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従軍慰安婦は、なぜいま大きな問題となってしまったのか。韓国は誠意ある謝罪を求め続け、日本は法的に補償は終わったと主張し続ける。果たして和解はありうるのか。問題が複雑化してしまった経緯をたどり、その背景にある戦後補償問題、そして失敗に終わったアジア女性基金問題、女性の人権問題に対する国際的関心の高まりについて解説。さらに民族主義、ポストコロニアリズム、フェミニズムの三つを重ね合わせる多面的な理解の必要性を訴え、冷静な議論のための視点を提供する。
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Posted by ブクログ
電子版で読んだが検索しても出てこないのでこちらで。 消化しきれていない箇所が多々あるので再読するがこの分野の名著のひとつだと思う。
何ともストレートなタイトル。そしてそれに見合うだけの本だと思う。問題を概説するとともに、解決策を提案している。 アジア女性基金などでは不足であり、あくまでも政府の謝罪・補償を求めて譲ることのできなかったリベラル派の罪に触れているところに注目。どこかで折り合いをつけるべきだったのに、それができなかった...続きを読むことが和解を遠ざけたという面は確かにあるだろう。そのことをいわゆる慰安婦問題を認めたがらない側の非難ありきの非難でない視点から論じている点に価値があると思う。確かに政府の謝罪と補償に結びつけばそれは望ましいのだが、さまざまな立場の言い分をすり合わせることが現実的にできるのか、また、当事者に残された時間が限られていたり、主義・信条より補償金を得ないと生活も立ち行かないというような例があったとしたらどうなのか。過度に理想的な解決に固執しすぎるのも、それが当事者であればよいと思うが、「当事者の周囲」が当事者づらして振る舞うのはよろしくないだろう。 このように謝罪・補償をすべきとする各派が一致団結できないのは残念だが、それもまた、一時はこちらのほうが優勢だったのだから、その流れのなかでよりよい方向を目指したまでだと思う。ところが、結局解決がつかないままに潮流がどんどん変わってきつつあることが不幸であり、その潮流の変化は早いうちに止めなければいけない。「慰安婦問題に関する日本側の前提には『ご迷惑をおかけしました』という姿勢があるはずである。日本としては過去に対する反省と謝罪の認識を土台として外交を継続しているのである。その前提を守るような公の発言や姿勢の一貫性が求められる」(p.222)ということだろう。 あわせて、やはり慰安婦問題とはジェンダーの問題としてみるべきだ。戦争や植民地支配という過去のなかの一事例として解決しようとしてはいけない。今でも、かたちを変えて本質的には同じような性的搾取や父権主義的な観点に虐げられている人々がいる。それらの根本的な問題解決に向けた一つの課題としての慰安婦問題であるべき。
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