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「平成」の三十年間で、日本とアフリカを取り巻く状況は激変した。経済成長が止まり、国力が低下する日本。一方、かつて日本人が時に哀れみの視線を注ぎながら援助していたアフリカでは、多くの国で経済成長が持続し、平和と民主主義の定着が進む。2050年に世界人口の四人に一人を占める「豊穣の大陸」と、少子高齢化に喘ぐ日本はどう向き合えばよいのか。アフリカとの関係構築に、日本再生の手がかりはあるか? 篠田英朗氏との対談「アフリカに潜む日本の国益とチャンス」も収録。
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Posted by ブクログ
日本の外交戦略-マルチ外交、国連中心主義外交-とアフリカの関係が、よく理解できた。 『アフリカは実は、アフリカだけではなく、いろいろと他の問題を炙り出すと同時に、他の外交案件に影響を及ぼす。アフリカにはいろんな可能性があるのに、それを掘り起こせていない。』
勉強になりました。右の鎖国と左の鎖国、正にその通りだと思います。変な言論状態ですよね。 南スーダンの話も、ホントにスーっとマスメディアから消えて行きましたけど、確かに本質は日報問題なんかではありませんよね。日本のあるべき姿をきちんと見据えた議論が必要だと感じました。 中国はアフリカで評価されていると...続きを読むいう現実も然り。 こういう真っ当な視点からの報道、言論がなされる事を期待します。 アフリカの簡単な地図が掲載されれば、より読みやすくなると思います。
アフリカについての知識がアップデートされた。 日本語だけではどうしても偏って報道されることがあり、様々な言葉で情報を得ることも大切だと認識した。
今までアフリカの知識が全く、入門書として読んだ。 現在の日本や中国とアフリカ諸国との関係が分かった。アフリカへの進出は中国よりもかなり遅れていて、もう対等になるのさえ難しい。それは日本人の今までのアフリカへの関心の低さと政府の無能さが関与している。
★アフリカ好きなんだが★2100年には人口上位10か国の半数がアフリカの国(ナイジェリア、コンゴ民主共和国、タンザニア、エチオピア、ウガンダ)になるという予想は全く知らなかった。たかだか80年後に全く違う地勢が待っている。ただアフリカの日本にとっての重要性はなかなかぴんと来ない。経済発展はしているし...続きを読む、固定電話を通り越して携帯電話が一気に普及するなど新しいビジネスが生まれていることは理解できても、経済規模からしても日本からはやはり遠い。著者が力を込めれば込めるほど、「アフリカ専門だからでしょ」となってしまう。 そのあたりを結果として冷徹に示すのが、アフリカ専門ではない篠田英朗氏が著者との対談だ。日本がアフリカとかかわる有効性について、遠いアフリカだからこそ中国や韓国と一緒に援助することで仲良くなれる、といった内容を述べる。本書の趣旨からするとなんとも皮肉だ。いっそのこと、アフリカ「から」見るに特化した方が読みごたえがあったのではないか。
アフリカに関する様々なトピックを扱った本で、アフリカと日本の関係に関するものが多くて参考になる。個人としては、広大なアフリカを一括りにして論じてしまうのは安易な発想であると思っているが、本書はタイトルに「アフリカ」が入っているものの論じられている内容は各国ベースなので、現実に沿っていると感じた。アフ...続きを読むリカ各国の現状を知る入門書として良いと思う。日本には日本語でアフリカの実情を伝えるメディアは少なく、いかにアフリカは日本人にとって地理的にも精神的にもリモートな地域であるか実感する。 気になったトピックは以下の通り。 ・サブサハラでの人口爆発とその食料・飲料水の確保の切迫さ。農業の非効率性。2050年には40億人がサブサハラに。 ・人口増加による世界に対するるレゼンス向上に加え、国連加盟国の約4分の1議席を占めている現状を鑑みれば、アフリカの重要性がわかる。 ・しかし、アフリカ人にとっても日本はリモートな国。旧宗主国・中国・インドのプレゼンスは高い。フランス600億ドル、アメリカ500億、中国400億(2000年代から台頭)の投資に対し、日本からは90億。ODAを頑張ってきた背景はあるものの、今や日本の援助は無くても事足りる状況。 ・エチオピアは注目国。CAGR7%。資源依存ではなく、工業国として発展してきた経緯にあるから。人口も1億人突破。2018年に最年少首相となったアビー首相の活躍。隣国エリトリアとの和平を進め、海へのアクセス獲得 ・アフリカ・スキーマ。先進国の一般の人に蔓延しているアフリカ観。民族間による政治対立軍事対立が多い、未開で野蛮な文化、未熟な政治体制社会基盤。 ・中国の影響力。一帯一路構想の終着点。アフリカ東端のジブチに軍事基地。インド洋へのアクセス上重要な交通の要衝。日本の常任理事国入りを目指した際も、日本の水面化交渉によってAUの代表までは押さえたが、中国の影響を受けたアフリカ各国(特にジンバブエ・ムガベ大統領)によって阻止された。 。ナイジェリアのテロ。女性子供を使った自爆テロ。幼い子供のリュックに爆薬を入れ、周囲の警戒心を解いての自爆。 ・南アでのXenophobia。Moz、ジンバブエなどの周辺国労働者が南アに流入(特にマンデラのアパルトヘイト解放以降)。南ア黒人最底辺層の仕事が奪われる事態になり、外国人労働者(黒人)への襲撃が始まった ・アフリカ人を日本に留学生として三年間で1000人招く政策を行なっている。しかし、その後の就職先がなく帰国してしまう。 →日本の企業はアフリカに限らず、優秀な留学生の登用を進めるべき。日本企業の海外戦略において重要な役割を発揮するはず。
アフリカの歴史、アフリカの現状、日本のアフリカとの関わり、そしてこれから日本はアフリカとどう接していくか。アフリカに関する知識が少し深まった。これからも関心を持って注目していきたい。
日本人に馴染みがなさ過ぎて、数十年前の イメージがまだ一人歩きしているアフリカ。 日本が対アフリカ交流に出遅れていることも含め、 現状をわかりやすく描いている。 2100年には世界の人口の三分の一が、 サブサハラ(サハラ砂漠以南の国々)の人に 占められている現実を みんなで考える必要がありそう。
アフリカから見える日本の視点を通じて、日本に警笛を鳴らすものとして受けとめた。アフリカへの入口になる一冊ではあるが、各論への広がりはそれほどのところはない。むしろ、日本への警鐘だろう。 その意味ではアフリカだけに限らない論点に溢れている。そもそも東アジアの中にあっても戦略をたてられない日本が、ア...続きを読むフリカへ出ていってうまくいくなどと考えることではない。 自己満足と偏見、時代遅れの視点、これらを克服できるかどうか現状では悲観的なのだが、もし乗り越えられる時が来たとき、本書は真の意味でその意味を持つだろう。
著者が思うアフリカの現状と未来について色々綴ってくれている。 アフリカの巨大なポテンシャルに対し、日本の動きがあまりに鈍く、ガラパゴス的でこれでいいのか?といったメッセージがじわじわと伝わってきた。 さて、視野を日本周辺から”世界”全体に広げて知識や情報を吸収しつつ、物事を考えていく時代に突入して...続きを読むいるんだなと感じた一方、ネックは語学(英語)...、挫折したらそれで終了なので、もっと英語を頑張らなければとひしひし思いました。
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白戸圭一
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