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黄昏旅団
“他人の人生”を歩く青年・グンが見た驚異の風景。 ありえない世界を歩きぬけ! 極限のロードノベル。 人生の大半を路上で過ごしてきた、ろくでなしの青年・グン。 妻・娘ともに施設に入所した檜山優作が、幼い息子だけを置き去りにしたのは何故なのか。 心象風景=〈道〉を歩いたグンは、驚愕の真実に突き当たる……。 古より存在する「歩く者」たちと、世界の壮大な意味。 圧巻のロードノベル登場! 解説・恒川光太郎 -
宮本武蔵
山中で棒を振り回していた少年は、十三歳にして試合相手の頭蓋をかち割った! 自身も剣の達人である著者が描く凄絶なる歴史長編 宮本武蔵は幼少より武術に頭角をあらわし、生まれ持っての膂力と父の激しい指南にこたえ、13歳にして真剣の立会に打ち勝った。 血なまぐさい試合にあけくれた青春時代、京都郊外、一乗寺下り松での吉岡一門との死闘、関門・船島での佐々木小次郎との血闘など、いくたの修羅場でつねに勝利をおさめた孤高の剣聖の凄絶なる生涯を描破する。 吉川英治版『宮本武蔵』とそれを原作とした人気コミックの影響もあり、内省的な宮本武蔵像が一般化した現代。 だからこそ津本陽描く、本能で動き、野獣味のある武蔵像は読者にいまも新鮮な驚きを与える。 解説・桶谷秀昭 -
名画の謎
「この絵のメインテーマは『電撃的一目惚れ』だ。びびび、ときた瞬間が描かれている」――歓喜と絶望、嫉妬に自己愛、同性愛! 人間臭く、凶暴なエネルギーが渦巻くギリシャ神話はまさに物語の宝庫。エロスに振り回される身勝手な神々の姿を描いた名画を、深い人間解釈と魅惑の文章で読み解いた極上のエッセイ! 人気の『名画の謎』シリーズ文庫化第一弾! -
プロ野球死亡遊戯
糸井重里さんも絶賛。「おもしろいから読め。評論家よりOBより俺たちの声。」 今最もホットなモンスターブロガーによる痛快野球エッセイ! 誰が言ったか、プロ野球人気の凋落。 たしかに、地上波のテレビ局もバックレた。 時の流れは残酷だ。 俺たちのプロ野球、終わっちゃったのかなあ……。 バカヤローまだ始まっちゃいねえよ。 プロ野球は永久に終わらない連続ドラマだ。 ブログを始めた当初は化粧品会社デザイナーで野球界に何のコネもない素人。 それが人気ブロガーとなり、野球コラム企画で日本一に。 糸井重里×入江眞子×中溝康隆の座談会と、えのきどいちろうの解説も収録。 <目次から> 【読売ゴジラ遊戯】限りなく透明に近い「巨人軍・松井監督プラン」 【読売監督遊戯】高橋由伸「困った時のヨシノブさん」 【読売劇画遊戯】江川卓vs西本聖「いつも、お前が憎かった」 【読売移籍遊戯】今、山口俊にこれだけは伝えたいこと 【神宮狂乱遊戯】バレンティン新記録!「王貞治の55本塁打が過去になった日」 【天才渡米遊戯】大谷翔平「僕らが二刀流を支持する理由」 【読売絶対遊戯】古すぎて新しい男・菅野智之は過去の大エースを超えていく 【最優秀死亡遊戯】村田修一「超芸術的ゲッツーを打つ男」 【広島天才遊戯】巨人ファンが広島ファンに嫉妬した夜 【プロ野球未来遊戯】あの夜、横浜スタジアムで筒香嘉智のホームランを見た少年へ -
カトク 過重労働撲滅特別対策班
「目標達成」と「働き方改革」の間で翻弄される日本のビジネスパーソンたち。 ブラック企業から人々を救え! 時代が待望した文庫書下ろし小説。 「カトク」とは、ブラック企業が社会問題化する中、大企業の違法な長時間労働を専門に取締る目的で、東京と大阪の労働局に作られた「過重労働撲滅特別対策班」の略称。 主人公は、カトクの最年少監督官・城木忠司。 ある過去の出来事がきっかけで、民間から労働基準監督官に転身した彼は、女性上司の村井真理班長の指導の下、今日もこの国の第一線で働く人々の苛酷な現実に誠実に向き合い、悩みながら奮闘します! 筆者は『狭小邸宅』はじめ、ブラック企業描写に定評のある新庄耕さん。 すべての働く人必読の、文庫書下ろし長篇小説です! -
仲代達矢が語る日本映画黄金時代 完全版
これがプロフェッショナルの凄味! 名監督との出会い、伝説の俳優との撮影秘話から現在の映画界や芸談、役者論まで! 80歳を超えてなお活躍する役者 仲代達矢。映画史の生き証人ともいえる氏に、 岡本喜八、黒澤明、成瀬巳喜男、小林正樹ら名監督との出会いから 高峰秀子、原節子、夏目雅子、勝新太郎ら伝説の俳優との仕事、 そして現在の映画界に至るまで、 稀代の時代劇・映画史研究家 春日太一がインタビューし尽くした濃密な一冊! 文庫化にあたり新章「仲代達矢の現在地」を追加し、大幅加筆。 主演時代劇『果し合い』の現場ルポも収録。 【目次】 はじめに/文庫化にあたって 序 役者・仲代達矢の誕生 第一章俳優デビューと『人間の条件』 第二章黒澤明との仕事――『用心棒』『椿三十郎』『天国と地獄』 第三章京都の撮影所と時代劇――『炎上』『鍵』『股旅 三人やくざ』『切腹』 第四章仏の喜八――『大菩薩峠』『殺人狂時代』『激動の昭和史 沖縄決戦』 第五章成瀬巳喜男と木下恵介と女優たち 第六章海外進出、前衛、左翼、俳優座 第七章五社英雄と名優たちの情念――『御用金』『人斬り』『闇の狩人』『鬼龍院花子の生涯』 第八章黒澤明と勝新太郎――『影武者』『乱』 第九章小林正樹と日本映画の落日――『上意討ち』『怪談』、幻の『敦煌』 文庫版特典(1)仲代達矢の現在地 第一部 映画出演と舞台出演/第二部 役者論・芸談 文庫版特典(2)現場ルポ 時代劇『果し合い』での激闘 おわりに――仲代達矢(書き下ろし) 仲代達矢出演映画一覧 -
あなたの本当の人生は
「書くこと」に囚われた三人の女性たちの〈本当の運命〉は―― 新人作家の國崎真実は、担当編集者・鏡味のすすめで、敬愛するファンタジー作家・森和木ホリーに弟子入り――という名の住み込みお手伝いとなる。先生の風変わりな屋敷では、秘書の宇城圭子が日常を取り仕切っていた。初対面でホリー先生は、真実のことを自身の大ベストセラー小説『錦船』シリーズに出てくる両性具有の黒猫〈チャーチル〉と呼ぶことを勝手に決め、真実は戸惑うばかり。 書けなくなった老作家、その代わりに書く秘書、ギャンブル狂の編集者、老作家の別れた夫……真実の登場で、それぞれの時間が進み始め、女三人の生活は思わぬ方向へ。 その先に〈本当の運命〉は待ち受けるのか? 『ピエタ』が2012年本屋大賞3位になった著者の、2014年直木賞候補作。 「書くこと」の業を、不思議な熱を持って描いた前代未聞の傑作! これは書く女だけの小説ではなくて、人生の考察小説だ──解説・角田光代 ☆森和木ホリー ──才能なんてしょせん得体のしれないもの 「錦船」シリーズが大ヒットしてジュニア小説の女王と呼ばれる小説家 ☆宇城圭子 ──その娘がやって来たら、何をしよう。まずはホリーさんと二人、あの白い部屋に閉じ込めてみようか。 公務員からスカウトされて以来20数年間、ホリーの有能な秘書。ホリーによると人殺し? ☆國崎真実 ──なんかもう、コロッケの声が聞こえるっていうか。 編集者の助言でホリーの内弟子となった新人作家。コロッケ作りの名人。 -
ギッちょん
新芥川賞作家の傑作小説集! 「しんせかい」で第156回芥川賞を受賞。鮮烈なスタイルで現れた山下澄人の初期傑作集を待望の文庫化! 『ギッちょん』『コルバトントリ』二冊の単行本を一冊に。 〇収録作 ・ギッちょん 四十過ぎてホームレスになった男。目の前を往き来するのは幼馴染み“ギッちょん ”とひとりぼっちの父。(第147回芥川賞候補) ・水の音しかしない 毎朝同じ電車になる男が鬱陶しくて、時間をはやめてみたら、やはり男といっしょになった。適当に話を合わせているうちに「わたし」は窮地に陥る。 ・トゥンブクトゥ 第一部 街でゆきかう老若男女の様々な思惑、殺意。第二部 海辺のサバイバル。 ・コルバトントリ わしは死なへん。お前も死なへんねん。誰も死なへん。生者も死者も人間も動物も永遠を往還する――(第150回芥川賞候補) 〇小川洋子さんによる解説を収録。 「山下澄人さんの小説を読むと、語り手も登場人物たちも皆、魂だけになってしまった人々のようだ、と思う。魂というと普通、肉体の檻から解放された、純度の高い存在の源、のようなイメージがあるが、山下さんの場合は少し違う。」 「山下さんの小説に現れるのも、この“ 在り間”に近いものたちだと思われる。存在する、と明確に断言するだけの自信もなく、かと言って、存在しないのだな、と問われるといや、待ってくれと言いたくなる。どっちつかずの隙間、空洞、落とし穴、のような何か。ないけれどある。あるけれどない。」 「語り手たちは皆、迷ってばかりで、自信がなく、肝心なことをすぐに忘れる。生かされている世界に圧倒され、その前でちっぽけな自分を持て余している。そんな小さな人々にしか見えない真実の風景が、ここには描かれている」 -
宇宙が始まる前には何があったのか?
宇宙物理学の最先端を平易に語ったベストセラー! 『種の起源』に匹敵する宇宙論のパラダイム・シフト。 私たちのいる宇宙はビッグバンで誕生した。では、その前には何があったのだろう。宇宙は「無」から生まれたのか――? 物質と反物質のわずかな非対称が生んだ私たちの宇宙。なぜ「無」からエネルギーが生じたのか。宇宙はいかにして終わりを迎えるのか。 ・宇宙は加速しながら膨張しており、やがて光速を超える ・99パーセントの宇宙は見えない ・未来には私たちがいま観測している宇宙は観測困難となる などなど、最先端の研究成果ともとに、気鋭の宇宙物理学者が宇宙の意外な像をわかりやすく描き出す。リチャード・ドーキンス氏、推薦。 解説・井手真也 -
満州国皇帝の秘録 ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎
日本軍によって満州国皇帝の座に就いた溥儀。清朝復活への執念と傀儡としての絶望。皇后、実弟への愛憎、石原莞爾、東条英機らへの月旦などなど。専属通訳として、会見に同席した林出賢次郎が残した「厳秘会見録」を元に、昭和史の闇とされた人造国家・満州国の実態と、皇帝・溥儀の素顔を明らかにする。 -
私の幸福論 宇野千代人生座談
幸福は自分で見つけにいく。95歳の人生論 【2026年度後期NHK連続テレビ小説「ブラッサム」で注目】 石橋静河主演、作・櫻井剛、出演に渡部篤郎、国仲涼子、松本穂香、八嶋智人、工藤阿須加、金子大地らを迎える同作は、山口県岩国に生まれ、明治・大正・昭和・平成を駆け抜けた作家・宇野千代をモデルにした物語です。 本書はドラマの原作ではなく、モデル本人が95歳で語った言葉を読む文春文庫版。 『おはん』『色ざんげ』『生きて行く私』で知られる女性作家・宇野千代は、作家としてだけでなく、雑誌「スタイル」の創刊、きもののデザインなどでも活躍しました。雪の日にはだしで学校へ行かされた少女時代、作家としての出発、尾崎士郎や東郷青児らとの恋、4度の離婚、2度の破産、3度の大病、借金、倒産、老い。波乱に満ちた人生を歩みながら、彼女は一度も自分を不幸な人間だと思わなかったと語ります。 幸福は遠くにあるものでも、人が運んでくるものでもない。どんな境遇にも、自分で見つけにいくもの。別れの悲しみにひたらず、化粧をして表へ出る。おしゃれを忘れず、仕事を愉しみ、人の長所を見つけ、老いてなお恋を語る。その言葉は、きれいごとの慰めではなく、人生の底をくぐった人の生活術として響きます。 朝ドラ「ブラッサム」で宇野千代に関心を持った人に、最初にすすめたい一冊。恋、仕事、おしゃれ、老い、幸福、女の一生、生き方を本人の声で読む、明るく骨太な宇野千代入門。 解説=黒柳徹子 -
江戸切絵図恋暦
切なさに余韻が残る江戸市井の男と女の物語 「よろず相談屋繁盛記」シリーズで大人気の野口卓が、 満を持して書き下ろす、待望の時代小説・新シリーズ! 江戸の町に生きる男と女の、切ない出会いと別れを細やかに紡ぎます。 両国で川開きの花火が上がった夜、料理屋の奉公人・民恵は、初めて船遊山を楽しむ。 その時出会った桔梗屋の若旦那が、三月後に驚くべき申し出をしてくるとは思いもせずに。 (「船遊山」) 元岡っ引の与助は呑み屋「しのぶ」の女将が、二十年前に取り逃がした盗賊の一味ではないか、 と疑い、客として足しげく通う。ある日、ときどき見かける老人が声をかけてきて……。(「悔やむ男」) 浅草寺の四万六千日さまの功徳日に、若い夫婦が子供の小さな手を握りしめながら 語った、十二年前の出来事。 (「四万六千日さま」) 腕はいいが寡黙でしょっちゅう女房に逃げられていた金彫師・伊佐は、頼まれ仕事で根付も造っていたが、それが思わぬ評判を呼び……。(「仏の顔」) 出会い、すれ違い、別れる――。 せつなくも温かい、“運命”を描く四編。 -
永遠と横道世之介
横道世之介39歳、この一年もきっと愛しい 『国宝』をはじめ、数々の名作を世に送り出してきた著者による、もう一つの代表作「横道世之介」シリーズの三作目。 39歳になった横道世之介は、カメラマンとして生計を立てている。 世之介が暮らす「ドーミー吉祥寺の南」には、元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の住人である元芸人の営業マン・礼二さん、書店員の大福さんに、大学生の谷尻くんが暮らしている。ゆるやかで、ありふれた毎日の中に突如現れたのが、世之介の知り合いのベテラン教師・ムーさんの引きこもりの息子、一歩。 個性豊かな住人たちと騒がしく暮らす日々には、見逃してしまいそうなほどに何気ないきらめきが満ちている。季節は少しずつ移り、世之介は最愛の人を思い出す。 カメラマンになっても、39歳になっても、世之介は、やっぱり世之介だ。 誰の人生にもあたたかな光を灯す、永遠の傑作。 (本書からお読みいただいてもお楽しみいただけます。) 単行本 2023年5月 毎日新聞出版刊 文庫版 2026年6月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
首ざむらい 江戸妖かし綺譚
オール讀物新人賞受賞の怪作が文庫化! 第99回オール讀物新人賞受賞作「首侍」を含む デビュー作品集が待望の文庫化! (単行本『首ざむらい 世にも怪奇な江戸物語』を改題) 叔父を訪ねて江戸から大坂へ向かった池山小平太の前に、 突如空飛ぶ生首が現れる! この生首、名を斎之介(ときのすけ)といい、 武士として功名を立てたがったかと思えば、 縋る目で酒をねだる。 いつしか二人は戦のただ中に――。 風変りすぎる友情と若者の成長を描いた オール讀物新人賞受賞作ほか、 「よもぎの心」孤蝶の夢」「ねこまた」の 全四篇を収録。 怪異あり人情あり、笑いと涙が止まらない傑作集。 カバー画・三木謙次 文庫解説・大矢博子 単行本 2022年11月 文藝春秋刊 文庫版 2026年5月 文春文庫刊(文庫化にあたり改題) この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
社労士のヒナコ
正しいのは会社のリクツか人情か? 新米社労士ヒナコが挑む、本邦初の〈労務ミステリー〉登場。 社労士とは――社会保険労務士(国家資格)の略。労働・社会保険問題から年金まで、クライアント企業のお手伝いをする。 「退職理由を自己都合から解雇に 変えて!」元社員が怒鳴り込んできた。 嫌がらせで異動させられたと言う彼女と会社の主張は平行線、やがて会社の不正が明らかになり……(「五度目の春のヒヨコ」)。 新米社労士の朝倉雛子(26歳、恋人なし)がパワハラ、産休育休、残業代、裁量労働制、労災、解雇、ブラックバイトなどなど、様々な事件で奮闘。 読めば心がほっこり、労務問題の勉強にもなる人気シリーズ第1弾! 解説・吉田伸子 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ジェンダー・クライム
死んだ男の息子は集団レイプの加害者だった ジェンダー・クライムの連鎖を断ち切れ! 罪と罰と赦しを問う、著者ならではのノンストップサスペンス 八王子南署刑事課の鞍岡直矢の元に、殺人事件の一報がもたらされる。殺されたのは54歳の男性、佐東正隆。裸に後ろ手で縛られた遺体には、肛門に擦過傷と、「目には目を」というメッセージが残されていた。 浮かび上がったのは、佐東の息子・進人が3年前に起こした集団レイプ事件。 昔気質の強行犯係の猛者・鞍岡は、バディとなったどこか掴みどころのない警視庁捜査一課・志波倫史と共に事件を追うが、最重要人物だったレイプ事件被害者の兄・竜介が姿を消し、曰く付きの元警官・伊崎が接触してきて……!? 佐東殺しの犯人は誰なのか? そして、隠された志波の過去とは? 「ジェンダー・クライム」とは――DV、痴漢、盗撮、虐待、同意なき性行為、児童買春、ストーカー行為や暴力、女性を狙った無差別な攻撃、性に関する偏向した考えや性文化に起因する犯罪、著者はジェンダー・クライムと名付けた。 単行本 2024年1月 文藝春秋刊 文庫版 2026年2月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
母なる色
101歳。人間国宝にして随筆の名手が紡ぐ、色彩と言葉の織物 【言葉と色彩の、極上の織りもの】 世界の見え方が変わる文章です。 染織に興味がある方はもちろん、自然とは、生きるとは、仕事とは何かについて考えている方にはぜひ読んでいただきたいです。 ――小説家・ほしおさなえさん推薦! 手仕事なくしては、一日も生きられない―― 人間国宝にして『一色一生』(大佛次郎賞受賞)などの著書で知られる 染織家・志村ふくみの名随筆が、単行本刊行から20年以上の時を経て、 待望の文庫化!! 文庫版では、志村ふくみが京都・嵯峨野の工房で機織りをしている貴重なショットから、桜の枝(植物染料)で糸を染めていく行程まで、数多の撮りおろしの写真を堂々追加! 可愛らしく綺麗な小裂(こぎれ)、植物染料で染まった美しい糸、オリジナル機織り機など、カラー4色の写真ページ、必見です。 平凡な主婦が31歳のときに染織の世界に飛び込み、 日夜を忘れて仕事に没頭する日々を送っていた。 糸を植物染料で染めていたある日、風と光の中で新しい色が誕生した瞬間に巡り合う。 失敗を繰り返しながらも道を切り拓き、紬織の第一人者、人間国宝に。 植物が与えてくれる自然の恩恵、“母なる色”について綴る名随筆。 解説・田中優子(法政大学名誉教授、同大学江戸東京研究センター特任教授) 単行本 1999年4月 求龍堂刊 文庫版 2025年11月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 (文庫化にあたり加筆修正いたしました。文庫オリジナル版ビジュアルページを冒頭に追加しました。) -
めじろ鳴く
老剣客・武蔵ここにあり! 著者初の短編集 【著者初となる短編集ついに刊行!】 老いた剣豪の気骨、 紅職人を志す女の矜持、 若き侍からほとばしる熱情…… 佐伯泰英は短編も面白い! 【収録作紹介】 老境にあるかつての剣豪・宮本武蔵のもとを柳生十兵衛の門弟が訪ねてきた。……天下の剣を極めた柳生が今さら何を企んでいる? 訝しむ武蔵はしだいにこの門弟に心を許していく――「めじろ鳴く」 女を嫌う職人衆の世界に飛び込んだおゆう。彼女の造る紅は女心を捉えて人気を博するが、おゆうを追う謎の男の影が――「寒紅おゆう」 下士の三男坊ながら、十六の若さで「龍」と称されるほどの剣の腕をもつ惣三郎。師は彼に「無殺多生の剣を極めよ」と諭す――「虚けの龍」 参勤交代の道中、家紋の入ったお鎗(やり)の穂先が強奪された。事件の背景には、国替えに伴う悲劇が――「手毬」 水泳に興じる少年たちが、水戸藩に関わる秘密を耳にしてしまう――「寛政元年の水遊び」 武者修行中の父が騙し討ちに? 悲報を受け、一路、大坂へとむかう青年剣士を待ち受ける困難とは――書き下ろし新作「妻手指(えびらさし)」 読み応えある珠玉の時代小説全6編は、佐伯泰英入門にもぴったりです! -
凍結事案捜査班
悲しみが共鳴した時、真実の扉が開く 警察小説界注目の実力派作家・麻見和史氏が文春文庫初登場です! 主人公の藤木は50代の男性刑事。もともとはやり手刑事でしたが、妻をガンで亡くしたことで仕事への意欲を失い。コールドケース(未解決事件)を扱う「警視庁捜査一課 特命捜査対策室支援係」に配属されます。そこに、30年前に立川でおきた小学4年生遺体遺棄事件の再捜査が命じられます。子供を失った父親に話を聞くことで、藤木が失っていた「刑事の矜持」が再び動き出すのか? 「曲者」が揃った「支援係」の面々とたどり着いた事件の真相とは!? -
反知性主義者の肖像
〈本書は、単行本『コロナ後の世界』(2021年 文藝春秋刊)を文庫化にあたり改題したものです。〉 「生きている気」がしなくなる国で 陰謀論、他者への悪意、排外主義……社会の病毒をえぐり再生への道筋を示す処方箋。文庫化企画として森本あんりさんとの対談を掲載。 なぜ日本は”生きている気”がしない国になったのか。「自分は正義を執行している」と信じる人は時にとてつもなく残酷になれる。尖った言葉が蔓延する社会で「親切」であることの意味を問う言葉の処方箋。『コロナ後の世界』を改題し、文庫化特別企画として『反知性主義』『不寛容論』の著者、森本あんりさんとの対談を収録。 単行本 『コロナ後の世界』2021年12月 文藝春秋刊 文庫版 2025年12月 文春文庫刊 ※文庫化にあたり改題 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
陽だまりに至る病
コロナ禍だからこそ成立する出色のミステリ あなたのお父さんは、殺人犯なの――? ネグレクト、貧困、そしてコロナが少女たちを追い詰める。 タイトルの真の意味がわかった時、きっと胸が熱くなる。 現代社会の闇に迫る切ない社会派ミステリー 小学五年生の咲陽は、「父親が仕事で帰ってこない」という同級生の小夜子を心配して家に連れ帰る。 だが、コロナを心配する母親に小夜子のことを言いだせないまま、自分の部屋に匿うことに。 翌日、小夜子を探しているという刑事が咲陽の家を訪ねてくる。 小夜子の父親が、ラブホテルで起きた殺人事件の犯人ではないかと疑念を抱く咲陽だが――。 『希望が死んだ夜に』で「子どもの貧困問題」に、続く『あの子の殺人計画』で「子どもの虐待」に迫った〈仲田・真壁〉の神奈川県警刑事コンビが、「コロナと貧困」の陰で起こった事件に挑む。 話題の社会派ミステリー第3弾! 解説=吉川ばんび 単行本 2022年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年11月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
きょうの日はさようなら 完全版
まばゆくて、愛おしい。17歳の夏 何もかも過去に置いてきた今日子は、2025年夏、明日子・日々人という双子の姉弟と出会う。 30年の眠りから目覚めた少女がくれたかけがえのないときを描く、一穂ミチの青春小説の決定版。 2016年に刊行され、息苦しいほど胸を打つと評判になった話題作を大幅加筆。 本書のための書き下ろし掌編に、2016年、21年に書かれた特典用掌編×2本を収録した永久保存版。 『光のとこにいてね』『恋とか愛とかやさしさなら』著者が切実に「いま、読んで欲しい」と願った、唯一無二の物語 【目次】 きょうの日はさようなら (掌編1)今日子ちゃんの夢 (掌編2)さよならプレイガールちゃん ―2025年冬・門司明日子― (掌編3)堂上今日子について ―1995年 & 2025年・沖津信也― (掌編4)あの子を嫌いだったころ ―2025年・神田朱音― (掌編5)ガールズピロートーク ―2026年秋・門司明日子― 本書は、2016年刊『きょうの日はさようなら』(集英社オレンジ文庫)を二次文庫化するにあたって、書き下ろし掌編などいくつかの作品を加えたものになります。 -
なんとかしなくちゃ。 青雲編
困ったことが起きたら、「なんとかしなくちゃ!」 日常に潜む「キモチワルイ」や「モッタイナイ」を見逃さない主人公・梯結子は商人の家系に生まれた四人きょうだいの末っ子。幼いころからその天才的なひらめきと観察力と調達力で、次々に難題に挑む。混み合う砂場、プライドが傷付くお友達が出るお誕生会、不利な生徒会長選挙でのアピール――誰もが諦めた課題を「なんとかしなくちゃ。」の一心で解決する、新感覚エンタテインメント!(幼少期~大学生編) 表紙がなぜお城のジオラマ? ↑読めばわかります! 世の中の「キモチワルイ」をスッキリ整理 痛快!問題解決エンタメ小説 ↓この難問、解けますか? Q. 学生新聞の広告効果を最大化するには? Q. 家族の夕食の予定がバラバラ。食材を無駄にせず家計の負担を減らすには? Q. 最も効果的に潜在顧客へ届けるポスティング戦略とは? (答えは本文に!) 単行本 2022年11月 文藝春秋刊 文庫版 2025年10月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
ルポ 誰が国語力を殺すのか
公教育を問う衝撃のルポ 『ごんぎつね』の葬儀では、死体を煮ていた!? 物語を読み解けない子どもが増えている。公教育で子どもたちは言葉を取り戻せるのか。 単行本 2022年7月 文藝春秋刊 文庫版 2025年7月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
五十八歳、山の家で猫と暮らす
心地よい孤独もあるものだ。 八ヶ岳山麓。母の愛した家で、ひとり気ままに。 人気イラストレーターによる名エッセイが文庫化! 母を亡くした悲しみから立ち直れず、移り住んだのは小淵沢――両親が40年近く前に購入した「山の家」だった。若い頃から訪れていたけれど、一年を通して過ごすのは初めて。冬は雪掻きに勤しみ、夏はベランダで猫と寛ぐ。やがて、母が愛し育てた庭を蘇らせることを決意して……。山荘で一人で暮らす豊かさを綴った名エッセイ。 文庫書き下ろし「猫の章」も収録。 ・浴室で見つけた意外な虫 ・隣人と雪掻きスコップを買いに行く ・使い続けて35年のストーブ ・夏のベランダで猫と朝食 ・餌箱にやってくる小鳥たち ・荒れ果てた庭を、再生して理想の庭に 単行本 2020年4月 亜紀書房刊 文庫版 2025年6月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
菅と安倍 官邸一強支配はなぜ崩壊したのか
本作は単行本『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』(2021年12月 文藝春秋刊)に加筆・修正し、文庫化にあたって改題したものです。 歓喜、苦悩、無念……。担当記者が聞いた「総理の肉声」 菅義偉はなぜ総理の座を追われたのか。岸田、安倍、麻生との確執、河野、小泉との関係など、著者しか知らない極秘エピソードで綴る。 【目次】 第1章 “令和おじさん”の誕生 第2章 辞任ドミノの衝撃 第3章 安倍総理との亀裂 第4章 第99代総理大臣 第5章 コロナとの苦闘 第6章 なぜ総理の言葉は届かなかったのか 第7章 苛烈な“菅おろし” 第8章 最後の10日間 単行本 『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』2021年12月 文藝春秋刊 文庫版 2025年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
フェルメールとオランダ黄金時代
なぞ多き人気画家が生きた“奇跡の時代” 17世紀、王を戴かず、経済の力で大国になったオランダ。庶民が絵画を愛する国でフェルメールら画家は何を想い、感じ、描いたのか。 【本書で紹介する絵画】 フェルメール『真珠の首飾りの少女』『デルフト眺望』『信仰の寓意』『取り持ち女』 ルーベンス『戦争の惨禍』 レンブラント『夜警』『テュルプ博士の解剖学講義』 ハルス『ハールレム養老院の女性理事たち』 メツー『手紙を書く男』『手紙を読む女』 メーリアン『コショウソウとスリナムのヒキガエル』 など 単行本 2022年5月 文藝春秋刊 文庫版 2025年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
砂男
ついに読める! 火村英生 幻の事件 都市伝説“砂男”を調べていた学者が刺殺された。 死体にはなぜか砂が撒かれていて……。 奇怪な殺人事件に火村とアリスが挑む表題作など、 これまで雑誌掲載のみとなっていた幻の〈火村シリーズ〉2作をはじめ、 〈江神シリーズ〉やノンシリーズの貴重な作品6編が一冊に! すべて単行本未収録。 江神二郎と火村英生が一冊で競演する、贅沢なミステリ作品集。 【目次】 女か猫か(☆) 推理研VSパズル研(☆) ミステリ作家とその弟子 海より深い川(★) 砂男(★) 小さな謎、解きます ☆……江神二郎シリーズ ★……火村英生シリーズ -
助太刀稼業
毛利藩を飛び出した武士コンビの冒険! 新シリーズ 時代は文化文政。 豊後毛利家の徒士並・神石嘉一郎は貧しい生活を強いられていたが、三神流の遣い手として、武士の勤めを果たしていた。しかしある日、身に覚えのない罪を着せられて脱藩を余儀なくされてしまう。 豊後を離れて、大阪へ向かう船で嘉一郎を待ち構えていたのは、豊後毛利藩の三男で、藩では「控え」「もどき若様」などと軽んじられていた毛利助八郎。この助八郎が家宝の刀を持って藩から抜けようとしたことで、 騒ぎは大きくなっていき―― なぜか旅をともにすることになったものの、カネもない、伝手もない。 果たしてこの「負け組コンビ」に未来はあるのか? 待望の新シリーズ始動! -
草雲雀
ひとはひとりでは生きていけませぬ――。 愛する者のため剣を抜いた男の運命は!? りり、りり、りり…… 草雲雀は一晩中、恋の歌を唄う。 媛野藩の若き藩士、栗屋清吾は風采の上がらぬ三男坊だが、剣はめっぽう腕が立つ。 女中のみつと深い仲になり妻とするが、家長の長兄には認められていない。 そんなとき、道場仲間の山倉伊八郎から自分の用心棒になるよう頼まれる。 伊八郎は実父の後を継ぎ、藩の筆頭家老になるには清吾の剣の技が必要だという。 「子どもを持ちたい」というみつの願いに応えるために申し出を引き受けたものの、 伊八郎の出世を阻もうとする敵からの刺客が次々と襲い掛かり……。 解説・島内景二 単行本 2015年10月 実業之日本社刊 文庫 2018年12月 実業之日本社文庫刊 文庫 2024年12月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
正直申し上げて
週刊文春連載「言葉尻とらえ隊」文庫第五弾 目指せ、最高のコタツ記事! ネットを巡回して拾い上げた言葉に独自の論考をねっとり加えた「週刊文春」人気連載「言葉尻とらえ隊」、文庫オリジナル第五弾。 タイトルは「あるしょうもない政治家の、全然正直申し上げていない発言から取っております」(まえがきより)。 岸田内閣発足、ガーシー登場、映画業界の性加害問題、安倍元首相の狙撃事件、ビッグモーターの保険金不正請求、ツイッターがXに、ジャニーズ解体、宝塚いじめ・パワハラ問題、松本人志の性加害疑惑報道…………激動の日本を言葉で斬る時事コラム120本収録。 「ユーキャン新語・流行語大賞」「JC・JK流行語大賞」はもちろん、滝沢カレン、眞栄田郷敦、シソンヌ・じろう、羽生結弦ほか、著名人の結婚報告も細かくチェック。 ●アップデートしたスギちゃんの妻の呼び方「配偶者」 ●気持ち悪い切り方をされて「ンバー」の浮遊霊化が怖い「マイナ」 ●『タモリ倶楽部』らしくない終了理由「番組としての役割は十分に果たした」 ●社名変更直前のライブでNEWS・増田貴久が発言した「ジャニーズは永久に不滅です!」 ●辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2023」第4位「性加害」 ……ほか約2年半分の言葉を大考察! -
警視庁科学捜査官 難事件に科学で挑んだ男の極秘ファイル
科学捜査を切り開いた捜査官の極秘ファイル 地下鉄サリン事件、和歌山カレー事件、ルーシー・ブラックマン事件……日本中を震撼させた凶悪犯罪に対して、科学的知識を駆使し、わずかな痕跡から謎を解き明かしてきた男がいた。刑事とともに捜査の最前線に立ち、「科学と捜査の融合」を志した日本初の「科学捜査官」が綴った、息をのむような戦いの日々と、貴重な歴史的記録。 【警察小説の第一人者・黒川博行氏 絶賛!】 「バイブルにして読まなあかんです」 第一級資料+傑作ノンフィクション ●オウムの科学を解明した伝説の男 この事実は、オウム真理教が生成したこの特異なサリンが、松本で使用されたものであることを証明する科学的な根拠になった。科学は嘘をつかない。しっかりと事実を突き詰めたとき、全ての説明に矛盾がなくなる。(本文より) ※この電子書籍は2021年3月に文藝春秋より刊行された単行本の、文庫版を底本としています。 -
蔦屋
2025年、NHK大河ドラマは「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」。 その主人公である江戸の出版プロデューサー・蔦屋重三郎の波瀾万丈人生を描く、傑作歴史長編小説! 寄る年波には勝てず、店仕舞いしようとしていた地本問屋・丸屋小兵衛のもとを、才気迸る若い男が訪ねてくる。この店に毎年二十両払うから、雇われ人となって自分を手伝ってほしい、という申し出に面食らう小兵衛。 「一緒にやりませんか。もう一度この世間をひっくり返しましょうよ」 その男こそ、吉原随一の本屋、飛ぶ鳥を落とす勢いの蔦屋重三郎だった――。 飲むときはとことん飲み、遊ぶときはとことん遊ぶ。商売の波に軽々と乗り、つねに新しいものを作りたい、と意気込む重三郎。重三郎の周りには、太田南畝、朋誠堂喜三二、山東京伝、恋川春町ら売れっ子戯作者や狂歌師が出入りするが、腐れ縁の絵師・喜多川歌麿には、特別な感情をもっている。 やがて松平定信による文武奨励政治が始まると、時代の流れは予期せぬ方向へ――。 蔦屋重三郎の型破りの半生を、父親ほども年が離れた小兵衛を通して描く。最強バディが江戸の街を闊歩する、極上エンターテインメント小説。 単行本を大幅に改稿し、著者によるあとがき「文庫化までの長い言い訳」を特別収録。 単行本 2014年4月 学研パブリッシング刊 文庫版 2024年10月 文春文庫刊 ※この電子書籍は、文春文庫版を底本としています。 -
ここじゃない世界に行きたかった
SNSで大反響! 多様性の時代の新エッセイ集 29歳で移り住んだニューヨーク。 言葉も、これまで培ったスキルも通じない日々。 そんな中、大切な人たちと繋がらせてくれたのは 心の底にしまい込んでいた自らの美意識だった。 「本音をインターネットに置いておいて、本当に良かった」―― 世界の諸問題への視点、生活への美意識。 総フォロワー数15万人超のSNSで、独自の視点が信頼と感動を呼ぶ 文章を発信し続ける著者のデビュー作。 noteで大反響を呼んだエッセイに書き下ろし6編を加えた 新世代エッセイ集。 解説・谷川嘉浩(哲学者)。 ※この電子書籍は2021年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
横浜大戦争
横浜の神々のバトルロワイアル!? 第4回神奈川本大賞受賞の超絶エンターテインメント長篇登場。 ランドマークタワーの68階で、横浜の大神が「横浜大戦争」の幕開けを宣言。 横浜の“中心”を決めるべく、それぞれの区を司る“土地神”たちが、くんずほぐれつの戦いを繰りひろげる。 大洋ホエールズのユニフォームを着ている保土ケ谷の神を主人公に、戸塚・泉・栄の三姉妹。 それぞれ身勝手な鶴見や金沢や港南、港北・緑・青葉・都筑の擬似家族。 横浜中心部を司る中・西の姉弟などななど。 舞台は旧ドリームランド、山下埠頭、こどもの国などに展開し、驚くべき結末が待っている……。 巻末にはイラストによる「神々名鑑」も。 前代未聞にして空前絶後のエンタテイメント長編。 ※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠
不条理な暴力に私たちはどう抗えるのか―― 【第53回大宅賞受賞作】 1972年11月、革マル派が支配していた早稲田大学文学部構内で、一人の学生が虐殺された。後に「川口大三郎君事件」と呼ばれるこの悲劇をきっかけに、一般学生は自由を求めて一斉に蜂起。しかし事態は思わぬ方向へと転がり、学外にも更なる暴力が吹き荒れて――50年前、「理不尽な暴力」に直面した著者が記した魂と悔恨のルポ。 1972年、キャンパスでいったい何が? 思想家・内田樹氏 推薦! 「同時代を生きた人間として樋田さんがこの記録を残してくれたことに深く感謝したい。 若い人に読んで欲しいと思う。 人間がどれほど暴力的になれるのかは知っておいた方がいい」 【本作原案映画、公開決定!】 『ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ』 (2024年5月25日よりユーロスペース他で公開) ※この電子書籍は2021年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
平蔵
おれには、はなから母親がいない、そう考えるのだ―― 売り出し中の料理屋<元喜世>に突然現れた「平蔵の母」きえ。その真偽は、平蔵の真意は。 池波正太郎没後なお多くの支持を集める『鬼平犯科帳』。父で挿絵家・中一弥氏が「オール読物」で挿絵を描いていた縁と、長年の愛読者だった著者が、「鬼平」へのオマージュをこめて、切れ味鋭く長谷川平蔵を蘇らせたシリーズ最新の第4作。収録作品は表題作の他、「せせりの辨介」「旧恩」「陰徳」「深川油堀」「かわほりお仙」の全6作。 ※この電子書籍は2020年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
神様のたまご 下北沢センナリ劇場の事件簿
劇場支配人兼名探偵・ウィリアム近松太郎、登場! サブカルチャーの聖地・下北沢で起こる怪事件に、 東西の2大劇作家の名を持つ謎のイケメンが挑む! 進学のため上京した竹本光汰朗は、亡き祖父が作り、今は祖母が経営する 下北沢センナリ劇場でアルバイトとして働き始める。 演劇人やミュージシャンたちが夢を追いかける街で起こる 「甦る死者」や「人間消失」など様々か怪事件を、 劇場支配人・ウィリアム近松太郎とワトソン役の光汰朗が快刀乱麻解決! ACT1 神様のたまご シャーロック・ホームズや金田一耕助が出るパロディ芝居の初日に、 小道具の宝石が盗まれた!? コナン・ドイル「青いガーネット」のパスティーシュ。 ACT2 死と乙女 芝居小屋を狙った連続空き巣事件が発生。 一人で留守番していた光汰朗の前に謎の黒い人影が! ACT3 シルヤキミ 島崎藤村の詩「知るや君」に曲をつけたロックナンバーを歌う 女性ボーカルの正体は? ACT4 マクロプスの旅 下北沢の街が靄に包まれる”シモキタの白い夜”に、 死んだはずの暗黒舞踏のカリスマが出現!? ACT5 藤十郎の鯉 劇団藤十郎一座が上演した歌舞伎の演目「鯉つかみ」の舞台から 役者が消えそのまま失踪した。 横溝正史「幽霊座」のパスティーシュ。 -
コモンの再生
知の巨人が語り尽くす、日本への刺激的処方箋 いつの間に、日本はこんなに生きづらい、貧しい国になってしまったのか? なぜ、こんなにデタラメな政治がまかり通る世の中になってしまったのか? その答え、実は「コモン」ですべて説明できるのです。 AIによる大量失業、富の一極集中、アンチ・グローバリズム、人口減少による高齢化と過疎化…… いよいよ限界を迎え、音を立てて軋んでいる資本主義。 その背景には、昔はどこにでもあったコモン(共有地)の喪失がある。 今こそ分断を超え、新しい共同幻想を立ちあげるときだ。 絶望の果てに光を見出す希望の書。 巻末に文庫版特別付録として、東京大学大学院准教授・斎藤幸平との対談「心地よい、新しいコモンについて語ろう」収録! 21世紀の新たな「囲い込み」を警戒せよ! そこには、ディストピアしかない──。 ・西部劇「シェーン」は「コモンの消失」という悲劇を描いていた ・「貧困は自己責任」と切り捨てる心理 ・「青年」も「旦那」も消え、子どもおじさん・おじいさんが出現 ・「一罰百戒」で委縮するテレビ局や大手メディア ・ディープ・フェイクの時代を生き抜くために ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50
人気お菓子研究家の原点! 漫画やドラマなどに出てくるさまざまな食べ物。それはどのように扱われているのか? フード理論を知ればもっと物語が面白くなる! 大きな口を開けて美味しそうに食べる人は腹の底を見せているため善人! フード目線から物語における登場人物の性格や感情、状況を読み解く。更に「賄賂は菓子折りに忍ばせる」「失恋のやけ食いはいつも好物」など、よく似た演出を50のステレオタイプに分析。フード理論を知れば、新しい発見や興味が深まること間違いなし! 単行本 『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』 太田出版2012年4月刊 文庫 『物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50』に改題 文春文庫2024年1月刊 ※この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
小林麻美 I will
自分を厚く塗り固めていた蝋を、いま溶かしたい 祝70歳! 子育てを終え、電撃復帰から7年。 今明かされる、ちょっとミーハーで とてもナチュラルな“意外な素顔” 「連絡を取るようになって、ユーミンの家にはご主人の正隆さんがいたり、(井上)陽水さんとユーミンの手料理を食べたり。私とユーミンは前世でも姉妹、いや夫婦?(笑)」(麻美) 「麻美ちゃんは『待てる女』です。『待つ』のではなくて、『待てる』。当時は家電しかなかった。だから麻美ちゃんは、絶対、家にいた。いつでも田邊さんの電話に出られるようにね。だから『待てる女』。ちなみに私は『待てない女』(笑)」(ユーミン) 「私は子どもが欲しかった。彼がどういう人生を送りたいのかというより、そこは自分を通してしまった。最後のチャンスだった」「結婚して、何の心配もなく子育てに専念し、子どものことだけを考え生きた25 年間は私の宝物」「私の取り柄はミーハーなこと! 韓国語も習いたいし、タンゴアルゼンチーノも踊ってみたい」(麻美)――本文より 松任谷由実プロデュースの名曲「雨音はショパンの調べ」で鮮烈な印象を残し、「女が女に憧れる」(byユーミン)ロールモデルを作るも、1991年に突如芸能界を完全引退した伝説のミューズ、小林麻美。25年の沈黙を経て、極秘出産、結婚、復活の舞台裏、ユーミンとの再会を語り尽くす。TOKYO FMの名プロデューサー・作家による評伝。解説・酒井順子 【この電子書籍は、2020年3月に朝日新聞出版より刊行された『小林麻美 第二幕』の、文春文庫版を底本としています。文庫化にあたって改題・加筆・再編集しました。】 -
僕が死んだあの森
『その女アレックス』の鬼才ルメートルが描く、戦慄の犯罪文学 『その女アレックス』で世界中を驚愕させた鬼才ルメートルが放つ、極上の心理サスペンス。 あの日、あの森で少年は死んだ。 ――僕が殺した。 母とともに小さな村に暮らす十二歳の少年アントワーヌは、隣家の六歳の男の子を殺した。森の中にアントワーヌが作ったツリーハウスの下で。殺すつもりなんてなかった。いつも一緒に遊んでいた犬が死んでしまったことと、心の中に積み重なってきた孤独と失望とが、一瞬の激情になっただけだった。でも幼い子供は死んでしまった。 死体を隠して家に戻ったアントワーヌ。だが子供の失踪に村は揺れる。警察もメディアもやってくる。やがてあの森の捜索がはじまるだろう。そしてアントワーヌは気づいた。いつも身につけていた腕時計がなくなっていることに。もしあれが死体とともに見つかってしまったら……。 十二歳の利発な少年による完全犯罪は成るのか? 殺人の朝から、村に嵐がやってくるまでの三日間――その代償がアントワーヌの人生を狂わせる。 『その女アレックス』『監禁面接』などのミステリーで世界的人気を誇り、フランス最大の文学賞ゴンクール賞を受賞した鬼才が、罪と罰と恐怖で一人の少年を追いつめる。先読み不可能、鋭すぎる筆致で描く犯罪文学の傑作。 文庫解説・三橋暁 ※この電子書籍は2021年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
げいさい
気鋭の現代美術家が描く、美大青春物語! カオス化した美大の学園祭で、田舎出の藝大志望の青年は浪人生活を振り返る。心を打つ表現とは。揺れ動く青年期を鮮明に描いた傑作。 佐渡出身で藝大志望の僕は多摩美の学園祭を訪れ、カオス化した打ち上げに参加する。酒を飲み、芸術論を戦わせる中、僕は浪人生活を見つめ直す。表面的なテクニック重視の受験絵画は、個性や自由といった芸術の理想とはかけ離れていた。真に人の心を揺さぶる表現とは。気鋭の現代美術家が、揺れ動く青年期を鮮明に描いた傑作小説。 ※この電子書籍は2020年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
柳橋の桜
新作書下ろし時代小説4巻連続刊行! 吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。涙あり、恋あり、活劇あり。待望の時代小説新シリーズの幕が開く。2023年6月から9月、四か月連続刊行! -
海の祭礼
日米の青年が見た「鎖国から開国へ」 ペリー来航五年前、鎖国中の日本に憧れたアメリカ人青年ラナルド・マクドナルドは、ボートで北海道の利尻島に単身上陸し、アイヌたちに発見される。不法入国者として長崎に収容されたマクドナルドから、若き長崎通詞・森山栄之助は活きた英語を学ぶ。オランダ語には通じていても英語を習得する者の少なかった通詞のなかにあって、森山はペリー一行の首席通詞を務めるなど、開国を迫る諸外国との交渉のほぼ全てに関わっていく。日本とアメリカ、森山とマクドナルド、鎖国と開国、交錯する運命は時代に翻弄されてゆく――。 彼らの交流を通し、開国に至る幕末期の日本の意外な史実が描かれた、傑作歴史長篇小説。 解説・曾根博義 ※この電子書籍は、2004年12月に刊行された文春文庫版を底本にしています。 -
運命の絵
争い、信じ、裏切る人々……刺激的な絵画エッセイ 初々しい恋の始まり。 だが、この後まさかの嫁姑問題勃発――。 カバーを飾るのは、フランソワ・ジェラールの『プシュケとアモル』。 王の娘プシュケの美貌は天界にまで鳴り響き、美の女神ヴィーナスの怒りを買う。 女神は息子アモルに命じてプシュケを不幸の底へと落とそうとしたが、 アモルはたちまちプシュケに恋してしまい……。 「怖い絵」シリーズなどで大人気の絵画エッセイの名手が 西洋絵画に潜む人気ドラマを描き出す人気シリーズの第3弾。 知的でスリリングな刺激にみちた17篇を収録。 ダヴィッド『マラーの死』、ミケランジェロ『デルフォイの巫女』、 レンブラント『エマオの晩餐』、ドガ『ベレッリ家の肖像』、 ブリューゲル『悪女フリート』、ゴヤ『マドリード、1808年5月2日』など、 名画31点をすべてカラーで掲載。 ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本『中野京子と読み解く 運命の絵 なぜ、ままならない』の文庫版を底本としています(文庫化にあたり改題)。 -
金子みすゞと詩の王国
「人間・金子みすゞ」の真の姿に迫る 新しいみすゞ像と名詩60作を徹底解説! 金子みすゞの詩というと、優しくて可愛らしい作風を連想します。しかし残された五百余編は幅広いテーマを含み、意欲的に創作されたものです。一人で生まれ、一人で死んでいく人間の根源的な孤独、子ども心のあどけなさと寂しさ、小さな命の愛しさ、宇宙の成り立ち、さらに童謡詩の範疇(はんちゅう)を超えて、女性の生き方にも筆を広げています。これらの詩は、みすゞの人生の哀歓とも関わっているのです。 金子みすゞの希望と挫折の生涯、大正デモクラシーの理想から生まれた童謡詩の盛衰をたどりながら、珠玉の名詩60編を文学の視点から読解する新しいみすゞ論。NHK「100分de名著 金子みすゞ詩集」で指南役を務めた著者が、番組テキストに大幅に加筆。図版写真97点、実弟の日記を収載の決定版。心に響く暖かな言葉の王国へいざなう。 ◆金子みすゞ(かねこ・みすず) 詩人。本名テル。1903(明治36)年、山口県生まれ。下関の書店員だった20歳で詩作を始め、雑誌「童話」「赤い鳥」に投稿。詩人の西條八十に絶賛されるも、生前に詩集はなく、1930(昭和5)年に自死。代表作「私と小鳥と鈴と」「大漁」「蜂と神さま」「こだまでしょうか」。 ◆松本侑子(まつもと・ゆうこ) 作家・翻訳家。『巨食症の明けない夜明け』すばる文学賞。『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』新田次郎文学賞。訳書に日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ(文春文庫)。著書に、金子みすゞの弟で脚本家の上山雅輔(かみやまがすけ)の日記から判明した新事実に基づいた伝記小説『みすゞと雅輔』。 -
「司馬さん」を語る 菜の花忌シンポジウム
2023年は司馬遼太郎生誕100年! 司馬さんが好きだった花に由来する〈菜の花忌〉。 司馬作品にちなんだテーマで、パネリストたちが自由に意見交換をする シンポジウムは、司馬作品のさらなる魅力を見出す場として、定着している。 過去25回の中から17回分のシンポジウム、3本の講演を編んだ、 文春文庫オリジナル。新たな気づきを与えてくれる貴重な記録。 (目次抜粋) 「竜馬と司馬遼太郎」井上ひさし・檀ふみ・永井路子・松本健一/「二十一世紀に生きる君たちへ」安藤忠雄・井上ひさし・養老孟司/「司馬作品の輝く女性たち」田辺聖子・出久根達郎・岸本葉子/「『坂の上の雲』と日露戦争」篠田正浩・黒鉄ヒロシ・松本健一・加藤陽子/「3・11後の『この国のかたち』佐野眞一・高橋克彦・赤坂憲雄・玄侑宗久/「『関ケ原』――司馬遼太郎の視点」原田眞人・葉室麟・伊東潤・千田嘉博/「土方歳三と河井継之助――『燃えよ剣』『峠』より」小泉堯史・黒川博行・星野知子・磯田道史/「『胡蝶の夢』――新型コロナ禍を考える」澤田瞳子・澤芳樹・村上もとか・磯田道史 (講演)福田みどり・養老孟司・沢木耕太郎 -
白い闇の獣
小6の少女・朋美が誘拐され、殺された。捕まったのは少年3人。だが少年法に守られ、「獣」は再び野に放たれた。4年後、犯人の1人が転落死する。失踪した朋美の父・俊彦が復讐に動いたのか? 朋美の元担任・香織はある秘密を抱えながら転落現場に向かうのだが――。“慈悲なき世界”に生きることの意味を問う、著者集大成! 【文庫書き下ろし】 「やつは獣だ」 家族×愛情×憎悪×暴力×裏切り×誠実×応報×赦し 『代償』『悪寒』の著者渾身の衝撃作 伊岡ワールドの真髄! すべては少女誘拐惨殺事件から始まった。 娘の父 元担任教師 フリーライターが、 慈悲も正義もないこの世界で、 圧倒的暴力に立ち向かう!
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