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Posted by ブクログ
気仙沼をモデルにした架空の街、仙河海シリーズ集大成(らしい)。森シリーズは知っていたのだけど、こちらは知らずに、帯の仙河海サーガにも気が付かずに一気に読破。やっぱり好きな作家さんだ。
大正〜昭和の激動の時代に生まれ、太平洋戦争を経て漁師として成長していく守一。彼の父や兄、友人の征治郎、など登場人物がみなキラキラと魅力的。港町の湿った空気と潮風の匂いを感じられる。シリーズは、守一の子ども、孫たちの世代が今後この街で成長し、震災を経験して未来へと、時代を前後しながらたくさんあるようなので、少しずつ読んでいこうと思う(なんとなくサーガというのに抵抗がある…)。
欲を言えば、もう少し成長した守一の漁師っぷりが見たかったなあ。超大作だけど、ページが少なくなるのが惜しくなる一冊でした。
Posted by ブクログ
熊谷達也『鮪立の海』文春文庫。
文庫化を待ちわびていた熊谷達也のライフワーク仙河海サーガの1作である。三陸の『仙河海』に生まれた菊田守一が大正、昭和と移り行く激動の時代の中で一人前の漁師になるまでがダイナミックに描かれる。作中に同じ仙河海サーガの1作『浜の甚兵衛』の主人公・菅原甚兵衛が登場するのも面白い。
『仙河海』という架空の港町は宮城県気仙沼市がモデルである。また、タイトルの『鮪立』は気仙沼市唐桑町に実際にある地名である。『鮪立』は遠くに大島を臨む小さな港であるが、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた。昔はその名が示す通りマグロ漁で賑わった港で、付近には唐桑御殿と呼ばれるマグロ漁で財を成した船乗りの豪邸が立ち並ぶ。本作の中ではこの『鮪立』という地名には一切触れられず、主人公の守一がカツオ・マグロ漁で身を立てるという意味で使われているようだ。
本体価格930円
★★★★
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