貨幣とは何だろうか

貨幣とは何だろうか

880円 (税込)

4pt

3.8

貨幣を経済学の封じこめから解き放ち、人間の根源的なあり方の条件から光をあてて考察する貨幣の社会哲学。貨幣を人間関係の結晶化と見て、自由と秩序をつくりだす媒介者としての重要性を説く。貨幣なき空間は死とカオスと暴力の世界に変貌するからだ。貨幣への新たな視線を獲得することを学ぶための必読の書。

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貨幣とは何だろうか のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    去年からずぅ~と気になっていたことが何となくわかりかけてきた。
    わたしのお金に対する異常な怨みと恐怖。その謎が解けそうである。
    今村さんによれば「貨幣は人間存在の根本条件である死の観念から発生する。」そうだ。この本では詳しい論証がないのであるが、そう言われれば何となく分かるような気がする。わたしが気

    0
    2013年07月25日

    Posted by ブクログ

    媒介形式としての貨幣、特に「死」(近代以降、文明社会から追放された観念)を制度化するものとしての貨幣について、ジンメルの思想、ゲーテやジッドの小説を例にとりながら、丁寧に分析。そのうえで貨幣のない世界が生み出すカオスを照射する。

    ちなみに、ジッドの『贋金づくり』について論じているが、そこで言われて

    0
    2011年07月16日

    Posted by ブクログ

     本書は貨幣を経済学とは異なる視座で考えていく。貨幣と人間の関係、また人間存在の条件を考えていき、そこから貨幣とはなにかを考える。本書を読むとわかるが、意外にも古典的な小説のなかにも、貨幣の本質について考えさせてくれる本もあり、貨幣そのものはいかに奥深いかを実感させる。

    0
    2024年08月13日

    Posted by ブクログ

    本書のはじめに、著者は「とりあえずは、論証ぬきで「貨幣は人間存在の根本条件である死の観念から発生する」という命題を前提にして話をすすめる」と述べています。ここでいわれる「死の観念」とは、著者が『排除の構造』(ちくま学芸文庫)で論じた事柄が踏まえられており、本書はその応用編というべき内容になっています

    0
    2023年12月23日

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