作品一覧

  • 分岐点 「言論の自由」に殉じた朝日新聞もう一人の社主
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    1巻2,970円 (税込)
    「朝日新聞社を人格化した人物」と評された上野精一.明治・大正・昭和にまたがる困難に満ちた生涯をたどり,新聞社創業以来の社論変遷の舞台裏の真実に迫る.社会が強圧的な独裁体制に飲み込まれようとする時,どう抗うことができるのか.引き返し不能地点はどこなのか.新聞の凋落が言われる中,ジャーナリズムのあり方を鋭く問う.

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  • 旧統一教会 大江益夫・元広報部長懺悔録
    4.0
    1巻990円 (税込)
    この世に真実を語り残しておきたい――。1992年に統一教会の広報担当になり翌年から1999年まで約7年間にわたって広報部長を務めた大江益夫氏。『彼は早稲田で死んだ』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した著者が、その生い立ちから60年近く過ごした旧統一教会での日々、そして病を患ってからの心境の変化まで、氏の心のうちに肉薄。霊感商法、日韓トンネル、教団本部への送金問題、赤報隊事件……。大江氏が人生をかけた懺悔。
  • 彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠
    4.4
    不条理な暴力に私たちはどう抗えるのか―― 【第53回大宅賞受賞作】 1972年11月、革マル派が支配していた早稲田大学文学部構内で、一人の学生が虐殺された。後に「川口大三郎君事件」と呼ばれるこの悲劇をきっかけに、一般学生は自由を求めて一斉に蜂起。しかし事態は思わぬ方向へと転がり、学外にも更なる暴力が吹き荒れて――50年前、「理不尽な暴力」に直面した著者が記した魂と悔恨のルポ。 1972年、キャンパスでいったい何が? 思想家・内田樹氏 推薦! 「同時代を生きた人間として樋田さんがこの記録を残してくれたことに深く感謝したい。 若い人に読んで欲しいと思う。 人間がどれほど暴力的になれるのかは知っておいた方がいい」 【本作原案映画、公開決定!】 『ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ』 (2024年5月25日よりユーロスペース他で公開) ※この電子書籍は2021年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 最後の社主 朝日新聞が秘封した「御影の令嬢」へのレクイエム
    4.3
    日本のクオリティ・ペーパーを自任する朝日新聞社。その朝日株の6割を握っていたのが、創業者・村山龍平と村山家である。 そのため、朝日新聞は村山家を「社主」として手厚く処遇しつづけた。 その「最後の社主」となった村山美知子は、1920年、新聞王と呼ばれた村山龍平の孫として生まれた。母・於藤は龍平の孫、父・長挙は子爵・岡部家から婿入りした旧華族だった。 朝日新聞が生み出す巨大な利益と、華麗なる血脈――美知子は、妹・富美子とともに、神戸・御影の邸宅と有馬温泉の別邸を行き来しながら育った。日本舞踊、古式泳法、スキー、茶道、ピアノなどを学ぶ、日本有数の「深窓の令嬢」――それが村山美知子だった。 戦後、海軍大将の長男を婿に迎えるが、朝日新聞の経営に興味を示さず、離縁してしまう。傷心の美知子は、音楽の世界で活躍することになった。 朝日新聞が後援する日本を代表する音楽祭「大阪国際フェスティバル」の専務理事として、世界各国から有名指揮者、オーケストラ、将来有望な若手を招聘した。小沢征爾、カラヤン、ルービンシュタイン、ワイセンベルクらが美知子に深い信頼を寄せた。 一方、朝日新聞の経営陣は、株を握る村山美知子の機嫌を取ろうと奔走する。専任の「秘書役」をつけ、お気に入りの高級パンを届け、記者出身の役員は慣れない茶道に挑戦し足がしびれて昏倒した。 誕生会や村山家の祭礼には編集幹部がこぞって参加し、お祝いの言葉を述べた。 しかし、子どものいない美知子社主が高齢になるにつれ、朝日株の行方が焦点になる。朝日経営陣は、あの手この手を使い、美知子社主から株を奪おうと画策した――。 その最晩年に「秘書役」となった元事件記者が、朝日新聞最大のタブーを赤裸々に明かす。 朝日経営陣は、どうやって村山家から株を奪ったのか。 巨額の税金をどのように処理したのか。 朝日新聞株が外部に流出する可能性もあった、最大の危機とは。 新聞、メディア経営の深奥に迫る、驚愕の書。

ユーザーレビュー

  • 最後の社主 朝日新聞が秘封した「御影の令嬢」へのレクイエム

    Posted by ブクログ

    女帝と囁かれた村山美知子の華やかな生涯と創業家として朝日新聞と対決する晩年の話。
    著者が本当に村山美知子という人間に惚れ込み、だからこそ朝日新聞による法的に疑問なレベルでの株式譲渡を許せないという熱意がノンフィクションとして素晴らしい。まるで中世ヨーロッパの貴族の様に気高く気品に溢れ、芸術を愛した村山美知子。何もかも持ち合わせて生まれたはずの村山だが、生涯の伴侶は得られず社主の座も追われてしまう。金持ちは金持ちで苦悩や困難があるということか。
    また、いまの朝日新聞の筆頭株主がなぜ香雪美術館なのか、そのカラクリを解き明かしているのも面白い。

    0
    2024年11月03日
  • 彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠

    Posted by ブクログ

     もう昔のことになりましたが、今から50年前は学生運動が盛んで、多くの人がその流れに中に身を投じたのです。その当事者としての臨場感がとても凄い本です。あの当時、よく分かっていないのに、何もかもわかっているように断定して、敵や味方を創ったのだ。
     人間って不思議な生き物ですね。オーディブルで聞きましたが、とても良いです。

    0
    2024年10月17日
  • 彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠

    Posted by ブクログ

    「不寛容な暴力に寛容で立ち向かう」

    全ての人にその人にとっての正義がある。ということを学びました。
    知る必要のある歴史でした。歴史と言えるほど昔の話ではないけど、、
    村上春樹の小説などでたびたび登場する学生運動について知ることができてよかったです。

    0
    2024年07月29日
  • 彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    単行本はもちろん発売されてすぐに読んだ。
    ポリタスTVに出演された時の樋田さんの誠実で粘り強く、ジャーナリストとしては常に公正であろうとされていて、正義を追い求めるお人柄が滲み出るお話しぶりだったことに感銘を受けたからだ。
    映画ゲバルトの杜の上映後のトークセッションでも、思わず慟哭こみあげる様子を見せられ、本当に地道に真摯に取り組まれている、その中でなにより人間性、人間は自由に生きるべきであるということが感じられこちらも込み上げるものがあった。
    文庫では、文庫版のためのあとがきが追加されていて、とりわけ、代島監督の映画を観た後に読むと良いと思うし、当時のことを今も振り返り振り返り生きてこられた

    0
    2024年05月27日
  • 彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1970年代、早稲田で学生運動の真っただ中にいた著者が、経験したことを克明に記したノンフィクション。暴力がキャンパスを支配していた当時の状況を、当事者の目線で書いている。
    学生運動に興味があったので読みました。非常に興味深く、読み応えがありました。

    単純な感想としては、「大学って、学問をするところじゃないの?当時の大学はいったい何やってたんだ!?」という疑問をもちますね。本書の記述からだと、著者は反革マルのための運動ばかりやっていて、肝心な学問がおろそかになっているような印象になってしまう。(もちろんちゃんと卒業しているんだから、そんなはずないんだろうけど)。さらに単純な感想を加えると、いや

    0
    2024年05月22日

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