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新型コロナウイルス危機下、あらためて問われたのは「リーダーの指導力」だった。
福澤諭吉、チャーチル、齋藤隆夫から
コロナ渦で注目されたクオモNY州知事、メルケル首相、安倍晋三首相までのスピーチを引きながら、
人々を鼓舞する良いスピーチ、落胆される駄目なスピーチの違いを徹底解説。
これを読めば、人を心を揺さぶり動かす言葉の法則が明らかに。
【本書で引用されるスピーチ】
私はみなさんを誇りに思います。
NY州兵が招集されると、ニューヨーカー一人ひとりが必ず誇らしい気持ちになります。
じゃあ言おう。さあ、出て行って、コロナウィルスを一発、蹴っ飛ばしてやれ。
それでもって、われわれは、人びとの命を救う。NYはあなたがたに感謝する。
みなさん一人ひとりに、神の祝福があるように。
(第1章・クオモNY州知事スピーチの抜粋)
今日は悲しい日だ、と首相は言った。本当に、悲しい日だ。
でも、こんなふうに考えてみたらどうだろうか。
もしもこの戦争の試練がこの島にも及ぶのなら、
いまの世代の英国人たちは、待っていましたと相手になる。感謝したいぐらいだ。
いまの世代は、その昔の父祖たち、イギリスに法律を根づかせ、
イギリスの偉大さを築いた父祖たちに、ひけをとらないと証明できるのだから
(第3章・チャーチルスピーチの抜粋)
【目次】
第1部伝説の討論
第2部これがパワースピーチだ
第1章クオモNY州知事の伝え方
第2章メルケル首相の言葉を紡ぐ力
第3章チャーチルはなぜ歴史を動かせたか
第3部パワースピーチのつくり方
第4章添削でよくなるスピーチの実例
第5章日本の名スピーチの実践者たち
第4部スピーチ力を伸ばす
第6章スピーチ原稿を磨く
第7章スピーチ力を育む
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Posted by ブクログ
単にパワースピーチの紹介をしているだけでなく、文化的、政治的背景も丁寧に紹介してくれている。 パワースピーチとは、人を動かすスピーチ。勇気を与えるスピーチのことだ。
日本にパワースピーチが少ないのは、日本と日本語の歴史、そして文化のせいであると筆者は述べる。例えば以下のような事である。
●日本人はスピーチなんかしたがらない。嫌い。黙って実行する人間の方が評価されてきた。
●決まりきった用語やフレーズを使ってスピーチする日本企業のリーダーや官公庁の文章が多い。(整備文体という)
●整備文体を使うと、一般聴衆や国民を煙に巻くことができるし追求されなくてすむ。etc.
筆者はスピーチをするという文化やパワースピーチができるリーダーが日本国内で育って欲しいと願っている。そこで、世界のパワースピーチを紹介してくれている。クオモNY州知事。メルケル首相。チャーチルなどだ。
クオモのスピーチは確かに素晴らしいだろうが、コロナであんなに死人を出してもスピーチさえ上手ければ支持率が高いのかと興醒めしてしまうのは、筆者がいうように日本人らしい考え方なのだろうか。
チャーチルの演説も確かに素晴らしい。しかし、彼の敵であるヒトラーも演説が上手かったのだ。筆者は270ページで「現実があって、それを言葉でのべる、のではない。言葉でのべるから、そこに現実がそうしたものとして現れる。言葉が現実を、つくりだすのである。」とパワースピーチの素晴らしさを説く。しかし政治闘争で勝ち残った独裁者は、軒並みスピーチがうまい。スピーチによって現実がつくり出されるなどということは、一般庶民にとって迷惑千万である。ならば、一般庶民にとって必要なことは、パワースピーチができるようになることではなく、パワースピーチに騙されないようにすることではないだろうか。なぁんて考えるのは、筆者がいうように日本人らしい考え方なのだろうか。
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