死者にこそふさわしいその場所

死者にこそふさわしいその場所

1,700円 (税込)

8pt

3.4

怖いものほど見たくなる、駄目なものほど癖になる。
日常の輪郭がゆがんでとろける、奇「快」な物語たち!

折口山町に暮らすのは、どうしようもない人達ばかり。
・セックスの回数を記録する愛人
・徘徊癖のある妻を介護する老人
・アパートのドアが開きっぱなしの裸男
・朝どうしても起きられなくなってしまった女
・困った人の面倒を見たがる聖職者
町はずれの植物園に、彼らは、吸い寄せられるようにやってくる。
芥川賞作家が織りなす、平凡なようで非凡な六篇の物語。

●担当編集者より
住みたいかと聞かれたら答えに窮する、しかし覗き見したいかと言われたら確実に「YES」なのが、折口山町だと思います。
登場人物たちの特徴を挙げてみるだけで、もうこの町の不思議な空気が漂ってきた気がします。
ちなみに、なんとも魅力的なタイトルは、ポール・ヴァレリーの『テスト氏』の一節から。

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死者にこそふさわしいその場所 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年12月17日

    最後の、表題の話が凄かった。
    読んでいてずっと不思議な気持ちになる。現実味がないからこそ彼らの世界に引き込まれた。
    「どうしようもない人たちね」が頭から離れなかった。正に。

    0

    Posted by ブクログ 2021年11月16日

    『折口山駅付近を舞台に繰り広げられる狂乱』

    一癖も二癖もある登場人物が繰り広げる狂乱を描いた連作短編集。最後には全員集合して… 随所にチャバネゴキブリが登場するなど、好き嫌いは大きく分かれそうな作品でした。

    0

    Posted by ブクログ 2021年09月05日

    滑稽で奇妙な人間劇。理屈にまみれた日常なんてくそくらえ。これはフィクションなのか歪んだ現実なのか。
    わたしたちはみな狂気のすぐ隣でいきているんだ。

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月21日

    どう考えても普通じゃない、でもあり得なくもない絶妙な狂い具合だなと思って読んでたら、最後の章で全部向こうに持っていかれた。
    起きた後にめちゃくちゃ疲れるタイプの夢のようでした

    0

    Posted by ブクログ 2023年09月21日

    植物園のある町を舞台に、世間が決めた型からどうしようもなくはみ出してしまう人々の日常を描く連作短編集。
    いやいや…連なるな連なるな!!
    歪んだ性癖を持つ男、裸踊りをする老夫婦、公開生活する男、世界の速さに取り残される女、精神病患者を演じる会員制倶楽部、ドM宗教家。

    そして表題作である最後の章で混ぜ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年02月17日

    「苦悩プレイ」「美しい二人」「堆肥男」「絶起女と精神病苑エッキス」
    「カカリュードの泥溜り」「死者にこそふさわしいその場所」
    6話収録の短編集。

    6話共に物語の舞台は折口山、駅前にあるスーパーマーケット「おりぐっちん」界隈で暮らすどうしようもない人々の日常が描かれる。

    シュールな装丁に負けず劣ら...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年09月10日

    悪い意味じゃないけど気持ち悪い、怖い。
    その辺のホラーよりも怖い。結構読んでて辛かった。
    文体は凄い好み、描写がみっちりぎゅうぎゅうになってて好き。
    けど内容が、なんか吐き気してくるぐらい気味悪い。ほんとに気持ち悪い、意味の分からなさに酔う。めまいした。
    あとめっちゃGが出てくる。わざわざGって言う...続きを読む

    0

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