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国家なんて要らない。資本主義も、社会主義や共産主義だって要らない。いまある社会を、ひたすら自由に生きよう──そうしたアナキズムの思考は誰が考え、発展させてきたのか。生みの親プルードンに始まり、奇人バクーニン、聖人クロポトキンといった思想家、そして歩く人ルクリュ、暴れん坊マフノといった活動家の姿を、生き生きとしたアナーキーな文体で、しかし確かな知性で描き出す。気鋭の思想史家が、流動する瞬間の思考と、自由と協働の思想をとらえる異色の入門書。
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Posted by ブクログ
想像していた内容とはギャップがあったが筆致が軽やかで読み進めやすかった ある意味アナキズムの系譜を体系的に理解できて良かった
アナーキズム、とユートピア思想についての、刺激に満ちた入門書です。参考文献も多く紹介されていて便利です。
著名なアナキストたちがどんな人生を送ったか、どんな思想を持っていたかを残した作品。まさしく入門。左翼の中では本流となれず、インターナショナルでもアナキズムが迫害されているのは心が痛んだ。しかしアナキズムってかなりの部分性善説に依拠していると感じ、実社会では限界もあると感じる。理想は素晴らしいが。
色々な意味で息苦しい世の中だなと思っていた時、ふと話に上ったアナキズムについて知るために読みました。紹介されているアナキスト5人は経歴も方法論も異なるけれど、ただ1点、優しい心の持ち主であることは共通していて、単に無政府主義と捉えていた見方が変わりました。
サクサク読める平易な文体ながら、アナキズムの入口の淵を覗きこむことができるとともに次に読む一冊まで見つかる。 自分の身の回りの社会に疑問を持ち始めた方にオススメ。
門外漢が興味を持つのにはいいと思う。口語調なので、新書を読むことが苦手な人にも抵抗はないと感じる。 アナーキーというと、パンクだったり暴力的で無秩序というイメージだったが、国家に頼らず合議制で決めていく等と目から鱗が落ちることが多かった。 意外だったのは、登場人物のふたりが地理に通じており、文理...続きを読むが分かれる前には歴史や地学など、総合的な学問で、営業を与えたかもしれないと言うこと。
アナキズムの入門書として、著名なアナキスト5人の人生を伝記の様に学べる。フランス革命、パリコミューン成立、ロシア革命を完全に理解すればさらに深く理解出来そう。
アナキズムがどのようにして生まれて、どう広がっていったのか、各重要人物の人生を追っていく形で解説されていた。 何を勉強するにも全ては歴史があると最近ようやく理解できてきた気がする。 アナーキーは無秩序主義とされてしまうが、もともとはアナルシーというギリシャ起源の言葉で「無権力」という意味だった。 ...続きを読むそれが、今になって形が変わっていったそう。 そう考えると、アナキズムと共産主義は似ているなぁと感じたが、 両者の違いは共産主義はどこまでいっても国家という権力が存在しているが、アナキズムは最初から国家という権力は最初からは必要ないという違いなのだろう。 もっと深くは異なるのだろうけど、今の段階ではこのくらいの理解しかできていない。
アナキズムに関する入門書。プルードン、バクーニン、クロポトキンといった有名人だけではなく、ルクリュやマフノといったあまり情報のないアナキストの評伝も含まれている。それぞれのアナキストの思想と生涯について、興味深いエピソードを交えて読みやすい文章で記載されている。アナキズムの入門書としてとっつきやすい...続きを読むけど、系統だったテキストとしてはやや物足りないかな。ローカルではしばしば成功するかに見えるけど国家レベルでは必ず敗退しているアナキズムの限界を解明してくれる本ってないんですかね。
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