金子みすゞと詩の王国

金子みすゞと詩の王国

880円 (税込)

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「人間・金子みすゞ」の真の姿に迫る 新しいみすゞ像と名詩60作を徹底解説!

金子みすゞの詩というと、優しくて可愛らしい作風を連想します。しかし残された五百余編は幅広いテーマを含み、意欲的に創作されたものです。一人で生まれ、一人で死んでいく人間の根源的な孤独、子ども心のあどけなさと寂しさ、小さな命の愛しさ、宇宙の成り立ち、さらに童謡詩の範疇(はんちゅう)を超えて、女性の生き方にも筆を広げています。これらの詩は、みすゞの人生の哀歓とも関わっているのです。

金子みすゞの希望と挫折の生涯、大正デモクラシーの理想から生まれた童謡詩の盛衰をたどりながら、珠玉の名詩60編を文学の視点から読解する新しいみすゞ論。NHK「100分de名著 金子みすゞ詩集」で指南役を務めた著者が、番組テキストに大幅に加筆。図版写真97点、実弟の日記を収載の決定版。心に響く暖かな言葉の王国へいざなう。

◆金子みすゞ(かねこ・みすず)
詩人。本名テル。1903(明治36)年、山口県生まれ。下関の書店員だった20歳で詩作を始め、雑誌「童話」「赤い鳥」に投稿。詩人の西條八十に絶賛されるも、生前に詩集はなく、1930(昭和5)年に自死。代表作「私と小鳥と鈴と」「大漁」「蜂と神さま」「こだまでしょうか」。

◆松本侑子(まつもと・ゆうこ)
作家・翻訳家。『巨食症の明けない夜明け』すばる文学賞。『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』新田次郎文学賞。訳書に日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ(文春文庫)。著書に、金子みすゞの弟で脚本家の上山雅輔(かみやまがすけ)の日記から判明した新事実に基づいた伝記小説『みすゞと雅輔』。

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金子みすゞと詩の王国 のユーザーレビュー

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    購入済み

    2023年10月08日

    金子みすゞの評伝。「100分de名著」を観て、矢崎さんの書かれたみすゞ伝、松本さんの「みすゞと雅輔」の書籍も読んだが、この時代に女性が文学者として認められることの難しさ、それでも懸命に創作を続けるみすゞの姿に胸打たれた。

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月14日

    金子みすゞ の詩に作曲されたものを全部は知らない。複数の作曲家による同じ詩もある。同じ詩なのに、作曲者が違うとイメージが少し違う。作曲者それぞれのイメージが加わるからだと思うけれど、何だか面白い。

    松本さんのイメージが加わった解説もするする読める。自分で詩を読んだ時は、ややぼうっとした感じだった...続きを読む

    0

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