検索結果

  • オウム事件が問うもの
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 オウム真理教の教祖・麻原彰晃(本名・松本智津夫)と教団元幹部が2018年7月に死刑執行された。坂本弁護士殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件などで世間を驚愕させたオウム真理教とは、いったい何だったのか?(『中央公論』2018年9月号より) 「麻原彰晃に、なぜ若者は惹かれたのか」橋爪大三郎(社会学者・東京工業大学名誉教授)/「二〇年間のアンケート調査から考える 『暴力』と『認知バイアス』にどう気づくか」井上順孝(國學院大學名誉教授)
  • 世界史を動かす 聖書と金利
    -
    世界同時金融緩和がもたらした低金利。ディスインフレが恒常的になったグローバル経済。低金利は一体何を表しているのか。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の教典である「旧約聖書」はかつて金利を禁じ、経済発展の中で容認してきた。聖書と金利の関係が示す驚きの経済の仕組み。 目 次: はじめに ・聖書が禁じ、教会が認めた歴史 神と人の綱引きが定める水準 ・聖書と金利を読み解く7つの基礎知識    モーセはエジプト人? フロイトが唱えた異説 ・旧約聖書の源流 古き洪水伝承「アトラハシース物語」    ハンムラビ法典の金利は年20% 新王の即位で「徳政令」も ・金利の効能 不確実な未来に値段をつける    国家制度を維持するための「出挙」 ・コラム 古代エジプトからあったマイナス金利 ・コラム あせないエンデの「時間泥棒」 ・マイナス金利の必然 経済成長あがめる資本主義の転換点 ・コラム トランプに見る宗教 ・インタビュー 高階秀爾「為替手形を金利にしたメディチ家」 ・インタビュー 伊東俊太郎「西欧が学んだイスラム文明」 ・資本主義で後れを取ったイスラム 「法人」の否定が経済活動の足かせ ・西欧も尊崇 異教徒にも寛容だったイスラムの英雄サラディン ・コラム イスラエルを庇護する宗教国家アメリカ ・金利を肯定した仏教 商人が支えた「都市型宗教」
  • 資本主義をとことん考える
    -
    先進国を中心に長期停滞論が叫ばれ、拡大する貧富の差がその限界論を裏付けようとしている。「資本主義」というシステムは限界に達したのか。どこに問題があるのか。徹底検証した。本書は週刊エコノミスト8月12・19日合併号の特集「資本主義をとことん考えよう」をまとめた。 主な内容 Part1 何が問題か ・ピケティ理論で知る資本主義の本質 ・長期停滞論 先進国が直面する避けがたい限界 ・インタビュー バリー・アイケングリーン教授 ・対談 寺島実郎vs水野和夫 ・日本の現実 速いスピードで若年層格差が深刻化 ・120年実証研究 日本も戦前は「格差社会」 高度成長期に「格差なき成長」 ・法人税減税は有効か 不公平感をなくす所得再分配政策を ・タックスヘイブンの弊害 専門テクを駆使して税金を払わないグローバル企業 ・ピケティ理論と日本経済 資本分配率の上昇は日本には当てはまらない ・日本経済の課題 回復には生産性の向上が不可欠 Part2 歴史に学ぶ ・資本主義の起源 「英国」や「西欧」を超え「世界的」だった ・グローバリゼーション 覇権国の盛衰と金融危機を伴う ・財閥が果たした役割 企業統治と買収で資本市場を活性化 ・なぜキリスト教だけか ウェーバーが説き明かした資本主義成立の条件 ・経済学は考える 資本主義における「対立」と「不況」 ・アジアと欧米で違い 経済成長の経路は同一ではない Part3 秘話探訪 ・サッカーと初期資本主義 ・富岡製糸場―近代産業の原点 ・サグラダ・ファミリア教会のパトロン
  • 宗教と経済vol.1
    -
    世界の動きを読み解くには宗教の知識が不可欠だ。政治、社会はもちろんのこと、経済活動も例外ではない。「汝、宗教を知らずして、経済を語るなかれ--」  本書は、週刊エコノミスト2012年9月4日号の特集「宗教と経済」を電子版化したもの。世界の3大宗教と経済の関係がとことん分かります。 Part1 宗教と経済 ・資本主義を生む宗教、阻害する宗教 ・欧州危機はなぜカトリック諸国で、より深刻だったか ・イスラム教は、経済活動も信仰の実践の場 ・単純化や技術革新に根付く仏教思想 ・ユダヤ人になぜ成功者が多いのか ・大統領選を左右してきた宗教 ・資源と政治・宗教 Part2 3大宗教を今すぐ理解する  宗教の系統図  キリスト教早わかり  イスラム教早わかり  仏教早わかり Part3 知れば得する宗教の豆知識  ロムニー米大統領候補で注目を集めるモルモン教  プロテスタントが増えるカトリックの牙城ブラジル  影響力を発揮してきたインドのシク教徒  仏・儒・道教の見直し進む中国  水どころか唾も飲めないイスラム教徒の断食  蜜月続く国家と正教会  日本の宗教伝統の中心になる「神仏習合」
  • 世界史に学ぶ経済
    -
    リーマン・ショック後、日米欧の果敢な金融緩和や財政出動によって、世界経済は壊滅的な状況になるのを回避しました。しかし今後、金融緩和の縮小段階に入っていくなかで、各国の経済や市場に大きな影響を及ぼすことが予想されます。ただし、何が起きるのか、それがどれぐらいのマグニチュードで起きるのかは、誰にも正確な予測はできません。  同様に、中国の台頭で世界の覇権構造はどう変わるのか、動力革命・インターネット革命に続くイノベーションは何か----といったことは、誰もが最も知りたいところでありますが、予測も困難です。ただし、現在の世界は、過去の歴史の積み重ねでつくられています。世界経済のさまざまな歴史を知ることは、今の時代を読み解くカギになるでしょう。  本書は、「中国は経済発展を持続できるか」とか「シェール革命で何が変わる」など、現代人がいま気になっていることを、過去の類似の事象などと比較して考えてみました。社会制度や科学技術も異なる時代の事象との安易な比較は慎むべきとしても、思わぬ示唆が得られるはずです。  本書の主な内容は以下のとおりです。 Part1 歴史で今を読み解く 疑問1 米国の金融政策はなぜ市場を乱す? 疑問2 中国の「影の銀行」は破綻する? 疑問3 アルゼンチン危機はなぜ頻発? 疑問4 貿易自由化はなぜ始まった? 疑問5 シェール革命で何が変わる? 疑問6 中国は成長を持続できるか? 疑問7 日銀が異次元緩和をしたのはなぜ? 疑問8 ITは仕事を奪うか? 疑問9 超インフレ時の株価は? 評論1 現代中国史 毛沢東とトウ小平の改革は常に「政治優先」だった 評論2 成長の壁に直面する先進国「戦争経済の先」を古典に学ぶ Part2 これが世界史を変えた 砂糖と紅茶 「イギリス風朝食」成立の裏面史 気候変動 飢饉をもたらした小氷期 麻薬 植民地経営の資金源 新幹線 世界の交通史を変えたスピード、収益、運行方式 ファッション スーツの原型は下級貴族の日常着 人口と地政学 ユーラシア覇権巡る攻防 歴史を左右した人口動態 オリンピック 冬季開催に反対した北欧 エロスと交易 長崎貿易を支えた遊女のコスプレ 大作を読む1 E・H・カーの『歴史とは何か』 大作を読む2ウィリアム・H・マクニールの『世界史』 Part3第一次世界大戦から100年 1総力戦が結びつけた「デモクラシー」と「ナショナリズム」 2政治指導者たちの誤算を描く『八月の砲声』 3人口爆発、経済成長、軍拡 強大化で孤立したドイツ
  • 平成の痛恨事
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より) ●対談 「『自分探しの三〇年』から脱却し、日本史像を編み直せ」大澤真幸×平野啓一郎 ●「放談」できない、やせ細った議員たち 「小選挙区制、二大政党制の改革で劣化した“政治家気質”」御厨 貴
  • 陰謀論が破壊する日常
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●人々の不遇感が信心を強化する 大澤真幸 ●日本人の半数以上が騙される!? 生成AIの普及でウィズフェイク2.0時代に 山口真一 ●〔対談〕反ワクチン、ノーマスク、ディープ・ステート…… 参政党の台頭に見る日本政界への浸透度 畠山理仁×藤倉善郎 ●YouTubeが主要な情報源 日本のシニアはなぜハマってしまうのか? 古谷経衡 ●〔対談〕実話怪談、都市伝説、オカルト…… 「ここではないどこか」を求めて 雨宮 純×吉田悠軌 ●コロナ禍で予想外の減少? 世論調査に見る日本人の陰謀論支持 ロバート・ファーヒ ●UFOと気候変動と科学哲学 無知学は「トンデモ論」にどう対峙するか 鶴田想人
  • 4行でわかる世界の文明
    値引きあり
    3.7
    この4行が理解できるだけで、宗教から社会問題まで、世界の仕組みが読み解ける。日本で最も著名な社会学者が到達した、思考の最終着地点。 キリスト教、イスラム教、ヒンドゥ教、中国(儒教)、そして日本。その文明の本質をコンパクトにまとめ、そこから米中貿易戦争からテロまで現代社会の諸問題を分析していく、圧巻の橋爪ワールド。
  • 文明の内なる衝突 テロ後の世界を考える NHKブックスセレクション
    4.0
    9・11テロは、文明の「外的」が引き起こした事件というだけではない。私たちの内にもテロに呼応する側面があるのではないか。テロリストは、私たちの内なる欲望を映しだす鏡ではないか? 現代世界の深層に横たわる葛藤の根源的要因を、資本のグローバル化との関連で鋭く読み解き、この葛藤を克服するための方策を探る、スリリングな 1 冊!

    試し読み

    フォロー
  • 憲法の条件 戦後70年から考える
    4.0
    憲法をつくり直す資格が、あるだろうか―― 戦後70年、日本人は憲法を本当の意味で「自分たちのもの」としてきただろうか。集団的自衛権行使をめぐる解釈改憲を機に、博雅の社会学者と若手随一の憲法学者が、「法の支配」が実現する条件や、ヘイトスピーチ問題が社会に投げかけるもの、そして民主主義の要である議会がなぜ空転するのかを真正面から考える。私たちの覚悟を問い、未来を展望する白熱の対論。 [内容] まえがき   大澤真幸 第一章 「法の支配」と「空気の支配」 第二章 幻想の「国体」と日本国憲法 第三章 ヘイトスピーチ化する日本 第四章 偽りの「集団的自衛権」 第五章 議論なき議会と「空気」の支配 第六章 憲法を私たちのものにするために あとがき   木村草太
  • 国家の原理
    -
    日本の前に次々と現れる諸問題――たとえばTPP加盟議論、北朝鮮の核武装、領土をめぐる動き、エネルギー問題――を通じて、日本と世界のしくみを解き明かす。巨大な隣国はどこへ向かうのか。アメリカの東アジア戦略とは。世界のパワーバランスが変容を見せつつあるなかで、日本はどう舵取りすべきか。混迷を極める国内外情勢から導き出す未来のための提言。 ※この電子書籍は、月刊誌『Voice』の連載記事をまとめたものです。

    試し読み

    フォロー
  • 「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学
    3.7
    なぜ今「正義」なのか?経済格差のもとに社会が分断されるなか、「善」はもはや抽象的お題目にすぎないのか? ケータイ小説から沖縄基地問題までの多様な事例の検討、意表をつく思考実験、そしてカントからサンデルに至る正義の理論を徹底的に吟味し、普遍的連帯のアクロバティックな可能性を論じる。大澤社会学、至高の到達点!

    試し読み

    フォロー
  • 政治の教室
    3.4
    「自分で決めて選んだ」と実感できれば政治は必ず面白くなる――そう信じる著者が、社会学と政治学の垣根を超え、社会科学者として政治を俯瞰。民主主義の本質と日本型政治の問題を軽快に論じ、独自の改革案を提言する。「原理編」では、ギリシャ・ユダヤ教・キリスト教・儒教などの政治と思想を通して民主主義とはどういうものかを説く。「現実編」では、古代から続く全員一致・連帯責任のムラ原理、明治以来自分たちのものと実感できない憲法、国民に一つの選択肢しか与えなかった戦後政治、質の高い民主主義とはほど遠い現在の選挙制度……日本の政治とは何かを問う。「改革編」では、有権者が政治にリアリズムを感じるための独自の改革案――「党員チケット制」、「次点歳費制」、政治リーダーを養成する学校の創設――を提言。そして有権者が質の高い意思決定をするために情報公開の必要性を訴える。日本の政治をなんとかしたい、そんな市民のための待望の教科書。

    試し読み

    フォロー
  • アメリカの行動原理
    3.6
    覇権国家アメリカは、究極的に何を目指しているのか。社会学の視点で〈新大陸〉〈キリスト教国家〉などの成り立ちを捉えれば、「自由の国」の行動原理が浮き彫りになる。財産の相続法や選挙など平等と民主主義を実現する社会の仕組みから、ハンバーガーやジーンズといった便利さを追求する消費文化、そして、ふたつの大戦や冷戦、9・11を経て至った単独行動主義まで、アメリカならではの思考パターンを考察。はたしてその覇権はいつまで続くのか、日本がとるべき道とは……。エッセンスを明快につかみ出した超常識のアメリカ論。 [目次より]アメリカとは何なのか/宗教国家アメリカ/独立戦争のアメリカ/社会科学者の見たアメリカ/トクヴィルの見たアメリカ/アメリカン・カルチャー/サリンジャーのアメリカ/二十世紀という時代/日本とアメリカ/ネオコンのアメリカ/グローバル化とアメリカ
  • 人間にとって法とは何か
    3.7
    イスラム法では利子が禁止!? 売春やドラッグの合法化を主張するアメリカのリバタリアニズム!?時代や文化圏によって異なる法には、どのような根拠や正当性があるのか。そもそも法とは何か。強制なのか、ルールなのか。まず第1部で、民主主義社会における近代法の本質を、「言語ゲーム」の観点から読み解く。次に第2部では、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教など、それぞれの宗教において法律はどのように定め、用いられてきたかを説き明かす。そして第3部では、「公」の概念をもとに日本社会における法秩序を問い直す。さらに第4部では、より発展的な問題として、自由はどこまで可能か、国際社会と国内の基準のどちらを上位に考えるのかなど、日本社会を再構築する上で課題となる議論を展開する。人類は法によっていかに幸福を実現できるのか。自由と公共性は両立できるか――。正しい法感覚を磨くための最良のテキスト!!

    試し読み

    フォロー
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか
    4.0
    資本主義は変貌しつつあるのか?  それとも終わろうとしているのか? 資本主義とは何か? それはなぜ支配的システムになったのか? 資本主義を維持したまま、成長がなくとも幸福で活力のある社会を構築できるのか? 16世紀からの歴史をふまえ世界経済の潮流を見据えながら、経済事象のみならず、私たちの生き方をも規定している資本主義のダイナミズムを解き明かし、未来を展望するスリリングな討論! 第1章 なぜ資本主義は普遍化したのか? 第2章 国家と資本主義 第3章 長い二一世紀と不可能性の時代 第4章 成長なき資本主義は可能か? 第5章 「未来の他者」との幸福論

    試し読み

    フォロー
  • はじめての聖書
    3.9
    羊、クリスマス、十字架、ノア、モーセ、イエス、罪、愛、最後の審判……聖書の重要ポイントをきわめて平易に説き直す。世界標準の基礎知識への道案内。ほんものの聖書を読むための「予告編」。
  • 戦後の思想空間
    3.7
    いま戦後思想を問うことの意味はどこにあるのか。戦後民主主義を潮流とする戦後知識人の思想は、米国を中心とする世界システムのマージナルな部分として位置づけられた戦後空間の中で醸成された。しかし70年代を転回点に、米国の善意を自明の前提とした構造はリアリティを失っていく。こうした状況を踏まえて、西田幾太郎、田辺元の京都学派や和辻哲郎などによって唱導された戦前の「近代の超克」論を検証し、ポストモダンから〈戦後・後〉の思想へと転換する思想空間の変容を、資本の世界システムとの関連において鋭く読み解く戦後思想論講義。
  • 政治の哲学 ──自由と幸福のための11講
    3.8
    日本の政治がうまく行っていない。政治が失敗すれば、私たちの自由も幸福も、壊れてしまいかねない。大きな政府vs.小さな政府、高負担・高福祉vs.自由放任……。対立軸の根本には、哲学の違いがある。だが、政治の基本となる考え方は難しくない。その原則を踏まえて行動すれば、社会は確実によくなっていく。政府、議会、安全保障から、年金、教育、医療保険まで、重要ポイントがみるみる分かる、画期的入門書!
  • 逆接の民主主義 ――格闘する思想
    3.6
    止まらない貧困と暴力の連鎖……グローバリゼーションは地獄へと進み続けている。本当にこの道しかないのか? 断じて違う! 気鋭の社会学者が北朝鮮や歴史認識問題の解決策を示し、「新しい共同体」を示す!!
  • 家庭でできる法事法要
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 お坊さんを呼ばず、お金もかけず、家族だけで行なう心のこもったセレモニー。すぐにできる台本付き。経典にはルビと現代語訳。お香・ロウソクはカラーで紹介。大切な人を偲びながら、家族みんなで生きることの意味を考えよう。

    試し読み

    フォロー
  • 日本史のなぞ なぜこの国で一度だけ革命が成功したのか
    3.3
    変化に乏しく見える日本の歴史でも、一人だけ革命家は存在する。信長でも明治維新の志士でもない革命家とは誰か? イエス・キリストの革命、中国の易姓革命、日本の天皇制など、洋の東西、日本史と世界史を俯瞰しながら、社会を変える真因に迫る、大澤社会学の新たな地平。
  • 世界がわかる宗教社会学入門
    4.0
    宗教なんてうさんくさい。うっかりハマったら怖い。だから近づかない。多くの日本人はそう思っている。だけど、どんな国でも地域でも、宗教はすっかり日常に溶け込んでいる。文化や価値観の骨格であり、それゆえ紛争のタネにもなる。宗教を知らなければ、世界の人びとを理解することはできないのだ。この本では、世界の宗教を理解するための基礎中の基礎を紹介。「人類の叡智としての宗教」のエッセンスが詰まった、小さいながら充実の入門書。
  • 生権力の思想 ──事件から読み解く現代社会の転換
    3.6
    死を迫る権力から、生かすための権力へ──これこそ近代への転換であった。そして規格化された従順な身体を規律と訓練によって創り出してきた近代の権力は今や「管理型権力」という新たな形式へと転換しつつある。身体の扱いはどのように移り変わってきたのか。そして現代の我々の生を取り巻く不可視の権力のメカニズムはいかなるものなのか。ユダヤ人虐殺やオウム、宮崎勤事件などの様々な事例と、フーコーらの権力分析を交差させ、社会を根底で動かすものの正体を暴き出す。
  • トウ小平
    3.8
    現代アメリカで中国研究を代表する社会学者、エズラ・F・ヴォーゲルは、10年をかけて『トウ小平』を書いた。『トウ小平』は関連資料をくまなく踏査し、歴史を拓いた指導者の実像に迫っている。しかし、ボリュームが大きく、値段が高く、専門的である。そこで、ヴォーゲルのトウ小平研究の核心を、わかりやすく伝える「普及版」が必要であると考えた橋爪大三郎が、実際にヴォーゲルにインタビューしてまとめたのが本書である。
  • 一神教と戦争
    4.0
    なぜキリスト教徒は戦争に強いのか? なぜキリスト教圏とそこから派生した世俗国家が覇権を制しているのか? そして、西欧とイスラームの衝突の思想的な原因はどこにあるのか? 本書は、この大きな「なぜ?」に答えを提示している。西欧思想に通じた社会学者とイスラーム学者による、互いの立場に妥協せずに展開されるスリリングな対話からは、紛争の時代を見通す智慧が見えてくる。一神教とその社会、そして戦争の関係を考察する文明論の決定版。【目次】はじめに 橋爪大三郎/第一章 戦争観の違い イスラームvsキリスト教/第二章 ナショナリズムと戦争/第三章 キリスト教徒はなぜ戦争がうまいのか/第四章 ヨーロッパのシステムは普遍的なのか/第五章 核の脅威と国際社会/第六章 イスラームは国際社会と、どのように調和するのか/第七章 破滅的な核戦争を防ぐ智慧を持てるか/おわりに 中田 考
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線
    3.4
    日本の未来はどうなるか――? 養老孟司 ユヴァル・ノア・ハラリ ジャレド・ダイアモンド 福岡伸一 ブレイディみかこ 角幡唯介 東畑開人etc. 22人の論客が示すアフターコロナの針路!朝日新聞大反響連載を書籍化新型コロナウイルスは瞬く間に地球上に広まり多くの命と日常を奪った。すべての人に平等に降りかかるこの感染症によって、社会は様変わりしてしまった。第2波の懸念も高まり、感染への恐怖が消えない中、私たちは大きく変容する世界をどう捉え、どのように考えればよいのか。現代の知性たちのパースペクティブを通し「コロナ後」を思考する糧を届ける。
  • シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 世界は四大文明でできている
    4.1
    ビジネスパーソンこそ「リベラルアーツ=本物の教養」を学べ!「キリスト教文明」「イスラム文明」「ヒンドゥー文明」「中国・儒教文明」ー現下世界を動かす四大文明の内実とは? 各宗教が文明圏の人びとの考え方や行動にどのような影響を与えているのかを明快に説く。世界63億人の思考法が一気につかめる! 有名企業の幹部に向けた白熱講義を新書化するシリーズ、第1弾。
  • あぶない一神教(小学館新書)
    3.6
    世界の「混迷」を解き明かす最強の入門書。 一神教世界はかなり「あぶない」。だが日本は、もっと「あぶない」。ではどうする?(社会学者・橋爪大三郎) 大陸から隔絶された島国で暮らす日本人にとって、いま何が足りないのか。目に見えない知を論理的に突き詰めて、超越的な世界を知ろうとする態度―― 一神教に対する理解だと思うのです(元外務省主任分析官・佐藤優) 9.11テロから「イスラム国」誕生まで。キリスト教世界とイスラム教世界の衝突が激しさを増している。だが、歴史を遡れば、両宗教は同じ「神」を起源としていたはず。どこで袂を分かち、何が異なり、なぜ憎しみ合うのか。社会学者・橋爪大三郎氏と元外務省分析官・佐藤優氏による白熱対談。 キリスト教徒23億人。イスラム教徒16億人。世界の半数を占める一神教信徒のルールを知ることで、日本人が国際社会で闘うための術も見えてくる。 【目次】 まえがき 序章 孤立する日本人 第一章 三大一神教の誕生 第二章 迷えるイスラム教 第三章 キリスト教の限界 第四章 一神教と資本主義 第五章 未知なるものと対話するために あとがき 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • 教養としての聖書
    3.7
    ビジネスパーソン必携! 宗教は基礎教養のひとつだが、実際に「聖書」を読み進めたことのある人はどれくらいいるだろうか。本書では、旧約聖書より創世記、出エジプト記、申命記、新約聖書よりマルコ福音書、ローマ人への手紙、ヨハネ黙示録をピックアップし、宗教社会学の大家がダイジェスト形式で解説。スラスラ読み進めることができる、画期的かつ最強の「聖書」ガイドになっている。これを読めば、聖書の中身が7割方わかる!
  • 世界は宗教で動いてる
    4.5
    キリスト教はウォール街の“強欲”をどう考える? イスラム教は平和のための宗教? ヒンドゥー教のカースト制は本質的に平等? 世界を読み解くには、宗教が最大の補助線になります。ヨーロッパ人もインド人も中国人も、当人たちは意識していなくても、長い歴史をへたキリスト教、ヒンドゥー教、儒教の発想や行動様式に支配されています。宗教を理解すれば、グローバル世界を読み解く最大の鍵が手に入る。新書の名著が文庫で登場!
  • いまさら聞けないキリスト教のおバカ質問
    4.0
    著者は言う。「質問は、大事です。質問は答えより大事です。質問がないと答えが見つからない。質問があって、答えが見つからないから、その問題を考え続けることができる」  キリスト教のことを考えると、いまさら聞けない質問・疑問がいくらでも出てくる。  例えば、「神さまはいるのか」「神さまは男か、女か」「人間は罪があるのか」「天使はどんな存在か」「地獄はどんなところか」。  なかなか聞けないことばかりだ。そんな質問・疑問に、著者は明解に答えていく。というよりも、キリスト教ではそれらをどう考えるかを明らかにしてくれる。  その解答をとおして、キリスト教の理解が深まることはもちろんだが、著者は、信仰するとはどういうことか、さらには人生や死とは何なのかに分け入っていく。というのは、キリスト教は、そうした人間が考えそうな問題について全部考えてきたことになっているからだ。  それは読めばスリリングな論考である一方で、人に思考を激しく強いるものでもある。目の前がパッと開けること、請け負いだ。
  • 憎悪と愛の哲学
    値引きあり
    3.5
    愛する人を憎め。 日本人には、憎悪が足りない。 イスラーム過激派テロから、原爆投下の裏面史まで。 縦横無尽な論証で社会学の最重要概念を更新する、 「神」「資本主義」「歴史」をめぐる思考の冒険。  第1章 資本主義の神から無神論の神へ  第2章 憎悪としての愛 「経験や行動は、できるだけ浅く、短いところに、思考を着地させようとするのだ。 経験と行動が発する重力に負けて、着地してしまうと、思考の明晰性が届かない 領域が広く取り残されることになる。だが、このとき、もし〈概念〉をもっていれば、 思考はその分だけ遠く飛ぶことができる。」  ――「まえがき」より
  • 政治の教室
    3.5
    日本人に民主主義は可能か? 民主主義はもっともすぐれた政治制度だと唱える本書は、それが、全員一致と連帯責任のムラ政治をつづけてきた日本の伝統とは相反することを認めるところから出発する。ムラ原理がもたらす破滅とは何か? 民主主義を手づくりするには何からはじめればいいのか? 「可能なこと」の提示と呼びかけにつとめる実践の書。(講談社学術文庫)
  • 言語ゲームの練習問題
    3.7
    【もっとも易しいヴィトゲンシュタイン入門!】 なんで犬をイヌって呼ぶの? 地球人の数学と宇宙人の数学は似てる? 私とあなたの「痛い!」は同じ? 私たちを支配する「社会のふるまい」のルール=「言語ゲーム」。 そのヴィトゲンシュタイン哲学の核心を、36の練習問題を解きながら平易な言葉で解説! 「約束しよう。 この本は、ヴィトゲンシュタインに比べればまるでオモチャだ。小学校の算数だ。でもその問題が解けるかどうかで、自分の生き方も、ものの見方も、まるで違ってしまうという覚悟で考えよう。さもないと、ものを考えたことにはならない。 子どもは、真剣に遊ぶ。真剣に遊ばなければ、遊んだことにはならない。 おとなは、真剣に考えよう。考えることに、お金はかからない。その気になれば、誰でもできる。そして、真剣に考える大人が増えれば、この世の中はその分だけ、ちょっとましになると思う。」ーー第3章より 【本書の内容】 ・失われた文明の解読は、暗号の解読と同じ? ・言語を正しく使って、初めて人間は人間になる ・『論理哲学論考』と『哲学探究』の相違点 ・言葉の意味は、言葉では説明できない ・私を私たらしめる「固有名」と「確定記述」 ・人間は言語ゲームを抜けることができるか? ・クリプキの懐疑論と「くゎ算」という思考実験 ・規範(価値)は同時に「事実」である   ……ほか 【本書の構成】 1、隕石衝突問題 2、世界の終わり 3、宇宙人を見分ける 4、言葉と意味 5、言葉と実物世界 6、固有名 7、ゲームとルール 8、数列とルール 9、偶然と自由と可能世界 10、感覚と内面 11、文の仕組み 12、嘘 13、ルール懐疑主義 14、確実性について 15、言語ゲームの応用問題
  • 別冊NHK100分de名著 ナショナリズム
    4.5
    唾棄すべき軍国主義なのか? それとも誰もが持つべき愛郷心なのか? かつて「21世紀には滅んでいる」といわれたナショナリズム。ところが世界はいまも、自国ファーストや排外主義にまみれている--。今年の元旦に放送され、話題となった特別番組「100分deナショナリズム」。4人の論客がナショナリズムを読み解くための入り口となる名著を持ち寄って議論した。大澤真幸氏が『想像の共同体』(ベネディクト・アンダーソン)を、中島岳志氏が『昭和維新試論』(橋川文三)を、島田雅彦氏が『君主論』(マキャベリ)を、ヤマザキマリ氏が『方舟さくら丸』(安部公房)を。この番組をベースに追加取材をして編んだ本書は、これら4つの作品を通して「国民・国家」とリアルな「わたし」との関係を考えてゆく。
  • 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち
    4.7
    リップマン『世論』、サイード『イスラム報道』、山本七平『「空気」の研究』、オーウェル『一九八四年』の4作品をとりあげ、「偏見」や「思い込み」「ステレオタイプ」の存在に光を当てるとともに、いま私たちがとるべきメディアへの態度について考える。 はじめに メディアの「限界」と「可能性」に迫る 第1章 リップマン『世論』 堤 未果──プロパガンダの源流 第2章 サイード『イスラム報道』 中島岳志──ステレオタイプからの脱却 第3章 山本七平『「空気」の研究』 大澤真幸──「忖度」の温床 第4章 オーウェル『一九八四年』 高橋源一郎──リアルな「未来」
  • 夢よりも深い覚醒へ 3.11後の哲学
    3.9
    「不可能性の時代」に起きた3.11の二つの惨事は、私たちに何を問うているのか。日本で、脱原発が一向に進まないのはなぜなのか。そもそもなぜこれほど多数の原発が日本列島において建設されてきたのか。圧倒的な破局を内に秘めた社会を変えていくための方法とは? オリジナルな思考を続ける著者渾身の根源的な考察。

    試し読み

    フォロー
  • 日本人のための軍事学
    4.0
    中国や北朝鮮の軍事的驚異がひしひしと迫る昨今、多くの新聞や雑誌、テレビ、書籍が耳目を賑わせる。 とはいえ、戦後70年以上平和を享受してきた日本人にとって、軍事という概念は「悲惨」「怖い」「不幸」という感情面での印象以上の理解がなかなか難しいものかもしれない。 本書は社会学者の橋爪大三郎氏が元自衛隊最高幹部の折木良一氏に、戦争とは何か、軍とは何か、といった基礎的概念から話を聞き、現在日本が抱えている周辺国の軍事的脅威がいかなるものか、日本はどう立ち回ればいいのかまでを問う対談を収録。
  • フリーメイソン 秘密結社の社会学(小学館新書)
    3.3
    「都市伝説」は本当か。 世界最古で、最大の友愛組織、フリーメイソン。その「謎」を理解すれば、世界がわかる。 ■いつできたのですか。 ■どんな儀礼をしますか。 ■宗教団体なのですか。 ■陰謀集団なのですか。 ■日本人ははいれますか。 ■なぜアメリカに、多いのですか。 ・・・23のQ&Aで解き明かす、入門書にして決定版。 フリーメイソンについて理解を深めること。それは、日本人が21世紀の国際社会を生きていくための基礎教養である――本文より
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか
    4.2
    名著(古典)を通じ、メディアの本質に迫った『100分deメディア論』。 放送後、話題を巻き起こし、視聴者から再放送リクエストが殺到。 スタジオ番組としては異例となる「ギャラクシー賞」を受賞しました。 放送から1年。 「まだ語るべきことがあるのではないか」 その思いから、気鋭の論客が再集結、 番組放送からあらたな名著をセレクトし、 日本の危機を徹底討論します。
  • 三島由紀夫 ふたつの謎
    4.2
    近代日本が生み出した最高の知性が、なぜこれ以上ないほど「愚か」な最期を選んだのか? そして、「究極の小説」を目指して執筆した最後の長編『豊饒の海』のラストは、なぜ支離滅裂ともいうべきものになったのか? 1970年11月25日、三島は市ヶ谷駐屯地に向かう前に、編集者へ『豊饒の海』の最後の原稿を渡すよう準備を整えている。つまりこのふたつの謎には何らかの繋がりがあると考えるべきなのだ。だが、これまで誰もそれを「合理的」に説明できていない。あの日、作家の内部でいったい何が起きていたのか? 日本を代表する社会学者が、三島の全作品を徹底的に読み解き、文学史上最大の謎に挑む! 【目次】まえがき/第一章 1970/11/25に結びついた二つの謎/第二章 仮面の無意識/第三章 時代錯誤の決起/第四章 鉄の肉体/第五章 「吃り」の告白/第六章 猫を斬ってもなお残るもの/第七章 美の現れ/第八章 ニヒリズム研究/第九章 白鳥に化す天皇/第十章 不毛の海/終章 真の<豊饒の海>へ
  • 文明の内なる衝突
    4.7
    9・11テロは我々の内なる欲望を映し出す鏡だった―あの破局をもたらした根源的要因をさぐり、資本主義社会の閉塞を突破して奇跡的に到来する「共存」への道筋を示してみせた画期的論考。逆説に満ちた、スリリングな展開は大澤社会学の真骨頂。10年をへだてた2つの「11」から新たな思想的教訓を引き出す3・11論を増補。
  • はじめての構造主義
    4.0
    西欧文明中心の近代に終わりを告げ現代思想に新しい地平を拓いた構造主義。レヴィ=ストロースの親族・神話研究の、鮮やかな方法と発想の背景に見えてくる、ソシュール言語学やモースの贈与論。そして遠近法にまでさかのぼる、数学史の水脈に隠された〈構造〉のルーツ。モダニズムからポスト構造主義への知の戦線に、軽快な文章で歯切れよく迫る! (講談社現代新書)
  • おどろきの中国
    3.9
    中国はそもそも「国家」なのか? 2000年以上前に統一できたのはなぜか? 毛沢東の権力とはいかなるものだったか? 冷戦が終わっても共産党支配が崩れなかった理由とは? 中国は21世紀の覇権国になるのか? 対症療法ではない視座を求めて、日本を代表する知性が徹底討論。真に中国を理解するための必読書! (講談社現代新書)
  • 不可能性の時代
    3.9
    「現実から逃避」するのではなく、むしろ「現実へと逃避」する者たち──。彼らはいったい何を求めているのか。戦後の「理想の時代」から、70年代以降の「虚構の時代」を経て、95年を境に迎えた特異な時代を、戦後精神史の中に位置づけ、現代社会における普遍的な連帯の可能性を理論的に探る。大澤社会学・最新の地平。

    試し読み

    フォロー
  • この世界の問い方 普遍的な正義と資本主義の行方
    4.0
    中国の進出と権威主義的資本主義、コロナ禍とベーシックインカム、そしてロシアによるウクライナ侵攻。激変する世界の中で大切なのは、「適切な問い」を立て、思考を深めることにある。表面的な事象の裏にある真因は何か、未来をより良くする可能性はどこにあるのか? 大澤社会学が現代社会の事象に大胆に切り結んでいく。
  • <問い>の読書術
    -
    人気社会学者が「経済」「世界史」「格差社会」などキーワードごとに問いを立て、本を入口に社会を読み解く思考法を明かす。市場はなぜ道徳を締め出すのか、日本人が消費しない真の理由とは、資本主義の核心的謎とは、他者との連帯は可能かなど。朝日新聞デジタル「本の達人」人気連載の書籍化。
  • 正しい本の読み方
    3.8
    ちまたには相変わらず、本が溢れています。しかし、そもそも、どんな本から読めば自分のためになるのか。本を読んでも次から次へと内容を忘れてしまうが、どうすれば覚えられるのか。本は何の役に立つのか・・・こういったことに悩んだことはありませんか?この本は、本を読むための本、本を愛する人のための本です。これを読めば、どんな本を選りすぐれば自分の血肉になるのか、がわかります。本を読むにもコツがいるんです!
  • げんきな日本論
    3.7
    30万部超『ふしぎなキリスト教』でおなじみ、ふたりの社会学者が、痛快無比に語り尽くした「新・日本史」! 土器、古墳、ひらがな、源氏物語、日本刀、安土城、国学……なぜ日本人は、かくもユニークな文化を生み出せたのか? 日本史にまつわる疑問18個を真剣に議論することで、日本の特異さやおもしろさ、現代に生きる日本人の「由来」がどんどんわかる。それによって、私たちは自信を取り戻して元気になれる!
  • 中国共産党帝国とウイグル
    4.2
    「中国夢」「一帯一路」のスローガンの下、習近平体制以降ウルトラ・ナショナリズムに傾斜する中華人民共和国。急速な経済発展の陰では、ウイグル人をはじめとした異民族に対する弾圧が強化されていた。中国共産党はなぜ異民族弾圧、自国民監視を徹底し、さらに香港・台湾支配を目指すのか? そもそも中国共産党は法的根拠のない、憲法よりも上位の任意団体にすぎない。その共産党がなぜこれほど力を持つのか? 本書はウイグル問題を切り口に、異形の帝国の本質とリスクを社会学者とイスラーム学者が縦横に解析する。日本はこの「帝国」にどう対するべきか? ◆主なトピック◆◎ウイグルの惨状はどう報じられている?◎問題だらけのイスラーム世界/◎これは宗教対立ではない◎犠牲になったモンゴル、チベット……◎帝国は多様性を包括する◎中国共産党は国家機関でない◎文化大革命から改革開放へ◎一党支配はまだ必要なのか◎一党支配とナショナリズム◎伝統と西洋のキメラ◎膨らむ中華イデオロギー◎宗教としてのナショナリズム◎米バイデン政権は対決を堅持する◎在外華人のネットワーク◎「一帯一路」は何を目指す◎上海協力機構の手の内◎二者択一を迫られる日本
  • 新世紀のコミュニズムへ 資本主義の内からの脱出
    3.4
    資本主義を超える。それはいかにして可能なのか? 持続可能な未来に向けた真の課題とは? 気候変動や経済的不平等をもたらす資本主義を超えて、「コミュニズム」へと至る。それは、いかにして可能なのか? コモンズ(私的所有を超えた共有物)を中核に据えた、生き生きとした社会を築く方途とは何か? 未来を生きる将来世代に持続可能な形で地球を残すことを、いかなる思想的構えで現在の不自由に優先させるか? マルクスからヘーゲル、経済学から宗教学までの多様な知見を縦横に駆使し、パンデミック後の思想的課題に鋭く迫る。「未来の他者との連帯」というアクロバティックな課題の考察にまで及ぶスリリングな展開。資本主義をめぐる積年の考察がここに結実! 大澤社会学、至高の到達点。 第1章 人新世のコロナ禍 第2章 普遍的連帯の(不)可能性  1 簡単に理解できることなのに……  2 倫理的な洗練の極と野蛮の極  3 イエスの墓の前で  4 動物としての人間の生  5 禁欲の資本主義  6 もうひとつの時間 第3章 惨事便乗型アンチ資本主義  1 ソフィーの選択のように  2 ベーシック・インカムは可能か  3 現代貨幣理論の盲点  4 惨事便乗型アンチ資本主義  5 脱・私的所有 第4章 脱成長のための絶対知  1 人新世の危機に抗するために  2 悪い報せとよい報せ  3 交換価値か、使用価値か  4 科学知の運動  5 絶対知の逆説 第5章 新世紀のコミュニズムへ  1 知と無知  2 新世紀のコミュニズムのために  3 資本主義に内在するコミュニズム
  • 考えるということ 知的創造の方法
    3.6
    読み、考え、そして書く――。考えることの基本から説き起こし、社会科学、文学、自然科学という異なるジャンルの文献から思考をつむぐ実践例を展開。創造的な仕事はこうして生まれる。
  • 世界史の分岐点 激変する新世界秩序の読み方
    3.8
    予測の先の新時代に備えよ! 近いうちに、「世界史の分岐点」が訪れる。日本も世界も、その激動に呑み込まれるだろう。避けることはできない。本書は、それがどんなものか、なぜ起こるのか、詳しく論じている。ビジネスにたずさわる人びとも、市井の人びとも、その備えをしたほうがよい――(「まえがき」より)経済、科学技術、軍事、文明……「知の巨人」が語りつくす、新しい時代を読み解く針路。
  • 人間にとって教養とはなにか
    3.9
    そもそも、教養は なんの役に立つのか? 「教養を身につけることが大事だ」とは、よく言われる。 しかし、そもそも私たちはなんのために教養を身につけるのか? 教養はいったいなんの役に立つのか? 現代の「知の巨人」が教える、変化の時代をよりよく生きるための学びの極意。
  • 中国 vs アメリカ 宿命の対決と日本の選択
    4.2
    米中衝突の時代がやってきた。日本はどうする?――中国共産党とは?ナショナリズムとは?香港、台湾は?ありうる軍事衝突のシナリオとは?知っておきたい重要論点をそもそもから徹底解説。
  • パワースピーチ入門
    3.6
    新型コロナウイルス危機下、あらためて問われたのは「リーダーの指導力」だった。 福澤諭吉、チャーチル、齋藤隆夫から コロナ渦で注目されたクオモNY州知事、メルケル首相、安倍晋三首相までのスピーチを引きながら、 人々を鼓舞する良いスピーチ、落胆される駄目なスピーチの違いを徹底解説。 これを読めば、人を心を揺さぶり動かす言葉の法則が明らかに。 【本書で引用されるスピーチ】 私はみなさんを誇りに思います。 NY州兵が招集されると、ニューヨーカー一人ひとりが必ず誇らしい気持ちになります。 じゃあ言おう。さあ、出て行って、コロナウィルスを一発、蹴っ飛ばしてやれ。 それでもって、われわれは、人びとの命を救う。NYはあなたがたに感謝する。 みなさん一人ひとりに、神の祝福があるように。 (第1章・クオモNY州知事スピーチの抜粋) 今日は悲しい日だ、と首相は言った。本当に、悲しい日だ。 でも、こんなふうに考えてみたらどうだろうか。 もしもこの戦争の試練がこの島にも及ぶのなら、 いまの世代の英国人たちは、待っていましたと相手になる。感謝したいぐらいだ。 いまの世代は、その昔の父祖たち、イギリスに法律を根づかせ、 イギリスの偉大さを築いた父祖たちに、ひけをとらないと証明できるのだから (第3章・チャーチルスピーチの抜粋) 【目次】 第1部伝説の討論 第2部これがパワースピーチだ   第1章クオモNY州知事の伝え方 第2章メルケル首相の言葉を紡ぐ力 第3章チャーチルはなぜ歴史を動かせたか 第3部パワースピーチのつくり方 第4章添削でよくなるスピーチの実例 第5章日本の名スピーチの実践者たち 第4部スピーチ力を伸ばす 第6章スピーチ原稿を磨く 第7章スピーチ力を育む
  • 性愛論
    -
    ひとはなぜ、愛するのか。身体はなぜ、もうひとつの身体を求めるのか。猥褻論、性別論、性関係論からキリスト教圏の性愛倫理とその日本的展開まで。永遠の問いを原理的に考察。解説:上野千鶴子/大澤真幸
  • 理想の国へ 歴史の転換期をめぐって
    4.3
    コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻……人類史レヴェルの危機に直面し、私たちは正念場を迎えている。今こそどんな未来を選び取るのかが問われているのだ。この歴史の転換期にあたり、天皇論や三島由紀夫論など対話を重ねてきた二人の知性が、新たな日本のアイデンティティを模索した。蔓延する「日本スゴイ」論を、鍛え抜かれた言葉と思索の力で徹底検証。将来世代のことを視野に入れ、環境、ジェンダー、平和など、あくまで理想を追求し続けるために我々は何をなすべきか、国を愛するとはどういうことかをラディカルに問うた「憂国」の書。  なお本書の元となった対話は、平成の天皇(現・上皇)が退位を宣言した後の二〇一九年一月、コロナ禍中の二〇二〇年八月および二〇二一年三月、そしてロシアのウクライナ侵攻最中の二〇二二年四月に行われた。
  • アメリカ
    4.1
    日本にとって、いちばん重要な国であるアメリカ。しかし、日本人はアメリカの何たるかをまるで理解していない。二大知性の刺激的な対話によって、アメリカ理解の核心がいま明らかとなる。
  • ほんとうの法華経
    4.1
    仏教最高の教典といわれる「法華経」。だが、その真意はあまり理解されていない。なぜなら鳩摩羅什による漢訳を、日本語に重訳したものが読まれてきたからだ。そこで登場したのが、植木雅俊による画期的なサンスクリット原典からの翻訳。その訳業で、仏教のほんとうの教えが明らかにされた。日本を代表する宗教社会学者・橋爪大三郎との対話の中で、ブッダ本来の教えとは何か、法華経の正しい読み方とはいかなるものかが次々と解き明かされる。全く新しい、最高の仏教入門書!
  • はじめての言語ゲーム
    3.8
    もっともわかりやすいヴィトゲンシュタイン入門書。世界のあらゆるふるまいを説明しつくそうとしたヴィトゲンシュタインの言語ゲーム論はいかに生まれ、どんな思想か? 『はじめての構造主義』著者による、きわめて平易な哲学入門です。(講談社現代新書)
  • ふしぎなキリスト教
    4.3
    【新書大賞2012大賞】 キリスト教がわからないと、現代日本社会もわからない――。キリスト教のすべてがわかる決定版入門書! なぜ神が一つなのか? 預言者とは何者か? イエスは神なのか人なのか? 聖書は誰が書いたか? 知っているつもりで実は知らないキリスト教の謎を解く。日本を代表する二人の社会学者が徹底対論! (講談社現代新書)
  • 国家緊急権
    5.0
    1巻1,047円 (税込)
    憲法より大事なものがある もし原発事故がもっと大きかったら? もしミサイルが日本に落ちたら? 政府は緊急時、憲法に違反する行動をとることがある。そんなことが許されるのか。許されるならどんな場合か。首相は罪に問われないのか。あくまで民主主義の原理に立脚し、憲法学最大のタブーに真正面から挑む、全国民必読の提言! ■目次 第1章 国家緊急権とはなにか 第2章 国家緊急権と憲法 第3章 国家緊急権と軍隊 第4章 国家緊急権と独裁 第5章 国家緊急権と安全保障 第6章 国家緊急権と経済危機 第7章 国家緊急権と緊急事態 第8章 国家緊急事態をどう終息させるか 資料編

    試し読み

    フォロー
  • 戦争の社会学~はじめての軍事・戦争入門~
    -
    〈日本人は、戦争から目を背けてきた。1945年から、そろそろ80年になろうというのに。その間、たとえば学校で、戦時国際法について教えてこなかった。国際条約の課す義務なのに。戦争について、ふつうの市民や学生が学び、自分の考えをもとう。本書はそう願って書かれた、軍事社会学の入門書である〉――戦争を理解し、平和を実現する能力を高める。戦争の危険性が高まる今こそ読むべき、日本人のための新「戦争論」。
  • 僕の憲法草案
    -
    護憲・改憲……公式通りの建前から一歩はみ出す憲法論争。改憲だ、護憲だという立場にこだわった睨み合いはやめて、まともに論争しよう。※紙版に収録していた「景山民夫の憲法草案」「伊藤成彦の憲法草案」「国家が宗教を避けて通るのはやめませんか」は著作権者の許諾を得られなかったため、電子版では収録していません。

    試し読み

    フォロー
  • 低炭素革命と地球の未来 環境、資源、そして格差の問題に立ち向かう哲学と行動
    -
    環境、資源、格差問題の危機を、我々はどう乗り越えるべきか。 『「炭素会計」入門』(洋泉社)で炭酸ガス重量絶対主義を提言した橋爪大三郎と、『人間の未来』(筑摩書房)で資本主義経済の行く末を説いた竹田青嗣による公開対談「炭素革命と世界市民の正義」、「資本主義と世界市民の正義」を元に加筆修正。 21世紀の人類が直面する問題の本質を明らかにし、人びとが自由に生きるための新しい哲学、行動が語られる。

    試し読み

    フォロー
  • 幸福のつくりかた
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本人にいま必要なのは、「日本人が、言葉と人間の関係をいちから築き直すこと」だと、社会学者・橋爪大三郎はいう。 リアリズムに根ざした「幸福になるための教育改革、社会改革」を考える一冊。 教育・政治・働き方をキーワードに、日本・日本人のこれからを語った講演録を主に収録。

    試し読み

    フォロー
  • 近代日本思想の肖像
    3.0
    日本の近代史においては、文学者や文芸批評家が、思想の中心的な担い手となってきた。もちろん、広く影響力をもった哲学者もいるが、近代日本思想の影響力の中心につねに文学があったのは、なぜなのか。吉本隆明、柄谷行人、三島由紀夫、丸山眞男、埴谷雄高など、文学と哲学が交錯する地点でその思想の特質を再検証する、注目の社会学者の力作論考。
  • 山崎豊子と〈男〉たち(新潮選書)
    -
    『白い巨塔』『大地の子』『沈まぬ太陽』……。人気作品を読み解きながら、また三島由紀夫、井上陽水、谷崎潤一郎、松本清張、カント、鶴見俊輔、さらに半沢直樹とも比較しつつ、誰も気がつかなかった、〈男〉たちの秘密を明かす。戦後日本が解決出来ず、今に続く様々な難問(ねじれ)を解く鍵が、「山崎文学」の中にあった!
  • だれが決めたの?社会の不思議
    3.8
    死ぬってどういうこと?どうして男と女がいるの?なぜ勉強しないといけないの?なぜお金でものが買えるの?戦争はなぜなくならないの?ありそうでなかった小・中学生のための社会科副読本。

    試し読み

    フォロー
  • 面白くて眠れなくなる社会学
    3.6
    1巻1,200円 (税込)
    なぜ社会はこんなふうに成立しているのか?社会学は、社会をまるごと考察します。人間が社会を生きていくとき誰もがぶつかる問題を、残らず正面から受け止めます。社会を生きる人間の真実のすがたの、いちばん深いところまで考えて、科学と、科学でない世界の境界ぎりぎりのところを、科学の側から考えていきます。その昔、社会学の教科書を、ひと通り読みました。私には使えない言葉が並んでいました。そこで、そういう言葉を使うのはやめ、自分で納得した言葉だけを集めて磨き、自分の社会学をいちから築くことにしました。この本にまとめてあるのは、そうした私の遅々とした歩みの、足跡のようなものです。世界でたった一冊しかない(かもしれない)、これから社会に旅立つ若い人びとのための手引き書です。

    試し読み

    フォロー
  • アメリカの教会~「キリスト教国家」の歴史と本質~
    3.5
    多宗派、分裂、統合、栄枯盛衰…結局、アメリカって、どんな国!? 「福音派って何だろう。日本にそんなものは存在しない。宗教『右派』って何だろう。宗教に『右派』があるというのがわからない。…よってトランプ大統領がなぜ登場したのかわからない。要するにアメリカがわからないということだ。そこでこの本を書くことにした」(「はじめに」より)。植民地時代から現在を丁寧に辿り、解きほぐす。社会学の泰斗による決定版!
  • おどろきのウクライナ
    4.3
    権威主義国家VS自由・民主主義陣営 プーチンは地獄の扉を開いた! 世界史的地殻変動を文明と宗教で読み解く ポスト・ウクライナ戦争の世界 ――人々はなぜ、おどろいたのか?―― それは自明だと考えていた前提が、あっさり崩れ去ったから。 自由と人権と民主主義と、資本主義と法の支配と、言論の自由と選挙とナショナリズムと。 (橋爪大三郎氏「はじめに」より) ◆内容紹介◆ 2022年2月、誰もがおどろいたロシアのウクライナ侵攻。プーチンはついに地獄の扉を開けた。 アメリカ覇権の終焉後に始まる、ロシア、中国など権威主義国家と自由・民主主義陣営の戦いとは? 私たちは新しい世界にどう向き合うべきなのか? この世界史的な地殻変動の本質を見抜くには、安全保障や経済政策の観点と同時に文明論、宗教学、歴史、社会学的な視座が不可欠だ。 日本を代表する社会学者が混迷の世界の深層に迫る、白熱の討論。 ◆主なトピック◆ ◎アメリカの戦略転換 ◎急転のアフガニスタン情勢 ◎「中国の特色ある」資本主義 ◎資本主義にはふたつある ◎自信を失う西側世界 ◎自由は普遍的価値なのか ◎どんな価値のために戦うか ◎ウクライナという国 ◎ギリシャ正教は政教一致 ◎ロシアとはなにか ◎プーチンの主権国家 ◎西欧コンプレックス ◎合理性を超えた決定 ◎ウクライナのナショナリズム ◎この戦争を歴史のプラスにできるか ◎ロシア非難決議を棄権する国々 ◎ロシアと中国の違い ◎自由と平等はなぜ説得力がないか ◎ポスト・ウクライナ戦争の新世界
  • 資本主義のパラドックス ――楕円幻想
    5.0
    近代社会存立の仕組みには、自己否定へ導くダイナミズムが潜んでいる。本書では自身の中に他者を孕むその様を、二つ焦点(=中心点)をもつ楕円になぞらえ、近代の本性に迫る。他者という存在に投資することで初めて成り立つ資本制の構図を明らかにし、その起源を錬金術に求めた。近代の萌芽から帰結まで様々な題材を議論することで、我々の社会の有様を示す。現代社会の問題に真摯に向き合いつつその行く末を論じる、著者の多層的見識が十全に発揮された意欲的論考。
  • 日本のカルトと自民党 政教分離を問い直す
    3.0
    統一教会、日本会議… 宗教社会学の第一人者がタガの外れた政教癒着を警告 日本人は、宗教の訓練が足りない ◆内容紹介◆ カルトが日本を、蝕んでいる。 安倍晋三元首相暗殺を機に、統一教会が自民党に喰いこんでいた実態が明らかになった。 だが、病巣はもっと深い。 統一教会以外の宗教勢力も自民党に隠然と影響を与えている。 なぜこんなことになってしまったのか? 原点に立ち戻り、政治と宗教の関係を考え直す必要がある。 政府職員も市民もカルトの正体を見抜く基礎知識を身につけよう。 そして政教分離の原則を改めて体得しよう。 本書は宗教社会学の第一人者がカルト宗教の危険性を説き、民主主義と宗教のあるべき関係について、基本から明快に解説する。 ◆識者の評◆ オウム事件や統一教会問題を経験した日本でもっとも必要な知識がここにある。 ――有田芳生氏(ジャーナリスト/『改訂新版 統一教会とは何か』著者) 当代随一の泰斗が、 その尋常ならざる「読む力」と「書く力」の双方を注ぎ込んだ本書は、 今後「政治と宗教」の議論に参加する人々にとっての、 ひとつの確かな羅針盤になるに違いない。 ――菅野完氏(著述家/『日本会議の研究』著者) ◆目次◆ 序 カルト原論 第1部 生長の家から日本会議へ 第2部 統一教会と自由民主党 結 政教分離と民主主義 ◆こんな疑問にも答えます◆ Q カルトは、ふつうの宗教とどう違いますか? Q 仏教にも出家があって、俗世間と離れます。これはカルトではない? Q カルトはもともとよくない意味なのですか? Q カルトが、カルトでなくなることもありますか? Q 仏教も、カルトになるのですか? Q 神道は、カルトになりますか? Q 政教分離とは、どういうことなのですか? などなど
  • 戦後思想の到達点 柄谷行人、自身を語る 見田宗介、自身を語る
    4.0
    2人の「知の巨人」は、いかに思考を紡いだのか? 戦後思想を牽引した柄谷と見田。2人の思想のポイントとは何か? 2人は日本人と人類の未来をどう展望しているのか? 巧みなインタビューと解説で、両者の思考の軌跡を浮かび上がらせる。柄谷思想&見田思想のまたとない入門書!
  • 生きるための自由論
    4.0
    人類にとって至上の価値である「自由」。だが、それは一体どこにあるのか?脳科学の知見も参照しつつ、自由という概念自体の刷新を目論み、新たな連帯への方向性を示唆する刺激的論考。
  • 私たちの想像力は資本主義を超えるか
    3.5
    なぜ資本主義を終わらせることができないのだろうか? 資本主義なき世界を私たちは“構想”することができるのか!?  それが問われている。 歴史上、「資本主義の危機」は何度も言われてきた。 しかし、資本主義は幾度もその危機を乗り越えてきた。 これは、その想像力が私たちの想像力よりも勝ってしまっているからではないか。 資本主義が終わった後の世界を私たちは“構想”することが出来ていないため、資本主義は続いてしまっているのではないか? いったい、これまでとは違う世界を私たちは見いだせるのか?  社会現象を起こした有名作品(フィクション)を手がかりに構想力を鍛えあげる、白熱の講義録! 大澤社会学の最前線。 有名作品を入り口にして、資本主義社会の“その先”を考える。 第一部 対米従属の縛りを破れるか  取り上げる作品 『シン・ゴジラ』『木村正彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』他 第二部 善悪の枷から自由になれるか  取り上げる作品 『デスノート』『OUT』『薔薇の名前』他 第三部 資本主義の鎖を引きちぎれるか  取り上げる作品 『おそ松さん』『バートルビー』他 第四部 この世界を救済できるか  取り上げる作品 『君の名は。』『この世界の片隅に』『逃げるは恥だが役に立つ』他 ※本書は2018年3月に小社より刊行された『サブカルの想像力は資本主義を超えるか』を改題のうえ、文庫化したものです。
  • 日本逆植民地計画
    4.0
    1巻1,386円 (税込)
    橋爪大三郎の本気!タブーなき成長戦略! 「日本を救おう。何としても、救おう」で始まる橋爪大三郎による「救国の成長戦略」提言の書。練りに練った8つの革新アイデアで日本を活性化させる!  そのひとつ、日本逆植民地計画は、海外の国と日本政府で「逆植民地」契約を結び、日本の一部市町村を相手国の逆植民地として貸し出すというもの。外国人が集団で安心して生活しやすい地域をつくることで、優秀優良な外国人を大量に呼び込み、日本全体の生産人口を増やすほか、日本経済を一気に活性化させる秘策だ。  本気で日本を救うためには、ここまでやる必要がある!
  • 社会は絶えず夢を見ている
    3.8
    いつも「リスク社会」は可能性として語られてきた。ついに到来した「震災・津波・原発」の惨状を見据え、ありうべき克服を提起する強靱な思考。連続講義第一弾。

    試し読み

    フォロー
  • 二千年紀の社会と思想
    4.3
    「これからの千年を人類はどう生きるべきか?」 千年の射程で人類のビジョンを示す、日本を代表する社会学者による奇蹟の対談集。 二千年紀の最初の一〇年の経験は、現代の国際関係と科学技術と経済システムだけでなく、これらを通底する社会の原理と思想の前提とを問い返すことをとおして、新しく人間と社会の存在の<見晴らし>を切り開くという、射程の大きい共同の作業の開始をわれわれに要請している。――見田宗介(まえがきより) ほんとうに尊敬できる先生との出会いは、誰でも訪れる幸運ではない。いや、それは、実に稀なことである。私の場合、それは、大学に入学して間もない、一八歳の春の出来事であった…。私にとって、先生との対談は、あの三五年前の先生との会話、紀伊國屋書店新宿本店の裏側にあった「らんざん」という喫茶店での先生との会話の継続である。――大澤真幸(あとがきより)
  • ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論  自分と社会をつなぐ回路
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ウサン臭い「正義の思想」を徹底的に分析!!「脱正義論」「従軍慰安婦問題」を中心に、個とは何か、歴史とは何かを考える鼎談本。

    試し読み

    フォロー
  • 現代思想 2015年1月号 特集=現代思想の新展開2015 -思弁的実在論と新しい唯物論-
    -
    ■連載――●科学者の散歩道●第一四回   青い地球は誰のもの / 佐藤文隆 ■連載――●家族・性・市場●第一〇七回   精神医療現代史へ・追記 10 / 立岩真也 現代思想の新展開2015 思弁的実在論と新しい唯物論 【討議】 未来の自然 / Ph・デスコラ+中沢新一 【ポスト・ポスト構造主義へ】 物化せよ、存在者化せよ ブルーノ・ラトゥール試用 / 小泉義之 交差(キアスム)交換と人間 / 清水高志 【インタビュー】 思弁的実在論と新しい唯物論 / 千葉雅也 岡嶋隆佑(聞き手) 【思弁的実在論】 亡霊のジレンマ 来るべき喪、来るべき神 / Q・メイヤスー 岡嶋隆佑訳 【新しい唯物論】 新しい都市のマテリアリズム / 篠原雅武 【オブジェクト指向存在論】 環境主義 / T・モートン 小川緑訳 第一哲学としての美学 グレアム・ハーマンの存在論 / 星野太 【自然の美学】 眼差しなき自然の美学に向けて イメージ論の問題圏(二) / 岡本源太 コスミック・コスメティック 装いのコスモロジーのために / B・プレヴォー 筧菜奈子+島村幸忠訳 プロトタイプ 芸術作品の新たな身分 / E・デューリング 武田宙也訳 【「モダニティ」の彼/此岸】 存在論をおりること、あるいは転倒したプラトニズムの過程的イデア論 / 近藤和敬 暴力・テロル・情念 『革命について』に見る近代 / 重田園江 【討議】 「過ぎ去ろうとしない戦後」をどうするか / 赤坂真理+大澤真幸+成田龍一 ■研究手帖 歴史の想像力と民主主義 / 小山裕【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】

    試し読み

    フォロー
  • 社会学史
    4.5
    本物の教養がこんなに頭に染み込んで、ものの見方がすっかり変わる経験をあなたに!マルクスもフロイトもフーコーも、実は社会学者なんです。「社会学はもちろん、その周辺の学問を理解するためには、どうしても、社会学史全体を知っておく必要があります。それなのに、なぜか、社会学史の本がほとんどないのが現状です。だから、この仕事に私は、強い社会的な使命感を持っています」――大澤真幸
  • 近代日本のナショナリズム
    3.0
    前期のナショナリズムは、なぜ、ウルトラナショナリズムに向かったのか。「靖国問題」とはなにか。戦後社会とナショナリズムの相関とは……。「日本」を根本から考えなおすべき今、ナショナリズム研究に大きな足跡を残してきた社会学者が問う、日本のナショナリズムの本質!
  • さんすうの本 ナンバーランドのふしぎな冒険
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 すみれが9歳の誕生日を迎えた夜のこと、ベッドのそばにふたりの天使が現れ、家の外へ誘われます。 天使たちについて行った先にあったのは、「ナンバーランド」という不思議の国でした——。 すみれと一緒に「数の名前」「たし算」「ひき算」「かけ算」「わり算」「分数」「小数」「図形」「メートル法」「約数と倍数」「ふしぎな数の国」という11の建物をめぐりながら、算数の基礎を理解できる! 近年、子どもの教育分野で注目が高まっている「無学年学習」の考え方で構成し、自分の理解度にあわせて先取り学習したり、戻って復習したりという柔軟な使い方が可能。 原理がわかったら面倒な計算は覚えてしまったほうがいいといった合理的な提案も。 言葉と数の関係や、知らず知らず哲学に通じる学びもあり、将来、知の世界を広げていく基礎になる。 10進法がなぜ使われているのか、扇形の面積が三角形の面積の公式で求められるのはなぜか、単位の話など、大人が読んでも新鮮で面白い! ■内容 はじまりの夜 数の名前 たし算 ひき算 かけ算 わり算 分数 小数 図形 メートル法 約数と倍数 不思議な数の国 あとがき ■著者について 橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう) 1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京工業大学名誉教授。 東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。 著書に『はじめての構造主義』『はじめての言語ゲーム』『正しい本の読み方』(ともに講談社現代新書)、『面白くて眠れなくなる社会学』(PHPエディターズ・グループ)、『誰がきめたの!社会の不思議』(朝日出版社)、社会学者・大澤真幸氏との共著に『ふしぎなキリスト教』(新書大賞2012を受賞)などがある。 小学校低学年から大学受験生まで、のべ100人以上の子どもたちに算数・数学を教えてきた経験から、「算数のつまづき」をサポートする重要性を痛感。 本書は、著者はじめての子ども向けのさんすうの本となる。
  • 核戦争、どうする日本? ──「ポスト国連の時代」が始まった
    4.7
    1巻1,540円 (税込)
    核兵器をもつ権威主義的国家による、国際秩序への危険な挑戦。地獄のフタを開けたプーチン、相次ぐ北朝鮮のミサイル発射、間近に迫る台湾侵攻。平和と安全を守る唯一の道とは?
  • 皇国日本とアメリカ大権 ──日本人の精神を何が縛っているのか?
    3.5
    戦前、多くの日本人が「国体」思想に飲み込まれ、戦争に動員されていった。なぜ日本人は、この流れに抗えなかったのか? 総力戦に敗北した後、天皇は連合国軍最高司令官に「従属」する形となった。実際にはアメリカ大権となっているにもかかわらず、鋭敏な知識人ですら、それを直視できずにいるのはなぜか? 戦時期に教育の場で広く読まれ、国民に深甚な影響を与えた『國體の本義』の解読をとおして、戦前・戦後を貫流する日本人の精神の「無意識」を問う。ふたたび日本が内閉しようとしている今、来し方行く末を考えるに際し、必読の書!
  • 思考術
    4.7
    何を、いつ、いかにして考えるか―幅広い対象へ鋭く斬り込み、刺激的な著作を世に問い続ける知性には何が起きているのか。社会科学、文学、自然科学…異なるジャンルの書物の力を触媒にしながら、オリジナルな思考を紡ぎ出し、深化させる実践例を展開。さらには、執筆過程の舞台裏も初公開。知的創造の現場へと読者をいざなう。
  • 自分を活かす思想・社会を生きる思想  思考のルールと作法 対論
    3.0
    1巻1,584円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「哲学って何の役に立つの?」という疑問にわかりやすい言葉で答える。「正しく生きる」より「楽しく生きる」ための哲学入門。

    試し読み

    フォロー
  • だめだし日本語論
    4.5
    1巻1,650円 (税込)
    日本語は、そもそも文字を持たなかった日本人が、いい加減に漢字を使うところから始まった―― 成り行き任せ、混沌だらけの日本語の謎に挑みながら、日本人の本質にまで迫る。 あっけに取られるほど手ごわくて、面白い日本語論。 ■日本語のできあがり方 鎌倉時代まで 文字を持たなかった日本人 日本語のDNA螺旋構造 外国に説明できない日本史 学問に向かない日本語 日本語は「意味の言葉」ではない 言葉は神から与えられる? お経を日本語に訳さなかった理由 言葉はまず音であった 音の多様性 ひらがなができた理由 歌があったから日本語がある 話し言葉を文字化する日本、文字化しない朝鮮 男女のコミュニケーションが国家体制の根幹 書きながら成長する紫式部 男は和歌が詠めない 公式には認めない女性とひらがな
  • 死の講義―――死んだらどうなるか、自分で決めなさい
    4.1
    「死」とは何か。キリスト教、イスラム教、ユダヤ教などの一神教はもちろん、ヒンドゥー教、仏教、儒教、神道など、それぞれの宗教は、人間は死んだらどうなるか、についてしっかりした考え方をもっている。本書は、知の達人であり、宗教社会学の第一人者である著者が、各宗教の「死」についての考え方を、鮮やかに説明する本。
  • 私たちはAIを信頼できるか
    3.8
    ゲーム、言語、哲学の最新知見から、最先端の5人が集まりました。 「信頼」をテーマに、2022年の「AIと人類」の現在地に迫ります。 AIは世界を再構築できるか。「意味がわかる」とは何か。 人間の無意識は、AIに奪われているのか。 もっともわかりやすく、もっとも刺激的な、2022年のAI論! 〈目次〉 はじめに 生活と社会のなかの人工知能 山本貴光 TALK1 三宅陽一郎「世界と知能を再構築する」 エッセイ 人と人工知能の拡張――メタバースとスマートシティ、リアルと仮想を越えて TALK2 川添愛「意味がわかるとは何か」 エッセイ “信頼できるAI”に向けての課題 TALK3 大澤真幸「無意識が奪われている」 エッセイ 〈無為〉という能力 TALK4 座談会「私たちはAIを信頼できるか」 大澤真幸、川添愛、三宅陽一郎、山本貴光、吉川浩満 BOOKS AIと人類の36冊 山本貴光&吉川浩満 おわりに 吉川浩満
  • メディア空間の変容と多文化社会
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本の広告とアメリカ化、電子メディアにおける主体、戦後国語教育が隠蔽してきたもの、外国人居住者が提示する問題、メディアと観光の複合化……。多様な切り口から、都市やメディアの発展と文化の異種混交の問題を見通す論考集。

    試し読み

    フォロー
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』
    4.0
    「これは『ナウシカ』の世界を旅する中で、すでに体験したことだ」 コロナウイルス、ウクライナ侵攻、AI問題、気候変動……混迷する現代社会を私たちはどう生きるのか。 朝日新聞デジタルにて、2021年3月に第1シーズン、5月に第2シーズンを配信し、読者から大きな反響を呼んだ「コロナ下で読み解く風の谷のナウシカ」。 2022年12月に掲載された最新の第3シーズンを加え、すべてのインタビューをまとめて刊行! コロナウイルスをはじめ、ロシアのウクライナ侵攻、AI問題、ますます激化する気候変動など、混迷化が加速する現代社会を 「人類が方向を転換せず、破滅を経験してしまった」 仮想の未来を舞台にした宮﨑駿監督の長編漫画『風の谷のナウシカ』を通して連関的に考える。 【収録著者】民俗学者・赤坂憲雄/俳優・杏/社会哲学者・稲葉振一郎/現代史家・大木毅/社会学者・大澤真幸/漫画家・大童澄瞳/映像研究家・叶精二/作家・川上弘美/軍事アナリスト・小泉悠/英文学者・河野真太郎/ロシア文学者・佐藤雄亮/漫画研究者・杉本バウエンス・ジェシカ/文筆家・鈴木涼美/スタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫/漫画家・竹宮惠子/生物学者・長沼毅/生物学者・福岡伸一/評論家・宮崎哲弥(五十音順、敬称略)
  • 丸山眞男の憂鬱
    3.8
    戦後日本を代表する知識人・丸山眞男(1914-96年)は何に躓き、「憂鬱」に陥ったのか? 主著『日本政治思想史研究』(1952年)を読み解き、後年の論文「闇斎学と闇斎学派」(1980年)と山本七平(1921-91年)の『現人神の創作者たち』(1983年)を併置・対照することを通して、日本の近代化に潜む真実を明らかにする。これまで誰もなしえなかった不可欠の試みを実行する画期の書!
  • むずかしい天皇制
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    なぜ他のものは捨てられても、 天皇制だけは捨てられないのか? 悠久の謎の根幹に挑む。 天皇とは何か。天皇制は何のために存在しているのか。天皇の家系は、どうして他の家系と比べて特別に高貴なのか。 こうしたことを誰にも納得できるように説明することは、とてもむずかしい。だがいかにむずかしいとしても、天皇制こそが、日本人である「われわれ」は何者なのか、を理解する上での鍵なのだ。 天皇制の過去、現在を論じることを通じて、日本人とは何か、日本社会の特徴はどこにあるのかを探究する刺激的対談。社会学者と憲法学者が、誰もが答えられない天皇制の謎に挑戦する。 天皇制を理解することは、日本社会の中のひとつの政治制度や特殊な文化様式を理解すること(に尽きるもの)ではない。天皇制を見ることは、結局、日本人と日本社会の歴史的な全体を見ることに直結している。──大澤真幸 天皇制は、天皇・皇族にとっても、日本社会にとっても犠牲が大きく、他方で、それが果たしている法的役割も国民の関心も低い。この制度が存在すること自体が最大の不思議だと言わざるを得ない。──木村草太 【目次】 第1章 現代における天皇制の諸問題──象徴、人権、正統性 第2章 歴史としての天皇制──上世、中世、近世まで 第3章 近代の天皇制──明治維新から敗戦まで 第4章 戦後の天皇制──憲法、戦後処理、民主主義
  • 〈世界史〉の哲学 イスラーム篇
    4.0
    4~8巻2,090~3,344円 (税込)
    神自身が信仰を投資に例えるイスラ-ム教のもと、なぜ逸早く資本主義が発達しなかったのか?クリスチャンの息子達を集め皇帝の忠実な親衛隊に育て上げたオスマン帝国の「デヴシルメ」はなぜ実現可能だったのか?法を重視したイスラーム圏で「法の支配」がなぜ崩壊したのか。など、イスラーム帝国社会の本質に迫る。世界史の謎を新たに読み解く壮大なシリーズ、「古代篇」「中世篇」「東洋篇」に続く第四弾、待望のイスラーム篇。
  • 〈世界史〉の哲学 1 古代篇
    -
    シリーズの最初の巻「古代篇」では、〈世界史〉の中のミステリー中のミステリー、イエス・ キリストの殺害が、中心的な主題となる。もし、〈世界史〉の中で、われわれの現在に最も大きな影響を残した、たった一つの出来事を選ぶことが求められれば、誰もが、迷うことなく、イエス・キリストの十字架上の死を挙げることになるだろう。  どうして、イエス・キリストは殺されたのか? どうして、たった一人の男の死が、これほどまでに深く、広い帰結をもたらすことになったのか? われわれの現在を、社会学的な基礎において捉えるならば、それは「近代社会」として規定されることになる。近代化とは、細部を削ぎ落として言ってしまえば、西洋出自の概念や制度がグローバル・スタンダードになった時代である。その「西洋」の文明的なアイデンティティは、キリスト教にこそある。とすれば、キリストの死の残響は、二千年後の現在でも、まったく衰えることなく届いていることになる。キリストの死は、どうして、これほどの衝撃力をもったのだろうか?  イエス・キリストは、わけのわからない罪状によって処刑された。その死は、今日のわれわれのあり方を深く規定している。必ずしもクリスチャンではないものも含めて、その死の影響の下にある。どうしてこんなことになったのか?…… (「まえがき」より)

最近チェックした本