちらもなかなか。
    影山博人という両手両足の指が6本ある男の人生が、人生のそこここでかかわりのあった数人の女たちの視点を当てながら描かれる。顔がよくてセックスもうまかったみたいだけど、悲しい生い立ちを背負ってダークな仕事に身を染めてという人生は決して魅力的には思えない。北海道内でほぼ話がまとまっているのでスケール感もそんなに大きくない。でも、北海道が舞台というのが効いていると思う。自分にとっては現実離れした奇譚があたかもあり得そうで、ちょっと幻想的な気分を伴いながら読んだ。

    0
    2022年07月10日

    Posted by ブクログ

    私の期待してた終わり方ではなかったけど、1人の男が年齢を重ねて色んな女性と関わっていくという書き方は好きだった。影山博人さんという1人の人生を見ているのに、視線がその時々の女性たちなのが面白い。ちょっと影がある人がモテるってほんとだよなーと思った。笑
    私の中で影山博人という人物像が出来上がりすぎているので、実写化はして欲しくないタイプだ。笑

    0
    2022年05月20日

    Posted by ブクログ

    出会った女性、出会った女性に忘れられない感覚だけ残して、次の場所へ消えていく。欲からする行為っていうより、相手に図らずも記憶させてしまう行為。

    0
    2022年01月22日

    Posted by ブクログ

    1人の男性を女性からみた視点で次々と繋がっていくストーリー。
    北海道での話し。
    たばこ、酒、欲望、女、男、雪、夜
    桜木さんの本を読むといつもこんなキーワードが出てくる。
    頭の中に私の知らない夜の街が次々と浮かんできて読み進めていくのが楽しい。
    最後は身体の関係ではなく、心で繋がっていたような関係だったけれど、何も刺されなくても〜!と思ってしまった。ハッピーエンド好きな私は。
    でもそれもまた良い終わり方でした。
    自分とはあまりにもかけ離れた話のようであるけれど、心がの根底は繋がっている話しであるようでいつも桜木さんの本はすいすいと読めてしまいます。

    0
    2021年11月29日

    Posted by ブクログ

    影山博人と八人の女たちの物語。それぞれの物語が救いようのないくらい暗いけれど、小さな幸せを感じられる。壇蜜さんの解説も素敵。

    0
    2021年11月16日

    Posted by ブクログ

    「男の美しさ」をすべて持っている男。本作のあらすじを簡単に言い表すならば、そんな男の少年時代から命を落とすまでの連作短編集。

    彼には生まれつき6本の指があり、愛想はなく、色気がある。その時々に彼にハマった女たちの目線で描かれます。

    表紙から想像する雰囲気も、話中で流れる音楽も、何かにつけて昭和の色が濃いなぁと思ったら、テレビのニュースから舞台が昭和であることがわかる。

    映像化したらR-18指定になりそうだけど、桜木紫乃の世界はいつもエロティックなのに品があって、薄っぺらさを感じない。なんだかとても哀しくなる。

    0
    2021年07月06日

    Posted by ブクログ

    作品紹介では影山博人を中心に描かれた印象を受けるが、実際に読むと女性側からその影山、というか男性との関係をそれぞれの価値観や距離、その人がその関係に至るまでの人生過程が程よい描写で描かれている。北海道のなんとも言えない風景が映し出される作品。男性が読むとより女性ってそういう視点を持ち合わせているのかと考えさせられるような印象の文脈も。

    0
    2020年11月22日

ブルース の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    ブルース
  • タイトルID
    :
    477711
  • ページ数
    :
    256ページ
  • 電子版発売日
    :
    2017年11月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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