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Posted by ブクログ 2020年12月08日
太宰治(津島修治)の孫であり、津島佑子の子。
その身の上を知ったのがきっかけで、読もうと決めた。
比較したいという気持ちはなく、どういう文章を書くのかとても気になった。
母親を亡くした主人公・千夏と、夫を亡くした芽衣子。
芽衣子が育ったブラジルへと旅立った二人の姿を見ていると、景色や習慣は初めて知...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月06日
読みながら「光の領分」のさまざまなシーンを思い出した。 光あふれるビルの一室、 屋根になげられたおもちゃ、 飲んだくれてベッドから出てこない母親、 そして、娘を連れ出したままなかなか帰ってこない別れた夫への平手打ち。 このシーンが、「赤い砂……」にも出て来た時はどきどきした。 繋がっているってすごい...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月15日
人生の終活を考えた時。そんな人にオススメしたい。
構成がとても独特でした。
舞台背景や時系列がバラバラな所があるので回想とし紐付けました。この物語の主人公は二人である。母を亡くした千夏とアルコール依存症の夫を亡くした千夏の母の友達芽衣子とブラジルに行く。
『死』に対して生きて行く事を考えさせられる舞...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月05日
近しい人の死。故人に思いを馳せるとき、故人への懺悔と後悔、葛藤、さまざまな思いが駆け巡る。
どんな関係性であれ、故人の思いと対峙し、思い出を一つひとつ辿り内省することは、辛くても、その人との関係にきちんとした決着をつける儀式の様なものかもしれない。そのような内省の旅に、ブラジルの風景がしっくりと合う...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月19日
第163回 芥川賞候補作、祖父が太宰治ということで話題になった劇作家の石原燃さんの小説デビュー作。画家の母親恭子を亡くした千夏は、母親の友人である芽衣子とふたりでブラジルへ旅に出る。ブラジルの地で千夏は母親を中心とした家族との過去を回想する。テーマは「死」であり、作中さまざまな「死」が語られる。登場...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月17日
サンパウロ州の日本人が開拓した農場で生まれ育った芽衣子。芽衣子は本作品の語り手である千夏の母親のお手伝いをしていた。千夏と芽衣子は、芽衣子の故郷である香月農場にバスで向かう。二人とも母親を病気で亡くしており、芽衣子は酷い旦那を亡くしている。千夏の父親はいない。二人とも男運がないと言ってしまえばそれま...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月09日
面白かったと同時に読んでいて少し苦しかった。家族と何かわだかまりがある人は読んでいてわかるところがあると思う。
自分の人生を否定したくないから、その人の存在を含めて肯定したい。よかったところだけ覚えておけたら。
お母さん、聞こえる?私はかわいそうじゃない。嫌だったことは忘れない。でも生きていくよ。...続きを読む
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