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Posted by ブクログ
何とも哀しい気持ちになるお話ばかり
章を追うごとに 苦しい
性的描写が かなり細かく描かれているが
それはこの人物たちを表現するのに
必要であったと思う
彼女、彼らの心情や背景が
真に迫るものになっている
彼らのこころの奥底に ふれる
少し前に「二木先生」を読んだが
合わせて考えることがあった
二木先生は そこを分かっていたのだ
いくらその娘にとって幸せでも…
……あぁ 人の しあわせとは何なんのか…
しあわせは人それぞれ。でも
この世界では受け入れられないのだ
そんな少女も居た
ヒリヒリと痛い物語
余韻が残る
何処か嶽本野ばらのような
痛くて 美しくて 狂気をはらんだ6編だった
Posted by ブクログ
書店の「書店員が本気でお薦めする本」的な棚で見付けた。ハヤカワJA・この表紙・このタイトルということで、ここで買わなかったら一生読まないだろうと思って購入した。
一般的に「メンヘラ」とカテゴライズされるような少女が出てきて、愛情・性欲といった問題に振り回され傷付く短篇集。
「身の回りに愛すべきものたちがあるのに、なぜ人は、人とのつながりばかりに重きを置くのでしょうか。人の気持ちが手に入ったってそれは目に見えないし、離れてゆくさまだって見えません。勝手に人に愛情を注いでおいて、望んでいた量の愛情がその人から戻ってこなかったからといって流す涙よりも、予約期日を過ぎてしまい、入荷当日お店にいったらもうそのお洋服は完売、という状況で流す涙のほうが、よこしまな願望がない分、ずっと綺麗です。」(p.26)など、まぁそういう考えもあるよね、それもアリだよね、と思うような、登場人物独自のフィルターから世間を解釈する描写が多い。
ただし、ごくごく普通の解釈を受け入れてうまくやっていければ人生イージーなのもまた真実で、普通の解釈を受け入れるために自分を加工できるか、それとも加工を諦めて茨の道を傷付きながら進むのか。茨の道を進む人はどうすれば救われるのだろうか。
この物語の少女たちは、恐らくはその容姿のせいなのか、歪んだ性の対象と見られてしまい、世間から見たら歪んだ愛情を抱くようになってしまう。メンヘラは騙しやすいなんて暴言を何かで見たけれど、不安定な道を生きる、ましてや若い人とくれば、そりゃまあ崩れやすいだろう。
相手に悪意がなかったとしても、短篇『春眠』『モンタージュ』の少女と教師のように、関わり方の難しさもある。少女側からすればとんでもない極悪人なんだけど、フツーの世界に無理矢理引っ張ろうとする教師も、それはそれで一つの正解なんだろうし。
タイトルにも含まれる「官能」だが、これはこれで良かったと思う。コンクパールの描写とかすごかったし、他のシーンは物語のどうしようもない悲しさも相まって非常に良かった。こういう悲しいエロさ、何と表現したら良いのだろう。
Posted by ブクログ
2016年、8冊目は宮木あや子の短編集。6編収録。
今回はネタバレ避けたいので、それぞれの粗筋等は省略します。
コレが「官能か?」と問われると、個人的には「微妙な位置」だと答えざるをえない。もちろん、性的描写、それも、ロリ、ユリ、相互観賞自慰、視姦etc(順不同)と、フェティシュなモノが並んでいる。一方で、コレは代表作(デビュー作)『花宵道中』でも感じたのだが、「男を勃てるため」として機能しないのよ。まぁ、R-18文学賞が「女性のための~」というお冠だからかもしれないけれどね。
全体的に、もっと軽いノリの作品達かと思いきや、少々中だるみはあるものの、ヴァラエティーもあり、興味深い。おかげで、一晩、一気読み。特に「雪の水面」「モンタージュ」(とすると「春眠」も)は良かっただけに、もぅ少し分量欲しかった。
そして最後に、装丁もナイスです。読後表紙を見返すと……(折り込んである部分を開くと更にグッとくる)。
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