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西欧文明中心の近代に終わりを告げ現代思想に新しい地平を拓いた構造主義。レヴィ=ストロースの親族・神話研究の、鮮やかな方法と発想の背景に見えてくる、ソシュール言語学やモースの贈与論。そして遠近法にまでさかのぼる、数学史の水脈に隠された〈構造〉のルーツ。モダニズムからポスト構造主義への知の戦線に、軽快な文章で歯切れよく迫る! (講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
はじめてじゃない人にも。 ある意味では「はじめて」構造主義からポスト構造主義への流れはそう読めばいいのか、となる。ポストしゃあないのか。なるほど。
数学や物理学の進歩が人々の思想にも影響している、という説明は明快で共感できるものだった。今後は背景にあったヨーロッパ的思想の推移を理解することで、構造主義の理解を深めていきたい。 ① 数理: ユークリッド空間におけるニュートン力学の成功が、理性による"(唯一の)真理"(↔︎啓示...続きを読むによる真理)に依拠する時代を導いた。 思想: カントの「純粋理性批判」における問題意識には、理性による真理が強まった社会背景が関わっている。(人間が各々持つ"真理"像の解釈) ② 数理: ニュートン力学では説明できない現象が非ユークリッド空間で説明された(相対性理論, 量子力学)。これにより、唯一無二と思っていた真理が相対化された(公理(前提)の置き方次第で変わる)。 思想: 構造主義が公理の置き方次第で真理が変わる、という考えを突きつける。
非常に面白く読むことができた。レヴィ=ストロースの考え方を中心に、構造主義について様々な観点から理解できる。新たな世界の見方を教えてくれた。
ソシュール「一般言語学講義」 世界は言葉によって切り取られている。例えば、水や湯と日本語で表現されるものも英語ではWaterのみで表現されている。このように、世界から言葉を切り取って認識している(物質世界≠言葉) これを、言語の「恣意性」と呼ぶ 言語システムを複雑化することで精神世界を複雑にするこ...続きを読むとができる。言葉が何を意味するかを発展させる 音も、シニフィエもシニフィアンも対立によって規定されるわ 交換のための交換が基本、それが特殊に変化して経済が現れるにすぎない 真理は制度である。時代によって人が社会が勝手に決めるもの よって唯一の真理はなく、その時代、社会で制定される 定理は公理(それの証明が使用のないほどの定説)により証明される
インタビューデータの質的分析は主観的にならざるを得ない.インフォーマントの語りも事実を語っているわけではなく主観に引きずられている.そのようなデータをどう分析すれば良いかと言う点で構造主義が関係してくる.というわけで,構造主義の超入門書を読んでいるが『はじめての構造主義』がとてもわかりやすい. こ...続きを読むの本は数学や物理学と結びつけて「構造」を語っているのだが,客観的に存在する物体を見ている主観的な私(主体)との関係で世の中が見えていることを示していて,私(主体)の視点が異なれば客観的な世の中の見え方も変わること,その中で不変なのが構造であると言っている.ユークリッド幾何学で記述できる我々の世界と,脳に投影されている射影幾何学の空間は数学的な変換で関連付けることができる.変換によっても不変なのが「構造」である.こういう説明を読んでなるほどと思った.
構造主義のこれ以上ない入門書。『寝ながら学べる構造主義』も読んだが断然こちらがオススメ。中高生のうちにこれを読んだ人が羨ましい。 第1部はレヴィ=ストロースの伝記とソシュール一般言語学の系譜。ここは他の本と大差ない内容だが、構造人類学の方法論の記述はかなり詳しい。本書は中高生向けに特別易しく書いて...続きを読むあるらしいが、橋爪大三郎の文章は本当に読みやすい。 そして本書の白眉は第2部、構造主義のルーツ。構造主義の入門書でよくあるのが、ヘーゲル→マルクス→サルトルの近代哲学の流れを概説した上で構造主義の革新性を説くもの。これも興味深いが、そもそも実存主義に至るまでの哲学の流れが非常に難解だし、ゴリゴリの哲学と言語学、人類学の対決というとどうにも話が噛み合っていない印象を受ける。本書の最もすぐれた点は、これとパラレルに展開する数学史(あるいは、西欧の知の歴史)の流れから構造主義を語るところだろう。 ここで下手くそな要約を垂れ流すのは無意味だろうから、是非とも橋爪先生の文章で読んでいただきたい。キリスト教の凋落に伴う科学の隆盛、中高レベルの数学・物理の成立史、そしてその根本を揺るがす非ユークリッド幾何学の登場、「数学は哲学」たる所以の現代数学。一つ一つの物語それ自体が冒険活劇のように面白く、それでいて構造主義の解説としてこれ以上なくピッタリくる。久々にこんなに面白い読み物に出会った。 すっかり説明してしまった後で「これまで構造主義を紹介した人びとは、ソシュール以来の言語学とのつながりを、少し強調しすぎていたようだ。」(185P)と締める。橋爪先生カッコよすぎます。 あまりにも良い本すぎて、中高生のうちに読んでいればと悔しい気持ちにさえなった。良い本の証だろう。 一方で、こんなにわかりやすく解説されてしまうと、なんだ構造主義ってたったこれだけのものなのか、という気にも。内田樹の方の本にも、そういえば現代社会で構造主義は当たり前になりすぎていてもはや意識されることは少ないとあった。 むしろ「たったこれだけの」考え方に衝撃を受けた近代主義の方が、今となっては驚きだろう。 橋爪先生はこういう感想までもお見通しなのか、あとがきには「もういちど近代主義にさかのぼっていくというのも、面白いんじゃないだろうか。」(230P)と。いやはや参りました。
分かりやすいとは言っても読めばすぐ分かるものではないので、何度も読んで理解を深めたい。 ただ構造主義を理解する上で、数学を取り入れる事はなるほどと感じた。
構造主義を理解したかといえばまだそうとも言えないけれど、好奇心をくすぐられて一気に読めたのは確か。歴史や数学とのつながりはたいそう面白くかった。
構造主義とはなんだろう?という疑問を持ったので読んでみた。ざっくりと構造主義に関して骨組み的な知見が得られたように感じる。が、同時にまだまだ足りないのでやはり勉強をしなければならないな、とも思う。
構造主義は、主体性を排除しようとする考え方である。公理の上に成り立つ定理は真理のように感じるが、それは、主体的に選ばれた公理上での制度に過ぎない。構造主義は、主体を前提とした考え方から、ある対象となるものを、無意識的な、集合的な現象として捉え、その構造を理解しようとする考え方である。
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