無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで203万冊以上配信中!
じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣(よしつぐ)は、初めて家族のルーツに興味を持った。出入り自由の寄り合い所帯、親戚もいなければ、墓の在り処もわからない。一体うちってなんなんだ? この際、祖父母が出会ったという満州へ行ってみようか──。かくして、ばあさんとひきこもりの叔父さんを連れた珍道中が始まる。満州、そして新宿。熱く胸に迫る、小さな中華料理屋「翡翠飯店」三代記。伊藤整文学賞受賞作。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
今のZ世代は何不自由なく生活出来ている人が多いように感じる。その何気ない生活が、どんな想いで紡がれてきたものか垣間見ることができた。正直、先祖にたいしてなんとなくの敬いはあったが、具体的に敬うことはしていなかった。今の幸せを作ってくれた先祖、そして両親にもっと感謝して過ごしていきたい。
また、逃げることの大切について。
そのときは確かに恥ずかしさを伴う行為かもしれない。しかし、疑問を感じることに対して命がなくなるまで戦い続けるのもどうかと思う。だから、一旦逃げ、そして未来を頑張って生きて、逃げた過去に意味を持たせる。そうすることが重要なのかな。
Posted by ブクログ
「帰りたいよぅ」
祖父が死んだあと、祖母が子供のような声で言った。ここから、中華料理店を営む親子三代の“根っこ”を探す旅が始まる。
祖父母は自分が生まれた時から“おじいちゃん、おばあちゃん”であり、両親は“父さん母さん”で、性の意識すら無い。
でも、間違いなく男女であり、自分と同じ年齢を経て今に至る。
人生は“簡易宿泊所”のようだ。
なぜここにいるのか、いつまでいるのか、ここを出てどこへいくのか……
「だってあんた、もし、なんてないんだよ。後悔したってそれ以外にないんだよ、なにも……」
その言葉は妙に重い。
「翡翠飯店」は世紀を超えて紡いでいく。
根など無くても紡ぎ続けることはできる。
Posted by ブクログ
戦争を生きた祖父母、生きるために逃げ、人生を生きる。何にも希望のない人生。
何不自由ない現代、何のために逃げてるのだろうか。その先に希望がないのは同じなのに。
祖父母の人生は逃げながらも、結局は誰かに支えられ生きている、その場しのぎでも。
『祖母たちの生きた時代のように戦争があるわけではない。赤紙が来るわけではない。今は平和で平坦で、先が見通せると錯覚しそうなほど平和で不気味で退屈で、でもそんな時代に飲み込まれるな』
嫌なら逃げていい、が許される今、
平和という平坦な日常が続くと信じている人たちは、この先の人生も結局逃げることになり、その人生は結果として帳尻合わせになるのかも知れない。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸