小説 - 文藝春秋作品一覧

非表示の作品があります

  • さまよえる古道具屋の物語
    3.0
    奇妙な古道具が、さまよえる男女たちを導く その古道具屋の店長から問答無用で買わされたモノが、客の人生を変える。間違いながら懸命に生きる人々を描く傑作長篇ファンタジー。
  • サマー・キャンプ
    3.7
    愛情など、断じて求めない、はずだった 体外受精で生まれた温は、出生の秘密を自らの手で明かそうと決意するのだが……。近未来を舞台に血脈を超えた人間の絆を描く傑作
  • サマーサイダー
    3.5
    幼馴染のミズ、誉、悠は廃校になった中学の最後の卒業生。揺らぐ三角関係の中心には、去年の夏休みに変死体で発見された担任教師をめぐる秘密があった。夏が再び訪れ、廃校舎に隠した罪の記憶が三人を追いつめてゆく……。ほの暗い恐怖を漂わせながら、少年少女の関係を瑞々しい感覚で描く。泣きたくなるように切なくて、予測不能に怖い。心がざわつく傑作青春ホラー小説!【扉イラスト・市川春子】
  • さよなら神様
    3.5
    1行目から真犯人の名前をズバリ公開!? 極北を行く麻耶ミステリーの最高傑作 「犯人は〇〇だよ」。 クラスメイトの鈴木太郎の情報は絶対に正しい。 やつは神様なのだから。 神様の残酷なご託宣を覆すべく、久遠小探偵団は事件の調査に乗り出すが……。 衝撃的な展開と後味の悪さでミステリー界を震撼させ、 本格ミステリ大賞に輝いた超話題作。 他の追随を許さぬ超絶推理の頂点がここに!
  • さよならクリームソーダ
    4.1
    1巻896円 (税込)
    松本清張賞作家の描く美大生の青春 美大合格を機に上京した友親に、やさしく接する先輩・若菜。しかし、二人はそれぞれに問題を抱えており――みずみずしい青春の日々。 恋をした。とても悲しい恋を。 美大に入学したての友親は、知り合った先輩の若菜と親交を深めるうちに、自らの中にある問題に向き合うことになる。一方、若菜も心に傷と秘密を抱えていて……。友親の前に現れた少女・恭子は何を知っているのか。かつての悲恋、家族との軋轢、才能への渇望と絶望――美大生たちがすごす、瑞々しくも痛切な日々を描いた、額賀澪の青春小説。
  • さよなら、ニルヴァーナ
    3.7
    1巻815円 (税込)
    あの子は、どこから戻れなくなったんだろう── 小説家志望の女と、少年犯罪の加害者・元少年Aとの運命の出会い 東京で働きながら小説家を目指していた今日子は、震災が起こった翌年に夢を諦め、母のすすめで実家に戻る。 妹とその夫、娘との二世帯住宅の生活に倦み疲れながらも、小説を諦めきれない。 そんな中、過去に凶悪犯罪を起こした少年Aが地元にいるという噂を耳にする。 そしてパソコンなどを検索して知った少年Aの姿に急速に惹かれていく。 一方、神戸生まれで、東京に住む十七歳の莢(さや)も、少年Aを崇拝し、「聖地巡礼」と称して事件現場などを訪れていた。 また少年Aに当時七歳の娘を殺された母親は、息子、夫とともに同じ場所にとどまり、一見平穏そうに見える暮らしを送っていたが、教会の人間から、Aのファンの話を聞かされる。 少年犯罪の加害者、被害者遺族、加害者を崇拝した少女、その運命の環の外にたつ女性作家……それぞれの人生が交錯したとき、彼らは何を思い、何を見つけるのか。 著者渾身の長編小説! 作家が書くことに固執するのは、「人間の中身を見たい」からなのだ。これは、小説ノンフィクションのジャンルにかかわらず、作家が持つ病理なのだ。その意味で、私もAの同志なのである──佐藤優氏・解説より
  • さよならの手口
    4.2
    探偵を休業し、ミステリ専門店でバイト中の葉村晶は、古本引き取りの際に白骨死体を発見して負傷。入院した病院で同室の元女優の芦原吹雪から、二十年前に家出した娘の安否についての調査を依頼される。かつて娘の行方を捜した探偵は失踪していた――。有能だが不運な女探偵・葉村晶が文庫書き下ろしで帰ってきた!
  • さらば! サラリーマン 脱サラ40人の成功例
    4.0
    人生は一度きり。定年までいまの会社にしがみついたままでいいのか。ノルマに追われ、上司と部下の人間関係に悩み、リストラに怯えるくらいなら、自分の好きなことをしたほうがいいのではないか――。サラリーマンなら誰もが一度は抱く脱サラの夢を実現した「起業の先人」たちが語るビフォーアフターの物語。 (目次より) 第1章 起業の夢を実現する 第2章 故郷で第二の人生を 第3章 職人として生きる 第4章 趣味を活かす 第5章 人の役に立ちたい
  • サラリーマン球団社長
    4.3
    「僕は“この人”一言でカープ復帰を決断した」 黒田博樹(元広島カープ投手) 「星野(仙一)さんと“この人”がいたから、タイガースは優勝できた」 金本知憲(阪神タイガース前監督) 【内容紹介】 旅行マンから阪神タイガースに出向した野崎勝義。経理部員から広島カープに転じた鈴木清明。野球の素人だった彼らは、ある日を境に突然、球団運営に身を投じることになる。「営業収益アップ」「商品販売の効率化」「上司の理不尽な命令」「異例の人事異動」「業務のデジタル化」……異端な2人のサラリーマンが“どん底”球団の優勝にむけて行った改革とは!?『しんがり』『石つぶて』の著者が放つ渾身の企業ノンフィクション! 【著者プロフィール】 清武英利(きよたけひでとし) 1950年宮崎県生まれ。75年に読売新聞社入社。社会部で警視庁、国税庁を担当し、2001年より中部本社社会部長。東京本社編集委員などを経て、04年8月に読売巨人軍球団代表兼編成本部長。11年11月、専務取締役球団代表兼GM・編成本部長・オーナー代行を解任され係争に。現在はノンフィクション作家。『しんがり 山一證券 最後の12人』(講談社文庫)『石つぶて 警視庁二課刑事の残したもの』(講談社)『トッカイ バブルの怪人を追いつめた男たち』(講談社)など著書多数。 【目次】 第1章 傍流者の出向 第2章 赤貧球団なんでも屋 第3章 あきらめたらあかん 第4章 焼肉丼の味 第5章 下剋上人事 第6章 主流派との闘い 第7章 マネー・ボールのあけぼの 第8章 社長室はソロバンをはじいた 第9章 血を流す覚悟はあるか 第10章 「コア」をつかめ 第11章 サクラサク 第12章 ボロボロになる前に 第13章 枯れたリーダー 第14章 耐雪梅花麗
  • されど われらが日々──
    3.4
    1巻488円 (税込)
    私はその頃、アルバイトの帰りなど、よく古本屋に寄った。そして、漠然と目についた本を手にとって時間を過ごした。ある時は背表紙だけを眺めながら、三十分、一時間と立ち尽した。そういう時、私は題名を読むよりは、むしろ、変色した紙や色あせた文字、手ずれやしみ、あるいはその本の持つ陰影といったもの、を見ていたのだった。(本文より)憂鬱ななかにも若々しい1960年代の大学の青春を描いた、この時代を象徴する歴史的青春小説。第51回芥川賞受賞作。
  • サロメ
    4.3
    現代のロンドン。日本からビクトリア・アルバート美術館に派遣されている客員学芸員の甲斐祐也は、ロンドン大学のジェーン・マクノイアから、未発表版「サロメ」についての相談を受ける。 このオスカー・ワイルドの戯曲は、そのセンセーショナルな内容もさることながら、ある一人の画家を世に送り出したことでも有名だ。彼の名は、オーブリー・ビアズリー。 マクノイア曰く、「とにかく、世界は知ったわけだ。あのオスカー・ワイルドを蹴散らすほどの強烈な個性をもった若い画家が存在するということを」。 保険会社に勤める病弱な青年・ビアズリーは、1890年、18歳のときに本格的に絵を描き始め、ワイルドに見出されて「サロメ」の挿絵で一躍有名になるが、その後、肺結核のため25歳で早逝。 フランス語で出版された「サロメ」の、英語訳出版の裏には、彼の姉で女優のメイベル、男色家としても知られたワイルドとその恋人のアルフレッド・ダグラスの、四つどもえの愛憎関係があった……。 退廃とデカダンスに彩られた、時代の寵児と夭折の天才画家、美術史の驚くべき謎に迫る傑作長篇。 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 讃歌
    3.5
    男女、男男、男女男、女男女……若く逞しく美しい高級ジゴロ、イーブは一切、相手を選ばない。マネージャーのチョン子が決めるまま、誰の相手もつとめ、ジムナジウムで筋肉を鍛えあげる。なぜ彼は「性のサイボーグ」に徹するのか? 熊野の「路地」からはるかな遍歴の果てにたどり着いた東京で、世のあらゆる汚辱と恥辱を一身に受け止める彼の“目的地”はどこにあるのか。全編にみなぎる過激な性とインモラルな描写で大きな反響を呼んだ、中上文学ならではの大胆、破天荒な長篇小説。
  • 三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録
    4.3
    韓国では発売後、3週間で10万部を超える異例のベストセラーに。 「これは禁書になるかもしれない」と今も話題騒然の、元北朝鮮外交官による暴露本。 金日成に憧れ、金正日に信頼され、そして金正恩を捨てた――。 30年間にわたり平壌心臓部を生き抜いた男が、金政権中枢の真実を次々と明かす! ・金日成が指示した「ローマ教皇招聘計画」 ・ミサイル輸出をめぐるイスラエルとの極秘交渉 ・密輸で外貨を稼ぐ外交官たち ・日朝平壌宣言の敗北と偽遺骨問題 ・金正男の偽造パスポート事件 ・大韓航空機爆破事件の金賢姫は同窓生だった ・金正恩が恐怖政治に頼る本当の理由 ・張成沢処刑の引き金を引いた人物 ・金正哲と過ごした61時間の全貌
  • 30センチの冒険
    3.7
    1巻1,001円 (税込)
    故郷に帰るバスに乗ったユーリが迷い込んだのは、 遠近の概念が狂った世界だった。 目の前に見えるものがそばにあるとは限らず、 屋外に出ると道に迷ってしまう。 奇妙な現象に苦しむ街の人々を救うため、 ユーリは「30センチのものさし」を手に立ち上がるが……。 ある日突然、非日常の世界に連れ去られる冒険ファンタジーの傑作。 ※この電子書籍は二〇一八年十月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 三途の川のおらんだ書房 迷える亡者と極楽への本棚
    3.8
    1~2巻790~800円 (税込)
    【〈文学少女〉シリーズの著者が放つ、すべての本好きに贈る感動のビブリオ・ファンタジー】 三途の川べりに佇む〈おらんだ書房〉では、 艶やかな着物をまとった陽気な店主が 「人生最後にして最上の一冊」を選んでくれるという。 客は子供から老人まで生前に大きな未練を残した死者ばかり。 そのひとりひとりの人生の物語に優しく寄り添い、 店主は成仏へと導く本を探すが――。 【目次】 第一話「本が大好きな三田村祐介様(享年三十四)の場合」 第二話「でんぐり返る本を探してる越野園絵様(享年八十六)の場合」 第三話「空っぽのおなかをかかえた、空っぽな目の初芝泪衣様(享年四)の場合」 第四話「呪いの本を求めてやってきた尾崎純香様(享年三十五)の場合」 第五話「描けない人気漫画家司七彦様(享年四十一)の場合」 第六話「世界で一番退屈で、つまらなくて、どうでもいい本をご所望の鈴木藍理様(享年十六)の場合」
  • 三人
    4.0
    1巻1,500円 (税込)
    お笑い第七世代の生みの親が描く、傑作青春小説 芸人二人と放送作家のシェアハウス。そのリアルな生態を浮かび上がらせながら、青年の痛切な日々を描く、青春小説の新たなる傑作!
  • 三年身籠る
    3.5
    冬子は29歳の妊婦。なぜか十月十日を過ぎても生まれる気配はまったく、ない。1年目、2年目と順調に膨らみ続けたお腹は、まるで小山のよう。夫は「元カレに宇宙人とかいないよね?」と疑いの目を向け、マスコミや医学界はツチノコ級の珍獣扱いをし始め、奔放な妹は姉を助けようとしてますます騒動を巻き起こす…。冬子のお腹は、そして胎内の赤ちゃんは一体どうなってしまうの!? 女優であり本作の映画化で監督デビューを果たした著者の、キュートでパンクな処女小説!
  • 三匹のおっさん ふたたび
    4.3
    1巻1,361円 (税込)
    “ご近所限定”正義の味方、見参! 剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械をいじらせたら右に出る者なしのノリ。「還暦くらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!」と、ご近所の悪を斬るあの3人が帰ってきた! 書店万引き、不法投棄、お祭りの資金繰りなど、日本中に転がっている身近で厄介な問題に、今回も三匹が立ち上がる。ノリのお見合い話や息子世代の活躍、キヨの孫とノリの娘の初々しいラブ要素も……。有川浩の大人気シリーズ、還暦ヒーロー活劇第2弾! 北大路欣也主演でTVドラマ化。
  • 三面記事小説
    3.8
    「私は殺人を依頼しました。恋人の妻を殺してほしいと頼みました…」誰もが滑り落ちるかもしれない、三面記事の向こうの世界。なぜ、姉夫婦の家は不気味な要塞のようになってしまったのか? 家出少年を軟禁する主婦の異常な執着心。「死んでしまえ」と担任の給食に薬物を混ぜる女子生徒。平穏な日常が音をたてて崩れてゆく瞬間のリアルな肌触り、追いつめられていく様子。現実の三面記事に書かれた、いわくありげな事件から著者が幻視した、6つの短篇。
  • サービスタイム  [分冊版]
    -
    スーパーマーケットでアルバイトをする二十歳の谷澤浩介は、ふとしたきっかけで、パートの同僚である三十八歳の古川智香子を意識し始める。ある雨降りの午後、早上がりを言い渡された二人は――。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「サービスタイム」が収録されています。
  • 柘榴パズル
    3.7
    「この夏が、永遠に続けばいいのに」。 とぼけたお祖父ちゃん、明るいお母さん、クールなお兄ちゃん、甘ったれの妹。 十九歳の美緒を囲む、仲のいい家族の日常。 身近で起こる奇妙な事件は、山田家の皆が力を合わせて謎を解く。 そんな一家に、怪しい影が忍び寄り――。 ある家族のひと夏を描いたミステリー連作短編集。 解説・千街晶之 ※この電子書籍は2015年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ザ・スタンド(1)
    4.1
    生物兵器により死滅した北米で、善のもとに集う生存者たち。だが邪悪な勢力が虎視眈々と彼らを狙う……。巨匠の最高傑作、開幕!
  • 座席ナンバー7Aの恐怖
    -
    娘を救いたければ、お前の乗っている旅客機を落とせ! 脅迫される精神科医、誘拐犯を追う女医。犯人は機内にいるのか、それとも……。ショック満載、息もつかせぬドイツ最強のサスペンス! ※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 残照
    3.7
    1巻1,900円 (税込)
    不眠、減量苦、レース中の死亡事故、謎の転落死…… どん底に落ちた男が復活を遂げた時――事件は起こった。 ベテラン騎手の元春は、6年ぶりにGIレースで優勝する。 馬主との喧嘩別れや減量苦を経ての復活だった。 しかしネットで誹謗中傷され、それを書き込んだと思われる亡き後輩の妻を訪ねると、その夜、彼女はマンションから転落死する。 ほぼ同時刻、元春は自宅で車の盗難未遂にあい、さらに数日後には空き巣に入られた。 自分はいったい何に巻き込まれているのか? そして彼女の死は事故か、自殺か、あるいは殺人なのか――。 元スポーツ紙記者の著者にしか書けない圧巻の書き下ろしサスペンス。
  • 幸せになる百通りの方法
    3.5
    1巻600円 (税込)
    人生は11勝10敗と心得よ! このムズカシイ時代を、滑稽だけど懸命に生きる人たち――。自己啓発書を読み漁って空回る若きサラリーマン、お見合いパーティーに参加しても動物の行動を観察するように冷静になってしまう三十代女性、リストラされたことを家族に言いだせない二代目ベンチマン……。短篇の名手が描いた、ユーモラスでビターな7つの物語。
  • 幸せのプチ
    4.5
    「キミはもしかして、大切な人を亡くした経験があるのかい?」 昭和40~50年代の景色の中で語られる、涙腺決壊必至の物語。 若い日の罪が眠る、懐かしい町・琥珀。 当時と変わらない喫茶店「青猫」で僕は、この世でもっとも聞きたくない最悪のひと言を聞いた。 彼女と通った銭湯、名物コロッケサンド、赤い公衆電話、サンダーバードのプラモデル、そして妖精のような白い犬。 昭和40、50年代を舞台に繰り広げられる、ひとりひとりの切実な人生模様。追憶と感動の連作集 文庫化で大幅に修正加筆! ※この電子書籍は2016年11月に日本経済新聞出版社より刊行された単行本の文庫版を底本としています
  • 幸せのままで、死んでくれ
    3.5
    1巻1,700円 (税込)
    ●小説「幸せのままで、死んでくれ」 Author 清志まれ 水野良樹(いきものがかり)が、新たな筆名で覚悟の作家デビュー! 小説と音楽の同時リリースで贈る、かつてない物語体験。 ●主題歌「幸せのままで、死んでくれ」 Song Writing & Vocal 清志まれ Produce & Piano, Electric Piano, Organ 世武裕子 Drums 伊吹文裕 Bass 福井健太(People In The Box) Guitar 永野亮(APOGEE) Recorded & Mixed by 浦本雅史(Soi Co.,Ltd) Vocal Recorded by 熊谷邑太 Coordinated by 杉本陽里子・村上由貴 (ondo) Arrange 世武裕子・伊吹文裕・福井健太(People In The Box)・永野亮(APOGEE) Produced by HIROBA
  • シェア
    4.0
    1巻1,119円 (税込)
    新人登場! 「いま」を描ける才能がここにある。 IT企業、シェアハウス……クールな文体でスタイリッシュな世界が秘める真実の感触に迫る! 文學界新人賞受賞作&芥川賞候補作。 吉田さん、綿矢さんが、その才能を高く評価しています。 吉田修一 「触れればすぐに破れる「今」という薄い膜に、作者の指は慎重に触れようとしている」 綿矢りさ 「新しい扉を目の前で開けてくれる」
  • シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録
    4.2
    コロナ禍で苦境に置かれた飲食業界。 補償なき自主休業か、儲けの出ない営業か、 それとも他に道はあるのだろうか。 レストランやお店を続けることはできるのか。 料理人であり、スタッフを抱えるリーダーでもある シェフたちの心は揺れに揺れた。 2020年春の緊急事態宣言、そして冬の感染再拡大を前に シェフたちは何を思い、どう動いたのか。 そして「これから」のお店の舵取りは。 フランス料理のグランメゾン、 横丁の老舗にオフィス街の新店――。 刻々と変わりゆく状況下、 シェフたちへの取材をライフワークとする著者が、 願いを込めて書きとめた34人の言葉の記録。
  • 潮待ちの宿
    3.5
    1巻850円 (税込)
    幕末から明治へ、海辺の町で少女は決断する 備中の港町・笠岡の宿に九歳から奉公する志鶴。薄幸な少女は、おかみに見守られ逞しく成長する。歴史小説の名手、初の人情話連作集。 ※この電子書籍は2019年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 死仮面
    3.3
    亡くなった夫はいったい何者だったのか? 奇妙な小説の世界と現実の事件が共鳴する、折原ワールド全開の長篇ミステリー! かつてDVによる離婚を経験した秋月雅代。 週末だけ同棲していた内縁の夫・十津根麻里夫が突然病死した。 葬式を出すために夫の身元を調べるが免許証も保険証もなく、勤務先をあたるが、そんな人物は存在しないと否定されてしまう。 数少ない遺品の中に大学ノートがあり、そこに記されていたのは『マリオネット』という奇妙な小説だった。 そこには、埼玉県北部のある町で連続少年失踪事件が起こり、死体を発見した中学三年の「僕」が犯人を追って謎の館を訪ねる冒険を描かれていた。 この小説に手掛かりがあると直感した彼女は、夫が何者なのかを探る旅を始める。 だが、彼女自身もストーカー化した前夫につきまとわれ、命の危険にさらされるのだった。 彼女と「僕」の並行する二つの物語が重なった時、事件は意外な展開を見せる! 解説・末國善己
  • 四雁川流景
    3.5
    グループホームで働く千鶴は結納前日も夜勤が入り、入居者たちはそれぞれの方法で千鶴を祝い……(「Aデール」)。40年以上前に失踪した初恋の女性・葉子に会うため、窪木は孫娘の園を連れて、葉子の入院する病室を訪ねる(「布袋葵」)。四雁川の流域に暮らす者たちを通し、生死や悲喜に臨む姿を静かに描く7篇は、僧侶にして芥川賞作家がおくる、鮮烈な「一期一会」の作品集。
  • 時雨の記〈新装版〉
    4.1
    夫と死別して一人けなげに生きる多江と、実業家の壬生。四十代の女性と五十代の男の恋は、知人の子息の結婚式で二十年ぶりに再会したことから始まった。はじめて自分の本音を話せる相手を見つけた男と、それを受け止めてなお甘えられる男に惹かれて行く女。人生の秋のさなかで生涯に一度の至純の愛にめぐり逢った二人を描き、人の幸せとは、人を愛するよろこびとは、を問う香り高い長篇小説。雅びな恋愛小説を数多く遺した中里恒子の作家案内と自筆年譜付き。
  • 死刑賛成弁護士
    4.3
    突然、殺された家族は二度と戻ってこない――命は大事、だから死刑! 被害者を見捨ててきた日本の刑事司法。死刑廃止国で横行する警察の現場射殺。 「弁護士はみな死刑反対」と考えるのは大間違い! 被害者遺族の悲観と刑事裁判の理不尽さを知悉する弁護士らが、一般的な感覚から乖離する死刑反対派の欺瞞、死刑廃止国が行っている現場射殺の実態など、知られざる事実をここに“告発”する。
  • 死刑台のロープウェイ
    -
    箱根のロープウェイで美貌の未亡人が殺害された。目撃者の証言と殺された当時の状況がときあかされるにつれ、捜査線上にうかびあがった容疑者は、なんと愛する夫だった──アリバイなき夫の無実を晴らそうとする人妻の執念とその隠された過去。空中のロープウェイで展開される戦慄のラストシーンが圧巻の表題作など、現代社会で一見平凡に安住するかに見える女性たちが、人知れずほのかに抱く野心と愛との葛藤を描いた女性心理サスペンスの傑作五篇。
  • 獅子吼
    3.8
    稀代のストーリーテラーにして短篇の名手でもある浅田次郎の一球入魂の傑作短篇集。 時代に翻弄される名もなき人々の美しい魂を描いた、心ゆさぶる6篇。 「決して瞋るな。瞋れば命を失う」 父の訓えを守り、檻の中で運命を受け入れて暮らす彼が、太平洋戦争下の過酷に苦しむ人間たちを前に掟を破るとき――。 それぞれの哀切と尊厳が胸に迫る表題作ほか、「帰り道」「流離人(さすりびと)」「九泉閣へようこそ」「うきよご」「ブルー・ブルー・スカイ」を収録。 あの時、あの場所にいなければ降りかかってこなかったはずの過酷な運命に、彼らは勇気をもって立ち向かい、優しさをもって受け入れようとする――。 直球ど真ん中、華と涙の作品集です。 解説・吉川晃司
  • 死してなお
    3.8
    異常な殺人者となった男の半生とは――。「もぐら」シリーズ著者の新境地 かつて大分県警を震撼させた異常犯罪者・萩谷信。県警の三浦は、彼の半生を調べるため、少ない手掛りをもとに足跡を辿るのだが……。
  • 死者と栄光への挽歌
    -
    昭和十七年、菊池睦男が生まれる前にニューギニア戦線のボロホロ島で戦死したはずの父親が生きていたという。いや、生きていたが八日前に交通事故で死亡して、そのため一億円の生命保険金が睦男に転げこんでくるという。突然訪ねてきた男に、そう告げられても、睦男は、にわかに信じることができなかった。こんなバカな話ってあるだろうか? ――戦後幾星霜を経てなお戦いの傷痕いえぬ男たちが織りなす凄絶な生死の葛藤。「軍旗はためく下に」から構想十年、著者渾身の長篇推理小説。
  • 死者との対話
    3.0
    石原慎太郎、最新短編集。 自らの老いと死を直視する作家の透徹した眼――。 作家として、政治家として活躍してきた著者も齢87を迎えた。忍び寄る死の影をも直視しつつ綴った珠玉の七編を収録。 「それで一番何に痺れて興味があるのかね」 「それは端的に俺が死ぬことだろうな」 (本書収録『――ある奇妙な小説――老惨』より) インパール作戦で多数の戦友を失った男が戦後にとった行動とは? (『暴力計画』) 死に直面する作家が自在なリズムで自己と対話する (『――ある奇妙な小説――老惨』) 末期患者と看護人の間に芽生えた奇妙な友情 (『死者との対話』) ある少女を襲った残酷な運命 (『いつ死なせますか』) 切れ味の鋭い掌編の連打 (『噂の八話』) 「これは私の一生を通じて唯一の私小説だ」 (『死線を超えて』) ヨットレースを引退した男の胸に去来するものは (『ハーバー桟橋での会話』)
  • 死者にこそふさわしいその場所
    3.4
    1巻1,700円 (税込)
    怖いものほど見たくなる、駄目なものほど癖になる。 日常の輪郭がゆがんでとろける、奇「快」な物語たち! 折口山町に暮らすのは、どうしようもない人達ばかり。 ・セックスの回数を記録する愛人 ・徘徊癖のある妻を介護する老人 ・アパートのドアが開きっぱなしの裸男 ・朝どうしても起きられなくなってしまった女 ・困った人の面倒を見たがる聖職者 町はずれの植物園に、彼らは、吸い寄せられるようにやってくる。 芥川賞作家が織りなす、平凡なようで非凡な六篇の物語。 ●担当編集者より 住みたいかと聞かれたら答えに窮する、しかし覗き見したいかと言われたら確実に「YES」なのが、折口山町だと思います。 登場人物たちの特徴を挙げてみるだけで、もうこの町の不思議な空気が漂ってきた気がします。 ちなみに、なんとも魅力的なタイトルは、ポール・ヴァレリーの『テスト氏』の一節から。
  • 史上最悪のウイルス 上 そいつは、中国奥地から世界に広がる
    4.0
    2003年・重症急性呼吸器症候群(SARS)の集団発生をリアルに追っていくノンストップ・ノンフィクション。 経済活況にわく中国華南。そこは広東人の胃袋を満たす野生動物の宝庫でもあった。動物たちとの濃厚接触がもたらす謎の伝染病。高熱にからせき、呼吸が乱れ、血中酸素濃度が低下、やがて意識が混濁し、死へ至る。患者が運びこまれた病院が次々と集団感染に陥る。 舞台は広東から香港、そして世界へ。各地のラボによる病原体ハントの熾烈な争い。中国の隠蔽体質と闘うジャーナリストや内部告発者たち……。感染拡大を止めることはできるのか!
  • 静おばあちゃんにおまかせ
    3.7
    1~3巻722~800円 (税込)
    警視庁一課の刑事、葛城公彦は平凡な青年。天才的な閃きにも鋭い洞察にも無縁だが、ガールフレンドの高遠寺円に助けられ、今日も難事件に立ち向かう。法律家を志望する円のブレーンは元裁判官の静おばあちゃん。最後まで予断を許さないストーリー展開で一気に読ませる痛快アームチェア・ディテクティブ連作。
  • 静かな雨
    3.7
    忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない。 映画化決定(主演・太賀、衛藤美彩)、本屋大賞受賞作家の瑞々しいデビュー作。 行助は美味しいたいやき屋を一人で経営するこよみと出会い、親しくなる。 ある朝、こよみは交通事故の巻き添えとなり、三ヵ月後、意識を取り戻すと新しい記憶を留めておけなくなっていた。 忘れても忘れても、二人の世界は少しずつ重なりゆく。 文學界新人賞佳作に選ばれた瑞々しデビュー作。 *文庫版には「日をつなぐ」(角川文庫『コイノカオリ』収録)も併録しました。 解説・辻原登 ※この電子書籍は2016年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 静かな炎天
    3.8
    有能だが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ第4弾。 苦境にあっても決してへこたれず、ユーモアを忘れない、史上最もタフな探偵の最新作。 〈甘いミステリ・フェア〉〈サマーホリデー・ミステリ・フェア〉〈風邪ミステリ・フェア〉〈学者ミステリ・フェア〉〈クリスマス・ミッドナイトパーティー〉など、各回を彩るユニークなミステリの薀蓄も楽しめます。 好評の「富山店長のミステリ紹介ふたたび」も収録。 解説は大矢博子氏。 【目次】 「青い影~7月~」……バスとダンプカーの衝突事故を目撃した晶は、事故で死んだ女性の母から娘のバッグがなくなっているという相談を受ける。晶は現場から立ち去った女の存在を思い出す 「静かな炎天~8月~」……かつて息子をひき逃げで重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。晶に持ち込まれる依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く 「熱海ブライトン・ロック~9月~」……35年前、熱海で行方不明になった作家・設楽創。その失踪の謎を特集したいという編集者から依頼を受けた晶は失踪直前の日記に頻繁に登場する5人の名前を渡される。 「副島さんは言っている~10月~」……元同僚の村木から突然電話がかかってきた。星野という女性について調べろという。星野は殺されており、容疑者と目される男が村木の入院する病院にたてこもっていた。 「血の凶作~11月~」……ハードボイルド作家・角田港大の戸籍抄本を使っていた男がアパートの火事で死んだ。いったいこの男は何者なのか? 「聖夜プラス1~12月~」……クリスマスイブのオークション・イベントの目玉になる『深夜プラス1』初版サイン本を入手するため、翻弄される晶の過酷な一日を描く。
  • 静人日記 悼む人II
    3.6
    直木賞受賞作『悼む人』の感動ふたたび! 新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪する坂築静人。死者の周辺の人々から疎んじられ、罵声を浴びせられることもあるが、時には、あなたの行為で救われたと感謝されることもある――。 さまざまな死者や生者との、出会いと別れを繰り返す静人。やがて一人の女性との邂逅が、今度は静人の心にも波紋を生む……。 前書きに、「できるだけ一日に一度、就寝前の時間に〈静人〉となり、空と向き合う。〈静人〉として、星を、星を隠す雲を見上げ、心にわきたつものを書きとめる。」とある通り、直木賞受賞作『悼む人』の主人公の日記という体裁をとった異色の小説は、『悼む人』を読んだ方はもちろん、未読の方にもこの素晴らしい作品世界への格好のイントロダクションになるだろう。
  • 私生活
    -
    「都会生活の哀愁を、巧みに切りとってみせた」と高く評価された第90回直木賞受賞の短篇集である。この世の中、どこの誰にも一枚めくれば、あやしげな私生活があるものだ。人それぞれにおなじ悩みも濃くまた淡く……いささか暗い人生の哀歓と心理の機微を、登場人物それぞれの何気ない会話のうまさと洗練の筆で、さりげなくしかし奥深く捉えた名人芸。「つぎの急行」「たねなし」「丘の上の白い家」「ご利用」「六日の菊」など17の「私生活」を描く。
  • 刺青 痴人の愛 麒麟 春琴抄
    3.0
    美しく驕慢な女に無条件でひれふす男達の姿は宗教的法悦境にあるかのよう。絢爛な文体と鮮やかな風俗描写、小説の神髄に酔いしれる。 ※この電子書籍は1966年4月に文藝春秋より刊行された『現代日本文学館 16 谷崎潤一郎 I 』に収録された作品の文庫版を底本としています。
  • 下町の女
    5.0
    かつては「新橋」「柳橋」に次ぐ格式と規模を誇っていた下谷の花柳界だが、昭和40年代に入り、人手不足と不景気で寂れゆく一方であった。そんな下谷の芸者屋「福乃家」の女主人・野崎こうは、母の代からの芸者暮らし。こうの芸者名は寿福といい、下谷一の踊りの名手の上に、ぼつぼつ50になろうというのに、どうみても40代前半の色も香も女盛りである。24歳になる娘の桐子は踊りの筋がよく、玄人筋からも将来を期待されていたが「芸者も、芸事も一切、やらない」の一点ばりであった。母娘二人暮らしの日常に、芸者をめざし新潟から出てきた田中市子という25歳の娘が住込みで見習いに入る。こうのパトロンは長年、造船会社の社長・井藤であるが、いまは妻に先立たれ、お手伝いと暮らしている。ある日、井藤は桐子に縁談を持ってくる。桐子の父は井藤なのか? こう・桐子・市子の女三人三様、日々を精一杯生きる姿が胸を打つ、平岩弓枝の花柳小説ここにあり。
  • 七人のトーゴー
    3.0
    七十億円を稼いだリングの悪役、グレート・トーゴーをはじめ、第二次大戦直後、アメリカで人気を呼んだ日系悪役レスラーたちの消息を求めてハワイに行った主人公が、プロレスの世界に仮託してみずからの想いを重ねあわせる表題作をはじめ、プロレスという虚実の境目に実人生の機微を鮮やかに浮かび上がらせた「覆面剥ぎマッチ」、「セメントの世界」「クレージー・タイガー」「奈落の案内人」「ひとりぼっちのツアー」の異色短篇小説六作を収録する。
  • シチュエーションズ 「以後」をめぐって
    5.0
    1巻1,700円 (税込)
    芸術家たちは大震災にどう向き合ったか 大震災を、映画監督、写真家、演劇人、小説家はどう受け止めたか。未曾有の惨事に芸術は有効か。表現活動の最前線に相対する批評。
  • 失踪者
    3.7
    読者を翻弄する語り口を堪能できる折原一の「――者」シリーズ。本作のテーマは、あの酒鬼薔薇事件を彷彿とさせる“少年による殺人事件”だ! 犯人に直接インタビューする手法を採るノンフィクション作家・高嶺隆一郎。埼玉県で起きている連続失踪事件を取材するなかで、15年前の同様の事件との関連性が浮かび上がる。月曜日に女が消えること、「ユダ」「ユダの息子」というメモが残されること――。犯人はまた「少年A」なのか? 物語に縦横に張り巡らされた伏線と、その果てにたどり着く衝撃の結末を、とくとご堪能あれ!
  • 嫉妬事件
    3.3
    城林大学ミステリ研究会で開催される「犯人当てイベント」。これは部員の書いた小説を推理しあう、年末の伝統行事だ。イベント当日、部員たちは部室に入るなり“悪臭”に気づく。漂う臭いの元には、その名を口にするのも憚られる“ある物体”が! 密室状態の部室で、犯行が可能だったのは誰か、動機は何か、そもそも何でこんなモノが…。信じられないような実話をモデルに書かれた予測不能の推理合戦、驚愕の結末とは!? 作中の犯人当てイベント用小説を特別併録。
  • 質問する力
    4.1
    質問することから全てが始まる! 国のいいなりに自分の人生を過ごすのか。それとも自分で理論だてて考えて充実した人生を送るのか。 盛田昭夫氏など政財界有名人のエピソードを交えながら、1985年以降の世界情勢の変化、年金、郵政民営化、日本の教育など諸問題を鋭い視点でとらえ「質問する力」こそが人生やビジネスにとって最大の武器になると説く。
  • 死都 ホーラ
    3.6
    神の起こす奇蹟か、それとも罰なのか エーゲ海の小島を訪れた不倫関係の男女を襲う不可思議な出来事。 重い現実を背負う2人が行き着く場所は? ゴシック・ホラー長篇 十数年の不倫関係を続けるヴァイオリニストの亜紀と建築家の聡史。 束のまの濃密な時間を求めてエーゲ海の小島を訪れた二人は、 島にかつて存在した混沌の都・ホーラに迷い込む―― 次々と襲いかかる恐ろしい出来事は、神の奇蹟か、それとも罰か。 重い現実とギリシャの壮大な歴史が織り成すゴシック・ホラー傑作。
  • 死神
    3.6
    本当に困っている人はだれ? 市の福祉事務所に勤めるケースワーカーの仕事は、毎日が事件の連続だ。金もなく、子どもと公園で野宿する女性は、それでも働こうとしない。ケースワーカーを脅迫するバーのママ。結婚詐欺を繰り返してきた72歳の老女。アルコールに人生を蝕まれた男。かつては成功しながら栄養失調で保護された作家。社会からはみだした、ときにしたたかな「弱者」たちにどう対したら良いのか、日々奮闘するワーカーたちの事件を描いた連作短篇集。
  • 死神の浮力
    4.2
    娘を残虐に殺された小説家の山野辺は苦しみのなかにいた。 著名人であるが故にマスコミからの心無い取材に晒され、さらに犯人とされていた男・本城が第一審で無罪になったのだ。 しかし、山野辺は彼が犯人であることを「知っていた」。 彼はサイコパスと呼ばれる反社会的人格者で、 自分が犯人である証拠を、山野辺宛てに送ってきていたのだった――。 控訴の猶予期間は二週間。山野辺とその妻、美樹は一時的に自由の身になった本城を探し、動き始める。そこに千葉という男が現れ「本城の居場所を知っている」と言う。 山野辺夫妻は半信半疑ながらも、この妙な男と行動を共にすることにする。 山野辺夫妻・千葉チーム対サイコパス本城の勝負の行方は? 今回、千葉が「担当している」のは誰なのか? そして調査の結果は?
  • 死の天使はドミノを倒す
    3.3
    世間を敵にまわす人権派弁護士、自殺志願者を唆す「死の天使」、翼をもがれた球体関節人形…… 目くるめく謎の連鎖! 社会派&サプライズ・ミステリーの傑作が誕生! 売れない作家の兄・鈴島陽一と、人権派弁護士の弟・薫。 家族と絶縁し父親の葬儀にも顔を出さない弟に、陽一は腹立たしさを抑えられないが、 やがて薫が失踪したことを知る。 薫は自殺志願者に自死を唆す「死の天使」嶌崎律子の弁護を引き受けていた――。 待ち受けるサプライズを、あなたは見抜けますか? 解説・巽昌章
  • 芝公園六角堂跡 狂える藤澤清造の残影
    3.6
    ここ数年、惑いに流されている北町貫多。あるミュージシャンに招かれたライブに昂揚し、上気したまま会場を出た彼に、東京タワーの灯が凶暴な輝きを放つ。その場所は、師・藤澤清造の終焉地でもあった――。何の為に私小説を書くのか。静かなる鬼気を孕む、至誠あふれる作品集。「芝公園六角堂跡」とその続篇である「終われなかった夜の彼方で」「深更の巡礼」「十二月に泣く」の四篇を収録し、巻末に、新たに「別格の記――『芝公園六角堂跡』文庫化に際して」(18枚)を付す。 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 「司馬さん」を語る 菜の花忌シンポジウム
    5.0
    2023年は司馬遼太郎生誕100年! 司馬さんが好きだった花に由来する〈菜の花忌〉。 司馬作品にちなんだテーマで、パネリストたちが自由に意見交換をする シンポジウムは、司馬作品のさらなる魅力を見出す場として、定着している。 過去25回の中から17回分のシンポジウム、3本の講演を編んだ、 文春文庫オリジナル。新たな気づきを与えてくれる貴重な記録。 (目次抜粋) 「竜馬と司馬遼太郎」井上ひさし・檀ふみ・永井路子・松本健一/「二十一世紀に生きる君たちへ」安藤忠雄・井上ひさし・養老孟司/「司馬作品の輝く女性たち」田辺聖子・出久根達郎・岸本葉子/「『坂の上の雲』と日露戦争」篠田正浩・黒鉄ヒロシ・松本健一・加藤陽子/「3・11後の『この国のかたち』佐野眞一・高橋克彦・赤坂憲雄・玄侑宗久/「『関ケ原』――司馬遼太郎の視点」原田眞人・葉室麟・伊東潤・千田嘉博/「土方歳三と河井継之助――『燃えよ剣』『峠』より」小泉堯史・黒川博行・星野知子・磯田道史/「『胡蝶の夢』――新型コロナ禍を考える」澤田瞳子・澤芳樹・村上もとか・磯田道史 (講演)福田みどり・養老孟司・沢木耕太郎
  • 司馬遼太郎短篇全集 第一巻
    3.7
    1~12巻1,833~2,444円 (税込)
    司馬文学に新しい光をあてる豊かな短篇小説の世界。全十二巻 司馬文学の大長篇という大山脈を眺めわたす豊かな短篇という峠の数々を発表順に編纂。第一巻は未刊行十八篇を含む二十一篇を収録
  • 鮪立の海
    3.7
    1巻1,001円 (税込)
    三陸海岸の入り江にある港町「仙河海」。 大正十四年にこの地に生まれた菊田守一は、「名船頭」として名を馳せた祖父や父に憧れ、一人前の漁師になることを夢見ていたが、戦争がはじまり、守一が乗っていた船は海軍の徴用船にされてしまう。グラマンの機銃掃射、米軍潜水艦からの攻撃で船は大破し、父は大けがで漁師を引退、兄は海の藻屑と消えたが……。 大正~昭和の激動の時代をひたむきに生き抜いた人々と日常を描いた感動巨編! 解説・土方正志 ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 雌伏三十年
    3.3
    芸人、ミュージシャン、俳優、コラムニストと八面六臂の活躍をするマキタスポーツが、今度は自伝的小説で作家デビュー! 1988年、山梨から野望を抱いて上京した臼井圭次郎は、紆余曲折の末に仲間とバンドを結成する。しかしなかなか売れず、結局バンドは空中分解。おまけに女性関係や家族との間にもトラブル頻出――八方ふさがりの圭次郎に未来はあるのか!? 1980年代から2000年代にかけての懐かしのヒット曲もふんだんに盛り込まれ、ビートたけしはじめとする実在の人物も出てくる、サブカル青春漂流記。
  • 死命
    4.2
    若くしてデイトレードで成功しながら、自身に秘められた女性への殺人衝動に悩む榊信一。ある日、余命わずかと宣告され、欲望に忠実に生きることを決意する。それは連続殺人の始まりだった。元恋人の澄乃との皮肉な再会。犯人逮捕に執念を燃やす刑事・蒼井にも同じ病が襲いかかり、事件の展開は衝撃の結末を――。
  • シャイニング(上)
    4.0
    鬼才スタンリー・キューブリック監督による映画化作品でも有名な、世界最高の「恐怖の物語」 雪に閉ざされたホテルに棲む悪霊が、管理人一家を襲う。天才キングが圧倒的筆力で描き出す恐怖! これこそ幽霊屋敷もの、そして20世紀ホラー小説の金字塔
  • 斜影はるかな国
    4.5
    1936年、フランコ将軍らが蜂起して勃発したスペイン内戦。その最中に、ギジェルモ・サトウと名乗る日本人義勇兵がいた。通信社特報部の記者・龍門二郎は、男の足跡を取材するためスペインに飛ぶが、その裏には大いなる秘密が隠されていた――。スペインの過去と現代を舞台に描かれた、壮大な冒険ミステリー。
  • 「社会調査」のウソ リサーチ・リテラシーのすすめ
    4.1
    政府・官公庁・社会運動団体・マスコミが発表する社会調査の大半はゴミである。我々はいかにしたらデタラメ社会から脱却できるか 世の中に蔓延している「社会調査」の過半数はゴミである。 始末の悪いことに、このゴミは参考にされたり引用されることで、新たなゴミを生み出している。 では、なぜこのようなゴミが作られるのか。 それは、この国では社会調査についてのきちんとした方法論が認識されていないからだ。 いい加減なデータが大手を振ってまかり通る日本―デタラメ社会を脱却するために、我々は今こそゴミを見分ける目を養い、ゴミを作らないための方法論を学ぶ必要がある。
  • 灼熱起業
    4.0
    1巻880円 (税込)
    サラリーマンで終わるつもりはない! 見果てぬ夢を追う男の物語。 放送局のエース営業マン・武田光司は、周囲の反対を押し切って退職、自転車の輸入販売を始めた。 商習慣の違いで失敗し、信頼する部下や取引先にも裏切られ、幾度も会社存続の危機に。 家族や仲間、先輩経営者に支えられ、急成長するスーパーマーケットでの販売に活路を見出すが……。 解説・高成田享 ※この電子書籍は2000年3月にKADOKAWA、2005年11月に講談社より刊行された文庫を、2021年2月に改題し刊行した文春文庫を底本としています。
  • シャツとダンス 「アパレルの革命児」が起こした奇跡
    3.9
    「メイカーズ・シャツ・鎌倉」(通称、鎌倉シャツ)は立ち上げから25年で累計300万着を売り上げた。いまや、ニューヨーク、上海にも出店、海外でも支持される数少ないメイド・イン・ジャパンのアパレルとなった。 創業社長の貞末良雄氏はいかにして、この成功をつかんだのか? 1つめの要因は、一世を風靡したVANに勤めた経験だ。カリスマ社長の石津謙介からファッションの神髄について直々に教えを受けた上に、仕入れ担当として、在庫管理のノウハウを身につけた。 2つめは、不可能を可能にする信念である。創業当時、1着4900円という価格も、300万着という売り上げ目標も、だれも本気にはしなかった。ニューヨーク出店の際には、現地の不動産やから止められさえした。しかし貞末氏は、どんなに反対されても知恵と人脈を総動員して、信念を貫き通した。 そして3つめは、二人三脚で事業拡大をした妻の存在である。創業15年後に貞末氏は会長に退き、妻のタミ子に社長を譲った。営業面では彼女の社交性が武器となり、ニューヨーク店も彼女が事実上の店主として、客の信頼を得ることができた。 この3つの柱を軸に、“鎌倉シャツ”の成功の軌跡を振り返る――。
  • シャドウ・ストーカー 上
    3.7
    彼女の歌が聴こえたとき誰かが殺される。 人気歌手につきまとうストーカー。連続殺人の犯人は彼なのか? “人間嘘発見器”キャサリン・ダンス 待望の第3作! キャサリン・ダンスの友人で人気歌手、ケイリーはストーカーに悩まされていた。メールアドレスを変えても頻々とメールを送りつける男エドウィン。彼が数日後のコンサートに現れるという。ダンスが事態の対応に乗り出した矢先、ケイリーの側近が殺害された……。いかなる嘘も見抜く《人間嘘発見器》キャサリン・ダンス第3作!
  • 車夫
    4.0
    1~2巻800~850円 (税込)
    時代に逆行した乗り物――人力車。 だけど乗る人を笑顔にできる素敵な乗り物でもあるのです! 家庭の事情で高校を中退した吉瀬走は、生きるために夢中になった陸上も辞めざるを得なかった。 そんな中、陸上部OBの前平が現れ、人力車のひき手をやらないかと誘われる。 車夫の条件は、走るのが好きなのとイケメンであること!? 浅草の「力車屋」で車夫となった少年と同僚や客らとの交流が瑞々しく描かれた感動の物語。 期待の新鋭作家、初の文庫化作品! 「人力車が運ぶ一期一会の幸せを感じました」(女優・奈緒) 解説・あさのあつこ
  • 斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇
    4.2
    1巻774円 (税込)
    日本文学を代表する天才作家の名作11篇! 没落貴族の家庭を背景に、滅びゆく高貴な美を描く「斜陽」。太宰文学の総決算ともいうべき、小説化された自画像「人間失格」。ふたりの若者の信頼と友情を力強く表現した「走れメロス」。家族の幸福を願いながら自らの手で崩壊させる苦悩を描き、命日の呼び名となった「桜桃」など、11篇を収める。 奥野健男氏のくわしい年譜、臼井吉見氏のこまやかな作品案内と作家評伝付き。 <収録作品> 斜陽 人間失格 ダス・ゲマイネ 満願 富嶽百景 葉桜と魔笛 駈込み訴え 走れメロス トカトントン ヴィヨンの妻 桜桃
  • 上海ララバイ
    -
    「私は、一瞬ともいえるあいだに見せた母の強いけはいにたじろいだ。そして、自分と母とのあいだにピンと張られた糸が、巨大な指の爪先にビンとはじかれたような幻想におちいった――」母と私がはじめて会ったのは高校卒業の直前だった。新聞の上海特派員だった父は私の誕生前に腸チフスで死に、母は祖父・村松梢風の意志で、祖父の籍に入れられた私を残して他家へ嫁いだのだ……。不安定な思いを抱きながら母とともに、幼児期を過ごした千駄ヶ谷の家を探し、上海を訪ねる自伝的長篇。
  • 週刊文春が迫る、BEAMSの世界。
    -
    原色美女図鑑 宇垣美里 渋野日向子 ラッキーウェアで微笑む。 のん ビームスコラボ焼酎のラベル画をデザイン 「ビームス宇宙服」登場!宇宙飛行士・野口聡一さん 設楽社長&橋本マナミ“ファッショナブル不倫”をスクープ撮!? パルプ・フィクション 原田龍二/川谷絵音/新垣隆 石破茂「スーツとは、作業着である」 ビームス人秘録 ・長嶋茂雄さん大好きビームス社長?3への異常な愛情 ・渋野日向子ゴルフウェアのこだわりは「えりの裏」 ・高倉健のすべてを知る男「伝説のOB」に会いに行く ・蒼井優幸せの裏に謎の恋体操あり!? ・「どんなときも」?槇原敬之?ビームス担当者に深夜のコール ・「ユニフォームをカッコよく」古田敦也の直訴で“おしゃれ燕”に ・村上春樹の一言から始まったサコッシュ作りの舞台裏 ・「男はつらいよ」寅さんスタイルは今なぜウケるのか? ・スクープ!加計学園グループ校の制服がビームスだった ・DeNA?石川雄洋1000本安打で仲間に配ったあるもの ・親子二代で着てます本木雅弘とビームスの深い関係 ・ビームス社長室で発見!?横尾忠則が手がけた謎の肖像画 ・あのCMに出演片岡鶴太郎の作務衣もビームスだった ・区長を直撃!渋谷区役所のTシャツがなぜかビームス ・片岡義男執筆?ビームスが作っていた幻の文芸誌 ・YOKO FUCHIGAMIが暴露「ビームスは屋台から始まった」!? 阿川佐和子のこの人に会いたい 設楽洋 エッセイ 小林信彦/坪内祐三/橘玲/中野翠/洞口依子/万城目学/亀和田武/福岡伸一 書き下ろし短編小説 真藤順丈 ※電子版では紙の雑誌と内容が一部異なる場合や掲載されないページがあります。プレゼントにも応募できません。
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2019【文春e-Books】
    -
    これがなくちゃ年が越せない! 人気の「ミステリーベスト10」電子版をお届けします。 通算43回目の今回、国内部門は〈警察小説の第一人者〉が建築士を主人公にした異色作で一位に。 海外部門は正統派の〈犯人当て〉で英国作家が二連覇を果たし、華文ミステリーも大躍進! 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 国内部門・海外部門第一位作家のインタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2017【文春e-Books】
    -
    年末恒例の人気企画「ミステリーベスト10」が今年も電子書籍化! 通算41回目の今年、国内部門では度肝を抜く「本格推理」の新人が登場。 主要新人賞で受賞作が出なかった中、一人気を吐いた。 海外では「華文ミステリー」の新星が栄冠に輝く。 1977年の創設以来「週刊文春ミステリーベスト10」では、これまでアジア圏の作品がベストテンにランクインしたことはなく、 41年目にして初のランクインで第1位という快挙を果たした。 その他、ベテランも大活躍の強力ランキング! 全国のミステリー通、書店員といった目利きたちが選んだ2017年の国内・海外のミステリーのベスト20を一挙紹介。
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2018【文春e-Books】
    -
    冬の風物詩、「ミステリーベストテン」を今年も完全電子化! 42回目を迎える今年。 国内部門では、あの大人気シリーズの待ちに待った新作が貫禄の一位奪取。 海外部門ではアガサ・クリスティを彷彿とさせる英国ミステリーが栄冠に輝いた! 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 国内部門一位 東野圭吾インタビュー 海外部門一位 アンソニー・ホロヴィッツインタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2016【文春e-Books】
    -
    ついに40回目を迎えた、年末の風物詩「週刊文春ミステリーベスト10」。 前人未到! 三連覇を果たしたフランスの巨匠から、超新星のごとく現れた期待の作家まで、全国のミステリー通、書店員といった目利きによる選り抜き20作を一挙紹介。 果たして今年はどんな作品がランクインするのか!? この一年のミステリ小説のすべてがわかる!オリジナル電子書籍。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベスト10の紹介 国内部門一位 塩田武士インタビュー 海外部門一位 ピエール・ルメートルインタビュー 久世番子さんによる今年のミステリー ヒトコマ漫画 トップ10作品のあらすじ、および熱烈推薦コメント! 特別収録 池上冬樹、千街晶之両氏による、ミステリーベスト10 40周年 私のこの一冊
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2020【文春e-Books】
    -
    これがなくちゃ年が越せない!  人気の「ミステリーベスト10」電子版をお届けします。 通算44回目の今回、国内部門はレジェンド作家と新進作家が近年まれにみる大接戦を演じ、 海外部門は正統派ミステリーであの英国作家が驚異の三連覇を果たした。 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 国内部門・海外部門第一位作家のインタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2021【文春e-Books】
    -
    これがなくちゃ年が越せない!  人気の週刊文春「ミステリーベスト10」2021年版の電子版をお届けします。 今年で45回目! 「大豊作」の国内部門で1位をもぎ取ったのは、異色の歴史ミステリー。 海外部門は本格と華文(中国語系)ミステリーが存在感を発揮するなか、あの英国作家が衝撃の4連覇。もう誰にも止められない!? 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 国内部門・海外部門第1位作家のインタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2023【文春e-Books】
    -
    これがなくちゃ年が越せない!  人気の週刊文春「ミステリーベスト10」2023年版の電子版をお届けします。 今年で47回目を迎えた 「ミステリーベスト10」 。 国内部門では 、人気作家が鎬を削るなか、王道の警察ミステリーが戴冠。海外部門では異色の三部作最終巻が完結編にして1位を獲得! 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 1位作家への著者インタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2022【文春e-Books】
    -
    これがなくちゃ年が越せない!  人気の週刊文春「ミステリーベスト10」2022年版の電子版をお届けします。 今年で 46回目を迎えた 「ミステリーベスト 10」 。 国内部門では 、デビュー4年目の新鋭が初の ランクインでいきなり1位 。そして海外部門 、 遂にアンソニー・ホロヴィッツ(4期連続1位)の連覇を止めた作品とは? 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 国内部門・海外部門第1位作家のインタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 週刊文春ミステリーレビュー2011-2016[海外編] 名作を探せ!【文春e-Books】
    -
    20年以上も続く週刊文春「ミステリーレビュー」。この名物連載の2011年から2016年までの6年分、140本のコラムをまとめました。 海外編の筆者はミステリー評論や書評の世界で、その評価が高く信頼されている池上冬樹氏。 1年間に日本で出版されるミステリーは膨大な数なので、それが6年ぶんともなると、とてもフォローできません。 この一冊を読むと、「あ、こんな本があるんだ」と、見逃していた名作、傑作を知ることができます。 連載記事に加えて、2011~2016年の「週刊文春ミステリーベスト10」の1位から20位までのランキング、各年のミステリー界まとめ記事も収録。 また海外編には2010年の末に実現した著者と作家の堂場瞬一さんが、2001年から2010年までの海外ミステリーをふりかえった対談を収録。 つまり、これを読めば、21世紀の海外ミステリーの傑作が、もれなく把握できるのです。 ミステリーに興味のある読者はもちろん、「なにか面白い本はないかな」と、いつも迷う方には最適。著者の熱のこもったコラム集を手元において、あなたの五つ星ミステリーを探してみてください!
  • 週刊文春ミステリーレビュー2011-2016[国内編] 名作を探せ!【文春e-Books】
    -
    20年以上も続く週刊文春「ミステリーレビュー」。この名物連載の2011年から2016年までの6年分、140本のコラムをまとめました。 国内編の筆者は、ミステリーの世界で高く信頼されている気鋭のミステリー評論家、千街晶之氏。 1年間に日本で出版されるミステリーは膨大な数になります。それが6年ぶんともなると、とてもフォローできません。 これを読むと、「あ、こんな本があるんだ」と、見逃していた名作、傑作を知ることができます。 また連載記事に加えて、2011~2016年の「週刊文春ミステリーベスト10」の1位から20位までのランキング、各年のミステリー界まとめ記事も収録。 ミステリーに興味のある読者はもちろん、「なにか面白い本はないかな」と、いつも迷う方には最適。熱のこもったコラム集を見ながら、あなたの五つ星ミステリーを探してみてください!
  • 宗教が往く 上
    3.9
    1~2巻673~733円 (税込)
    松尾スズキの自伝的要素を含んだ初の長編小説がついに電子化! 巨頭の少年フクスケは15歳にして生家を追われ、未知の大都会東京へと旅立つ。そこで出会った男のいざこざに巻き込まれ、伝染病が蔓延する中、死体の供養をしながら混乱と衰退と過剰が支配する日常を過ごしていた。そして、25歳になったフクスケは、『劇団大人サイズ』を結成する。 純愛・絶笑・神様! 因果の禍にまみれたフクスケの、文学史上類を見ない純愛冒険奇譚がいま始まる。
  • 衆 1968 夏
    3.8
    贖罪の刻、来たれり―― 1968年、機動隊との衝突の最中、一人の高校生が命を落とした。事件の真相を探求する大学教授が恩讐の彼方に見出したものとは?
  • 終点のあの子
    3.9
    オール讀物新人賞を受賞し、繊細な描写が各紙誌で絶賛された、注目の著者のデビュー作。「揺れ動く思春期の心理を見事に描いた秀作、というより力作だ」(篠田節子選考委員)と賞された受賞作「フォーゲットミー、ノットブルー」は、中高一貫女子校を舞台にした青春小説。級友に対する憧憬がいつしか憎しみに変わる様子を、柔らかく繊細な文章で描く。ほか、連作3篇を含む全4篇を収録。
  • 執念深い貧乏性
    3.0
    1巻1,629円 (税込)
    自分の人生を爆破せよ! 女相撲、安倍政権、奨学金、共謀罪、魔界転生、キムチ、即身仏……いま注目のアナキズム学者は言った。自分の人生を爆破せよ、と。 目次 第一章 どすこい貧乏、どすこいセックス――女力士はエイリアン 第二章 変態は武装であり、武装は変態である――いくぜ、負け犬ど根性 第三章 自分の人生を爆破せよ――チャハハ! 第四章 キムチだよ――なんどきいても、こたえはNothing 第五章 いくぜ犯罪、こいよ非国民――大泥棒、エドワード・スノーデン 第六章 自殺じゃねえよ、死体だよ――マジやべえ! 第七章 血まみれのかあちゃん、ケツの穴、ファック――迷惑上等、暴走よし 第八章 一揆だべ!――鼻の命はノーフューチャー 第九章 ああ、セックスがしてえ!――山賊、山伏、よかチンチン 第十章 赤黒つけるぜ!――孤独を喰らえ、腹ペコだい 第十一章 ひなたぼっこからあげ事件――ヒャッハッハ、またな十兵衛! 第十二章 ババア一擲―なにがわたしをこうさせたか
  • 週末探偵
    3.3
    探偵稼業、始めました。ただし、週末限定 瀧川一紀は、大学時代の友人・湯野原海に誘われて、 男ふたりで探偵事務所を開業することに。 「あれって、なんだったんだろう?」と不思議に思いつつも、 そのままになってしまうような「ささやかな謎」の真相を解き明かしていく。 「最初の事件」、「桜水の謎」、「月と帽子とひったくり」、 「探偵たちの雪遊び」、「夏の蝉」、「ちょっと変わった依頼人」の6つの事件簿。 10万部突破『夜の床屋』の著者による最新長編!
  • 珠玉
    4.0
    1巻407円 (税込)
    青い海の色をしたアクアマリン──床にオガ屑を撒いた酒場で出会ったのは、海で行方不明になったらしい息子を探し続ける医者だった。赤い血の色をしたガーネット──渋谷の中華料理屋の主人が貸してくれた宝石は、スランプだった「私」に赤い色にまつわる記憶を呼び覚ます。乳白色の月の色ムーン・ストーン──その石を手に入れたときから、心に生まれた白い核。若き女性編集者と情事を重ねながら、その核心を追い求める「私」。三つの宝石に託して語られる、作者絶筆の三部作。
  • 祝祭のハングマン
    3.4
    1巻1,900円 (税込)
    法律が裁けないのなら、他の誰かが始末する。 司法を超えた復讐の代行者――それが〈私刑執行人(ハングマン)〉 現代版“必殺”ここに誕生! 警視庁捜査一課の瑠衣は、中堅ゼネコン課長の父と暮らす。 ある日、父の同僚が交通事故で死亡するが、事故ではなく殺人と思われた。 さらに別の課長が駅構内で転落死、そして父も工事現場で亡くなる。 追い打ちをかけるように瑠衣の許へやってきた地検特捜部は、 死亡した3人に裏金作りの嫌疑がかかっているという。 父は会社に利用された挙げ句、殺されたのではないか。だが証拠はない……。 疑心に駆られる瑠衣の前に、私立探偵の鳥海(とかい)が現れる。 彼の話を聞いた瑠衣の全身に、震えが走った――。
  • 淑女の休日
    3.6
    幽霊が出る。女性に人気のシティリゾートホテルで、そんな噂がささやかれ始めた。鮎村美生が調査を開始した直後、幽霊の目撃者である美津子が何者かに殺される。残された美津子の白無垢姿の写真の謎。美津子はずっと独身だった――。一時の錯覚でもいい。夢が見たい。女性の哀しさを切なく描いた上質のミステリー。
  • 修羅の匂い
    -
    ブティックの女経営者の恋人が殺され、彼女の親友である人妻に疑いがかかる。殺人現場に残された人妻と同じ香水の香りの謎は? (「修羅の匂い」)。実直なサラリーマンが出来心で犯した浮気相手の若いホステスの部屋を訪れると、彼女は全裸で倒れていた。男にアリバイはない(「擦れ違った顔」)。一見、何不自由ない平和な家庭に隠された事情、場末の調査事務所に持ち込まれた五つの依頼は、やがて凄惨な事件へと発展する。著者持ち前の曖昧の美学が光る本格ハードボイルド連作短篇集。
  • シューカツ!
    3.8
    水越千晴は、ファミレスのバイトを頑張る大学3年生。この春、学内の仲間6名と「シューカツプロジェクトチーム」を結成した。その目標は、最難関マスコミへの全員合格! クールなリーダー、美貌の準ミスキャンパス、理論派メガネ男子、体育会柔道部、テニスサークル副部長、ぽっちゃり型の女性誌編集志望と個性豊かなメンバーの、闘いと挫折と恋の混戦の行方は…。シューカツを通じて、自分の知らない自分に気づいていく仲間たち。直球の青春小説!
  • 小学五年生
    3.9
    1巻569円 (税込)
    収録された17話の主人公は、いずれも小学五年生の少年。転校先で友達作りにしくじった子、男女のカラダの違いを意識しはじめる子、父親を亡くした寂しさで心が折れそうな子、親の離婚で幼いながら母親を支えていく子…。それぞれが直面している現実を、その小さな体で精一杯受けとめ、自分で考えながら成長していく。多感な時期の少年特有の感じ方、かけがえのない一瞬を、重松清ならではの温かいまなざしで切りとった。健気さに胸が熱くなる、愛おしい短篇集!
  • しょうがの味は熱い
    3.6
    同棲=結婚じゃないの?! 煮え切らない男・絃と煮詰まった女・奈世が繰り広げる現代の同棲物語。トホホ笑いの果てに何かが吹っ切れる、迷える男女に贈る一冊。
  • 少女が最後に見た蛍
    3.6
    大好評の<仲田シリーズ>第4弾! 最高にエモーショナルな社会派本格ミステリ 「警察官になったのは、あの子の自殺に責任を感じてるから?」 未成年による事件を次々と解決に導く敏腕女性捜査員の心には かつて、唯一救うことのできなかった少女が深い影を落としていた―― 仲田の知られざる過去に迫る 大好評 <仲田シリーズ>第4弾連作集 【あらすじ】 神奈川県警生活安全課の仲田蛍(なかた・ほたる)は、 中学時代の同級生・来栖楓(くるす・かえで)と思いがけず再会する。 来栖は当時、桐山蛍子(きりやま・けいこ)という同級生をいじめており、 仲田は蛍子を楓から守ろうと手を尽くしていた。 しかし、いじめを終わらせることはできず、かえって桐山を傷つけてしまい、 最後は自殺してしまったのだった。 事の次第を聞いた捜査一課の真壁は、 自死の背後に仲田も知らない真相があるのではと感じて調べ始めると、 意外な事実が浮かび上がり――(表題作)。
  • 少女外道
    4.0
    戦前の日本。裕福な家庭に育った久緒は、出入りの植木職人・葉次が苦悶する姿を見て、苦しみや傷に惹かれてしまう「外道」の自分を自覚する。そして「この感覚は、決して悟られてはならない――」と誓う。人には言えない歪みを抱きながら、戦前~戦後の日本をひとり生きた女性画家の人生を描いた表題作。ほか、火葬場で初めて出会った男女2人が突然、人の倫理を飛び越す「巻鶴トサカの一週間」など、彼岸と此岸、過去と未来を自在に往還する名手・皆川博子の傑作短篇7篇を収録。
  • 少女と武者人形
    -
    「武者人形の剣に血が噴きだしてきたとき、人が死ぬ……」母親と弟の事故死。少女のなかで武者人形と葬式がひとつに重なった。そして別荘での父と叔母の情事──思春期の少女の、揺れ動く複雑な心理と夢魔の世界を描く「少女と武者人形」。ネコをかわいがっている家に赤ん坊が生まれると、ネコと赤ん坊で“運”をとりあい、ネコが死ぬ。でもネコの“運”が赤ん坊の“運”に勝ったとしたら──「ネコのいる風景」など、「奇妙な味の小説」十二篇を収めた直木賞候補の連作短篇集。
  • 少女を埋める
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    著者初の自伝的小説集。 因習的な故郷に、男性社会からのいわれなき侮蔑に、メディアの暴力に苦しめられた時に、 「わたし」はいつも正論を命綱に生き延びてきた―― 7年ぶりに声を聞く母からの電話で父の危篤を知らされた小説家の「わたし」は、最期を看取るために、コロナ禍の鳥取に帰省する。 なぜ、わたしの家族は解体したのだろうか? 長年のわだかまりを抱えながら母を支えて父を弔う日々を通じて、わたしは母と父のあいだに確実にあった愛情に初めて気づく。 しかし、故郷には長くは留まれない。そう、ここは「りこうに生まれてしまった」少女にとっては、複雑で難しい、因習的な不文律に縛られた土地だ。 何度埋められても、理屈と正論を命綱になんとかして穴から這い上がった少女は東京に逃れ、そこで小説家になったのだ。 「文學界」掲載時から話題を呼んだ自伝的小説「少女を埋める」と、 発表後の激動の日々を描いた続篇「キメラ」、書き下ろし「夏の終わり」の3篇を収録。 近しい人間の死を経験したことのあるすべての読者の心にそっと語りかけると同時に、 「出ていけ、もしくは従え」と迫る理不尽な共同体に抗う「少女」たちに切実に寄り添う、希望の書。
  • 小相撲殺人事件【文春e-Books】
    -
    混迷を極める相撲界に喝! 天下の奇書『大相撲殺人事件』の続編が電子オリジナルで登場です。 「立会いの瞬間に爆死する力士」「頭のない前頭」「1年間で幕内力士の40パーセントが死亡」などなど、驚愕の展開で芥川賞作家・奥泉光氏をはじめとする読者の度肝を抜いた本格相撲ミステリーの最新短篇が電子版で登場。 紙相撲の進化版のようなゲームで博打をしていた男が殺された。 容疑者は彼の部屋に集まって博打に興じていた面々。殺された男には八百長疑惑がかけられていたのだ。 炬燵机につっぷしていた男の死体は、右手の指が文庫本『大相撲殺人事件』の表紙に乗っていた。 はたしてこれはダイイング・メッセージなのか? 御前山の推理やいかに!?

最近チェックした本