オルテガ・イ・ガセットの作品一覧

「オルテガ・イ・ガセット」の「大衆の反逆」「大衆の反逆」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 大衆の反逆
    -
    オルテガはスペインの哲学者、社会批評家。1930年に刊行され多くの国で話題となった本書は、大衆社会論の嚆矢とされる。20世紀は「一つの揺籃期」であるかのように見える時代であり、《大衆》が誕生した時代である。《大衆》は、諸権利を主張するばかりで、自らにたのむところ少なく、しかも凡庸たることの権利までも要求する。オルテガはこうした大衆化に抗して、自らに課せられた制約を積極的に引き受ける《真の貴族》を対置して、個人の理性を超えた伝統や良識を座標軸にすえる保守思想を提示する。予言と警世の書。
  • 大衆の反逆
    4.1
    1巻1,276円 (税込)
    スペインの哲学者オルテガ・イ・ガセット(一八八三─一九五五)による痛烈な時代批判の書。自らの使命を顧みず、みんなと同じであることに満足しきった「大衆」は、人間の生や世界をいかに変質させたのか。一九三〇年刊行の本文に加え、「フランス人のためのプロローグ」および「イギリス人のためのエピローグ」も収録。(解説=宇野重規)

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  • 大衆の反逆
    4.2
    一九三十年刊行の大衆社会論の嚆矢。二十世紀は「何世紀にもわたる不断の発展の末に現れたものでありながら、一つの出発点、一つの夜明け、一つの発端、一つの揺籃期であるように見える時代」、過去の模範や規範から断絶した時代。こうして、「性の増大」と「時代の高さ」の中から《大衆》が誕生する。諸権利を主張するばかりで、自らにたのむところ少なく、しかも凡庸たることの権利までも要求する大衆。オルテガはこの《大衆》に《真の貴族》を対置する。〈生・理性〉の哲学によって導かれた予言と警世の書。

ユーザーレビュー

  • 大衆の反逆

    Posted by ブクログ

    これからの時代に大切な事は、未来への思考である。過去に立脚した教訓を持ち、そこから未来と言う共同目標を持つことで、国民が1つとなり、あらゆることを成し遂げていくことができる。19世紀の時代は大量生産社会であり、分業の時代であった。だからこそ、機械的な人間が模範となる人間であったし、そういった人間を教育するようになっていた。しかし、上の命令を聞くだけの人間は、これからの時代には全く通用せず、路頭に迷うことになる。だからこそ、教育の大転換が必要である。過去の歴史から教訓や周りへの尊敬の念を高め、そこから開かれた未来を想像できる人間を作っていかなければならない。これは、これまでの中で1番質の高い人間

    0
    2025年12月04日
  • 大衆の反逆

    Posted by ブクログ

    「言葉はこれまでの濫用によって、その権威を失墜してしまった。ここで言う濫用とは、他の多くの場合と同じく、配慮なしに、つまり道具としての限界について意識なしに使用することである。ほとんど二世紀も前から、話すとは「万人に向かって」(urbi et orbi)話すことだと言じられてきたが、これは結局、誰に対しても話さないに等しい。私はこうした話し方を嫌悪するし、自分が誰に対して話しているか具体的に知らないときには胸の痛みさえ覚える。」

    このオルテガの言説からおよそ95年が経った現在、「万人に向かって」(urbi et orbi)話すことを理想とする言説が過去になったとは言い難い。むしろ、テレビから

    0
    2025年10月30日
  • 大衆の反逆

    Posted by ブクログ

    これは素晴らしい。
    今自分が生きている生活、社会、文明を誰が創り出し、維持しているか?これを考えないと「満足し切ったお坊っちゃん」と喝破したオルテガ。
    「大衆」論についても興味深い。
    自己批判の書として最適。

    0
    2024年08月15日
  • 大衆の反逆

    Posted by ブクログ

    とても読みづらいくて、すんなりは入ってこない
    だがその分、読むほどに深みを感じる名著
    約100年も前の本だが、大衆の危うさは、SNSのフィルターバブルの中にいる現代により一層、先鋭化している

    0
    2024年06月11日
  • 大衆の反逆

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1930年刊行。某経済誌で今読むべき古典と紹介されていた。
    たしかに、名言・格言だらけ。例えば、

    「人間を最も根本的に分類すれば、次の二つのタイプに分けることができる。第一は、自らに多くを求め、進んで困難と義務を負わんとする人々であり、第二は、自分に対してなんらの特別な要求を持たない人々、生きるということが自分の既存の姿の瞬間的連続以外のなにものでもなく、したがって自己完成への努力をしない人々、つまり風のままに漂う浮標のような人々である(p18)」

    「今日の特徴は、凡俗な人間が、おのれが凡俗であることを知りながら、凡俗であることの権利を敢然と主張し、いたるところでそれを貫徹しようとするとこ

    0
    2022年12月24日

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