筑摩書房作品一覧
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3.9集団への帰属の欲求とは何を意味するのか。この欲求が他者に対する恐怖や殺戮へとつながってしまうのはなぜなのか――。グローバル化の進展は、さまざまな文化の保持者たちの基盤を揺るがし、時に偏狭で排他的な帰属意識を生み出してしまう。複数の国と言語、そして文化伝統の境界で生きてきた著者は、本書のなかで新しい時代にふさわしいアイデンティティのあり方を模索する。鍵となるのは、「言語」だ。言語を自由に使う権利を守ること、言語の多様性を強固にし、生活習慣のなかに定着させること、そこに世界の調和への可能性を見る。刊行後、大きな反響を呼んだ名エッセイ、ついに邦訳。文庫オリジナル。
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3.3アイドルになるために必要なものって、何だろう? アイドルとしてブレークするには、どうすればいい? 仕事の中身から、これからのアイドルまで、大切なことがぎっしり詰まった、初のアイドル入門本。
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4.0アイヌ文化とはなにか、彼らはどのようなくらしを営み、どんな世界観をもっていたのか。本書では、史上初のアイヌ出身国会議員であり、その文化の保存・継承に長年尽力してきた著者が、みずからが生まれ育った二風谷(にぶたに)の四季の生活を振りかえりながら、その模様をやさしく紹介していく。食文化、住まい、儀礼、神話・伝承、習俗、自然観や死生観……。それらの記述を通して浮かび上がってくるのは、自然と調和し共に生きようとするアイヌの心である。いまなお日本人に広く知られているとはいえない先住民族アイヌの世界。その全貌を知るための基本書となる一冊。
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4.4アイヌこそが縄文人の正統な末裔であることが、最近のさまざまな研究や調査で明らかになっている。平地人となることを拒否し、北海道という山中にとどまって縄文の習俗を最後まで守り通したアイヌの人びと。その文化を見ていけば、日本列島人の原郷の思想が明らかになるにちがいない。交易、祭祀、葬制、遺跡とその遺物、言語などの多方面にわたる最新のアイヌ研究を総合し、弥生文化を選択した現代日本人にとって、ありえたかもしれないもうひとつの歴史を叙述する野心的試み。
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5.0「トキさん」は1906年、十勝の入植者の子どもとして生まれ、口減らしのため、生後すぐにアイヌの家族へ養女として引き取られた。和人として生まれたが、アイヌの娘として育った彼女が、大切に覚えてきたアイヌの言葉、暮らし。明治末から大正・昭和の戦前戦後を、鋭い感覚と強い自立心でアイヌの人々と共に生き抜いてきた女性の人生を描く優れた聞き書き。
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-「想定外に当たっていたね」。アインシュタインの理論を、現代の物理学者はおおむねそう評価する。実験機器と実験法の進歩につれ、ただの予想かと見えた理論が次々に実証されてきたからだ。独創の極致ともいえる理論を彼は、いったいどうやって生み出したのか? 幼少期から執筆時までの約70年間を振り返り、何をどう考えてきたのかを語り尽くす、アインシュタイン唯一の自伝。生い立ちと哲学、19世紀物理学とその批判、量子論とブラウン運動、特殊相対論、一般相対論、量子力学に疑義を呈した真意、統一場理論への思いが浮き彫りになる。貴重な写真を多数収録。達意の新訳による文庫オリジナル。
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4.3青山二郎は、小林秀雄、白洲正子の骨董の師匠としてだけでなく、河上徹太郎、中村光夫、宇野千代といった周囲の人たちにも大きな影響を与えた。その青山の信仰とは、知識に依らず、眼を頭から切り離して、純粋に眼に映ったものだけを信じるという「眼の哲学」であった。やきものから学んだ眼力によって、骨董はもちろん、人間の真贋から社会批評まで、ズバリとその本質を言い当てる。青山の文章は、独特な比喩とともに難解なところもあるが、知識ばかりが横溢する現在、もっとも辛辣な文明批評となっている。上巻は、「梅原龍三郎」「北大路魯山人」「小林秀雄と三十年」「贋物と真物について」など、美術と人物に関する文章43篇を収録。
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-「“悪”という言葉の裏側には、だれきった日常性を破壊するデモーニッシュな力が潜んでいた」(「あとがき」より)。都市の盛り場は、遊女や役者など賤視された「制外者」たちの呪力が宿る場所だった。なぜ、ひとは「悪所」に惹かれるのか。芸能を業とする人びとは、どのように暮らし、どんな芸を生み出したのか。「遊」「色」「悪」の視座から日本文化の深層をさぐる。
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4.7ブッダはなにを語り、どのように説いたのか。その教えを最も純粋なかたちで伝える最古層の重要な仏教経典の集成。阿含=アーガマとは伝承されてきた聖典を意味する。これらの経典群のなかには、あらゆる宗派を超えた仏教の原初のすがたがあり、その根本がある。本書は厖大な阿含経典群のなかから、よく古形を保ち、原初的な経と判定される諸経をとりあげ、パーリ語原典からの現代語訳と注解で構成。第1巻は、ブッダの悟りの内容を示す「存在の法則(縁起)に関する経典群」と、その法則に即して人間をかたちづくる要素を吟味した「人間の分析(五蘊)に関する経典群」を収録する。
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4.3朝から晩まで、とにかく思ったことを英語で口に出すことが、英語上達への近道。家、会社、食事、ショッピング、天気……日常のさまざまな場面で使うけど、意外と知らない必須フレーズを200個紹介。10万部超のロングセラー『日本人の9割が間違える英語表現100』の著者が、シンプルだけど、とっておきの表現を紹介します。
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3.5死体清掃や盗聴、身元調査にブラックジャーナリズム、さらにはパンチラ、AV、風俗、ノーパン喫茶、女装にデブ専・フケ専、刺青、浣腸などなど……。オトナじゃないとわからない世界にハマる、いまいちオトナになりきれない人々の知られざるディープな生態を徹底的にリポートする。
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3.6世界はこんなに日本が好きだ! ミャンマー、サウジアラビア、イタリア、スペイン…。日本のアニメは、想像を超えて世界に広がっている。本書では、日本のアニメが世界でどう愛され、憧れの的になっているかを、現地の声で再現。このアニメ文化を外交ツールとして積極的に活用する意義を論じ、そのための戦略をも提示する。
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4.0関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは? 人間甘粕の心情とは? ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。
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3.0奴隷制が始まって以来、黒人は白人による差別や迫害に常に遭ってきた。奴隷船やプランテーションでの非人間的な扱いを生き延び、解放され自由民になっても、「約束の地」である北部に逃れても、彼らが人種差別から解放されることはなかった。400年にわたり黒人の生活と命を脅かしつづけてきた差別と、地下鉄道、公民権運動、そしてブラック・ライブズ・マター(BLM)に至る「たたかい」の歴史を、アメリカ南部出身の著者が解説する。
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-2009年、オバマが「チェンジ」を合言葉に登場。医療保険、同性婚支持、移民政策において、平等化への歴史に新たな一ページを刻んだ。八年後、トランプも「チェンジ」を訴えて登板した。「チェンジ」の価値化こそは、アメリカ文化の柱だ。しかし、どのような「チェンジ」か。本書は、アメリカの社会変革の原動力として、人種、移民、女性、LGBTの平等化運動を取り上げ、政治、経済、社会、文化の歴史的変化を見る。そして、トランプ政権による揺り戻しと、反動への抵抗勢力の激突を描き出す。
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3.0漫画史に傑出する長編作品『ジョジョの奇妙な冒険』。抒情的かつ異風的であるこの芸術作品を、四半世紀にわたって描きつづける創造力の源泉はどこにあるのか? 技法を精緻に分析し、作品を漫画の歴史のなかに位置づけ、理論にもとづいて荒木飛呂彦の作風と物語の独創性を読み解く。ファン待望の漫画評論!
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3.520世紀を代表する天才は学校の落ちこぼれだった。激動の時代に翻弄されながらも、学問の領域を越えて世界平和を訴え続けた科学者の生涯とは。(巻末エッセイ・茂木健一郎)
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3.5非正規労働者のうち、パート主婦、専門・管理職以外の人々は、日本には約930万人いる。その平均年収はわずか186万円で、その貧困率は高く、女性ではそれが5割に達している。いじめや不登校といった暗い子ども時代を送った人が多く、健康状態がよくないと自覚する人は四人に一人の割合である。これら「アンダークラス」に属する人びとを、若者・中年、女性、高齢者と、それぞれのケースにわけ、調査データをもとにその実態を明らかにする。今後の日本を見据えるうえで、避けては通れない現実がそこにある。
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4.7チキンラーメンの発明が48歳のとき。挑戦するのに遅すぎるということはない。「常識」にとらわれず、食を通して人々の幸せを追い続けた男の物語。(巻末エッセイ・藤原和博)
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4.0魔剣エクスカリバー、円卓の騎士、魔術師マーリン、騎士ラーンスロットの冒険、トリストラムとイソルテの悲恋、聖杯探求……。あらゆる英雄譚、恋愛譚、奇蹟譚の伝承が詰まったファンタジーの宝庫──「アーサー王伝説」。本シリーズは、1485年刊行の原典・キャクストン版を、全訳し紹介する、本邦初の完訳版。「1」は、原書全21巻のうち1巻から6巻までを収録。
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3.5アーバニスト=ある専門性を持った都市生活者こそが、今後の魅力ある都市づくりの鍵を握っている。都市再生の取り組みは、今から四半世紀ほど前に、産業構造の変化や郊外化の極度の進展を経験した世界の先進各国でほぼ同時に始まった。「都市の負債を資産に変える」その担い手がアーバニストである。概念の成立と変遷を歴史的に追いかけるとともに、その現代像を描写し、都市と人の新たな関係を提示する。
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4.4霊学研究の諸成果に関心を寄せる人々の中には、そのような人生の高次の謎を口にする者が一体どこからその知識を得たのか、という点に疑問をもたざるをえない人もいるであろう。本書はまず第一にこのような人のために役立ちたいと望んでいる。霊学は人生の高次の謎の本質に深く係わろうとする。この霊学からの発言の根底にある諸事実を吟味しようとする人は自力で超感覚的な認識を獲得しなければならない。本書はそのための道を記述しようとしている。四大主著の一冊。
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4.5プレカリアート(不安定層)問題について運動、執筆し、注目される著者の自伝。激しいイジメ体験→ビジュアル系バンド追っかけ→自殺未遂→新右翼団体加入→愛国パンクバンド結成→北朝鮮、イラクへ→右翼をやめてから現在に至るまで。息苦しい世の中で死なないために。
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