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Posted by ブクログ
アフリカを見る アフリカから見る
著:白戸 圭一
出版社:筑摩書房
ちくま新書 1428
アフリカは、日本にとって、やはり、遠い世界であると思いました
これまでに作られてきたイメージが次々に崩れていくのを感じました
貿易立国というのは、はるか昔のことであり、日本は内需中心になっている
GDPの10%程度が貿易であり、世界の主要国のなかで、もっとも内需依存の国家であることが紹介されている
アフリカというのは、広大な草原に、まばらに人がいるイメージであるが、都市部では、日本以上に過密であること
政府が、TICADを通じて、留学を含めて、アフリカの人材開発を促しているのに、日本企業には、それを受け入れる素地がない。日本は、アフリカではなく、欧米やアジアを見ているのである
アフリカが今望んでいるのは、援助ではなく、投資である
中国のアフリカ投資は、日本で報じているのとちがって、好意的である
日本のマスコミが日本人が、中国人が嫌いであることから、歪んで伝わっているのかもしれない
アフリカが中国を嫌悪するのは、投資そのものではなく、中国製品が安かろう悪かろうであるところなのだ
日本の常任理事国にて、アフリカに協力を依頼したとき、中国は、アフリカ投資により、日本の意図をくじいた
アフリカの日本のプレゼンスは低下する一方である
世界でもっとも、投資を望んでいるのはアフリカ諸国であり、どうしてそこに行かないのか
リスクを避けるばかりでは、アフリカは日本にとってますます遠ざかっていく一方なのである
目次
はじめに
I アフリカを見る アフリカから見る
第1章 発展するアフリカ
第2章 アフリカはどこへ行くのか
第3章 世界政治/経済の舞台として
第4章 アフリカから見える日本
II アフリカに潜む日本の国益とチャンス
あとがき
初出一覧
ISBN:9784480072429
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:820円(本体)
2019年08月10日 第1刷発行
Posted by ブクログ
★アフリカ好きなんだが★2100年には人口上位10か国の半数がアフリカの国(ナイジェリア、コンゴ民主共和国、タンザニア、エチオピア、ウガンダ)になるという予想は全く知らなかった。たかだか80年後に全く違う地勢が待っている。ただアフリカの日本にとっての重要性はなかなかぴんと来ない。経済発展はしているし、固定電話を通り越して携帯電話が一気に普及するなど新しいビジネスが生まれていることは理解できても、経済規模からしても日本からはやはり遠い。著者が力を込めれば込めるほど、「アフリカ専門だからでしょ」となってしまう。
そのあたりを結果として冷徹に示すのが、アフリカ専門ではない篠田英朗氏が著者との対談だ。日本がアフリカとかかわる有効性について、遠いアフリカだからこそ中国や韓国と一緒に援助することで仲良くなれる、といった内容を述べる。本書の趣旨からするとなんとも皮肉だ。いっそのこと、アフリカ「から」見るに特化した方が読みごたえがあったのではないか。
Posted by ブクログ
アフリカに関する様々なトピックを扱った本で、アフリカと日本の関係に関するものが多くて参考になる。個人としては、広大なアフリカを一括りにして論じてしまうのは安易な発想であると思っているが、本書はタイトルに「アフリカ」が入っているものの論じられている内容は各国ベースなので、現実に沿っていると感じた。アフリカ各国の現状を知る入門書として良いと思う。日本には日本語でアフリカの実情を伝えるメディアは少なく、いかにアフリカは日本人にとって地理的にも精神的にもリモートな地域であるか実感する。
気になったトピックは以下の通り。
・サブサハラでの人口爆発とその食料・飲料水の確保の切迫さ。農業の非効率性。2050年には40億人がサブサハラに。
・人口増加による世界に対するるレゼンス向上に加え、国連加盟国の約4分の1議席を占めている現状を鑑みれば、アフリカの重要性がわかる。
・しかし、アフリカ人にとっても日本はリモートな国。旧宗主国・中国・インドのプレゼンスは高い。フランス600億ドル、アメリカ500億、中国400億(2000年代から台頭)の投資に対し、日本からは90億。ODAを頑張ってきた背景はあるものの、今や日本の援助は無くても事足りる状況。
・エチオピアは注目国。CAGR7%。資源依存ではなく、工業国として発展してきた経緯にあるから。人口も1億人突破。2018年に最年少首相となったアビー首相の活躍。隣国エリトリアとの和平を進め、海へのアクセス獲得
・アフリカ・スキーマ。先進国の一般の人に蔓延しているアフリカ観。民族間による政治対立軍事対立が多い、未開で野蛮な文化、未熟な政治体制社会基盤。
・中国の影響力。一帯一路構想の終着点。アフリカ東端のジブチに軍事基地。インド洋へのアクセス上重要な交通の要衝。日本の常任理事国入りを目指した際も、日本の水面化交渉によってAUの代表までは押さえたが、中国の影響を受けたアフリカ各国(特にジンバブエ・ムガベ大統領)によって阻止された。
。ナイジェリアのテロ。女性子供を使った自爆テロ。幼い子供のリュックに爆薬を入れ、周囲の警戒心を解いての自爆。
・南アでのXenophobia。Moz、ジンバブエなどの周辺国労働者が南アに流入(特にマンデラのアパルトヘイト解放以降)。南ア黒人最底辺層の仕事が奪われる事態になり、外国人労働者(黒人)への襲撃が始まった
・アフリカ人を日本に留学生として三年間で1000人招く政策を行なっている。しかし、その後の就職先がなく帰国してしまう。
→日本の企業はアフリカに限らず、優秀な留学生の登用を進めるべき。日本企業の海外戦略において重要な役割を発揮するはず。
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