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兵隊になった沢村栄治 ──戦時下職業野球連盟の偽装工作
ベーブ・ルースをきりきり舞いさせるなど活躍し、将来を嘱望されるも、三度も出征し落命した悲運の投手・沢村。彼は何を考え、戦地に赴いたのか。本書は人間・沢村を描くとともに、当時の野球関係者の興味深い動きを描き出していく。表向きは時局に迎合し戦争に協力するかのように「偽装」しつつ、職業野球連盟は沢村の悲劇を繰り返さぬよう、野球界や選手らを守ったのだ。その工夫とはいかなるものだったか。知られざる戦時下の野球界を、資料の綿密な分析から再構成する。 -
台湾とは何か
台湾が激しく動いている。戦後日本は台湾に撤退した中華民国と国交を結んだが、後に中華人民共和国と国交正常化を行い、台湾は遠い存在になった。しかし、目覚ましい経済発展と見事な民主化、東日本大震災での日本への巨額の支援もあり、台湾は再び身近で重要な存在になりつつある。台湾は中国にとってのアキレス腱であり、日本にとってのジレンマだ。日中台の複雑なトライアングルの中、台湾は絶妙のバランス感覚で日中と巧みに渡り合う。二〇一六年総統選挙で劇的な政権交代を遂げた最新の姿を、政治、歴史、社会から解き明かし、冷戦期の固定観念から脱した新しい「台湾論」を提言する。 -
アイヌと縄文 ――もうひとつの日本の歴史
アイヌこそが縄文人の正統な末裔であることが、最近のさまざまな研究や調査で明らかになっている。平地人となることを拒否し、北海道という山中にとどまって縄文の習俗を最後まで守り通したアイヌの人びと。その文化を見ていけば、日本列島人の原郷の思想が明らかになるにちがいない。交易、祭祀、葬制、遺跡とその遺物、言語などの多方面にわたる最新のアイヌ研究を総合し、弥生文化を選択した現代日本人にとって、ありえたかもしれないもうひとつの歴史を叙述する野心的試み。 -
キリスト教の真実 ─―西洋近代をもたらした宗教思想
キリスト教は、出現した当時のギリシャ世界において、既存の宗教の枠を超える「型やぶり」な思想であった。ユダヤ教から派生した「突然変異」ともいえるキリスト教が、ギリシャ思想の精髄を吸収しながら古代ローマ世界に浸透し、やがて近代ヨーロッパを覚醒させる。本書では、教義に内在する普遍主義の歴史的連続性を読み解き、修道院がその伝承を担った中世の世界をさぐる。近代主義者たちはキリスト教の歴史事実を意図的に否定するが、その歪曲がなぜ必要だったのかを考える。キリスト教という合わせ鏡をとおして、現代世界の底流にある設計思想を解明する探究の書。 -
ユダヤ教 キリスト教 イスラーム ――一神教の連環を解く
ユダヤ教もキリスト教もイスラームも「たったひとりの神」を持つ宗教である。もとをたどれば同じひとりの神だった。それが「それぞれの神」になったとき、地球の表面が変わった。宗教史のうえでは突発的・変則的であった一神教が、なぜ諸宗教をしのぐまでに発展し、世界の底流となりえたのか――。出発点であるユダヤ教と、そこから枝分かれしたキリスト教とイスラームを視野に入れ、より大きな広がりのなかで一神教の特質を把握する。「聖戦」「不寛容」「平等」「福祉」「契約」などの題材にふれながら、歴史に決定的な影響を与えた三宗教の連環を解き、一神教の光と闇にせまる比較宗教学の入門書。 -
ウィトゲンシュタイン入門
世紀末のウィーンに生まれ、20世紀初頭のケンブリッジを舞台に活躍した天才科学者ウィトゲンシュタイン。裕福なユダヤ系鉄鋼財閥の家庭に育ちながら、数奇な一生と特異な行動や風貌によって、その思想の全貌は今日なお神秘的な色彩を帯びる。彼が生涯を賭けて問いつづけた「語りえないもの」とは何か? 初期の写像理論から中期の文法理論、後期の言語ゲーム理論へと展開する独特のアイディアにみちた思想の核心にわけ入り、読者とともに考える、清新な魅力にあふれた入門書! -
女子・結婚・男選び ――あるいは〈選ばれ男子〉
女子最大の問題、それはもちろん“男選び”だ。打算で結婚するのは卑しい。でも最上の男を手に入れたい。男子に対する尊敬の念と幻滅。女を見る目がない男と、男を見る目がない女たち。ゲーテとマン、夏目漱石から水村美苗までを読み直し、悲喜劇を考察する。さあ、「女の子いかに生くべきか」。女子も男子も必読! -
落語特選
落語の登場人物には実在のモデルがいたわけではない。こういうやつがいたら面白かろう、自分もああなってみたいという町人の希望や生き方の理想、はたまた心意気が渾然一体となってつくりだされてきた。とりわけ強烈な個性の主人公を集めた2冊の(上)には、借り手の審査が異常に厳しい大家の「小言幸兵衛」、喧嘩の罰で頭を剃られた仕返しに長屋のおかみさんたちを尼にしてしまう「大山詣り」、いやみな通人に無理やり傷んだ豆腐を食べさせる「酢豆腐」など20編を収録。 -
韓国の都市伝説 ――民俗学者の怪談ノート
学校/受験/兵役/病院/死神/風水/祖先祭祀/高層アパート/タクシー/地下鉄/ネット怪談…… 近くて遠い。遠くて近い。 民俗学の第一人者が記す厳選テーマと各章解説! 海を挟んだ隣国においても「こわい噂」は絶えることがない。逢魔が時の学校、無人のトイレ、死と隣り合う病院の夜、軍隊内に伝わる囁き、密集する高層アパート、訪れる死神、祖先たちに捧げる祈り、圧政への抵抗、ネットに広がる誰かの言葉──都市伝説とは即ち社会の鏡であり、文化を知るための扉でもある。民俗学研究の第一人者が現地で採集した貴重な説話の数々を紹介&テーマ別にガイド。 ※本書は2003年刊『日本より怖い韓国の怪談』の改題・増補版です 【目次】 民俗学者、韓国で都市伝説と出会う (ちくま文庫版書き下ろし) 一冊目 学校の怪談 二冊目 受験地獄 三冊目 病院にて 四冊目 軍隊の噂 五冊目 乗っていくもの 六冊目 高層アパート 七冊目 人形たち 八冊目 あの世からの使者 九冊目 死んだはずの人なのに 十冊目 祖先祭祀 十一冊目 女の神秘と怪 十二冊目 獣の霊力、竜の祟り 十三冊目 おまじない もう一つの「都市伝説」(ちくま文庫版書き下ろし) デジタル化する都市伝説(同上) -
世界はトラウマでできている
大切なのは、飴玉のように感情を感じ終えるまで感じること。 世界を見る目が変わる、児童精神科医による「傷つき」論。 市民権を得たようにみえる「トラウマ」という言葉ですが、その意味するところは十分に理解されていないかもしれません。本書では、人が傷ついたときどういうことが起きているのか、トラウマを否認することで何が起きるか、丁寧に解説していきます。自分とだれかの傷つきを、大切にできるようになるための一冊です。 「「トラウマ」という言葉がなくても、あたりまえに、私たちは傷つく存在であり、さまざまな傷を抱えながら生きているということを、お互いに理解し、認め合い、受け入れる世の中が来てほしいと思っています。」(本文より) === 【目次】 はじめに 「それでも人は傷つく」をあたりまえに/トラウマの理解のために/この本は「ちょうどよく」ないかもしれない/感じ終わるまで感じること 第1章 人は傷つく 「傷つく」の軽視/トラウマ元年/PTSD概念の広がり/診断名の登場/異常な状況における正常な反応 第2章 人が傷ついたとき起こること DSMによる診断基準/DSM–5–TRの特徴/議論の的となるA基準/心の傷に大小はない/B基準=侵入症状/フラッシュバックとは/きっかけになるもの/C基準=回避症状/D基準=うつ状態/自分に責任を押し付けてしまうこと/全体としてうつ状態を呈する/E基準=覚醒度と反応性/睡眠障害/F基準=仮の区切り/G基準とH基準/解離症状/遅延顕症型 第3章 トラウマという名のもとに 心理療法への影響/再演/再演の例/否定的な自分観/ポスト・トラウマティック・プレイ/解離/感情は飴玉のように/恐怖条件付け/PTSDと脳の関係/ポリヴェーガル理論/進化と発達からわかってきたこと/感情から目を逸らす/EMDRの人間くささ/私たちの外界認識/世界線が変わる/集団のなかのトラウマ/トラウマ・インフォームド・ケア登場/浸透しないTIC/医療以外の現場/精神医学は変わるのか? 第4章 トラウマを認めたくない人たち スモールtトラウマとは何か/なぜ私たちはトラウマを認めたくないのか/トラウマは擬態する/常識はなぜ保たれているのか/伝統や武勇伝/集団の都合/男性用トイレを例に/加害者の誕生/トラウマに触れると何が起こるのか/医療に潜むトラウマ/トラウマへのトラウマ/「正常」との線引き/時代とともに変わるもの/誰かのあたりまえは、誰かのトラウマかもしれない/明文化できないものを学ぶとき/被害者が加害者をかばうとき 第5章 心の傷が癒えるとき 何重にも絡まった糸/トラウマは克服しなくていい/人の「推し」を笑うな/思い残しと成仏/動物園の避難訓練/訓練の時間は終わらない/考えるな、感じろ/感じる者は救われる おわりに === -
夜の太鼓 新版
こころが騒いで眠れぬ夜に―― 「生活」を続けるすべての人に贈るエッセイ 「私の住居は六畳一間に四畳半ほどのキッチンとやら。そのキッチンの棚、卓上、椅子も一つだけを残し、すべて印刷物の占領下にある。」長く家族を養った先で、ついに手にした自分の部屋での自分の暮し。生きる限りは鼓動が続く。傷の記憶も世の不合理も消えずとも、人と話し、ものを食べ、地を歩き、故郷とかつての日々をおもう。戦火をくぐって時代に臨んだ詩人の名随筆集。 解説 蜂飼耳 カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) カバー画 いぬいかずと 【目次】 Ⅰ 花いちもんめ 時の名称/しつけ糸/会社をやめたら/絵柄人柄/雪谷/気になったことふたつ 他 Ⅱ その角の向うに 運動会の空/籠の鳥/美顔/冬の案山子/梅が咲きました/子供一同/一粒の米も、私も 他 Ⅲ 松崎 「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」の頃/自作について/私の名前/思い出が着ている/悲しみと同量の喜び/伊豆と私 他 あとがき/文庫版あとがき/解説 蜂飼耳 -
みんな、普通で困ってる
生きていくために大切なこと、人に好かれるにはどうするか、幸せになるための処世術について……明日からでも役に立つ客観的ポジティブ思考。 答えは、ひとつじゃない。 そもそも年長者は若い人に自分の価値観を押し付けがちだ。「昔はこうだった」「いまは時代が違います」、と。このやりとりほど不毛なものはない。そもそも時代が違うということは、扱うデバイスも、経済状況も価値観もマナーも変化しているということだから。そういう大人がいう「こういうのが普通」というのを鵜呑みにしないこと。 著者は、20歳までに知っておいたらよかったなということを人生の先輩としてアドバイス。ちょっとした知恵や工夫、気の持ちようで生きやすく、社会で上手くやる方法を教えます。 === 【目次】 はじめに Ⅰ 生きていくために大切なことはそんなに多くない これから社会へ出ようとする人へ たまに思い出す先生がいる 自分に甘い人 「好きなこと」は必要だ 世界はあいまいでできている アドバイスを聞く、学ぶ つまるところ継続力とはなんぞや、という話 これからの人生に必要な「勝手にたのしむ力」 お金のはなし 無駄遣いと「稼ぐ・募る・借りる」のすすめ Ⅱ 人に好かれるにはどうするか 人に好かれるための「褒め」の極意 大人が考える、友だち作りで「しちゃいけないこと」 「おもしろい人」になるにはどうすればいいか インベーダーから自分の心を守る方法… 「ほんとうに近いこと」を見る Ⅲ 幸せになるための処世術 確実に不幸になるための、ある言葉 「ずるい」と思ったとき、言われたときの対処法 ストップ、真に受けがち思考 幸せになるためのとっておきの行動 遺伝含め、諸ガチャとの付き合い方 若者よ、競争するな挑戦せよの巻 本の中だから大きな声で言うけど、結婚も育児もいいよ………… === -
数学ができるとはどういうことか
ひらめきってそもそも何? 問題を解くって何をすること? 「正しさ」をどう考える? 学び方を変える「理解することの本質」 「自分には数学の才能がない」 「習った通りには解けるけど、自分でひらめけない」 もしかするとそれは、数学がわかっていないだけかもしれません。 数学者がゼロから語る、数学ができることの意味と意義。 === 【目次】 第一章 数学の力は才能で決まるのか 第二章 数学をわかっているとはどういうことか 第三章 数学の正しさとはどのようなものか 第四章 数学のゼミでは何をするのか 第五章 問題を解くにはどう考えればよいか 第六章 問題を解けるようになるにはどうすればよいか 第七章 数学を学ぶことにどんな意味があるのか 第八章 数学の考え方で「答えのない問題」に挑めるか 第九章 ひらめく力がなくても数学は学べるか === -
再読だけが創造的な読書術である
読書猿氏推薦 「再読せよ。一生かけて読む本に、あなたはすでに出会っている」 本を繰り返し開くことは、自分自身と向き合うこと。 既知と未知のネットワークを作りかえる読書論! ――現代に生きるわたしたちはえてして「新しいもの」を はじめとする刺激の強いものを求めがちです。 自分は何を大事にしているのか、 それを大事にしたい自分は何なのか、 こういった問いをおろそかにしたまま 強い刺激だけを追い求めていけば、 行き着く先はバーンアウトに他ならないでしょう。 より多く、より新しく、より生産的な読書に駆り立てられてはいないか。「多読という信仰」を相対化し、より深く読むために、自分ならではの時間を生きるために──。読書を通じて直面する「わからなさ」を洗練させることで、既知と未知のネットワークは創造的に再構築されていく。情報環境にあらがい、自律的な読書のありかたを提案する再読入門! 解説 木澤佐登志 【目次】 第一章 再読で「自分の時間」を生きる 第二章 本を読むことは困難である 第三章 ネットワークとテラフォーミング 第四章 再読だけが創造的な読書術である 第五章 創造的になることは孤独になることである おわりに 解説 書物の生態系のなかで生き続けるもの 木澤佐登志 -
小鳥たちの計画
音楽、映画、本、日々の生活から東京郊外のことまで―― 荒内佑(cero)初のエッセイ待望の文庫化 機知縦横な思考とユーモア、きらめく知性に確かな筆力を感じずにはいられない “tweet”が「小鳥のさえずり」ではなく「つぶやき」と意訳されるずっと前、深夜のファミレスで繰り返されるとりとめのない会話のように──音楽、映画、本、日々の生活から地元の東京郊外のことまでを綴り、機知縦横な思考とユーモア、きらめく知性に確かな筆力を感じずにはいられない。荒内佑(cero)、初エッセイ集に書き下ろし原稿を多数加えて待望の文庫化。 解説 三浦透子 -
エレンディラ 新版
『百年の孤独』の世界と交差する傑作。ガルシア=マルケス、最高の短篇集! 大きな翼を持つひどく年取った男、この世でいちばん美しい水死人、無垢な少女エレンディラの数奇な物語……"大人のための残酷な童話"ともいえる6つの短篇と中篇「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」を収録。『百年の孤独』ともつながる、コロンビアのノーベル賞作家ガルシア=マルケスの代表的短篇集。改訳し、詳細な解説を付した新版。(解説 木村榮一・松本健二) 『百年の孤独』と『族長の秋』というふたつの大作にはさまれて生まれたのが、ここに紹介した『エレンディラ』である。とめどなくエピソードがくり出される壮大なスケールの二編の小説の余滴とも言えるのがこの短編集だが、一方ではこの二作品をつなぎ合わせる性格をも備えている。――木村榮一 ガルシア=マルケス初心者にうってつけの入門書ともいえるのが、本書『エレンディラ』であろう。――松本健二 【目次】 大きな翼のある、ひどく年取った男 失われた時の海 この世でいちばん美しい水死人 愛の彼方の変わることなき死 幽霊船の最後の航海 奇跡の行商人、善人のブラカマン 無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語 訳者あとがき 木村榮一 余談ながら――新版あとがき 木村榮一 解説 松本健二 -
不幸になりたがる人たち 増補新版
自虐指向と破滅願望はどこから来るのか? 人間の狂気について考察する。 動物園の熊舎に身を投げた主婦、「葬式代がない」とアパートの床下に妻の遺体を埋めた夫、4匹の愛犬をつれて鉄道自殺を図った男──世の中には不幸や悲惨さを自ら選びとっているとしか思えない人たちがいる。不都合な現実に対処するために認知をゆがめ、率先して不幸に身をゆだねる奇妙な隣人。自虐指向と破滅願望がもたらすものは何か? 人間の狂気について考察する。解説 カレー沢薫 【目次】 第1章 理解しかねる隣人たち 不自然な人たち/ああ、そうですか/大おお晦みそ日かの電車/炎の人/微妙な違和感/おかしいのは誰か/猫町の正体/猫おばさんと四匹目の猫 第2章 奇妙な発想 奇矯な振る舞い 幸運の法則/運勢曲線/不幸の先取りについて(1)/不幸の先取りについて(2)/事故への誘惑/「いけないこと」が手招きする/失われた指/見当外れの事情/被害者意識依存症/これさえなければ……/これさえあれば……/ものごとのはじまり 第3章 悲惨の悦楽 不幸の安らぎ 熊に喰われる/虎と熊/二十六時間の誘拐/二人の女/素朴な疑問/近似値としての言葉(1)/近似値としての言葉(2)/安寧としての現状維持/床下の女房、ミイラの父親/呆気なさについて(1)/呆気なさについて(2)/虎に喰われる/活性化される不幸/結実する不幸 第4章 グロテスクな人びと 変人たち/狂気予備軍/供養する男/人格という概念/人間図鑑/現今におけるパーソナリティー障害の分類/奇人・変人・狂人/犬と一緒に昇天する人/グロテスクな人びと/予想もつかない願望や欲望 第5章 四半世紀後から振り返る 二〇〇〇年の空気と精神医学/三面記事の角度から/精神疾患と時代の相関/自著に解題を加えてみる(1)/自著に解題を加えてみる(2)/自著に解題を加えてみる(3)/ああすればよかったのに…… おわりに 文庫版あとがき 解説 カレー沢薫 -
ゲームで生きていく ――eスポーツが変える教育とキャリア
「好き」を本当の武器にしよう 「ゲームばっかりしてないで勉強しなさい!」 「ゲーム禁止!」 そう叱る大人はいまだ多いが、世界のeスポーツ人口は6億人を超え、一つの文化・産業になっている。教育効果に関する最新研究から、プロ以外の道も見据えたキャリア戦略まで、「本気」になったら知るべき情報が一冊に。 ▼△▼△▼△▼△▼△▼△ eスポーツは遊びじゃない。 「好き」を本当の武器にしよう! ▼△▼△▼△▼△▼△▼△ ◎著者からのメッセージ ゲームに本気になることは、本当に「悪いこと」なのか。そして、eスポーツに真剣に取り組むことで、人は何を学び、どんな道を開けるのか。本書では、さまざまな研究成果や具体的な事例を見ながら、その答えを一緒に探していきたいと思います。 ◎本書でわかること ・eスポーツの歴史と現状 ・eスポーツで非認知能力を伸ばす方法 ・「ティルト」に負けない強さについて ・強いチームの特徴はどこにあるのか ・世界各国でのeスポーツ教育導入例 ・eスポーツの市場分析 ・なぜeスポーツは「観る」文化が育ったのか ・「ゲームで生きていくから大学は不要」は本当か? ・プロも含めた広いキャリアをつくる方法 ・AI時代になぜeスポーツが重要になるのか === 【目次】 はじめに──「ゲームが好き!」でなにが悪いの? 第Ⅰ部 eスポーツで学ぶ 第1章 データで解き明かすeスポーツのリアル 第2章 eスポーツで身につく非認知能力 第3章 世界が注目する「eスポーツ教育」革命 第Ⅱ部 eスポーツで生きていく 第4章 熱狂を生み出すコンテンツとしてのeスポーツ 第5章 eスポーツで生きていくためのキャリア戦略 第6章 巨大なビジネスの中で「支える」仕事 終章 AI時代のeスポーツの未来 === -
言語学に消えそうなことばを守れるのか
いま、記録しなければ 調査・分析で何が分かるのか? ことばとは何か? フィールドから考えた言語の本質。 ことばが滅びたりうまれたりするとはどういうことか、ことばには大小あるとは? パキスタンの山奥でゼロから現地調査してきた著者が案内する言語学の世界。 あらゆる言語は言語学的に見れば等しい価値を持っている。等しい能力をそなえていて、等しく大切なものだ。それなのになぜ、社会的には不平等で扱いが異なるのか。現代社会のあり方や思想にも関係する言語の本質に迫る。 === 【目次(抜粋)】 第一章 ことばと言語学 ・私たちが使っている日本語はひとつのことば? ・英語はグローバルな言語だから偉い? ・独自の書きことばを持ってないことがある!? ・言語学をやれば何カ国語も話せるようになる? ・フィールドへ出ていく言語学もある 第二章 社会の中のことば ・世界共通語を作れば便利なのか? ・ことばは文化を色濃く反映している ・話す人がいなくなるとことばは滅びる ・ことばが滅びる時/ことばが生まれる時 === -
思考をみがく禅入門
自己の欲望と好奇心を どうするか? 「道」「平常心」「自力」とは── こころの解像度を上げる禅的思考の本質とは。 答はない、あるのは自己のみ。 理屈を超えた、命がけのことばのバトルを味わう。 唐代の『趙州録』から、11の禅問答を抜粋して解説。 本書に登場するキーワード ……平常心 自力 道 明暗 作為 是非 自由 目指さない 意識 無意識 聖者 凡夫 具体 抽象 自己陶冶…… 禅問答は、ことばを使っておこなう、地に足のついた禅僧同士の、ガチな対話の記録である。 唐代の名僧・趙州は、ことばで相手の基盤を揺さぶる達人で、師である南泉との問答には、「道」「平常心」「我欲」「自力」といった禅的思考の本質が凝縮されている。 決してわかりやすいものではないそれは、禅のスタート地点にあるもので、つまずきながら読み込む先に、おもしろさという値打ちがある。 この世で自力で生きていくためのヒントに満ちた11の問答を味わう一冊。 イラストレーション=越井隆 === 【目次】 まえがき 問答という対話のかたち/自己を言語化することの極み/他人とともにことばを使いあう/ことばの自己対象化のはたらき/禅問答とはいかなる問答か/AIに禅問答はできるだろうか/なぜ11の禅問答を読むのか 第1の問答 平常心がそれだ──なにも隠されていない 現実をありのままに認識する/ことばの意味を理解する/よく生きることを意識する/自由であることはむずかしい/こころを汚れに染まらせない/一切の意識をなくすべきなのか/目指さずして意識できるのか 第2の問答 言語化なくして明暗なし 言語化せずに答えられるのか/たれが打たれるべきだったのか/知覚し思考するところを言語化せよ/言語化しないのは甘えだ 第3の問答 なにが有ることを知っているのか 知るべきことを知っている/ウシはそれを知っているのか/異類はよく生きているのか/死んだらどこにゆくのか 第4の問答 火事だ!火事だ! 師と弟子とが火花を散らす/なにごとも自力でやるべし/なぜ鍵を投げ入れたのか/自力とは、自己とは…… 第5の問答 助けて!助けて! ただ助けるふりをするだけ/ちゃんと助けられている 第6の問答 命がけの一言をよこせ──しからずんば諦めよ ほんとうの本末転倒はなにか/本末転倒にもいろいろある/かさねがさねの筋ちがい/我欲をどうやって捨てるか/ヘタな有言は無言にひとしいのか 第7の問答 くやしい!くやしい! 「ことば」がやっていること/ことばは行動についてくる/ズバリと異類になってみせる/ほんとうに問いたったこと/生きることと言語化すること 第8の問答 手綱はもってきたか──それでも自己は捨てきれない その行為はみられている/主体性はどこへいったんだ/いまひとつ?みあわない 第9の問答 理屈にかかずらうな──けれども言語化はサボれない 無言であることはゆるされない/理屈をはなれる仕方もいろいろある/ふたつの仕方のわかりかた/象徴とそれが象徴するもの/ことばで示さないでどうする 第10の問答 なんてこったい! どうして門を開けたのか/ことばは経験にささえられている/ことばは行為をあらわしている/禅問答という特殊空間 第11の問答 ことばは生きている──仏をもとめ、汚れを捨てよ 言語化する隙もあらばこそ/馬祖はなんといっているか/心はただちに仏でありうるか/仏に近づき、汚れを捨てる/「ありのまま」じゃいけない/自覚なくして成仏はない/ほかならぬ自己が成仏するのだ/熟した梅の実は落っこちる/ことばは生のなかに息づく あとがき 参考文献 === -
だめ連の働かないでレボリューション!
どんづまりの時代に、がぜん注目を集めるだめ連の希望の書。 カネ儲け中心じゃない生き方の、仕事(しのぎ)、遊び、諸活動(イベント、交流etc.)の実践法満載! 栗原康氏、雨宮処凛氏、高祖岩三郎氏、絶賛! 30年間、あまり働かずあまり消費しない生き方をしてきた「だめ連」の、仕事(しのぎ)と、遊びと、諸活動の実践法。福祉系や学童保育の仕事。驚きのしのぎ方や、衣食住。自然遊びや人との交流、路上アクション、DIYフェス等。労働問題の闘い方も。楽しく生きるための必読書!『だめ連の「働かないで生きるには?!」』を元に再編集。 解説 雨宮処凛、高祖岩三郎 帯推薦文 栗原康 カバーデザイン 岩瀬聡 【目次】 文庫版まえがき 第1章 しのぎ方、あれこれ! 第2章 住むとこ、どうする? さまざまな住み方! 第3章 カネがなくても楽しめる! 衣食、遊び 第4章 だめ連とは何か? 第5章 平日昼間無職者の悩み 第6章 自己実現よりアクティビズム! 第7章 閉じた家族よりも交流オルタナライフ~! 第8章 職場やバイト先で、どう闘う!? 第9章 だめ連の、ここが問題だっ 第10章 アナーキーに熱くレボリューション! ニヒっていてもつまらない 【諸活動コラム】 [しのぎ方あれこれ]はるちゃん、[畑]根岸恵子、[テント暮らし]さっちゃん、[キャンプ]山ん猫又、[DIY DJパーティー]Makossa、[祭り]くまたろう、[気候変動]究極Q太郎、[交流]マリオ、[歌]森人、[イベント]イカ、[オルタナスペース]藤原はづき、[路上アクション]浅羽道介、[ミニコミ]鶴峰まや子、[オルタライフ]太田やくーと、[DIY]池田喬 【座談会】経済中心とは違う人生の面白さ イカ、加納穂子、加納土、究極Q太郎、神長恒一 【インタビュー】バイト労働者のあしたはどっちだ?! 連帯労組・相蘇道彦、石橋新一 だめ連かんたん活動紹介~ 単行本あとがき 神長恒一 ペペ長谷川 文庫版あとがき 神長恒一 解説 高祖岩三郎、雨宮処凛 帯推薦文 栗原康 -
「とりあえず」でキャリアは決まる
「とりあえず正社員かな」。 「とりあえず進学するつもり」。 「とりあえず買っとこうかな」。 「とりま連絡するね」。 なぜ若者は「とりあえず」と言うのか? 人生の大きな決断から日常の小さな判断にまで現れる「とりあえず」という言葉。その背景に隠された心理と、「とりあえず志向」の実態、そして意外な効用を説きます。 決めきらない、でも動くという最良の人生戦略について。 ◆著者のメッセージ(序章より) 戸惑いや不安がある状態で、リミットが差し迫るなか、どう転ぶか曖昧な状態から脱するための積極的な方策が「とりあえず」であると筆者は考えています。人生(キャリア)は、自分で探し、決断していくことの連続です。長い人生において、トランジション(転換期)やターニングポイントとなる経験が幾度かあるでしょう。しかし、進学にしても就職にしても、決める時点では多くの人は先のことがどうなるか完全に見通せないまま選択をします。そして後から、「あの時、こうだった」「あれが良かったんだ」と後付けしているに過ぎません。ですから、「とりあえず」をきっかけに物事を選択するのはある意味でもっともなことです。結論めいたことを最初から言いますが、「とりあえず」でアクションを起こしたあとどう過ごすかの方がむしろ重要なことなのです。 === 【目次】 序 章 「とりあえず志向」について 第1章 「とりあえず」があなたのキャリアに与えるもの 第2章 「とりあえず進学」とその後の人生 第3章 「とりあえず友達」で築ける人間関係 第4章 「とりあえず正社員」ではダメなのか? 第5章 「とりあえずフリーター」はどういう心理か? 第6章 「とりあえず地元」という選択 第7章 「とりあえず志向」が人生を変えた事例 終 章 「とりあえず」でひらくキャリア === -
「がんばれない」 心で何が起きているか
無理そうなのに、あきらめられない。 「がんばれ」が重くのしかかる。 なぜか、手を抜いてしまう。 それ全部、心のクセのせい! 「もうがんばれない」は心の正常な反応です。 「あきらめられない」は思考の仕組みがそうさせます。 「努力は報われる」というけれど、簡単にはいかない。 心理学で「がんばる」の考え方を一新しよう。 【これも心のクセのせい】 ・ふとした瞬間に「もう無理」と投げ出したくなる ・失敗した人に「自業自得」と思ってしまう ・努力にわかりやすい見返りを求める ・「本気じゃなかった」と言い訳しがち ・報われるまでは、絶対やめない ・努力が恥ずかしいことにみえる ・チャレンジせずに簡単なほうに流れる ・「まだできたのに」と未練を口にしがち === 【目次】 第一章 努力ってなんだ? 第二章 「がんばれば報われる」は本当か?――努力と結果をつなぐ“見えないルール” 第三章 「がんばる」を制御する心のメカニズム 第四章 「あきらめない」というリスク――過剰な粘りが奪うもの 第五章 別の道を見つける力 第六章 「やり抜く力」を“更新”する === -
医人の夢
命を救うはずの場所で 僕は「重い現実」を見た―― 映画『廃用身』原作者が贈る、 「正しさ」を問いなおす物語。 「医者になりたい」高校生×医療ミステリー 医学部受験のため猛勉強中の高校二年生・医人(いひと)。 同級生の父親が喉頭がん治療中に急死し、医療ミスではないかとの話が持ち上がる。 事実を探るべく、主治医、親戚の麻酔科医、各科の専門医、新聞記者と対話し、 「病気を治して人の役に立つ」というきれいごとだけでは説明できない医療の重い現実を知る。 【本文より】 ……「そんな陽の当たる場面ばかり思い描いて医者になったら、すぐに挫折して、やる気のない医者になったり、金儲けに走る医者や、楽をすることばかり考える医者になったりする。医者になるなら、医療の陰の部分をあらかじめ知っておくことが大事なんだ。……医療にはそんな世間から隠された暗くて重い現実があることを知っておくことが、ほんとうの意味でいい医者になるための心の準備になるんだ」…… イラストレーション=石山さやか === 【目次】 第一章 「将来、医者になりたいんです」 第二章 「もし、医療ミスだったら、悔しいな」 第三章 「医療には知らないほうがいいことも多いんだぞ」 第四章 「そう、心の準備だ」 === -
ダーウィンは進化をどう考えたのか
自然淘汰に意図はない。変異は偶然で、生き残りはそのときの環境次第なのだ、と進化をとらえたダーウィン。 『種の起源』はどのようにして生まれたのか? 全ての生物は神が創ったと信じられていた時代に、生物は時間をかけて今の姿になったと唱えたダーウィン。ビーグル号の旅、フジツボの研究――。進化と自然淘汰をどのようにして解明したのか、その人生と共に明らかにする。 === 【目次】 第1章 生物の多様さと生物学の構造 第2章 私とダーウィンとの出会い 第3章 ダーウィンの人生――生い立ちから大学まで 第4章 ビーグル号の航海 第5章 『種の起源』出版まで 第6章 『種の起源』の出版 第7章 『種の起源』の出版以後 第8章 思想としての「進化論」 === -
歩くと心が軽くなるのはなぜか ――散歩の心理学
受験生から哲学者まで。 頭を使う人ほど、歩いてる。 散歩とは、心の世界を耕しながら、世界と私のあいだにある微妙な“間(あわい)”を感じさせる営みです。公認心理師・臨床心理士という立場で、“心の回復”の場面に身を置いてきた著者は、さまざまな心の支援の局面において、散歩の要素が関係していることに気がつきます。散歩と心の関係をひもとく、稀有な一冊。 この本は、散歩に関心のある皆さんに、その豊かな人間回復の世界を見出していただければという願いのもとに書かれた本でもあります。いろんな時空を散歩するような気軽な気持ちで、読んでいただけると幸いです。 === 【目次】 第1章 散歩という営み 第2章 散歩は時空を超える 第3章 散歩は交配する 第4章 散歩は世界と私を接続する 第5章 散歩は世界と私のあわいにある === -
ロウソクの科学
小さな炎から物理・化学の本質へ 決定版新訳 電磁気学の創始者が、少年少女向けに語った科学史に残る連続授業。ロウソクの小さな炎から物理・化学の基本原理を鮮やかに解き明かしてゆく。新訳。 === 電灯もマイクもない19世紀、英国王立研究所の大講堂で700名前後の少年少女に向けてファラデーが行った実験授業6回分の速記録。ロウソクの燃焼という身近な出来事を素材に、炎のつくりや空気の役割、生じる水と炭酸ガスの確認、燃焼と呼吸の対比まで、自然現象の意味をじっくりと説く。厳密さを保ちつつ、初心の子どもたちに本質をわかりやすく教える姿勢は、少年の心を忘れない大科学者ファラデーの面目躍如。臨場感あふれる語り口で、科学の心を読者に伝える決定版新訳。 【目次】 訳者まえがき 原著序文 第1話 炎の顔つき 第2話 「燃える」と「輝く」 第3話 火がつくる水 第4話 水を生む二つの元素 第5話 空気・窒素・炭酸ガス 第6話 ロウソクと生命 ファラデー略年譜 原著の邦訳/伝記・解説書 訳者あとがき -
ブルースだってただの唄 ――黒人女性の仕事と生活
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 卓越した翻訳者である藤本さんは、耳をすますことの達人でもある。 何度この本を開いて、そして撃ち抜かれたことだろう。 黒人の女たちの、生きのびるための英知の言葉に。 そしてそれを引き出し聞き取る、すばらしい耳の仕事に。 ――岸本佐知子(翻訳家) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 黒人女性たちの「たたかい」を描く名著がついに文庫化! 名翻訳者による白眉の聞き書き。 朝日新聞、読売新聞、東京新聞、NHKジャーナルなどで紹介の話題作。 1980年代、アメリカに暮らす著者は、黒人女性の聞き書きをしていた。 出かけて行って話を聞くのは、刑務所の臨床心理医やテレビ局オーナーなどの働く女たち、 街に開かれた刑務所の女たち、アトランタで暮らす104歳の女性…。 彼女たちは、黒人や女性に対する差別、困難に遭いながら、 仕事をし、考え、話し合い、笑い、生き延びてきた。 著者はその話に耳を澄まし、彼女たちの思いを書きとめた。白眉の聞き書きに1篇を増補。 解説 斎藤真理子 -
古代から来た未来人 折口信夫 増補新版
古代の感受性をとりもどす 強靭な持続力をもつ折口民俗学 その思考のマトリックスを中沢新一がよみがえらせる 古代を実感することを通して、日本人の心の奥底を開示した稀有な思想家・折口信夫。若い頃から彼の文章に惹かれてきた著者が、その未来的な思想を鮮やかに描き出す。「自分が読み続けてきた折口信夫の学問をまるごとつかみとり、その中から二十一世紀の日本人の思想として生き続けるにちがいないと思われる、彼の思想のエッセンスを取り出す」(本文より)。あらたに2編を増補し文庫化。解説 持田叙子 -
なぜ人は挨拶するのか
おはようございます。こんにちは。 大きな声で挨拶をすることが気恥ずかしいものになっていませんか? ・形式的な「おつかれさまです」が面倒 ・先輩に挨拶したのに無視された…… ・新しい環境で挨拶をするのに勇気がいる “スマートな能力主義”が浸透した現代で挨拶をする意味はどこにあるのでしょうか。 日常に溶け込んだ「挨拶」を多方面から見つめ直し、その言語以前にある「気持ち」を探る一冊です。 ◆本書より 「いないいないバァ」や「アルプス一万尺」で友達と対面して、声を出し、手を動かして楽しむ生き生きとした生活を送っている子どもさんには、本書は必要ありません。成長する中で、いつしか自分以外の人間の顔色をうかがうようになり、互いにジッと見つめ合うと気まずくなる大人になった人、スマホや電子機器に触ったとしても、自分以外の誰かの手に触れることが少なくなった人、そのような人と人との触れ合いが下手な大人になった、あるいは大人になるかもしれない「〈私〉のための挨拶」をこれから考えていきましょう。 === 【目次】 はじめの挨拶 第一章 現代における挨拶の意味──クマさんの「こんにちは」 第二章 挨拶の源にある親しみ──腹の底から「おかあさん」 第三章 はらわたの共鳴と挨拶──いのちを「いただきます」 第四章 無関心な人間のどうしようもなさ──〈私〉の「そばにいて」 第五章 悲しい優しさを贈る──〈私〉が「ここにいるよ」 おわりの挨拶 あとがき === -
そのうちプラン
ヨシタケシンスケ初期スケッチ集 新版で復刻祭! 文庫化で大幅増補! 「父になったヨシタケが作ったスケッチ集。それらしいものが、チラホラと見うけられます。」 元となる本が刊行されたのは2011年。本文のレイアウト、カバーのデザイン、帯コピーの創案にいたるまで、本づくりのすべてをヨシタケさんが手掛けました。絵本作家として開花する前の雌伏の時代だからこそ可能だった、自費出版本のような味わいの1冊。余すところなく「おもしろさヨシタケ級」のスケッチ集を、原本の魅力をそのまま残しつつ、たっぷり増量して文庫化しました。強くも弱くもない人へおすすめです! -
焔に手をかざして 新版
一人暮しという “ぜいたく” 大正生まれの昭和育ち。 14歳から定年まで単身勤め上げた詩人が灯す小さな焔たち―― 生活をめぐるエッセイ集。 解説 田尻久子(橙書店店主) カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) カバー画 Donchi 「あと五、六年もすれば会社をやめなければならない、という年の暮れ。そこに建つはずのアパートの絵図をたよりに、夕暮れの建築現場を見に行った」──大正に生まれ、戦争を越えて大人になった。定年前になんとか求めた1DK、開いた窓から眺めた世界、綴った言葉、薫った記憶、自分のための自分の部屋に一人で暮す詩人の“ぜいたく”。生活を照らす傑作エッセイ、復刊。 -
自他の境界線を育てる ――「私」を守るバウンダリー
◆こんな「モヤモヤ」ありませんか? ・断りたかったけどNOと言えなかった。 ・嫌だと言ったけど「あなたのため」と言われた。 ・意見が他人と違った時に自分が間違えていると感じる。 ・スマホを勝手に見られるのが嫌だけどやめてくれない。 ・好きなものを否定されると自分まで拒否されたように感じる。 これらは「境界線(バウンダリー)」で起きている問題です。日常の「モヤモヤ」や「しんどさ」から心と体を守るために、傷ついた自他の境界線を引き直そう。 【目次】はじめに──私の「生きづらさ」とバウンダリー/第1章 「バウンダリー」は「私は私」の境界線/第2章 もやもや、イライラの正体はバウンダリーの侵害かも?/第3章 こころの境界線を育む言葉と行動を知ろう/第4章 バウンダリーの侵害がひきおこす「生きづらさ」/第5章 傷ついたバウンダリーを引き直す/第6章 バウンダリーという視点で世の中を見てみよう/おわりに -
資本主義を半分捨てる
お金になりにくい文化や教育的営みは役に立たないのか? 資本主義的な都市とそこから離れた山村の二つの場所を行き来しながら、自分の感覚にしっくりくる言葉や表現を磨き、自分らしく生きるための道筋を探っていく――。他人の評価や市場のものさしにとらわれず、自分だけの生き方をみつけよう。私たちが抱える「生きづらさ」から抜け出してちょうどよく生きるためにどうすればいいのか。現代を生きる私たちがどうすれば人間らしく暮らせるのか、自分に合った答えを見つけるためのヒントがここにある。 【目次】はじめに/第一章 僕たちが山村に越して分かったこと――二つの原理を行ったり来たり/第二章 社会全体を学びの場としてとらえる――脱学校、脱病院の思想/第三章 働くとはなにか――ルチャ・リブロとヴァナキュラー/第四章 数値化できないものについて語る――「オムライスラヂオ」/第五章 尊厳を認め合いながら生きるには――『ジェンダー』 -
新編 黒柳徹子の一生懸命対談
渥美 清/畑 正憲/森 英恵/勝 新太郎/司馬遼太郎/坂東玉三郎/和田 誠/篠山紀信/市川房枝/芥川也寸志/高倉 健/沢村貞子/淀川長治/佐藤愛子/小沢昭一/宇野千代/永 六輔/黒柳徹子 人には必ず話がある。 そして、人には聞きたいことがある。 聞きたがり屋のテツコさんが、会いたい人と語り合った、貴重な対談集の決定版 年齢分の時間をかけてリハーサルを重ね、人生の舞台に立っているのだと考えれば、どんな人の人生も面白くないはずはない。しゃべるのは嫌いだという人にも、必ず話したいことはあるはず。人には必ず話がある、そして、人には聞きたいことがある。おしゃべりも大好きだけど、聞きたがりでもあるテツコさんが、会いたかった17+1人と一生懸命話をした。1975年から2006年まで、選りすぐりの貴重な対談集。 ※電子書籍版では、紙書籍版と収録内容が一部異なります。 -
読み書きのない世界 ――無文字社会の文化を知る七章
「無文字社会」の暮らしを知る/文字がないってどんな生活? 契約書がないのに取り引きできるの? 無文字社会にはどんな娯楽があったの? そんな7つの疑問に答えながら「無文字社会」の経済や法律、歴史や宗教、口頭伝承等の文化について易しく解説します。 【目次】第一章 無文字社会にお金はありましたか?/第二章 無文字社会に法律はありましたか?/第三章 無文字社会にはどんな娯楽がありましたか?/第四章 無文字社会の歴史を知る方法は?/第五章 無文字社会に宗教はありましたか?/第六章 無文字社会にメディアはありましたか?/第七章 今でも無文字社会は残っていますか? -
「面白い!」を見つける ――物事の見え方が変わる発想法
日常には、意外さやとまどいが潜んでいる。世界を観察してみると、物事の「型」が見えてくる。それをずらして「面白がる」と、思わぬ発見に出会える。おしきせのエンタメじゃ喜べないひねくれものにも、新しく何かを作ってみたい人にも役立つ視点と着想。◆「この本は「面白さを見つけるという行為」そのものが面白いからやってみてよ、という本なんです。無理に人に合わせたり、競争しなくても生きていけます。みんなが楽しんでいることに興味が持てなかったり、お金や名声など世間一般の「幸せ」に疑問を感じていても、オリジナルの面白さがあるんですから平気です。」 【目次】はじめに/パート1 そもそも「面白い」とは?/パート2 「面白い」の探し方/パート3 「面白い」のふくらませ方/パート4 「面白い」を発表しよう/さいごに 「面白い」に人が集まる/あとがき -
江戸の刑事司法 ――「御仕置例類集」を読みとく
奉公先の主人の妻「かめ」から恋文を渡された下男の新助、困惑して返したら、「かめ」は傷心の余り自害してしまった……。このとき、新助の罪は? 物の怪に取り憑かれた様子の伝七は、ある日怪しげなことを口走った挙句、兄の定吉に指図して母を殺させてしまう……。彼らに責任能力はあるといえるのか? 「野蛮で乱暴な江戸の御裁き」というイメージの一方で、江戸幕府の役人たちは、法に照らし、先例を検討し、あれこれ悩んで科すべき刑罰を決定していた。この際の議論を記録した「御仕置例類集」から五つの事件を題材に、江戸時代の法的思考を解き明かす。 -
選ばない仕事選び
(1)仕事選びに正解なんてない。仕事に触れ、仕事とは何かを少しずつ知り、自分の好き嫌いや向き不向きを知っていく。でも、何を選んでもたいして変わらない。それを知っていれば、急いで選ばなきゃと焦る必要もなくなるはず。どれを選んでも、多分、だいじょうぶ。 (2)将来のことなんて何も考えず、行き当たりばったりに生きてきて、仕事なんてやりたくないと今でも思いつつ、それでも何となく楽しく毎日を過ごしている僕自身について書こうと思う。仕事や働き方について僕がどう考えているのかを、そして、これまでどんなふうに僕がいろいろな仕事と出会ってきたのかを、君に伝えてみようと思う。もちろん僕だからこうなったわけで、君も同じようになるとは限らない。僕と君とは違う人生を歩んでいるわけだからね。それに、なによりも、大人のアドバイスは真に受けちゃいけないからね。 (3)出会った時が仕事の始まり 世の中にあるほとんどの仕事を僕らは知らない。だから、まだ決めなくていい。 【目次】Ⅰ 仕事について考えてみよう/Ⅱ どうやって仕事に出会うの?/Ⅲ 働かなくても生きていける? -
締切と闘え!
人生には締切がある。締切(ほとんど)守って40年。熱血漫画家が教えるスケジュール管理、ピンチを乗り切る方法、そして生き方。特別付録「カウントダウンbook傑作選」つき! 【目次】はじめに 人生には締切がある/第1章 締切ってかっこいい/第2章 漫画家と締切/第3章 スーパー島本和彦、降臨/第4章 ごまかしてるんじゃない、安心させてるんだ!/第5章 嫌な仕事こそ完璧に/第6章 自分の「面白い」を取り戻す/第7章 机で死んじゃダメだ!/第8章 俺が一緒に殴られてやるよ!/第9章 でもやっぱり、締切があると頑張れる/おわりに かっこよく負ければいい/付録 カウントダウンbook傑作選 -
カードゲームで本当に強くなる考え方
ゲームとして、競技として――多くの人が魅了され、勝利を目指して打ち込むトレーディングカードゲーム。ゲームの本質、確率的センス、認知バイアス、メタ読み、練習方法、言語化、デッキ構築の視点……どのTCGにも共通するセオリーがここにある。カードゲームの本質は「数理と心理」である――勝てると思ったのに勝てないのはなぜか。カードゲームはどのようなもので、その実力とは何か? プロプレイヤーとしての経験から得られたどのカードゲームでも充実して強くなれる理論をお伝えします。 【目次】第1章 カードゲームの本質/第2章 カードゲームの数理/第3章 カードゲームの心理/第4章 真に上達するための練習/第5章 デッキビルダーとして考える/あとがき――可能性への投資/後悔なく楽しむ/読書案内 -
自己決定の落とし穴
自分のことは、自分で決める――。本来善しとされるはずなのに、どこか疲れるのはなぜ? そもそも自分で決めるってそんなによいものなのか。他人の決めたことにはどこまで踏み込んでよいのか。「自己決定」をめぐるこの社会の自縄自縛をときほぐす。 【目次】第一章 自分で決めることに息苦しさを感じてしまう……個人化が進む一方で責任を求められる社会/第二章 決定に対する責任の所在……集団と個人の決定をめぐる責任の論理/第三章 決定を回避する私たち……選ばずに済ませるためのエビデンスと合理性/第四章 自分で決めたことに追いかけられる私たち……こうありたいと望んだ「自分らしさ」に囚われる/第五章 決めたことへの介入は「余計なお世話」?……一人になる決定を尊重するか、孤独・孤立を問題視するか/第六章 緩やかに決められる社会へ……決められない・誤ってしまう「弱さ」を受け入れるには -
大人の愛着障害 ――人生を縛る心の傷
生まれた赤ちゃんは、自然と母親にくっつきます。母親が、うわべだけの反応をする、無視する、拒絶する……そういった愛情不足によってできた「心の傷」は後々までその子を苦しめて、自己表現や対人関係など、時には人生を制限することもあります。これが「愛着障害」です。子の不登校、拒食症、また大人になってからのうつ病、神経症、多重人格などは愛着障害と深い関係があります。人は制限された自分の人生に気づくことで、それを自然に修正していくことができます。もっと自由に、幸せに生きるために――誰もが心の内に持っている愛着欲求について解説します。 -
不登校のあの子に起きていること
不登校の小中学生は約34万人。もしクラスの子が、自分が、わが子が、不登校になったとき、どんな困難や解決方法があるのか。学校に行かない・行けない彼らをとりまく環境はどうなっているのか。子どものつらい気持ち、親の孤立などの現状を伝える。 【目次】第一章 三四万人という数字の背景──不登校の現状/第二章 学校に行かないのもつらい──子どもの気持ち/第三章 軽視されている保護者の孤立──親の気持ち/第四章 ゲームと寝坊のスパイラル──家庭での対応方法/第五章 先生も不登校のプロじゃない──学校との相談・交渉/第六章 不登校ビジネスに要注意──適切な居場所探し/第七章 不登校は「お先真っ暗」なのか──その後の進路 -
有吉佐和子ベスト・エッセイ
研ぎ澄まされた美意識旺盛な好奇心と行動力 有吉佐和子のエッセイ集ベスト版! 『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『青い壺』『非色』・・・・・・ 今また読まれている理由がこの1冊でわかる。歴史や社会問題、伝統芸能から現代人の心の機微まで、作品のテーマは多岐にわたり、また書くものは次々にベストセラーとなった昭和を代表する作家・有吉佐和子。若くして始まった作家人生を支えたのは美への探究心や旺盛な好奇心、行動力であった。その明るくバイタリティに溢れる人物像や創作の現場がうかがえるエッセイやルポルタージュをまとめる。ちくま文庫オリジナル・アンソロジー。 -
新版 いくさ世を生きて ――沖縄戦の女たち
終戦から33年が経過した1978年、著者・真尾は沖縄へ向かう。県民の四人に一人が犠牲になった地上戦に巻き込まれ、親を、子を、夫を、友を、尊厳を、あらゆるものを奪われた女性たちの痛みの記憶は、戦後なお静かに秘められていた。黙する声を聴き取ろうとする「己の罪深さ」を強く自覚し、それでも未来へ言葉を残す。祈りを届ける傑作ノンフィクション、待望の復刊。解説 吉川麻衣子(沖縄大学教授) -
意識の不思議
意識はどこにあるのか? 脳はただの物質で、脳で行われているのは単なる電気信号の伝達だ。なのに、私たちは、何かが見えていると感じたり、リンゴは赤いなぁと感じたりする。脳のどこで何をどのように感じているのだろう? 電気信号がある時に意識となるのなら、機械にも置き換えられるのだろうか? 意識が湧くその仕組みが分かってくると理論的には脳と機械を繋いで意識をアップロードすることも可能になるかもしれない。私たちは機械の中で生き続けられるのか?? 壮大な研究に挑む。 (1)意識はどこにあるのか? 意識はどのように発生するのか? そのメカニズムから意識を機械に移植するという脳神経科学の最先端の研究までをわかりやすく解説。(2)私たちの身体や脳は電気仕掛けで動いている。では、私たちが感じているこの「意識」はいかに生じるのか? 意識の発生するメカニズムから、意識を機械に移植するという脳神経科学の最先端までを分かりやすく解説。 【目次】第一章 意識について三つの不思議/第二章 脳を研究する方法/第三章 脳と機械はどう違うのか/第四章 機械脳の作り方/第五章 機械の中の意識を確かめる/第六章 意識を機械にアップロードする/第七章 デジタル世界で生きる未来 -
死刑について私たちが知っておくべきこと
死刑制度に「なんとなく」で賛成または反対していませんか。冤罪があれば取り返しのつかない「究極の刑罰」にもかかわらずその実態は知られておらず、十分な議論もなされていない。日本の死刑制度とその運用にはどのような問題があるのか、維持するのならどうあるべきか、考えるための材料を示す。 【目次】第1章 死刑はどのように運用されている?/第2章 刑事政策の暗黒時代とその後/第3章 被害者を支援するとはどういうことか/第4章 死刑存置派と死刑廃止派の水掛け論/第5章 日本の市民は本当に死刑を望んでいるのか/第6章 「死刑は残虐な刑罰か」の過去・現在・未来/第7章 アメリカが死刑を維持するためにとった7つの観点/第8章 死刑存廃論のミニマリズム -
世界の力関係がわかる本 ――帝国・大戦・核抑止
戦争をなくしたい。兵器のない世界をつくりたい。でも、自分だけ先に武器を手放してしまったら、他の国に侵略されてしまうかもしれない……。そんなジレンマのなかで戦争と平和を繰り返す、世界の国々の力関係を読み解きます。 【目次】第一章 世界の力関係はどう変わってきたか――帝国と主権/第二章 帝国の出現を防ぐ手立てとは何か――勢力均衡/第三章 世界大戦はなぜ起こったか1――脆弱性による戦争/第四章 世界大戦はなぜ起こったか2――機会主義的戦争/第五章 国連はなぜ機能しないのか――集団安全保障/第六章 核兵器はなぜなくならないのか――核抑止/第七章 戦争はどう終わるのか――戦争終結/第八章 人類はまた大戦争を引き起こすのか
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