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Posted by ブクログ
友人と今年上半期の芥川賞・直木賞が該当作無し、ということについて激論になったことがあります。そんなことで激するなよ、って感じのおっさん酒飲み話でお恥ずかしい限りですが「今の書店の苦境を考えれば作品の質とかの上から目線で話題を作る機会を逸するのは許せん!」というのが友人の主張で、自分の知っている出版社の経営者が「必ず年2回出すって必要ないんじゃないか?」って言ってたと伝えたら、だからダメなんだ!と怒られた訳です。失敗しました。でも本を愛する人は本屋さんが苦しんでいることを看過できないのだなぁ…と感じました。そういう意味では自分も一緒です。このちくまプリマー新書は若い世代に世の中の仕組みのことを先輩たちが丁寧に教えてくれるシリーズで中高年にとっていい本が揃っています。この本棚にも何冊か。そしてミシマ社の本も何冊も登録しています。読んだ本はどれもが何かの優しさを持っていて、これ社長の想いの表れなのだと読みながら感じました。まさに「一冊入魂」。またパブリッシングは紙でもデジタルでも同じ、という今時の考え方ではなくあくまで手に取れる「モノ」クラフト作品と考えていることも納得できました。思い出すと読んだ本のどれもが権威主義的じゃなく、煽りがなく、そして重くなく(これ、実際の重量の話です。)なんか人肌の本ばっかりの印象です。でもそのやさしさの内には編集者の「おもしろマグマ」という熱いものがあることも納得しました。作者と読者、出版社と書店の間を繋ぐ清流として、ミシマ社のこれから、そしてそこから拡がる支流が希望だと思いました。
Posted by ブクログ
出版社を立ち上げた著者が、出版という仕事の実態と醍醐味と将来性を、入門者向けに余すところなく語った一冊。
本をつくるという営みに欠かせない「おもしろマグマ」。それをしっかりと意識し、育てていける人たちがいたからこそ、今の豊かな活字文化が存在しているのだし、これからもそういう人たちに支えられて、AIに取って代わられることのない、人間ならではの産業でありつづけると説く。
私もそう思う。前に、出版で働く知人がこの仕事をこう説明していたーー「面白がりながら、ちゃんとやる」。この言葉は刺さった。なにも出版業界に限らない。どんな仕事でも、面白がりながらちゃんとやることこそが、本人のやりがいとなるし、成果も上がる。面白がりながらちゃんとやれる仕事に出会えた人は幸せだ。いつからでも遅くない。いまから探しに行こう。
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