小説 - 集英社文庫作品一覧

  • アッシュベイビー
    3.9
    キャバクラ嬢のアヤは大学時代の同級生であるホクトと些細なきっかけから同居を始めた。彼は小児性愛者で、大人の女には見向きもしないのだった。ある日、ホクトの知人である村野という冷淡な男に出会い、アヤは強い執着を抱く。しかし、ホクトが家に赤ん坊を連れ込んだことから、すべてが歪み始めた…。欲望の極限まで疾走する愛を描き、いびつな真珠のように美しく衝撃的な恋愛小説。
  • 熱い風
    4.0
    砂漠の熱い風に全身をさらして、そのうち、肉が全部こそげ落とされて、骨になってしまえばいい――かつて彼はそう言った。愛する男が異国の地で突然亡くなった。アルコールと薬物の同時摂取が原因だという。彼は生きることが辛かったのではなかったか? 愛していると囁きあったのは偽りではなかったか? ひとり残された女は、死んだ男を追い求め、彼が直前まで過ごしたヨーロッパへと旅立つ。
  • 遠い迷宮 阿刀田高傑作短編集 ミステリー
    4.5
    1~7巻605~693円 (税込)
    良家の若妻・真樹子は、そろそろ1歳の娘と朝の時間を優雅に過ごしていた。そこへ、出産の時に病院で世話をしてくれた初江が、突然訪ねてくる。表面は人のいいおばさん風だが、何か薄気味悪い感じのする女。彼女が帰った午後、刑事がやって来て……「来訪者」より。人生、男女、心など、人間が生み出す数々の謎をモチーフに描く、鮮やかで洗練された珠玉のミステリー10編。
  • あとは泣くだけ
    3.3
    好きだった。でも、忘れたふりをしていた。あなたはもう隣にはいないから。けれど、ふとした拍子に見つけたあなたからの贈り物が、閉じ込めていた記憶を揺り起こし――。つきあっていた男性からの婚約指輪、一目惚れした女がくれた一冊の本、憧れていた先生にもらった赤いボールペン。大切な人に贈られた物を巡るかけがえのない思い出を綴った、いとしくて泣きたくなるほど切ない7つの物語。
  • あなたから逃れられない
    3.8
    若い豹のように美しい恭一に魅かれていく人妻の比奈子。画廊経営者の夫を欺いて二人の逢瀬を楽しんでいた別荘に不意に訪れてきた少女。そして彼女の突然の死が謎めいた事件をよびおこす。不倫の愛に溺れた比奈子を追いつめる脅迫者。また新たな殺人事件が……。緊張した男と女の愛を描くラブサスペンス書き下ろし。
  • あなたが愛した記憶
    4.2
    興信所を営む曽根崎栄治の前に、女子高生・民代が現れる。十九年前に突然姿を消した恋人・真弓が産んだ栄治の娘だと主張する彼女は、二人の人物を探して欲しいと依頼する。半信半疑ながら栄治が調査を進めるうち、民代は、調査対象者のどちらかが世間を騒がす残虐な連続監禁殺人事件の犯人だと言いだし……。この子は一体、何者なのか。犯人の正体は何なのか。ノンストップ恋愛ホラーサスペンス!
  • あなたがほしい je te veux
    3.5
    【第22回すばる文学賞受賞作】男を抱くことはできても、愛せない。女を愛していても、抱き合うことをおそれてしまう――。年下の友人・留美に対する同性愛の欲望を意識しながらも、中年の建築家・小田との官能と友愛に充ちた関係に癒しと安らぎをおぼえるヒロイン・カナ。しかし留守中の留美の不在に、カナの秘めた想いは次第に募るのだった……。新感覚の性愛を鮮烈に描いた恋愛小説の傑作。
  • あなたの愛人の名前は
    4.1
    結婚を控えた恋人と同棲している瞳。バーで浅野さんと出会い、生まれて初めて、ただひたすらに彼が欲しいと思って……(「あなたは知らない」)。月に一、二回会う関係の瞳さんは、家に男の人がいる。絶対に俺を傷つけない彼女との関係は、とても楽だと思っていたが……(「俺だけが知らない」)。今、この瞬間に深く、深く、理解されていればいい。たとえ恋じゃなくても……。繊細な筆致ですれ違う大人の恋愛を描く全6編の恋愛短編集。直木賞受賞第一作!
  • あなたへの日々
    3.7
    曜子、23歳。スイミングスクールのインストラクター。学生時代からの友人・徹也に求婚されるが、気持ちは固まらない。徹也のことは好きだけど、恋してはいない。そんなとき造形作家・久住のモデルをつとめ、激しく惹かれてゆく。だが彼は女性関係に奔放で束縛を嫌うタイプ――。愛してくれる優しい男と、不安で仕方がないのに愛してしまう男と。ふたりの男の間で揺れ惑う曜子の心模様。
  • アナログ
    3.8
    手作り模型や手書きのイラストにこだわるデザイナーの水島悟は、ある日自らが内装を手掛けた喫茶店「ピアノ」で謎めいた女性・みゆきと出会う。自分と似たような価値観を持つ彼女に徐々に惹かれていく悟。意を決して連絡先を聞くも、「お互いに、会いたい気持ちがあれば会えますよ」と言われ、連絡先は交換せず、毎週木曜日ピアノで会う約束を交わす。会える時間を大切にして、ゆっくりと関係を深めていく2人。しかし、突然彼女はピアノに現れなくなってしまい……。毎週同じ日、同じ場所で会う約束。時代に逆らうような“アナログ”な関係を描く、珠玉の恋愛小説。
  • 姉の結婚
    3.6
    結婚のご祝儀をめぐる、若い夫婦の人には言えない悔しい思い「御祝儀袋」。給料手取り十三万五千円のOLが家賃八万円のマンションに住むために、日々一円との闘いに明け暮れる倹約生活のなかで生まれる意外な感想「家賃」。普通と平凡が合体したような男と結婚した姉。たちまち破局がやってきて、目ざましい姉の変貌ぶりが可笑しい表題作。ささやかな見栄を支えに明るく生き抜く女たちの物語。
  • あの角を曲がって
    5.0
    19歳の女子大生の涼子はエリートサラリーマン・内島と不倫の関係にあったが、その関係が彼の妻・通江にばれてしまう。涼子は「必ず彼を奪ってみせる」と心の中で決意する。涼子を慕うが想いを告げられぬ田辺は同級生の彰子に苛立ちをぶつける。一方涼子の妹・淑子は田辺に恋している。錯綜する愛の行方を描くラブロマンス。
  • 逢はなくもあやし
    3.8
    旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされる。「待つ」ことの意味とは――。時を超え、男女の想いが交錯する。カンヌ映画祭出品『朱花の月』原案小説。
  • あひる飛びなさい
    -
    “商法の法は魔法の法や”と闇市から身を起こし、一大観光事業をめざす横田大造元兵曹──。“日本人の手で、日本の空を”を合い言葉に、国産飛行機誕生に一生を賭ける加茂井元技術中尉──。戦後の混乱期を舞台に、独自の道を歩む2人の男の奇妙な友情を、軽快かつユーモラスに描く感動作。
  • アフター・サイレンス
    4.3
    高階唯子は警察から依頼され、事件被害者やその家族のカウンセリングを行っている。彼女は様々な傷を抱えたクライエントと向かい合う。夫を殺されたのに自分こそ罰を受けるべきだという妻。誘拐犯をかばい嘘の証言をする少女。心の傷から快復したはずなのに、姉を殺した加害者に復讐した少年……。多くを語らないクライエントが抱える痛みと謎を解決するため、唯子は奔走する。絶望の淵で、人は誰を想い、何を願うのか。そして長い沈黙の後に訪れる、小さいけれど確かな希望――。80万部突破「MOMENT」シリーズ、ドラマ化で話題となった『dele』の著者が贈る、深く胸に響く物語。
  • アポロンの嘲笑
    4.0
    東日本大震災直後に起きた殺人事件。原発作業員として働いていた被害者と加害者の間に何があったのか? 逮捕された容疑者の加瀬は、殺された男の親友だった。ところが彼は余震の混乱に乗じて逃走。福島県石川警察署の仁科は加瀬を、そして彼の生い立ちを追う。やがて、加瀬がある場所へと向かっていることが判明。彼の目的は何なのか? 浮上する驚愕の事実とは? 怒涛の社会派サスペンス!
  • 天城峠
    4.0
    修善寺から下田行のバスに乗り、季節はずれで客もない温泉場をいくつも抜け、湯が島を越す……。若い頃、放埒がもとで妻子と別れた、芝居の裏方の録太郎は、若い役者啓三と一泊旅行。病弱の録太郎に若者のような明日はない。来し方行く末に想いを馳せながら、録太郎は最後の煙草に火をつけた……。表題作ほか池波文学の原点ともいうべき気迫に満ちた初期短編6編。
  • 尼子姫十勇士
    3.0
    織田信長ら群雄が割拠する戦乱の世、出雲国の戦国大名・尼子氏は毛利によって滅ぼされ、ただ一人の末裔スセリ姫は京へ落ち延びた。それから二年後、家臣山中鹿介が毛利の九州出撃の報をもたらす。「尼子は負けぬ。出雲はわれらのものじゃ」八咫烏が守神の姫は、敵の留守に出雲奪還を決意。結集した鹿介ら十勇士ととともに強大な毛利軍に戦いを挑む! 立川文庫で知名度を不動のものにした物語を、新たな構想、壮大なスケールで描く歴史小説。
  • AMEBIC
    3.6
    摂食障害気味の女性作家「私」のパソコンに日々残されている意味不明の文章=錯文。錯乱した状態の「私」が書き残しているらしいのだが…。関係を持った編集者の「彼」とその婚約者の「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでいく。錯文の意味するものとは。錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。孤独と分裂の果てには何が待つのか。著者の大きな飛躍点となった第三長編。
  • 雨心中
    5.0
    共に八王子の養護施設で育ち、社会に出てからも実の姉弟のように身を寄せ合って同じ家に暮らす周也と芳子。どんな仕事に就いてもすぐに辞めてしまい言い訳ばかりの周也を、芳子はただただ優しく受け入れる。周也を甘やかし、駄目にしてきたのは自分だと芳子はわかっていた。そう、周也がどんな「罪」を犯そうとも……。恋とも家族愛とも似て非なるその関係は、裏社会の人びとも巻き込んで思いもよらない方向に突き進み――。恋愛小説の旗手が、業を背負った男女の繋がりを描く長編小説。なぜ彼女は彼を突き放せないのだろう?
  • 雨の日には車をみがいて
    3.9
    ビートルズが東京へやって来た日、放送作家の卵だったぼくは、1台のオンボロ車、シムカ1000を手に入れたが、その代償のように1人の女友達を失う(第1話「たそがれ色のシムカ」)。アルファ・ロメオ、ボルボ122S、BMW2000CS、ポルシェ911S……。それぞれの車に素敵な女性との出逢いと別れをからめて、リリカルに描く青春恋愛小説の名作。
  • 雨の降る日は学校に行かない
    3.8
    保健室登校をしているナツとサエ。二人の平和な楽園は、サエが“自分のクラスに戻る”と言い出したことで、不意に終焉を迎える――(「ねぇ、卵の殻が付いている」)。学校生活に息苦しさを感じている女子中学生の憂鬱と、かすかな希望を描き出す6つの物語。現役の中高生たちへ、必ずしも輝かしい青春を送って来なかった大人たちへ。あなたは一人きりじゃない、そう心に寄り添う連作短編集。
  • 雨降る森の犬
    4.4
    父親を病でうしない、母親との確執を抱えた女子中学生の雨音(あまね)は不登校になり、山岳写真家の伯父・道夫のもとに身を寄せた。道夫はバーニーズ・マウンテン・ドッグのワルテルとともに自前のログハウスに住んでいた。ログハウスの近くには大きな別荘があり、雨音はそこの持ち主の長男で高校生の正樹と知り合う。正樹は再婚した父親と若い母親に対して、複雑な感情を抱えていた。雨音と正樹は道夫の影響で登山の魅力を知るようになり、道夫の愛犬ワルテルと自然との触れ合いが、二人の心を少しずつ癒していく。家族の問題を抱えた中学生と高校生が、道夫とワルテルと過ごすなかで自らの生きる方向性を見出していく、心に響く長編小説。
  • 雨鱒の川
    3.7
    東北のとある寒村。母親・ヒデと二人暮らしの小学三年生の心平は、川で魚を捕ることと絵を描くことにしか興味がない。そんな心平には心の通い合う少女・小百合がいた。心平の絵が国際的な児童画展に入選し、祝賀会の夜に母親は雪の中で死亡した――。十年後、十八歳になった心平は村に帰ってきた。小百合の家の造り酒屋に勤めるが、小百合に縁談が起きて…。幼なじみの透明な心を謳い上げた清冽な初恋小説。
  • あやかし草子
    3.8
    古い都の南、朽ちた楼門の袂で、男は笛を吹いていた。笛を吹いてさえいれば、男は幸せだった。ある春の夜、笛を吹く男の前に、黒い大きな影が立っていた。鬼だ。笛の音を気に入った鬼は、男に絶世の美女を与え、百日の間は絶対に触れてはならぬと告げるが……(「鬼の笛」)。人ならざるものを描くことで浮き上がる、人間の業や感情。民話や伝承をベースに紡がれた六編を収録した短編集。
  • 怪しい隣人
    3.8
    6人の隣人、6回分の罠。さえない中年男の、親友の未亡人に寄せるほのかな恋心がとんでもない結末を生む「妻と未亡人」。夫の上司の娘を預かることになった主婦が、知りたくもない事実を知らされる「本当のこと」。思いがけない事件をきっかけに妻と愛人の間で孤立してゆく男を描く「隣の他人」ほか、ありふれた人々の、少し歪んだ思惑が交錯するとき、日常にぽっかりと開く恐怖の落とし穴。心の闇を暴くサスペンス6編。
  • あるいは修羅の十億年
    3.0
    テロ、移民、スラム化した東京、菌糸の生物兵器…2026年の“未来の歴史”を幻視せよ。舞台は2026年東京。放射能汚染によって隔離された被災地「島」からやってきた、天才的騎手・喜多村ヤソウ。東京オリンピック後、スラムと化した“鷺ノ宮”を偵察する「島」生まれの喜多村サイコ。先天性の心臓病を患う少女・谷崎ウラン。17歳と19歳と18歳の3人が出会うとき、東京を揺るがす事態が巻き起こる――。日本、フランス、メキシコ、そして「島」。遥かな未来になけなしの希望を託す、近未来長編。
  • ある八重子物語
    -
    「水谷八重子は、それまで我が国になかった『女優』という新しい職業の確立をめざした、時代の先駆けの一人です」……神田川が隅田川に流れ込む手前の柳橋。古橋医院に集う人びとは皆、舞台の名台詞をもじって話すほどの新派好き。戦前・戦中・戦後。八重子を、そして日本語を愛してやまない庶民の口を借りて、名女優の一生が浮かび上がる……。ひさし版“昭和と女優”。
  • あれは幻の旗だったのか
    4.3
    「もう檻の中の運動会はやめだ」――全共闘高揚期、茶番劇に飽きた四人の男たちが本物の銃と弾丸を用意して立ち上がった。活動家たちに、いささかヒステリックなジャーナリズムに、そして運動会そのものに“一杯食わせて”やるために……。遊びでもなく、気晴らしでもなく、本物の戦いに命をかけた男たちの鮮烈な思いを描く衝撃のネオ・ハードボイルド。
  • 泡

    5.0
    男子高の二年に上がってまもなく学校に行けなくなった薫は、夏のあいだ、大叔父・兼定のもとで過ごすことに。兼定は復員後、知り合いもいない土地にひとり移り住み、岡田という青年を雇いつつジャズ喫茶を経営していた。薫は店を手伝い、言い知れない「過去」を感じさせる大人たちとともに過ごすうち、一日一日を生きていくための何かを掴みはじめる――。昭和を舞台に描かれる、二度と来ない夏の日々。思春期のままならない身体と心を鮮やかに描きだす、「最初で最後」の青春小説!
  • 暗黒童話
    4.0
    突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった…。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ち構えているとも知らずに…。乙一の長編ホラー小説。
  • アンジェリック
    4.6
    パリ・オペラ座バレエ団の元トップダンサー、ステラ・ペトレンコが6階の自宅アパルトマンから転落した。母ステラの死に疑念を抱く17歳の医学生ルイーズは、元刑事タイユフェールに調査協力を依頼。やがてステラの上階に住む画家も同時期に病死していたことが判明。事件性はないと思われた二つの死・・・・・・。だが、その陰にはコロナ禍に乗じた恐るべき計略が!? フランスでもっとも読まれている作家の最新大ベストセラーミステリー!
  • アンダースタディ
    3.7
    父が急死して21歳のOL、内海奈美の人生は大きく変わった。3歳の時に別れた母と双子の姉、美幸と暮らすことになって、姉の(代役)生活が始まった。身代わりデートをしたり、姉の愛人らしい大学生、安田から「連絡くれなきゃ死ぬ」って電話を受けたり、代役もなかなか大変なのだ。不穏なことは次々起きる。安田の自殺、叔父の心中事件、旧い友人の死。奇妙な糸に結ばれて意外な真相が暴かれる長編。
  • 葬儀屋 プロレス刺客伝
    3.0
    「葬儀屋」に狙われた対戦相手は表舞台から姿を消す──。プロレス団体の練習生、梶本は素性不明のサーモン多摩川の付き人となる。ふざけたファイトで不評を買う多摩川の異様な特訓に翻弄される梶本。彼こそ「葬儀屋」だという噂は気になるが……。やがて多摩川と対戦相手の周囲で起こる様々な事件。梶本が向き合うことになる恐るべき真相とは。プロレスの魅力を凝縮したような、強く激しく逞しい物語。
  • 家日和
    3.7
    会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは……。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。
  • 家康が最も恐れた男たち
    4.6
    「遺訓の言葉はな、恐れた相手たちから学んだことよ」病床に伏す徳川家康は、遺訓を書き終えて側近の儒者・林羅山に告白する。自分は怖がりだったが故に、天下を取れたのだと――。信長、秀吉、利家、三成など、家康が出会った八人の武将たち。彼らの何に恐れ、何を学んだのか。天下統一を成し遂げるまでの半生を家康視点・時系列で追うことで彼の実像に迫る、連作短編集。2023年NHK大河ドラマの主人公、徳川家康をこれまでにない新たな切り口で描く、集英社文庫の家康小説第一弾!
  • 家康を愛した女たち
    3.0
    人質暮らしの幼い家康を養育した祖母華陽院。父に離縁され、赤子の頃別れた母於大の方。正室となり息子を生んだが、無残な最期を迎えた築山殿。関ヶ原の戦いまでの戦乱を共に生き抜き、盟友となった北政所。側室となり、豊臣方との交渉役を務めた阿茶局。徳川と天皇家を結ぶ役目を背負った孫の和子。世継ぎ決定の為、駿府に向かった家光の乳母春日局――。戦国を共に生き抜いた側室や戦友たる女たちが女性視点で語る、「私」だけが知る家康の真の姿! 2023年NHK大河ドラマをさらに楽しめる画期的な歴史小説全7編。
  • いきすぎた悪意
    3.5
    NFLのスター選手ザックの別れた妻は、四年前に暴行を受けて植物状態になった。ザックには愛情は残っていなかったが、延命治療の決定権を持つことになり、その後、選手を引退し隠遁生活を送っていた。しかし、元妻を暴行した男が軽罪となり早期釈放されたことで事態は動きだす。男を追う州検事の女ケイトはザックにある提案を持ちかける。元妻の運命を握り、重圧と決断に揺れるザック。そして彼らに迫る加害者の男の影――。それぞれの思惑と葛藤が交錯しせめぎ合う、疾風怒濤のサスペンス!
  • 生きてるうちに、さよならを
    3.6
    「あなたが天国へ行った瞬間を知ってたわ。だって真夜中にきたわよね、私の部屋に。ごめんねって泣きながら…」「兄弟、おれに黙って、なぜ先に逝った。バカヤロー!」親友の葬式で、勝手に死者との絆を強調する自己陶酔型の弔辞に嫌気がさした会社社長の本宮は、自分自身の生前葬を企画する。だが彼は知らなかった。妻の涼子が重い病に冒されて、余命幾ばくもないのを隠していることを……。
  • 異形家の食卓
    3.8
    国際会議のため来日した、ゾエザル王国の外務大臣・ジュサツ。独裁国家に対する強い風当たりにもめげず、常に笑顔をたやさない彼を癒す、おぞましいストレス解消法。つぶれかけたフレンチ・レストランを救った、魅惑の食材の正体。一家団欒のテーブルで告白される、悪食の数々など、全11篇。異才が贈る、駄洒落×ホラー×グロテスクのフルコースを召し上がれ。
  • 意識のリボン
    3.5
    母親を亡くした二十代の「私」は、「絶対に長生きするからね」と父に誓ったのに、交通事故に遭ってしまう。激痛の嵐の中、目を開けると二メートルほど下に自分の身体を見下ろしていて……。表題作ほか、姉妹、妻、母親――様々な女たちの視線から世界を切り取り、人生を肯定するあたたかさを感じさせる。著者新境地の全八編の短編集。
  • 石の蝶
    -
    昭和初年、飢饉と恐慌のふき荒れた時代に、吉原で若い生命をすり減らしていった遊女・さよ。貧困から品物のように売買され、閉ざされた世界から一歩も外へは出られず、一年中一日の休みもなく客をとらされた遊女さよ。傷つきやすい魂と肉体を備えた一人の少女の屈辱と絶望の半生をヒューマンなタッチで描く長編野心作。
  • いじめへの反旗
    3.0
    アメリカで生まれ育ったユーこと小野田雄一郎。父親の仕事の都合で帰国、地域で有名な進学校の中学二年に転入した。二重国籍者として日米の教育の違いに戸惑う日々がつづく。ある日、仲良くなった級友が校舎の屋上から転落死した。学校側は自殺を隠蔽しようとするばかり。いじめによる自殺に違いないと見抜き、ただ独り正義の闘いを開始する。社会派サスペンスの旗手がいじめ問題に挑んだ迫真作。
  • 伊豆急「リゾート21」の証人(十津川警部シリーズ)
    -
    東京の資産家の女性が、自宅に押し入った強盗に刺殺された。十津川警部は、半年前に結婚したばかりの年下の夫・中西遼を疑う。彼には、過去にも年上の前妻の不審な交通事故死により、10億円の遺産を受け取った過去があった。中西は犯行を否認したまま、状況証拠のみで逮捕される。だが、犯行当日の伊豆急「リゾート21」車内を精緻に描いた絵に中西らしき人物がいて……。十津川警部が鉄道乗車の鉄壁アリバイ崩しに挑む長編旅情ミステリー。
  • 伊豆の踊子
    3.7
    孤独な生い立ちの20歳の主人公は、伊豆の峠で旅芸人の一行と出会った。花のように笑い、無邪気に自分を慕う踊子の薫や素朴な人々と旅するうち、彼の心はやわらかくほぐれていくのだった。淡く、清冽な初恋を描いた名作「伊豆の踊子」、「十六歳の日記」など初期の短篇5編を収録。
  • 伊勢・志摩に消えた女(十津川警部シリーズ)
    2.5
    一人娘の女子大生、亜矢子が伊勢・志摩に旅行に出たまま戻らない。事件に巻き込まれたのか。元国務大臣で製薬会社社長の平山は十津川警部に相談した。元刑事だった橋本に調査を依頼すると、亜矢子は偽名をつかって伊勢市内の旅館に投宿していることを突き止める。しかしその夜、旅館の女将と女子従業員が何者かに殺されてしまう。単なる失踪と思われた事件が複雑になっていく。近鉄特急を舞台に、十津川警部の推理が冴える。
  • 伊勢路殺人事件(十津川警部シリーズ)
    4.0
    十津川警部の妻・直子がゴールデンレトリーバーを飼い始め、愛犬家の会に入会した。会長の小原は、かつて犬のお伊勢参りがあったと知り、愛犬の茶々を伊勢へ向かわせる計画をたてた。茶々が出発した日、自由が丘で木村という男が刺殺される。現場付近で、茶々の目撃情報があったことに着目した十津川警部は…。東京と伊勢を結ぶ難事件に挑戦! 有名観光地を舞台に描く傑作長編旅情ミステリー。
  • 偉大なる、しゅららぼん
    4.2
    高校入学を機に、琵琶湖畔の街・石走にある日出本家にやって来た日出涼介。本家の跡継ぎとしてお城の本丸御殿に住まう淡十郎の“ナチュラルボーン殿様”な言動にふりまわされる日々が始まった。実は、日出家は琵琶湖から特殊な力を授かった一族。日出家のライバルで、同様に特殊な「力」をもつ棗家の長男・棗広海と、涼介、淡十郎が同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がる……!
  • いちご同盟
    3.8
    中学三年生の良一は、同級生の野球部のエース・徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の少女・直美を知る。徹也は対抗試合に全力を尽くして直美を力づけ、良一もよい話し相手になって彼女を慰める。ある日、直美が突然良一に言った。「あたしと、心中しない?」ガラス細工のように繊細な少年の日の恋愛と友情、生と死をリリカルに描いた長篇。
  • 一ノ瀬ユウナが浮いている
    4.0
    1巻616円 (税込)
    高校2年の夏休み、水難事故で幼馴染の一ノ瀬ユウナが死んだ。喪失感を抱えながら迎えた大晦日、大地はふと家にあった線香花火を灯すと、幽霊となったユウナが当時の姿のまま眼の前にいた。不思議なことだが、ユウナが生前お気に入りだった線香花火を灯したときだけ姿を現すらしい。その日から何度も火を点けて彼女と会話する大地だったが、肝心な気持ちを言えないまま、彼女を呼び出すことができる製造中止となった線香花火は、4、3、2本と減っていき……。乙一の真骨頂! 線香花火のように儚く、切なさ溢れる青春恋愛長編。
  • 1ポンドの悲しみ
    3.6
    数百キロ離れて暮らすカップル。久しぶりに再会したふたりは、お互いの存在を確かめ合うように幸せな時間を過ごす。しかしその後には、胸の奥をえぐり取られるような悲しみが待っていた――(表題作)。16歳の年の差に悩む夫婦、禁断の恋に揺れる女性、自分が幸せになれないウエディングプランナー……。迷い、傷つきながらも恋に生きる女性たちを描いた、10のショートストーリー。
  • 一瞬でいい
    4.3
    1巻1,122円 (税込)
    軽井沢育ちの稀世と英次、東京から避暑にくる未来子と創介は、高校卒業を控えた11月、浅間山に登る計画を立てる。将来の夢を語り、互いに友情とほのかな恋心を抱く4人だったが、そこに悲劇が起きた。登山中の英次の滑落死。残された3人は18歳にして業を背負い、以後、人生の節目のたび邂逅と別れを重ねる。離職、結婚と出産、絶縁状態の親との再会などを経て、50歳を前に彼らはそれぞれにある選択をする。32年にわたる男女の友情と愛情を描く青春群像大河小説。
  • 一心同体だった
    4.3
    体育で誰とペアになるか悩んだ小学校時代。親友への憧れと嫉妬で傷つけ合った中学時代。うちらが最強で最高だった高校時代。女であるが故に、なし崩しに夢を諦めた大学時代。仕事に結婚にコロナに子育てに翻弄される社会人以降の日々・・・・・・1990年から2020年。10歳から40歳。平成30年史を背景に、それぞれの年代を生きる女性たちの友情をバトンのようにロンド形式でつなぐ、かけがえのない“私たち”の物語。共感の声が続々! シスターフッド文学の最高傑作!!
  • 一滴の夏
    -
    故郷を捨てた二十歳の青年が、1年の放浪の後、洪水でめちゃめちゃになった故郷へ帰ってくる。荒廃した町を憑かれたように徘徊する彼の内部に、荒涼としたものに立ち向かう青春の意志が芽生える…。鬱屈した青春の煩悶を生き生きと描いた『一滴の夏』ほか『恋人』『隣人』『冬の皇帝』など、全7編を収録した秀作集。
  • いつかどこかで 子どもの詩ベスト147
    4.5
    「生まれたよ ぼく/やっとここにやってきた/まだ眼は開いてないけど/まだ耳も聞こえないけど/ぼくは知ってる──」(『子どもたちの遺言』所収「生まれたよ ぼく」より)。著者は瑞々しくも稀有な感性で、処女作から70年近く、現代詩をリードする世界的詩人。彼の全詩作品より、平易な中に深さとユーモアが溢れ、永遠の童心を感じる146の子どもの詩を厳選。新作1編を加えた貴重なベストセレクション。
  • いつか白球は海へ
    3.2
    六大学野球で活躍した海藤敏は、プロ野球界入りを諦め、社会人チーム“間島水産”に入団。オーナーの熱心な勧誘と、全国制覇を遂げた名門チームへの憧れが心を動かしたのだ。だが、入団早々、オーナーが急死し、チーム存続の危機が明らかになる。勝利にこだわるルーキーの熱い思いは、他の選手達を…。野球を愛する男達の闘いを描く気鋭のスポーツ小説。ひたむきな昭和のフィールド・オブ・ドリームス。
  • 凍蝶
    -
    恋も諦め自己を捨て、ひたすら生き甲斐にしてきた弟の再婚が大恋愛の末と知り、打ちのめされたような虚無感に襲われる秋代(「凍蝶」)。旅先で思いがけなく再会した男の誘いを無視できず、同行の友人をまいてまでホテルで待つ男に電話する人妻菊子(「水仙」)。日常の中の非日常な出来事を、こまやかな洞察としなやかな筆致で描く珠玉の短編集。表題作他8編を収録。
  • 犬のかたちをしているもの
    3.9
    「子ども、もらってくれませんか?」――彼氏の郁也に呼び出された薫は、その隣に座る見知らぬ女性からそう言われた。薫とセックスレスだった郁也は、大学時代の同級生に金を払ってセックスしていたという。唐突な提案に戸惑う薫だったが、故郷の家族を喜ばせるために子どもをもらおうかと思案して……。昔飼っていた犬を愛していたように、薫は無条件に人を愛せるのか。第43回すばる文学賞受賞作。「おいしいごはんが食べられますように」で第167回芥川賞を受賞した高瀬隼子のデビュー作!
  • いねむり先生
    3.9
    最愛の妻である女優と死別し、ボクは酒とギャンブルに溺れる日々にあった。そんな折、友人のKさんが、初めて人を逢わせたいと言った。とてもチャーミングな人で、ギャンブルの神様として有名な作家、色川武大(阿佐田哲也)その人だった。先生に誘われ、旅打ちに一緒に出かけるようになる。先生の不思議な温もりに包まれるうち、絶望の淵から抜け出す糸口を見出していく。自伝的長編小説の最高峰。
  • イノセント
    3.8
    直木賞作家が描く、愛と救済の物語。美しい女性に惹かれる、やり手経営者とカソリックの神父。自堕落さと無垢な儚さを併せ持つ彼女は、深い絶望を抱えていた──。イベント会社代表の真田幸弘は、数年前に函館で出会った若い女性・比紗也に東京で再会する。彼女は幼い息子を抱えるシングルマザーになっていた。真田は、美しく捉えどころのない比紗也に強く惹かれていく。一方、若き神父・如月歓は比紗也と知り合い、語り合ううち、様々な問題を抱える彼女を救おうと決意する。だが、彼女は男たちが容易に気づくことのできない深い絶望を抱えていて──。
  • イノセントブルー 記憶の旅人
    3.4
    ペンションを経営する森川は、海岸で倒れていた美青年を助ける。才谷と名乗る彼は、「前世の記憶」を見せることができるのだという。彼の訪れをきっかけにするように、ペンションには心に悲しみを抱えた人々が集まってくる。彼らの前世の記憶と現世での縁が絡み合って起こる、息をつかせぬスリリングな展開は、やがて、やさしい癒しと明日への希望につながってゆく。静かな再生の物語。
  • 祈りの朝
    3.0
    高校教師の安優海は、臨月を迎え産休中。大学研究職の夫が寝言で女性の名前をつぶやき、浮気を疑い始める。研究室の女性ではと疑心暗鬼になり、定期健診の後、夫の職場に向かおうとするが……。同僚教師の傷害事件を知らされたり、卒業生と偶然再会したり、予測不可能な事態が次々に起こり……。東日本大震災からの再生と家族の希望を描く。心揺さぶる衝撃の問題作。
  • いびつな贈り物
    5.0
    幼なじみの敏子と偶然再会した大学講師の堀田は、彼女の不遇に同情するうちに、いつしか情事にのめり込んでいった。彼のイギリス留学でふたりの仲は終りを告げるが、その機会に堀田はある決意を固めた…。表題作「いびつな贈り物」など切れ味するどい男と女のミステリー6篇。
  • イブの憂鬱
    3.7
    29歳を迎えた真緒の日々は、ブルー一色。年下の男との恋は遊びに終わり、結婚に逃げ道を求め見合いをしても見事に失敗。その上、会社ではリストラの対象にされて。恋も仕事も、すべてが中途半端。そんな真緒の背中を押すのが3度の離婚を乗り越え今また新たな恋に燃える母と、シングルマザーの道を選ぶ大学時代の友人さつき。30の大台を目前に、自分の足で一歩を踏み出そうとする真緒の一年。
  • 医療Gメン氷見亜佐子 ペイシェントの刻印
    4.0
    1~2巻792~814円 (税込)
    元臨床医の氷見亜佐子は厚生労働省の医療監視員。彼女の仕事は、憲法25条、または医療法25条に基づいており、専門知識を活かして全国の病院や医療機関が滞りなく機能しているかどうかを立入検査してチェックすることにある。ある日、東京フロンティア医大の術中死のタレコミ電話を受け調査を進めると、過去にも不審な術中死と優秀な医者の辞職があったことが発覚し――。癖のある同僚や新聞記者、捜査一課刑事らと共に病院に巣食う悪を暴く。二係捜査シリーズの著者による医療Gメンシリーズがスタート!
  • 彩無き世界のノスタルジア
    3.7
    過去を捨て、裏社会で生きる「交渉屋」のキダ。キダに仕事を発注、交渉時に使用する銃器や爆発物を調達するなど、表向きの輸入代行業とは別に裏稼業を営む会社「川端洋行」に、ある日両親を殺されたという少女・彩葉(いろは)が訪れる。その子の世話を押し付けられたキダは彩葉を匿うことになり、奇妙な共同生活がスタートする。彩葉と暮らすうち、孤独に暮らしていたキダの世界に鮮やかな色が満ちていく。しかし、その裏で蠢く影が、次第にキダを飲み込もうとしていた。やがて明らかになる彩葉の真実とは――。『名も無き世界のエンドロール』の結末から五年後、切なく忘れがたい「企み」の物語。
  • インコは戻ってきたか
    3.8
    “究極のハイクラス・リゾート東地中海の真珠キプロス島”女性誌の編集部員響子の海外取材は、このキャッチコピーのようにいくはずだった。だが実際は限られた予算と日程をやりくりする、カメラマンとの二人旅。そして風光明媚で文化遺産に恵まれた島は、民族と文化が複雑に交錯する紛争の地でもあった。39歳、夫も子供もいる女に訪れた、束の間の恋。圧倒的なリアリティをもって迫る長編小説。
  • インターセックス
    3.9
    「神の手」と評判の若き院長、岸川に請われてサンビーチ病院に転勤した秋野翔子。そこでは性同一障害者への性転換手術や、性染色体の異常で性器が男でも女でもない、「インターセックス」と呼ばれる人たちへの治療が行なわれていた。「人は男女である前に人間だ」と主張し、患者のために奔走する翔子。やがて彼女は岸川の周辺に奇妙な変死が続くことに気づき…。命の尊厳を問う、医学サスペンス。
  • インディゴの夜
    3.5
    1~7巻506~715円 (税込)
    「クラブみたいなハコで、DJやダンサーみたいな男の子が接客してくれる」渋谷のホストクラブ、〈club indigo〉。カジュアルな雰囲気と個性派揃いのホストたちがウケて人気は上々だが、たびたび事件に巻き込まれ、オーナーの晶はホストたちと共に解決に奔走することに……。書き下ろしショートストーリーや特典もたっぷり収録した、大人気ミステリー「インディゴの夜」シリーズ!
  • インナーアース
    3.8
    足元には広大な宇宙が眠っていた! 地図製作会社“メイキョウ”若手社員・駒木根晶は上司の天河にケイビング部立ち上げを命じられる。幼い頃から洞窟が大好きで、大学時代は探検部、恩師は地質学の権威、日長義之。晶は社内で洞窟に興味があり、また性格の向く者をスカウトしてゆく。しかしその本当の目的は、地下20キロに発見された大空洞を地図化することで──。近未来お仕事冒険小説。
  • インフィニティー・ブルー 上
    -
    1~2巻935円 (税込)
    全米一のマフィアのドン、オールドマンの孫ジョナサン17歳は、二卵性双生児の弟マルコとの跡目争いを余儀なくされていた。マフィアの存在そのものに疑問を抱き、愛するサチコとの将来を夢見るジョナサン。一方、弟マルコは執拗にジョナサンの命を狙う。最新テクノロジーで美女に変身したマルコに、ジョナサンは地下施設に拉致された…。平井和正渾身の長篇。
  • イヴが死んだ夜
    -
    氷雨の浅草寺境内で、若い女性の全裸死体が発見された。太ももには、上品な顔立ちとは不釣り合いな“バラの刺青”が彫られていた。「被害者は岐阜市内の旧家の長女では…」という連絡で、現地へとんだ十津川警部は首尾木家の当主・大造に死体の確認を要請するが、拒否された。家出した良家の娘がなぜイヴと呼ばれ、殺されることになったのか? 空白の3年間の謎を追う、迫真の長篇サスペンス。
  • WILL
    4.0
    11年前に両親を事故で亡くし、家業の葬儀店を継いだ森野。29歳になった現在も、寂れた商店街の片隅で店を続けている。葬儀の直後に届けられた死者のメッセージ。自分を喪主に葬儀のやり直しを要求する女。老女のもとに通う、夫の生まれ変わりだという少年――死者たちは何を語ろうとし、残された者は何を思うのか。ベストセラー『MOMENT』から7年、やわらかな感動に包まれる連作集。
  • ウェディングドレスはお待ちかね(南条姉妹シリーズ)
    4.0
    「その結婚はおやめなさい。ハネムーンの帰り道、棺で戻ってくるつもり?!」 双子姉妹の姉・麗子の挙式直前、正体不明の女が謎の忠告。名門・南条家はパニックに陥った。一計を案じた母は、妹で暗黒通りの女ボスと呼ばれる美知に助けを求める。純情可憐のんびり姉と、ケンカなら負けない妹という、対照的なお嬢様姉妹がまき起こす恋と冒険のユーモアミステリー。好評の南条家姉妹シリーズ。
  • ウエンカムイの爪
    3.2
    【第10回小説すばる新人賞受賞作】――殺られる! 死んだふりをしても無駄だ。食われてしまう……。北海道で撮影旅行中の動物写真家・吉本はある日、巨大なヒグマに襲われ、九死に一生を得る。彼を救ったのは、クマを自在に操る不思議な能力を持つ謎の女だった。その女を捜し求める吉本が見たものとは? 野性と人間の壮絶な闘いを通して、生命の尊厳と自立を描いた傑作。
  • 浮雲心霊奇譚 赤眼の理
    3.7
    1~8巻572~847円 (税込)
    時は江戸末期。絵師を目指す青年・八十八は、夜道で幽霊に出くわして以来、奇妙な行動を取るようになった姉を救うため、憑きもの落としの名人に会いに行く。肌が異様に白く、両眼を覆うように赤い布を巻いた男。名を、浮雲という。布の下に隠した赤い両眼で死者の魂が見えるという破天荒な浮雲と行動を共にするうち、八十八の前には新たな世界が見えてきた――。幕末ミステリー、堂々開幕!
  • 浮雲心霊奇譚 赤眼の理 1 赤眼の理
    -
    1~3巻110~275円 (税込)
    絵師を目指す八十八(やそはち)の姉が奇妙な行動をとるようになった。幽霊の類の仕業らしく、話も通じない。困った八十八は憑きもの落としの名人に会いに行った。その男は肌が異様に白く、両眼に赤い布を巻いていた。死者の魂が見えるという破天荒な男に惹かれ、八十八は共に数々の事件に関わっていく――。「霊を祓(はら)えば、もう戻れなくなる」最強憑きもの落とし見参! すべてのエンタメファンに捧ぐ、幕末ミステリー開幕! 神永学10周年記念作品。『心霊探偵八雲』のルーツがここに! 浮雲心霊奇譚 赤眼の理 分冊版、第一巻※本電子書籍は『浮雲心霊奇譚 赤眼の理』の電子分冊になります。
  • 失われた町
    4.2
    ある日、突然にひとつの町から住人が消失した――三十年ごとに起きるといわれる、町の「消失」。不可解なこの現象は、悲しみを察知してさらにその範囲を広げていく。そのため、人々は悲しむことを禁じられ、失われた町の痕跡は国家によって抹消されていった……。残された者たちは何を想って「今」を生きるのか。消滅という理不尽な悲劇の中でも、決して失われることのない希望を描く傑作長編。
  • 薄墨の桜
    5.0
    樹齢1200年、幹の回り11メートル余、万朶に咲いた薄墨の桜は、天空に広がりみごとというより他なかった。20年ぶりに蘇った名木は波瀾の人生を歩んだ料亭の女将と、美貌の養女とその恋人との複雑な人間模様を、妖しくも美しく浮き彫りにした。格調高い文章で綴った著者会心の作「薄墨の桜」。他に「八重山の雪」収録。
  • うずら大名
    3.9
    若き日に同じ道場に通った貧乏武家の部屋住み・有月と百姓の三男・吉也。時は流れ、吉之助と改名した吉也は十数年ぶりに有月と再会するが、江戸近隣で相次ぐ豪農不審死事件に巻きこまれていく。事件を解決するうちに、その背景に蠢く、江戸城を揺るがす恐ろしい陰謀が明らかになり――。新しい畠中ワールドの幕開けとなる、痛快時代小説!
  • 嘘つき女さくらちゃんの告白
    3.7
    盗作疑惑が持ち上がる中、美人イラストレーターsacraが失踪した。彼女の幼馴染みでライターの朝倉は、クラスメイトや恩人、恋人などsacraに関わってきた人々にインタビューすることで彼女の真実に迫ろうと考える。盗作、経歴詐称、結婚詐欺など、息をするように繰り返した嘘の果てに姿を消したsacraは今、どこで何をしているのか。そして、彼女が本当に欲しかったものとは――?
  • 宴の前
    3.8
    隠された利権、過度な忖度、県民性の謎…。あらゆる選挙戦の中で最も闇が深いのは地方知事選だ! 知事の後継者が、選挙告示前に急死。後継候補を巡る争いに、突然名乗りを上げたオリンピックメダリスト、地元フィクサーや現職知事のスキャンダルを追う記者の思惑が交錯する。これまで四期連続当選してきた現職県知事・安川(76歳)は、今期限りでの引退を決める。後任については副知事の白井に任せるということで内々に話がまとまっていた。しかし、選挙告示の2ヶ月前に白井が急死し、次期知事候補は白紙に戻る。一方その頃、地元出身でオリンピックメダリストの中司涼子(42歳)が、突如知事選への出馬を表明する。マニフェストに「冬季オリンピックの誘致」を打ち上げ、一気に有力候補に躍り出る。混沌した様相はさらに加速し――。圧倒的な権力を持つ「地方の王様」を決める熾烈な争い。選挙小説の新機軸!
  • 宇宙のウインブルドン
    3.2
    杉本宇宙、17歳。身長188センチ、体重78キロ。彼には大きな野望がある。サーブ1本だけでウインブルドンで優勝すること。そのために毎日毎日サーブの練習だけをしている。確かにサーブはものすごい。ジャパンオープンでも対戦相手がひっくり返るほどの圧倒的なサーブで勝ち上がり、とうとうウインブルドンに出場する。世界の強豪たちを相手に果たしてサーブのみで制覇できるのか!? 抱腹絶倒の超青春小説。
  • 海の見える理髪店
    3.9
    主の腕に惚れて、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。僕はある想いを胸に、予約をいれて海辺の店を訪れるが…「海の見える理髪店」。独自の美意識を押し付ける画家の母から逃れて十六年。弟に促され実家に戻った私が見た母は…「いつか来た道」。人生に訪れる喪失と向き合い、希望を見出す人々を描く全6編。父と息子、母と娘など、儚く愛おしい家族の小説集。第155回直木賞受賞作。
  • 海より深く
    3.4
    大学4年生の真志歩は、母親との関係をこじらせて、冬休みに帰省しなかった。元日からカレー屋のアルバイトに行き、店の前で迷子の少年を見つける。耳が聞こえないらしい少年が心配で、カレー屋の店長たちと保護者探しに乗り出すが……。身体に虐待を疑う痕跡を持つ少年を巡る事件が、それぞれの家族の深い闇を抉り出していく。家族のあり方と命の希望を描く心温まるミステリー。
  • 海を見に行こう
    3.7
    同棲していた彼氏とケンカして、家出した茜。民宿を経営する叔父夫婦のもとに転がり込むが、そこはラブホテルに替わっていて……(「海風」)。結婚して10年。ずっとうまくいっていた妻との間に、大きな悩みを抱えてしまった航。久しぶりに戻った故郷で、昔傷つけてしまった女性と再会し――(表題作)。海辺の街を舞台に、人生に迷い立ち止まる6人の男女の再生を描く、ほろ苦くも心温まる小説集。
  • 麗しき白骨
    4.0
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】T大医学部整形外科・藤本教授の定年退官の時期が迫っていた。絶大な権力を持つそのポストに、次に座るのは誰か――。有力候補の一人である東都大の可知教授は、実績作りのために、骨移植研究グループを発足させた。異種骨移植が上手くいけば、学会の注目を集めること必定である。動物実験もそこそこに、人体実験が開始されたが……。
  • エアエイジ
    -
    高校時代は女の子と遊んでばかりだった昌志。大学入学を機に「夢中になれるもの」を求め、サークルの勧誘を冷やかす中で、航空部の展示に行き会う。真っ白なグライダーと、横にたたずむ美少女。その光景に一目で心奪われた昌志だったが、美少女は「グライダーは呪い」という謎の言葉を残して去ってしまう。彼女との再会のため、昌志は航空部に入部することにするのだが…。空にかける青春!
  • 永遠の出口
    3.9
    「私は、〈永遠〉という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。黒魔女のように恐ろしい担任との闘い。ぐれかかった中学時代。バイト料で買った苺のケーキ。こてんぱんにくだけちった高校での初恋……。どこにでもいる普通の少女、紀子。小学三年から高校三年までの九年間を、七十年代、八十年代のエッセンスをちりばめて描いたベストセラー。第一回本屋大賞第四位作品。
  • 永遠の1/2
    3.5
    田村宏、27歳。“失業したとたんツキがまわってきた”とはいうものの競輪の儲けで暮らす失業者……。競輪場でやけに脚のきれいな元人妻・良子と知り合うが、その頃から宏そっくりの男が街に出没、次々に奇妙な事件にまき込まれていく。青春の日の陰りと明るさを日常感覚のリズミカルな言葉でとらえる長編小説。第7回すばる文学賞受賞作にして鮮烈なデビュー作。
  • 永遠の放課後
    3.7
    大学生の「ぼく」は、中学の頃から親友の恋人・紗英に想いを寄せていた。しかし、親友を傷つけたくなくて、気持ちを告げることができない。そんな中、プロの歌手だった父譲りの才能を買われ、活動休止中の人気バンドのボーカルにスカウトされる。そして、ライブに紗英を招待した夜、恋は思わぬ方向へと動き始めた――。友情と恋。「ぼく」が最後に選んだものは? 胸を打つ青春小説。
  • 映画化決定
    4.0
    「きみのマンガ、映画化決定ね!」ナオトは同級生の天才女子高生監督・ハルから、突然そう告げられる。小学生の頃にナオトが描いた『春に君を想う』を撮らせてほしいと言うのだ。いまだにその作品を超えるマンガを描けていないナオトは、迷いながらも映画部に参加することになった。だが、ハルは大きな秘密を抱えているようで……。創作への情熱と彼女のついた優しい“嘘”に涙が溢れ、胸が痛くなる。せつないほど眩しい傑作青春小説!
  • 映画ノベライズ 耳をすませば
    3.9
    読書が大好きで元気いっぱいな中学生の女の子・月島雫は、図書貸出カードでよく見かける名前が頭から離れなかった。天沢聖司――全部私よりも先に読んでいる。そしてあるきっかけで出会った二人は次第に惹かれあう。だが、聖司は夢を叶えるため中学卒業と同時にイタリアへ旅立ってしまった。それから10年。雫は児童書の編集者として働きながら夢を追い続けていた。遠く離れたイタリアで奮闘する聖司を想い、自分を奮い立たせていたが……。柊あおいの不朽の名作に完全オリジナルの「10年後」の物語を加えた実写映画を小説化!
  • 英語屋さん
    3.5
    入社10年の風間京太は、気難しい社長の出張に随行を命じられた。お眼鏡に適えば、大出世。機嫌を損ねたら、お先真っ暗。社長は現地にいる元愛人との逢瀬を企んでいるが、夫人からは二人の密会を阻止せよ、と厳命されており…。風間の選択は!?(「随行さん」)ほか、サラリーマンの哀歓を描く全10編。不条理な職場や理不尽な上司に喘ぐ、若い読者こそ必読。働き方のヒントは、昭和の名作にあった!
  • エイリアス・エマ
    4.0
    英情報機関の新人スパイ“エマ”に初の重大な指令が下る。亡命したロシア人科学者夫妻の一人息子、医師のマイケルを単独で保護せよ。だが現在、ロンドンの監視カメラ・ネットワークはロシアの諜報員にハッキングされている。二人はカメラを避け、電話もテクノロジーも使わずに敵の拉致・暗殺チームの追跡をかわしながら市街地を縦断し、自力でMI6本部にたどりつかねばならない…。孤立無縁、実行不可能にも見える重大任務の行く方は? 英国推理作家協会賞スチール・ダガー最終候補。
  • 蝦夷太平記 十三の海鳴り
    4.0
    ときは鎌倉末期。蝦夷管領、安藤又太郎季長の三男・新九郎は父から出羽の叛乱鎮圧を命じられる。ことの首謀者で幕府方を標榜する叔父の安藤五郎季久に対し、天皇方と手を組み討幕を目論む季長。一族や領地の垣根を越えて、北朝と南朝に分かれて争う時代の波は東北にも広がり、大規模な戦の影が迫る――。幕府と朝廷に翻弄されながらも、新九郎はアイヌとの関係を築いて人びとを守り、逞しく活躍する。これまでの歴史解釈に大きな一石を投じる安部版「太平記」シリーズ第3弾。
  • エデンの旅人たち
    -
    卒業して1年。学生時代の仲間と再会した茗子。久美はあいかわらずの女王様。留衣の引っ込み思案も変わらない。そして茗子の恋人タクは卒業に失敗してまだ学生。久しぶりに会う彼に、少々気後れを覚える茗子――。みんな変わっていない、いいや、やっぱり変わった。誰もが青春の終わりに駆け抜ける楽園エデン。輝く若さに包まれた7人の男女が過ごした祝祭の日々と、旅立ちの時を描いた長編小説。
  • 戎堂質店 事故物品リユース課 1
    3.3
    業務内容:「曰くつき」の古物の怪奇現象を鎮め、事故物品を再び売り物にすること――全国チェーンの「戎堂質店」で働く双葉。ブランド品愛が強すぎる&人情に厚すぎるために過大な査定をしてしまい、左遷された先はプレハブの「事故物品リユース課」。もう一人の課員で霊媒体質の和泉とともに、曰くつきの商品をリユースできる状態にする業務だという。追い出し部屋だと嘆く二人のもとに届いたのは、「火を招く雛人形」「すぐに隠れる伊万里焼」「啜り泣く結婚指輪」・・・・・・。新・お仕事オカルトコメディシリーズ、開幕!
  • EVENA エベナ
    -
    雨の高速道路で多重追突事故を引き起こしてしまった。いきなり飛び出してきた男のせいだ。違法薬物「エベナ」でラリっていたおれは、朦朧としながらも奴を追って町へ入る。だがそこは狂気じみたアウトローたちが屯する土地だった。やがておれが運転していたトラックの荷台から死体が発見されたという報道が……一体、何が起きているんだ!? 幻覚と現実の狭間を硬質な筆致で描くハードボイルド・ロマン。
  • 冤罪(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.6
    河川敷の車から、男の死体が発見される。練炭自殺かと思われたが、不審な点があり、男と関係のあった銀座ホステス美奈子に容疑がかかる。弁護人の鶴見が調査を開始すると、彼女の周りで数名の男が死んでいる事が判明した。疑惑をもつ鶴見だったが、ある団体と美奈子の繋がりが浮かび……。悪女か、聖女か? 魔性に翻弄されながらも真実を求めて闘う弁護士。長編ミステリー。渾身の書き下ろし。

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