雨の塔

雨の塔

440円 (税込)

2pt

その岬には資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大があった。衣服と食べ物は好きなだけ手に入るが、情報と自由は与えられない。そんな陸の孤島で暮らす4人の少女――高校で同性と心中未遂を起こした矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の子である三島、母親のいない都岡。孤独な魂は互いに惹かれあい、嫉妬と執着がそれぞれの運命を狂わせてゆく。胸苦しいほど切なく繊細な、少女たちの物語。

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雨の塔 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    19歳の女性4人のお話。 どこともわからないような学校の寮の中、情報がほぼ遮断されている中でのみそれぞれの心境や状況の変化で物語が綴られていきます。 宮木あや子さんが描く女性はとても繊細で綺麗な人物になるのが感心しながら見ていますが、特に少女はより以上なのかなと、この世界観に浸かっていたくなるのを感

    1
    2022年12月14日

    Posted by ブクログ

    もう何周したかわからない程読んでます。雨の季節になると開きたくなる世界。閉じてて潔癖で痛々しくて儚くて、大好き。雨の降る、美しい小説でした。
    心のなかに、さくらしかいなかった矢咲、母親しかいなかった小津、お互いしかいなかった三島と都岡、4人の関係が交差していき、仲良くなったり嫉妬したり壊れたり愛した

    0
    2021年06月16日

    mi

    購入済み

    ラプンツェルの塔

    雨の塔を見上げた矢咲は
    その小さな窓から
    救いの髪が降りてくるのを願った。

    窓から見下ろした小津は
    垂らす事の出来ない
    うなじで切り揃えられた髪の毛で
    あがっておいでとただ願うのみ。

    妄想を最大に働かせると
    もうここで彼女達の命運は決まっていたように思える。

    小津はもう限界だった。

    母に捨て

    0
    2020年09月13日

    Posted by ブクログ

    宮木あや子嬢が好き過ぎて。

    桜庭一樹ちゃんの勢いも大好きだけれど、それとは違う痺れるような苦しさが堪らず。

    心中未遂の矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の娘の三島、母親のいない都岡。

    何の心配もなく浸れる嬉しさ。
    苦しくて美しいものが好きな自分に相変わらず驚く。

    で、マフィン焼きたくなる。

    0
    2013年05月05日

    Posted by ブクログ

    友達に耽美系の本ない?って聞いたら貸してくれた本
    久しぶりにドストライクすぎてつらい…!

    常々可愛い女の子たちを可愛いものがいっぱいの部屋に閉じ込めたい、って思ってたから、世界観が本当にツボで幸せ
    少女小説ってこんなにも素敵なんですね

    0
    2016年08月15日

    Posted by ブクログ

    宮木あや子が2007年に発表した長編小説の文庫版。最初期の作品の一つです。資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大に「捨てられた」4人の少女の出会いと別れを描いた物語です。学校の敷地内、登場人物は4人という限られた舞台の中で濃密な時間が流れます。物語自体は淡々と進みますが、全体の雰囲気が素晴らしいです。

    0
    2024年03月10日

    Posted by ブクログ

    外からの情報を遮断された全寮制の女子大
    その中で4人の少女たちは互いに依存し共鳴し壊れていく
    甘いお菓子や可愛らしいアイテムで彩られた甘い世界に少しずつ毒が回っていく

    前に読んだ時よりも文章が入ってくる
    自分も宮木あや子という甘い毒に侵されているかもしれない

    0
    2022年11月30日

    Posted by ブクログ

    柚木麻子さん、角田光代さんあたりが好きな方は好きだと思う。これも一種のガールミーツガールになるのかな?ほぼガールしか出てこないしな、、。

    設定がしっかりしてるけど、その説明は少なくて。彼女たちの世界の狭さが表れているのかもしれない。
    バナナマフィン食べたい。

    0
    2022年01月07日

    Posted by ブクログ

    ずっと読みたい本リストに載っていたのですが、やっと読めました。
    資産家の娘だけが入れる、岬の学校。
    学生証をかざせば、キャッシュレスでブランドものからスイーツまで何でも手に入る。手に入らないのは、情報と自由だけ。読ませる設定で、独自の世界観を描いているのが、さすがです。

    耽美な世界に溜息がでそうに

    0
    2016年10月09日

    Posted by ブクログ

    宮木さんの日本語が好き。 あえかな とか初めて現代小説で見かけたのではないだろうか。綺麗で、柔らかで、的確で。すごいなぁ。
    隔絶された大学に住まう、訳ありで裕福な四人の少女たちがたおやかに惹かれあい傷つけあうお話。
    地の文で気になったのは他者の存在感。確かに学校の在り方として人との接触を極力減らすよ

    0
    2016年03月23日

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