池上冬樹の作品一覧
「池上冬樹」の「週刊文春ミステリーレビュー2011-2016[海外編] 名作を探せ!【文春e-Books】」「花火 吉村昭後期短篇集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
・あらすじ
吉村昭の中期短編集10篇。
・感想
どれも面白かった!
「鳳仙花」「休暇」「苺」「鋏」はどれも刑務官や篤志家(と言っていいのかな?服役中の受刑者を社会的に支える人たち)の話。
この中だと特に「休暇」が重たかったかも…。
鋏に出てくる片桐も不気味な印象があったな。
なにあいつ、慇懃無礼なのかよくわからん。
「無期刑を受けた犯罪者」という事実が余計に不気味さを醸し出してた。
あんなやつ一刻も早く追い出したくなるよw
「同情心を持たず一線引きつつも冷徹な視線で物事を観察する語り手」は読んでてストレスなくていい。
吉村先生のお父さん三部作は時代を感じたw
明治〜昭和初期の人間だもんな。
今からたった100年前なのにこんなに社会も国民性も変わるんだなーと感慨深い。
こんな父親からよくもまぁ立派な息子たちができたもんだわ。
戦中戦後の社会の様子なども知れるので興味深く読んだ。
そして巻末の編集者である池上冬樹の解説も面白かった。
私はシーラッハも好きなんだけど、解説で吉村昭先生とシーラッハの相似点を指摘してて得心した。
確かにこの二人は似てるわー。
現代小説を「ストレートに感情を描き、時に厚く塗絵をして共感を呼ぶことを第一義とした小説」という解説にも納得。
これでもか、というほどに一方的に押し付けて共感させようとする押し付けがましい作品が多くて最近の作品は読めなくなってしまった。
「感情を描かず、共感という媚びなど一ミリもない吉村昭の硬質な文学」がなんとも心地いんだよなぁ。