講談社現代新書作品一覧

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  • ぼくも算数が苦手だった
    4.0
    最近では計算スピードに重点を置いた算数教育が行われることも多いが、そうした機械的な問題の解き方しか習っていない人は数学的な思考法が備わっていないために、レベルが高くなってくると必ずどこかでつまづいてしまう。全体を1とする意味や、0の概念、素数、面積の導入法、グラフを書く意味など数学の基本的な考え方、数学が得意になるためのエッセンスを、著者の幼い頃のエピソードとともに紹介。
  • マンガの遺伝子
    3.4
    アシスタント経験が作風を決める!?野球マンガの魔球が料理マンガを生んだ?クルマの疾走シーンで始まるマンガは、どうして多いのか?少女マンガのコマ内に花が咲いているワケは?太宰治『人間失格』が、いま流行の「マンガ家マンガ」の源流?サンプリングマンガの可能性とは?『サイボーグ009』はなぜ9人?
  • 一生モノの英文法
    3.6
    やはり読解が英語の基本。何度も挫折した忙しい社会人にもおすすめ、本書を読めば、文章のつながりがわかり、必ず英語の文章が読めるようになる。英語を身につけるために必要な基本の英文法。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。(講談社現代新書)
  • 経済学の堕落を撃つ 「自由」vs「正義」の経済思想史
    4.3
    経済学は、なぜ人間の生から乖離し、人間の幸福にはまったく役立たなくなってしまったのか? 経済学の堕落の跡をたどると同時にその再生の可能を探る。「科学的客観性」「ヴァリューフリー」を標榜し、いつしか「人間の心」を失ってしまった経済学。19世紀後半ドイツにおいて始まった経済学「科学化」の動き。ハイエク、「ゲーム理論」、さらには「シカゴ学派」の「ゴッドファーザー」シュルツへと至る、極端な経済の自由化と「脱倫理化」の強化。そして「クズネッツ曲線」をめぐる「新自由主義」の欺瞞。その一方での、上記の流れに抗して「人間の顔をした経済学」を目指した、ポランニー、イリイチ、あるいはウォーラーステインら世界システム論者などにによる、経済学における「社会的公正」理念復権への模索。経済学の歩みを「自由」と「正義」という二つの相対立する思想の相克の歴史と捉え、21世紀の「来たるべき経済学」の可能性を探る。
  • 女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?
    3.8
    女子高生アイドルはなぜ東大・京大生に勝てたのか? NHKの人気科学(?)番組で活躍するカリスマモデル・すイエんサーガールズ。アイドル・女優もこなす女子高生たちが、知力を競い合うガチンコバトル「知力の格闘技!」で東大生や京大生に圧勝した。真の「知力」を身につける思考法とは? 「すイエんサー」の生みの親にして、『論文捏造』で科学ジャーナリスト大賞を受賞した敏腕プロデューサーによる渾身の書き下ろし作品
  • 20代のための「キャリア」と「仕事」入門
    3.7
    これから就職活動を始めようとしているみなさん。 まさに今、就活中のみなさん。そして、これから働き始めようとしていたり、すでに入社して少し時間が経ったみなさん。この本では若いみなさんの働くことに関する疑問や悩みごとについて、ひとつひとつお答えする一問一答形式をとっています。20代のみなさんが知っておくべき「世の中の常識」はたくさんあります。ぜひ「こんな考え方もあるのか」と思って読んでください。(講談社現代新書)
  • 民主主義とは何か
    4.1
    トランプ大統領をはじめとする「ポピュリスト」の跋扈、旧社会主義諸国および中国など権威主義国家の台頭など、近年の世界の政治状況は、民主主義という制度の根幹を揺るがすかのような観を呈しています。日本の状況を見てみても、現行の政権が「民意」の正確な反映、すなわち「民主主義的な」政権だといわれると、頸をかしげる人も少なくないのではないでしょうか。はたして民主主義はもう時代遅れなのか? それとも、まだ活路はあるのか?  それを議論するためには、まず何よりも、民主主義とは、そもそもどのような制度なのかを「正しく」知らなければならないでしょう。今では自明視されている「民主主義」という制度ですが、人が創ったものである限りそれもまた歴史的な制度として、さまざまな紆余曲折を経て現在のようなものになったのであって、決して「自然」にこのようなになったわけでではないのです。 そこで本書では、ギリシア・アテナイにおける民主主義思想の「誕生」から、現代まで、民主主義という制度・思想の誕生以来、起こった様々な矛盾、それを巡って交わされた様々な思想家達の議論の跡をたどってゆきます。その中で、民主主義という「制度」の利点と弱点が人々にどのように認識され、またどのようにその問題点を「改良」しようとしたのか、あるいはその「改革」はなぜ失敗してしまったのかを辿ることにより、民主主義の「本質」とは何なのか、そしてその未来への可能性を考えてゆきます。 またあわせて、日本の民主主義の特質、その問題点についても分析してゆきます。 民主主義という思想・制度を知るための、平易な政治思想史の教科書としても最適です。
  • 〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション
    4.1
    ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた――。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは? 自分ではゴミを拾えない〈ゴミ箱ロボット〉。人の目を気にしながらたどたどしく話す〈トーキング・アリー〉、一緒に手をつないで歩くだけの〈マコのて〉……。 〈弱いロボット〉の研究で知られる著者が、自己、他者、関係について、行きつ戻りつしながら思索した軌跡。
  • 日本の地霊(ゲニウス・ロキ)
    4.0
    ■明治から戦後へ、「土地」が語る失われた歴史 ■「闘う建築史家の名著!」 ―― 隈 研吾 「解説」より 「人間の歴史は、土地の上に刻まれた営みの蓄積なのだ。」 近現代史を場所という視点から探るためのキーワード「地霊(ゲニウス・ロキ)」。 土地、建築、街並みが語る声に耳を傾けるとき、 失われた記憶や物語が浮かび上がる。 国会議事堂にひそむ鎮魂のデザイン、 広島平和記念公園と厳島神社の意外な共通点、 渋沢栄一や岩崎彌太郎がゆかりの地に寄せた想い――。 優れた建築を守り伝える時代への転換をうながした建築史家の代表作。  解説 隈研吾(建築家、東京大学教授) ※本書は一九九九年一二月、講談社現代新書として刊行されたものが底本です。 ■目次  はじめに ――「地霊(ゲニウス・ロキ)」とは 第一部 場所の拠り所  1 議事堂の祖霊はねむる ――伊藤博文の神戸  2 聖地創造 ――丹下健三の広島  3 本四架橋のたもとには ――耕三寺耕三の生口島  4 故郷との距離 ――渋沢栄一の王子  5 場所をうつす ――渋沢栄一の深谷 第二部 日本の〈地霊〉を見に行く  1 三菱・岩崎家の土地 ――岩崎彌太郎の湯島切通し  2 三菱・岩崎家の土地 ――岩崎小彌太の鳥居坂  3 地方の鹿鳴館  4 川の運命 ――谷崎潤一郎の神戸  5 新興住宅地のミッシング・リンク ――根津嘉一郎の常盤台  おわりに ――なぜ「場所」なのか [コラム]  消えた丸の内  田中光顕の場所  炭鉱と鉱山・亡者の墓  日本一寒い町に来た男  解説 隈研吾
  • かけがえのない人間
    4.0
    人間はひとり一人に世界の中心がある存在だ。「別に私でなくてもいい。誰でもいい。自分のようなものはどこにでもいる」交換可能性は現代人の多くが抱える悩みです。自己信頼と社会共感を取り戻す智慧とは。(講談社現代新書)
  • 鉄道ひとつばなし合本版
    -
    日本人の時間意識と時刻表の関係、痴漢発生の条件、鉄道から見た「隣県の壁」、東大合格上位校と鉄道の関係、日本の駅百選、海の見える車窓十選、そして抱腹絶倒の「全線シンポジウム」と「廃線シンポジウム」……。車窓に目をこらし、歴史に耳を澄ませ、鉄道から日本を読み解く「鉄」学者・原武史の大人気シリーズ「鉄道ひとつばなし」全3巻を完全収録。
  • 愛

    4.2
    本書でわたしは、「愛」の本質を明らかにした。性愛、恋愛、友愛、親の子に対する愛……。愛にはさまざまな形があるが、これらはいずれも、本来まったく異なったイメージを与えるものである。にもかかわらず、なぜこれらは「愛」の名で呼ばれうるのか?それは、そこに「愛」の、ある“理念性”の本質が通奏低音のように響いているからである。性愛も恋愛も友愛も親の子に対する愛も、その「愛」の通奏低音の上に、それぞれ独自の音色を響かせているのだ。本書の目的は、これら「愛」の名のもとに包摂されるありとあらゆる「愛」の本質を明らかにすることにある。「愛」とは何か、そしてそれはいかに可能か? これが、本書でわたしが挑み、そして明らかにした問いである。
  • 愛国者は信用できるか
    3.9
    愛国者は偉いか? 愛国者は信用できるか!? 三島由紀夫が「愛国心は嫌いだ」といった意味は何だったのか? そして意外にも女帝賛成論だったという事実! 新右翼の大物が書き下ろす全く新しい天皇制と国家論! (講談社現代新書)
  • 相手に「伝わる」話し方 ぼくはこんなことを考えながら話してきた
    3.9
    面接、プレゼン、祝辞書き言葉は、「読む文章」です。「話す文章」は、本来まったく異なるもののはずです。いわば「文章の生理」の違いのようなものだと私は思います。「書く文章」をそのまま読み上げても、聞き手を感動させることはありません。聞き手の心に届くような話し方をしたければ、「書いた文章」を読み上げるのではなく、「自分の言葉」で語りかけなければならないのです。(本文より)
  • アイデアを形にして伝える技術
    3.8
    「アイデアがコンスタントに溢れ出る仕組み」は誰でも持てる! 「効率的なインプット」から「相手に伝わるアウトプット」へ、その刺激を受けて「さらに豊かなインプット」へ…。そんな「循環システム」をつくろう! ビジネス書のイメージを変えたベストセラー『IEDA HACKS !』はじめ『HACKS !』シリーズ共著者にして凄腕マーケティング・プランナーの著者・原尻淳一が、インプット&アウトプットの各技術、それらをつなげるシステム構築について、具体的ノウハウを全公開。現場調査(1次情報)&本やウェブの情報(2次情報)収集術から、クラウド時代の情報整理術、企画書や章の超具体的な書き方、自分の価値を高めるプレゼン上達法まで…。山田真哉氏、小山龍介氏推薦! 「個人の能力と価値」がいっそう求められる時代の「新しい仕事の教科書」! (講談社現代新書)
  • 愛と狂瀾のメリークリスマス なぜ異教徒の祭典が日本化したのか
    4.0
    なぜキリスト教信者ではない日本人にとっても、クリスマスは特別行事になっているのか? それは実は、力で押してくるキリスト教文化の厄介な侵入を――彼らを怒らせることなく――防ぎ、やり過ごしていくための、「日本人ならではの知恵」だった! 「恋人たちが愛し合うクリスマス」という逸脱も、その「知恵」の延長線上にあったのだ――キリスト教伝来500年史から、極上の「日本史ミステリー」を読み解こう!
  • 愛と暴力の戦後とその後
    4.1
    なぜ、私たちはこんなに歴史と切れているのか? あの敗戦、新憲法、安保闘争、バブル、オウム事件、そして3・11……。〈知っているつもり〉をやめて、虚心に問うてみたら、次から次へと驚きの発見が噴出! 『東京プリズン』の作家が、自らの実体験と戦後日本史を接続させて、この国の〈語りえないもの〉を語る。(講談社現代新書)
  • 愛と欲望の三国志
    3.7
    「三国志」は『万葉集』『太平記』にも登場する。江戸時代には、張飛と関羽が女性になる物語や、劉備と孔明が交わる春画もつくられた。日中戦争期には「三国志」ブームが訪れた……etc日本の歴史は「三国志」とともに歩んできた!「三国志」を愛してやまない東大卒女子アナが、その真髄を全く新しい角度から探究する。・・・・・・『三国志演義』は、中国四千年の歴史の中で、一瞬とも言える百年ほどの時代を描いた小説なのに、なぜか日本人は「三国志」が大好き。どうして、「三国志」は日本で人気があるのでしょうか。「日本でずっと読まれてきたから」――そうなのです、日本の歴史は、ずっと「三国志」とともに歩んできたのです。 第一章では、『三国志演義』のあらましと、私がどんな「三国志」に触れてきたのか、という「三国志の個人史」、第二章では、現代作家による『三国志演義』の多彩な世界をご紹介します。第一章、第二章は、今、どんな日本語の「三国志」があるのかというブックガイドとしてもお使いいただけます。今だけではなく日本で長きにわたって「三国志」が読まれてきたということを、卑弥呼から江戸時代までを第三章・第四章で、明治時代以降を第五章でご紹介します。そして、第六章では、現代に繋がる日中戦争期の「三国志」ブームに迫ってみましょう。日中戦争下に花開いた日本語の「三国志」が、ほぼそのままの姿で、戦後の「三国志」ブームを作っていくのです。――「はじめに」より
  • 愛に生きる
    4.3
    多くの世界的なヴァイオリニストを育てた「スズキメソード」を考案した鈴木鎮一氏による、愛に満ちた教育論を収録した名著。子どもの才能を育む教育論は、音楽関係者のみならず、教育関係者からも読み継がれてきた。「才能は天賦のものではなく、育てられるもの」という強固な信念を持った鈴木氏は、子育てに有益な至言を数多く残しています。人生が変わるかもしれない力を秘めた、名著中の名著といえるでしょう。
  • アイヌ学入門
    4.1
    海を渡り北方世界と日本を繋ぐ大交易民族としてのアイヌ。中国王朝と戦うアイヌ。従来のステレオタイプを覆し、ダイナミックに外の世界と繋がった「海のノマド」としてのアイヌ像を様々なトピックから提示する。(講談社現代新書)
  • アクティブラーニング 学校教育の理想と現実
    3.8
    2020年教育改革の先はバラ色の未来なのか?学力は向上するのか? 学力格差はどうなるのか? 学校や教師の負担は? 新しい大学入試は?……〈学び〉の近現代史を辿り、教育改革を疑う一冊。
  • アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法
    4.1
    コミュニケーションがうまくいかないときや人間関係が難しいとき、「アサーション」を理解すると、関わりを建設的に変えることができます。「自分も相手も大切にする自己表現」を意味するアサーションは、私たちの会話を心理学の知恵をもとに読み解き、日常のやり取りに変化と充実感をもたらすコミュニケーションの方法と関わり方です――<「はじめに」より>
  • 明日、機械がヒトになる ルポ最新科学
    4.0
    今、機械は人間にしかできなかった領域に進出し、ときには人間を凌駕する働きを見せています。いったいどこからが人間でどこからが機械なのか、そもそも人間とは何なのか。小説家・海猫沢めろんが最新テクノロジーを7人の科学者に取材。cakesで連載された科学ルポを書籍化。
  • アジアの歩き方
    3.8
    大宅賞作家が案内するアジアのおもしろさ。20年あまりにわたりアジアとディープに付き合う著者が、食からはじまり、感覚の違い、日本との関わり、ボーダレス化する今の姿など、アジアの「真実」を浮かび上がらせる。アジアはいつも深くておもしろい!
  • 頭が良くなる議論の技術
    3.9
    「楽しい議論」で生産性も人間関係も急上昇。著者自ら「議論の花咲かじいさん」を名のるが、そのコツを初公開する。一回の発言は一五秒以内、席を変えてみる、反論するときは対案を提出する、後戻りしない、自分の議論に反論をする、など役に立つ情報が満載。職場でも、学校でも、家庭でもすぐに始められ、議論の場の空気がグーンと良くなること間違いなし。組織が活性化され、仲が良くなる会話力を身につけたい人必読の書である!
  • 新しい「教育格差」
    3.2
    公立校格差・生徒間格差・男女間格差など教育格差は拡大する。進路不安・教員不平等による子どもの心の崩壊と、お金をかけないと学力は伸びないかという親の最大の関心をレポートする。(講談社現代新書)
  • 新しい左翼入門 相克の運動史は超えられるか
    3.7
    日本の社会運動に身を捧げた人々の夢と失敗、そのジレンマを描く! 荒畑寒村、山川均、大杉栄、丸山眞男等、思想史を代表する知識人が、マルクス、レーニン等の影響下、どのように社会活動を議論したのか。(講談社現代新書)
  • 新しい世界 世界の賢人16人が語る未来
    3.6
    トランプ現象、パンデミック、不平等……。ハラリ、トッド、ピケティ、サンデルらの目に映る今の世界とは? 必読のインタビュー集!
  • 新しい仏教のこころ わたしの仏教概論
    4.0
    宗教とは、つまるところ、出会いでなければならぬ。本書は、仏教研究50年の碩学が、おのれと仏との出会いをつつまず語りながら、ブッダについて、ブッダの教えについて、業について、禅について、念仏について、英知に満ちた珠玉の言葉で説き明かす。
  • 新しいヘーゲル
    4.0
    読めば本当のヘーゲルがわかる絶好の入門書。弁証法とはどんな思考法か。意識とは、歴史とは何か? 近代社会の自由と自立を求めて、道徳や宗教より「知」の優位を説いた思索を、平易な日本語で描ききる。(講談社現代新書)
  • 「あなた」の哲学
    5.0
    この本はおそらく日本ではじめての「あなた」論です。少なくとも日本語で書かれた「あなた」についてのたぶん唯一の、最初の徹底した考察でありましょう。ギリシア以来、哲学は「わたし」を問い続ける反面で、とても大事なものを取りこぼしてしまいました。それが「他者」ではない「あなた」を考察することで見えてきます。
  • あの日から起こったこと 大地震・原発禍にさらされた医療者たちの記録
    -
    双葉町・浪江町・南相馬市、3.11は終わらない いま明らかになる三病院脱出にいたるまでとその後のこと、 また、地元開業医や国保診療所の医師に起こったこととは。 医師9名、看護師7名、薬剤師・検査技師・臨床心理士・管理栄養士など6名による手記とインタビュー。 双葉町・JA福島厚生連双葉厚生病院(260床)――福島第一原発から約4キロ―― 浪江町・西病院(79床)――福島第一原発から約9キロ―― 南相馬市鹿島区・JA福島厚生連鹿島厚生病院(80床)――福島第一原発から約33キロ―― 【目次】 1章 あの日、双葉厚生病院でおこったこと 1節 患者を連れた未曾有の避難 2節 バス6台での大移動 3節 重病者をヘリ移送 4節 危機を救った決断とその行動 2章 あの日、浪江・西病院でおこったこと 1節 取り残される恐怖 2節 〝再帰〟への道のり 3節 病院再開をあきらめない 3章 あの日、わたしたちにおこったこと 1節 南相馬・鹿島厚生病院でおこったこと 2節 診療所でおこったこと 解説/震災後の福島――医療の復興・再生への遠い道のり 前原和平(社団法人福島県病院協会会長/JA福島厚生連白河厚生総合病院院長) 【著者】 はる書房編集部 星野美穂 1章担当。1966年埼玉県生まれ。医療系専門雑誌の取材記者を経てフリー。製薬企業が医師や薬剤師向けに発行している冊子や、患者・生活者向け医療・介護の雑誌・WEBマガジンなどの取材・執筆を手掛ける。医療系マーケティング会社でのインタビュアとしても活動。 椎崎亮子 1967年東京都生まれ。歴史・文化系雑誌編集者を経てフリー。2001年ごろより医療系雑誌・サイト等の記事執筆・編集を手掛ける。編集・『がん闘病とコメディカル』福原麻希著 講談社現代新書他 / 執筆・オアシスナビ介護マガジン http://www.oasisnavi.com/wordpress/ 他 動物福祉・保護ボランティアとして3・11 震災後福島でも活動。 大根健一 3章担当。1968年千葉県生まれ。医療経営情報誌の編集記者を経てフリー。医療現場や医療関連シンポジウムなどの取材・執筆のほか、ウェブやアプリの企画・広告記事等を手掛ける。劇団 tea for two 主宰としても活動。
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治
    4.2
    移民への憎悪、個人化するテロリズム、伸張する権威主義。リベラリズムが崩壊し、怒りの政治が展開する現在、その底流を抉り出す。
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン
    4.3
    私が自由意思で自分の臓器を売ることがなぜ禁じられるのか? ギャグに著作権を認めたらどうなる? カジノは合法なのに賭け麻雀が違法なのはなぜ? 全人類に共通の良心なんてある? 法と道徳、功利主義、人権、国家、自由、平等……私たちが生きていくうえで目をそらさずに考えたい「法哲学の問い」を、たくさんの具体例を紹介しながらわかりやすく解説!青山学院大学の“個性派教授”による、読んで楽しい法哲学教室!
  • 安倍官邸の正体
    3.9
    安倍政権はいつまで続くのか。安倍官邸のキーパーソン、そして、「ポスト安倍」の有力候補は誰か。新聞の首相動静にも記されない、日本の行方を決定づける非公式会議に、「隠し廊下」を通って集結していたメンバーとは――。政治記者歴35年の著者が、2015年以降の政局の行方と安倍内閣の「本質」を読み解く。(講談社現代新書)
  • 「天下り」とは何か
    3.3
    天下りの知られざる全貌がわかる決定版! 天下りははたして根絶できるのか? なぜこんな仕組みが生まれたのか? その歴史的経緯から各省別の特徴と実態、驚愕のケース、現役官僚たちの本音まで、すべてがわかる決定版!
  • アメリカ外交 苦悩と希望
    3.5
    超大国の外交政策を見通すための最良の一冊。ブッシュ外交などと言われるが、外交はもちろん時の大統領の性格だけに負うものではない。建国以来、今日にいたるまでの政策を様々な視点から徹底的に分析する。(講談社現代新書)
  • アメリカ帝国の終焉 勃興するアジアと多極化世界
    -
    世界を徘徊するポピュリズムとテロリズムという二匹の妖怪。ブレグジット、トランプ・ショック、その次は? アメリカ大衆の反逆、泥沼化する中東、勃興するアジア型資本主義――、多極化世界の新しい見取り図とは? 変貌する国際関係を追跡してきた著者が、アメリカ・デトロイト、インドネシア・ジャカルタ、中国・寧夏、日本・北海道を歩きながら描き出す、グローバリズムを日本が生き抜くための知恵。
  • アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地
    4.1
    2013年8月、アメリカを代表する高級紙であるワシントン・ポスト紙が、アマゾンのCEO、ジェフ・ベゾス氏に買収されたことは、大きな驚きをもって全世界に伝えられた。だが、アメリカのメディア界では近年、このニュースに象徴されるような激変が起こり続けている。激動のアメリカ・メディアの世界を、ボーン・上田賞受賞記者が丹念な取材から浮き彫りにする。(講談社現代新書)
  • アメリカを動かす思想 プラグマティズム入門
    3.6
    アメリカ人にとっては、ふだんは、ほとんど意識すらされない彼らの血肉となっている思想、それがプラグマティズムである。実際に「プラグマティズム=知識のあくなき実践」はアメリカ社会において、ありとあらゆる局面で見られる。その結果、失敗も多くあれど、イノベーションが繰り返され、社会に大きなダイナミズムが生まれているのもまた事実。アメリカを動かしているプラグマティズムを知る格好の入門書。(講談社現代新書)
  • 怪しいイギリス、納得のイギリス映画
    -
    ロイヤル・ファミリーと国民の関係性について知っておかないと、イギリス映画を正しく解釈することはできない。かの国では、王侯貴族と庶民は異なる文化の中で生きている。さらに言うなら、中産階級と労働者階級とでは、様々な意味でのライフスタイルはもとより、話す英語まで異なる。イギリス人とは、昔も今も凝然たる階級社会の中で生きている人たちなのだ。  映画の中で描かれるイギリス人気質とは? 階級社会にどっぷり浸かった生き方とは? あのヒット作の裏にはどんな設定が隠されている? イギリスを舞台にした8本の映画から、かの国の文化・社会を深堀りし、「真のイギリス」の姿を読み解く。 第一章 初恋にもビミョーな格差が    『小さな恋のメロディ』(1971年) 第二章 王侯貴族もネタでしかない(上)    『英国王のスピーチ』(2010年) 第三章 王侯貴族もネタでしかない(下)    『クィーン』(2006年) 第四章 イギリス映画の真骨頂    『炎のランナー』(1981年) 第五章 炭鉱からバレエの舞台へ    『リトル・ダンサー』(2000年) 第六章 「なんちゃってサッカー映画」だが、面白い    『ベッカムに恋して』(2002年) 第七章 いささか過大評価だとは思うが    『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(2012年) 第八章 近未来の日本の姿    『家族を想うとき』(2019年) ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)、『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)など、著書多数。
  • 良い加減に生きる 歌いながら考える深層心理
    3.7
    『あの素晴しい愛をもう一度』『風』『戦争を知らない子供たち』……名曲が語る、日本人の生き方とは?『あの素晴しい愛をもう一度』が描く、「二人だけ」の濃厚な関係の終焉。『戦争を知らない子供たち』を生んだ、終戦直後の京都駅前という原風景。『帰って来たヨッパライ』に描かれた、人生の台本。『コブのない駱駝』という人間の二面性。『風』〈ただ風が吹いているだけ〉のはかなさ……いい加減に生きることを許されない現代、一度だけの人生を自分らしく創ってゆくためには、どうすればよいのか?作詞家でもあり、精神科医でもある、きたやまおさむ氏と、精神分析の世界の重鎮である前田重治氏が、精神分析というガイドを手に、人生物語を紡ぎ出す、遊びと創造に満ちた交流の旅。
  • 井伊直虎 女領主・山の民・悪党
    3.6
    2017年大河ドラマの主人公はリアル「もののけ姫」だった!戦国の世、なぜ女性が領主となったのか? なぜ近世期、彼女は忘れ去られたのか?母系社会から男性中心の徳川幕府へ。自然から都市民たちの文明へ。仏神の力を借りたカリスマから、異端視される存在へ――、遠州の山里を生きた直虎は、消えゆく中世的世界の象徴だった! 時代の転換期を生きた女城主の宿命を気鋭の研究者が描きだす。
  • いきいきと生きよ ゲーテに学ぶ
    -
    ゲーテは、つねにみずみずしい新鮮な心で、現実をありのままに受けとめ、しかも現実におぼれることなく、理想をもってそれに対処した人であった。はるかに困難な時代のなかにあって、つねにいきいきと生きるために、この師のことばに心をひそめるべきであろう。ゲーテと著者との心の対話を通じて、示唆にみちた豊かなことばの泉から、われわれ現代人への知恵をくみとる。
  • 生きづらい〈私〉たち 心に穴があいている
    -
    もはや一億総「心に穴が空いている」状態。若者どころか現代の日本を広く被う「生きづらさ」、心が安直に悲鳴をあげてしまうメカニズムとその裏にあるものに切り込み、それでも現実と折り合う道を模索する。(講談社現代新書)
  • 生きていることの科学 生命・意識のマテリアル
    4.7
    生命・進化・意識の正体にまた一歩近づいた。ロボットの痛み、手触りのあるプログラム、点のなかに書きこめる点――モノ対ココロの二元論でも、物質還元の一元論でもない、生命理解の新たなステージへの誘い。(講談社現代新書)
  • 「生きている」を見つめる医療 ゲノムでよみとく生命誌講座
    4.0
    生まれ、暮らし、老い、死を迎える人の一生。「私が生きている」とはどういうことだろう――。今を生きるすべての人が、医療のあり方を考え、生きものとしての「私」を知る基本を学ぶための入門書。かけがえのない自分自身のいのちを通して、他の人びとや生きものとのつながりを考える、豊かな人生の手がかりと医療の理想がここにある。
  • 生きる希望を忘れた若者たち
    3.0
    年長者が最近の若者に感じる感覚のズレの正体とは何か? 「自分たちの側に彼らが成長してこない」という感覚の正体とは何か? なぜ若者が、「いま」だけを重視しているように見えるのか。宮台真司門下の俊英が、若者の感じているリアル、彼らのコミュニケーション作法から、1970年代後半以降の日本社会の変動と問題点を鮮やかに描き、「不確実で残酷な世界」を生きるための処方箋を示す。
  • イギリス型〈豊かさ〉の真実
    3.8
    年収が低くても安心して暮らせる「福祉国家」の実情。雇用不安、経済危機、消えた年金、進む日本の社会保障制度崩壊。老後は年金だけで暮らせる、医療費・教育費は原則無料、失業保険は手厚い、誰もが安心して暮らせる「福祉国家」の実情とは。(講談社現代新書)
  • イギリス近代史講義
    3.8
    一国史観・進歩史観では世界史はわからない。都市と田舎の違いとは。近世イギリスはなぜ晩婚社会だったのか。昼寝より残業を選ぶ心性はいつ生まれたか。世界で最初の産業革命はなぜイギリスだったのか――。ヨーロッパ世界システム下、イギリスの民衆はどのような日常生活を送ったのか。イギリスの「繁栄」と「衰退」を捉え直し、日本の現在を考える。生活史、世界システム論を開拓してきた泰斗による近代史講義!
  • イギリス・シンドローム
    -
    「紳士の国・イギリス」って本当なの?  なぜ日本人は「イギリス」がこうも好きなのか…。  当の英国、特にイングランドにおいて、「アングロ・サクソン中心史観」がはびこっており、奇妙なことには、それを無批判に受け入れ、「イギリス」を語ればこの国の全てが語れる、と無邪気に信じている日本人が多い。  そればかりか、最近では、そうしたアングロ・サクソン中心の価値観を、異なる文化を持つ日本人にまで当てはめ、「イギリス礼賛の姿を借りた日本批判」を展開する人が多い。よく売れている「イギリス本」の書き手の大半がそうである。  次々と出版される“トンデモ”なイギリス礼賛本に、これは一種のマインドコントロールなのでは? と思い始めた著者が、イギリスの本当の姿を提示。誤れる英国崇拝をズバリ斬る。 ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)、『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)など、著書多数。
  • 〈意識〉とは何だろうか 脳の来歴、知覚の錯誤
    3.8
    【サントリー学芸賞受賞】 意識の成立過程を追い「心」の全体像を探る。他者の心の存在によってはぐくまれる意識は、脳や心とどのようにつながっているのか。認知・脳科学の最新研究をふまえ、人間の存在の本質にスリリングに迫る。(講談社現代新書)
  • 意識の脳科学 「デジタル不老不死」の扉を開く
    NEW
    -
    驚愕の研究、最前線! 脳からコンピュータに意識を移す!! 意識はどのように生まれるのか? 生命科学最大の謎を解く、切り札がここに! 意識のアップロードを可能にする秘策とは? 永遠の命を得た意識は、何を感じ、何を思うのか? 科学者人生を懸けた渾身の書! 【本書の内容】 ・なぜニューロンの塊にすぎない脳に「意識」がわくのか ・「意識の解明」と「不老不死の実現」一石二鳥の妙案 ・右脳と左脳を切り離すと、二つの意識が現れる ・新型ブレイン・マシン・インターフェースで、脳半球と機械半球をつなぐ ・人工神経回路網に意識を移し替えることで、意識を解き明かす ・意識のアップロード後には、現実世界と見紛うばかりの世界が待つ ・アップロードされた「わたし」は「わたし」であり続けるか 【目次】 1章   死は怖くないか 2章   アップロード後の世界はどうなるか 3章   死を介さない意識のアップロードは可能か 4章   侵襲ブレイン・マシン・インターフェース 5章   いざ、意識のアップロード! 6章   「わたし」は「わたし」であり続けるか 7章   アップロードされた「わたし」は自由意志をもつか 8章   そもそも意識とは 9章   意識を解き明かすには 10章 意識の自然則の「客観側の対象」 11章 意識は情報か 神経アルゴリズムか 12章 意識の「生成プロセス仮説」 13章 意識の自然則の実験的検証に向けて 14章 AIに意識は宿るか 15章 意識のアップロードに向けての課題 16章 20年後のデジタル不老不死
  • 異常とは何か
    4.0
    「異常」「正常」という言葉を、我々は日常的に使っています。かつ、精神の異常と正常の区別も、線引きできるものだと当たり前に考えます。たとえば、統合失調症の患者や、認知症の老人に対して、「正常な感覚を失っている」「異常な世界を見ている」と認識します。しかし、それは「普遍的な真理」なのでしょうか? 本書では異常と正常の線引きがいかになされてきたのか、日本と西洋の古代までさかのぼって検証します。
  • 異常の構造
    4.5
    臨床の場に身を置きつづけながら、綺羅星のような著作および翻訳を遺した稀代の精神病理学者木村敏(1931-2021年)。その創造性は世界的に見ても人後に落ちない。 著者の名を世に広く知らしめるとともに、社会精神医学的な雰囲気を濃く帯びていることで、数ある著作のなかでもひときわ異彩を放つ名著に、畏友・渡辺哲夫による渾身の解説を収録。 「異常」が集団のなかでいかに生み出され、また「異常」とされた人々のうちでなにが生じているのか、社会および個人がはらむ「異常の構造」が克明に描かれる。私たちはなぜ「異常」、とりわけ「精神の異常」に対して深い関心と不安を持たざるを得ないのか。「自然は合理的である」という虚構に支配された近代社会が、多数者からの逸脱をいかに異常として感知し排除するのか。同時に患者のうちで「常識の枠組み」はどのように解体され、またそのことがなぜ「正常人」の常識的日常性を脅かさずにはおかないのか――。 「あとがき」に刻印された「正常人」でしかありえない精神科医としての著者の葛藤は、社会における「異常」の意味を、そして人間が生きることの意味を今なお私たちに問いかけ続けている。(原本:講談社現代新書、1973年) 【本書の内容】 1 現代と異常 2 異常の意味 3 常識の意味 4 常識の病理としての精神分裂病 5 ブランケンブルクの症例アンネ 6 妄想における常識の解体 7 常識的日常世界の「世界公式」 8 精神分裂病者の論理構造 9 合理性の根拠 10 異常の根源 あとがき 解 説(渡辺哲夫)
  • 「イスラム国」と「恐怖の輸出」
    3.0
    IS「建国」1年。新たなテロ指令を発し、ますます不安定化する世界の現実を、インテリジェンス、危機管理のエキスパートが詳細に解き明かす!なぜISの勢いは衰えないのか?関係各国の思惑とは?アメリカの決定的失敗とは?これからのキーワードは「フランチャイズ化」と「一匹狼型テロ」「敵」となった日本と日本人の自衛策は? (講談社現代新書)
  • 異端審問
    4.0
    ――皇帝ジギスムントが宮中伯ルートヴィッヒに向かって命令する。「囚人を受け取り、よろしく異端者として扱え」。今度はルートヴィッヒがコンスタンツの帝国代官に向かって命令する。「我ら双方によって断罪されたる者としてこの者を受け取り、よろしく異端者として焼け」。――  1415年に異端として裁かれた宗教改革の先駆者、ボヘミアのヤン・フス処刑の克明な描写にはじまる本書は、中世のヨーロッパで異端審問がどのようにして生まれ、そして制度として定着していったのかを、具体的なエピソードを丁寧に積み重ねながら、当時の人々の息遣いもあざやかに描き出す。法も手続きも無視して「すべて殺せ」という13世紀の異端狩りの熱狂から、ウンベルト・エーコの小説『薔薇の名前』にも登場した、世界で最も有名な異端審問官ベルナール・ギーによって組織化・マニュアル化された14世紀の冷徹無比な異端審問を経て、15世紀末スペインでの過酷な弾圧に至る、その道のりの背後には、いかなる時代精神が見いだせるのか。  西洋中世史不朽の名著『異端カタリ派の研究』(岩波書店、1989年)の著者が、多彩な史料を駆使して知られざる中世世界への扉を開く!(原本:講談社現代新書、1996年) 【解説(轟木広太郎・ノートルダム清心女子大学准教授)より】  本書は、一三、一四世紀における異端審問の成立と制度的確立の経緯を、およそ関連するすべての種類の史料を博引旁証しながら描き切った労作である。……ヨーロッパ中世という日本人にはどこか掴みどころのない、しかしそれでいて魅惑的な個性を放つ時代の雰囲気を初学者に感得させると同時に、このテーマに興味を持つ専門家にとってもいまだ探求のヒントを数多く掘り出すことのできる鉱脈たり続けていると思う。(本書「解説」より) 【本書の内容】 第一章 薪と硫黄の匂い――異端審問とは何か 第二章 剣と火と異端者――異端審問の誕生まで 第三章 異端審問創設の頃 第四章 異端審問の制度化 第五章 審問官ベルナール・ギー 第六章 裁かれる者たち 第七章 スペインの火刑台 あとがき 参考書目抄 解説「異端審問と交差する四つの歴史の道筋」(轟木広太郎)
  • 一生モノの英文法 COMPLETE(音声ダウンロード付き)
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 講談社現代新書刊の『一生モノの英文法』の内容に大幅な加筆修正を施し、基本的な文法項目をすべて網羅したのが本書。さらに、学習者が最後まで通読できるよう、音声ダウンロード(先生が学習に伴走してくれているような講義形式の音声)が付いています。どんな英文に遭遇しても、文構造を即座に的確に見抜ける英文法の基礎力を身につけることができる正攻法の文法書。英作文や英文読解をする上で「理論の不足」を感じている学習者のための<究極の入門書>です。
  • 一神教の誕生 ユダヤ教からキリスト教へ
    3.5
    一神教は人間の「罪」の意識から生まれた! 複数の神を信じていたユダヤ人が、一神教に変わった理由、ユダヤ教から派生したキリスト教が世界宗教に広がった理由を探りながら、人間と神との関係を問い直す。(講談社現代新書)
  • いつだって大変な時代
    3.8
    私たちはなぜ、いつも「大変!大変!」と言っているのか? もしかしたら、大変なのは、経済や社会や時代ではなく、そういうふうにしか考えられない私たちの頭のほうかもしれない――。科学への無邪気な信仰、個性尊重という錯覚、独創的な名前の子の増殖、まだまだ世界は発展するという思い込み……私たちの奇妙な固定観念を考え直す。(講談社現代新書)
  • 今こそアーレントを読み直す
    4.2
    20世紀を代表する政治哲学者が、なぜいま再評価されるのか。人間の本性や社会の公共性を探った彼女の難解な思考の軌跡を辿り直し、私たちがいま生きる社会を見つめ直す試み。
  • 今こそマルクスを読み返す
    3.5
    マルクスは人間や社会や歴史をどうとらえ、『資本論』で何を語り、近代資本主義の未来をどのように予見したのか? 今やマルクス主義は本当にもう無効になってしまったのだろうか? 20世紀世界の根幹的思想を、独自の視点と平明な言葉で掘り返し、脱近代への発展的継承を試みる。(講談社現代新書)
  • 今を生きる思想 宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて
    3.3
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 約100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■  経済学者・宇沢弘文は、半世紀も先取りして、行き過ぎた市場原理主義を是正するための、新たな経済学づくりに挑んだ。すべての人々の人間的尊厳が守られ、魂の自立が保たれ、市民的権利が最大限に享受できる。そのような社会を支える経済体制を実現するため、「社会的共通資本の経済学」を構築した。  この小著では、経済学の専門的な話はできるだけ避け、宇沢が「社会的共通資本」という概念をつくりだした経緯や思想的な背景に焦点をあててみたい。宇沢が環境問題の研究を始めたのは半世紀も前であり、地球温暖化の問題に取り組んだのは30年あまり前からだった。先見の明というより、問題を見定める際の明確な基準、つまり、思想があったからこそ、これほど早く問題の所在に気づくことができたのである。  ロシアがウクライナに侵略して戦争が始まったとき、欧州のある金融機関が、武器を製造する企業への投資をESG投資に分類し直すという動きがあった。ふつう、ESG投資家は人道主義の観点から、軍需産業への投資には抑制的だ。しかし、アメリカなどがウクライナに武器を供与する現実を目の当たりにして、「防衛産業への投資は民主主義や人権を守るうえで重要である」と態度を豹変させたのである。  ESGやSDGsに先駆けて「持続可能な社会」の条件を探求した宇沢なら、このようなESG投資を認めることは絶対にあり得ない。思想が許さないからだ。「ステークホルダー資本主義」「ESG投資」「SDGs」を叫んでみたところで、一本筋の通った思想がなければ、結局は換骨奪胎され、より歪な形で市場原理主義に回収されてしまうのがオチだ。  資本主義見直しの潮流が始まった直後、世界はコロナ・パンデミックに襲われ、ウクライナの戦争に直面した。危機に危機が折り重なって、社会は混沌の度を深めている。 宇沢の思想に共鳴するかしないかが問題なのではない。生涯にわたって資本主義を問いつづけた経済学者の思考の軌跡は、かならずや混沌から抜け出すヒントを与えるはずである。(はじめに より)
  • 今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる
    3.8
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 約100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 人はなぜ非合理な行動に走り、集団では理性を失うのか。 敬虔なユダヤ教徒の家庭に育ったフロムは懊悩の果てに、 フロイトの精神分析とマルクスの社会科学を融合させた「真の人間法則」にたどり着いた。 【本書の内容】 ●「金儲けの世界」を逃れ「魂の救済」へ ●現代人の根本的な病理は「孤独」にある ●二種類の権威―「合理的権威」と「非合理的権威」 ●幸福に生きるため良心に耳を澄ます ●人間心理の根源を捉えた『自由からの逃走』 ●自分の人生の意味は自分だけが与えられる ●「非生産的方向づけ」と「生産的方向づけ」 ●「成熟した愛」を実践するためには ●恐れず真実に目を向け、生産的な人生を送る
  • 今を生きる思想 ジャン=ジャック・ルソー 「いま、ここ」を問いなおす
    4.0
    シリーズ「今を生きる思想」。 人民主権、近代民主主義の提唱者とされる思想家・ルソー。 そのラディカルな思考は近代の枠組みに大きな影響を与えた。 民主主義が機能不全に陥り、私たちの社会は閉塞感に覆われている。 行き詰まった近代社会を問い直すには、近代を準備した異端の思想家・ルソーに今こそ立ち返るべきだ。 『社会契約論』『人間不平等起源論』『エミール』『告白』……。 ジャンルを横断して刺激的な論考を残したルソー、そのラディカルな思想の核心。
  • 今を生きる思想 ジョン・ロールズ 誰もが「生きづらくない社会」へ
    4.0
    社会のルールはどのように決めるべきか? すべての人が納得できる正義はあるのか? 現代政治哲学の起点となった主著『正義論』を平易に読み解き、ロールズ思想の核心をつかむ! 【本書のおもな内容】 ●「多様性を認めながら対立をなくす」ことのジレンマ ●ロールズが語った正義の構想は綺麗事なのか ●「力こそは正義」は根本的な誤解である ●画期的な思考実験「無知のヴェール」 ●「誰もが納得する格差」はあり得るのか? ●自尊心がなければ自由になれない ●「正義は人それぞれ」と言っていられない理由 ●現代的にアップデートされた社会契約論 ●ロールズがたどり着いた「公正としての正義」 多様性の尊重と対立の回避のどちらかを諦めるのではなく、両方を取るためには、社会の構造(仕組みやルール)についての、何かしらの工夫が必要です。そして、そのような工夫を見つけ出すことこそが、ロールズの課題でした。『正義論』においてロールズが取り組んだのは、まさにこの問題、すなわち、人々が多様なアイデンティティをもっており、正義についても異なる意見を持っている、ということを前提にした上で、それでも正義が成立するとすればどのようなものとなるのか、という問題です。 はたして私たちは、社会の中の答えのない対立を、乗り越えることができるのか。その問題を解く手掛かりが、ロールズの『正義論』の中にあります。これから全四章に分けて、そのことをみなさんと一緒に見ていきたいと思います。――「はじめに」より ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  • 今を生きる思想 西田幾多郎 分断された世界を乗り越える
    4.0
    電子メディアの発達に貧富の差の拡大、戦争によって世界中で分断が起きている現代において、「私」と「あなた」はどう繋がることができるのか。西田幾多郎の哲学から見る今を生き抜くためのヒント。 本書のおもな内容 ●日本初の哲学書『善の研究』が生まれるまで ●人生とは、いつも悲劇的である ●美しい夕日を見た瞬間の感動こそが「純粋経験」 ●愛とは他者の喜びや悲しみに共感すること ●形なきものの形を見て、声なきものの声を聞く ●苦悩の果てに辿りついた境地「歴史的世界」 ●世界は私たちの行為によって作られていく ●「今、ここ」の現実を生き切る 西田の哲学的思索は、世界の真の姿を見極めようとする実在の探究であり、それは一つの根本的立場から世界のすべてを説明しようとする努力であった。それはまた、近代日本における個の自覚――個人としての自己の自覚――の思想という性格をもっていた。その内実は〈自己と世界の関係〉の思想として読むことができる。自己と世界の関係は、特定の時代のなかで具体的な表れ方をとるものであり、人々の分断が進む現代において、私たちの自己と世界との関係を西田哲学から捉え直してみることが本書のテーマとなる。このことはまた、視点を変えてみれば、現代に通じる西田の思想のアクチュアリティ(現実性)を問うことでもある。まさに「今を生きる思想」として西田を読み直すこと、それが本書の課題であるといってもよい。                                       ――――「はじめに」より ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  • 今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢
    4.1
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  • 今を生きる思想 福沢諭吉 最後の蘭学者
    5.0
    一九世紀後半、西洋は近代文明のモデルである一方で、独立を阻む脅威でもあった。この文明と独立の矛盾を乗り越えるために、福沢が重視したのが学問であった。グローバル化の始まりを目撃した蘭学者の軌跡。 【本書の内容】 当たり前の常識を疑い、意見の異なる他者と討議する。それこそが自由な空間であり、社会は前進する――。 学問と政治のあるべき姿を求めた福沢の思索を辿る。 ●演説・討論を生んだ徳川期の知的共同体 ●大坂の片隅でグローバル化の原理を探る ●攘夷思想とは異なる福沢の「兵学論」 ●自由と専制の戦いだった明治維新 ●自由は不自由のなかに生まれる? ●統計学ブームの火付け役 ●トクヴィルを援用した「地方分権」論 ●メディアの発展が情念をかりたてる ●蘭学者の「脱亜論」 福沢自身、明治八(一八七五)年公刊の『文明論之概略』のなかで、儒学が主流であった徳川時代と、西洋文明が洪水のように押し寄せる明治日本とは大きく異なると指摘し、まるで一つの身体で二つの人生を生きているようだとして、「一身にして二生を経るがごとく」と評した。政治社会は、「革命」的に変わった。では、この大きな動乱のなか、なぜ福沢はそうした鋭く冷静な洞察を提示できたのか。それは、福沢が徳川期から「蘭学」を通じていち早く西洋学術に触れていたからに他ならない。歴史は重層的であり、江戸と明治を架橋する文化的鉱脈の持続と変容に光を当てる必要がある。 徳川日本は、文化的な成熟を背景に、部分的とはいえ世界に開かれていた。その際、当時の学者たちが世界の情勢や学問を知るための手がかりとしたのが、蘭学であった。西洋世界との出会いについても、開国期からではなく、江戸期の西洋学である蘭学に遡って考えなければならない。――「はじめに」より ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義
    4.4
    資本主義が地球を包み込み、圧迫させ、ついには人間を窒息させてしまう現代社会。「包摂」という概念からマルクスの思想を読む決定版!
  • 今を生きる思想 ミシェル・フーコー 権力の言いなりにならない生き方
    3.8
    権力はあらゆる関係に遍在し、私たちの生を規定する。そうした権力が織りなす現実を耐えがたいと感じたとき、状況を批判的に捉え、いまとは違った社会を、自分を、実現する道はどこにあるのか。 私たちはなぜこのような状況に置かれているのか? 何に我慢がならないのか? こんなふうに統治されないためにはどうすればよいのか? [本書のおもな内容] ●権力は誘惑し、行為を促す ●学校・会社・病院は、人を「最適化」する装置である ●完全競争実現のため、新自由主義は社会に介入する ●私たち「ひとり企業家」の能力(スペック)向上の努力に終わりはない ●政治とは、自他の統治が入り乱れる「ゲーム」である ●主体には、つねに別の振る舞いをする力が備わっている ●批判とは、「このようには統治されない技術」である ●哲学的に生きるとは、社会を批判的に捉え、真実を言い、自分自身を変えること ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  • いまを生きるための思想キーワード
    3.6
    正義・善・カルト・決断主義などメディアやマスコミで頻繁に使われている政治哲学・倫理学系の21の言葉の意味を定義し、掘り下げてみる。高校生にも理解できる仲正流「思想」入門書。
  • 癒しのランニング
    3.7
    肩が凝る、腰が痛いなど現代人特有の症状は走った方が良くなります。日常生活や仕事のストレス解消にも効果があるランニングは、今最も人気のあるスポーツです。最近ではうつ病の治療に効果がある、認知症の患者も症状の悪化がストップするなど、リハビリテーション施設なども注目をしています。本書はランニングを習慣化することで「心にパワー」をもたらすことを伝えます。「走ってみたい」と思っている方、必読です。(講談社現代新書)
  • 医療崩壊 真犯人は誰だ
    3.8
    「世界に冠たる日本の医療」などと、医療提供体制の充実ぶりを誇っていた我が国が、なぜ、世界的には「さざ波」程度の感染者数増加で、このように簡単に医療崩壊を起こしたのか、その謎に迫る。 7人の容疑者(原因の仮説)を挙げて、一つ一つ謎解き仕立てで話を進める。現在、国民の間では、なぜ、こんなに簡単に医療崩壊が起きたのか、一部の医療機関が頑張る中で、まったく何もしていない医療機関があるのはなぜなのか、医師会や専門家会議はなぜ、緊急事態宣言で経済をストップすることばかり提言するのかなど、医療提供体制への不信感が渦巻いている。まずはそれらへの疑問に答えるのが本書の目的である。 また、今後もしばらくウィズコロナの時代が続くので、パンデミック時の医療崩壊を防ぐためにどんな手立てがあるのか、アフターコロナ時代の平常時の医療をどのように改革すべきかという点も議論、政策提言を行う。
  • 院政 天皇と上皇の日本史
    3.3
    125代にわたって続く天皇制。その「天皇」の運用において、最も画期的だったのが「院政」の開始だった「万世一系」とうたわれる血統の再生産は、いかにして維持されてきたのか、それを支えてきた組織や財政の仕組み、社会の構造がどのようなものだったのか。「天皇制」の変遷から、日本の歴史を読み解く。本年4月30日、江戸時代の光格上皇以来、約200年振りに天皇が退位し、「上皇」の名称が復活することになりました。これは憲政史上、および一世一元の制が定められた明治以降初めてのことになります。神話時代は除くとしても、日本の天皇家は少なくとも千数百年にわたって、125代という皇位継承を実現してきました。これが可能だったのは、「天皇」の運用が非常に柔軟だったからでした。天皇不在で皇太子が政務をとった時期もありましたし、女性天皇や幼帝が位につく場合もありました。また天皇は終身の地位ではなく、譲位も頻繁に行われていました。天皇の地位が日本の頂点に置かれていたことは間違いないとしても、時代の政治状況に応じてかなり大きな幅をもって運用することができていたのです。いえむしろその運用のさまは、ほとんど場当たり的といってもよいほどです。その「天皇」の運用において、最も画期的だったのが、おそらく「院政」の開始でした。古代以来の制度である太政官制を保持したまま、速やかな政治的判断と断固たる政治的決断を可能とする回路を作り出し、新しい時代を開いたのが、この院政という方式だったのです。天皇の父であることを根拠に権力を掌握した「院」=上皇のもとに、日本のさまざまな場所で胎動していたエネルギーが引き寄せられ、大きなうねりとなったなり、中世という、新しい時代を開いたのです。本書では、「院政」という政治方式をを通して、「万世一系」とうたわれる血統の再生産がいかにして維持されてきたのか、またそれを支えてきた組織や財政の仕組み、社会の構造がどのようなものであったかを考えていきます。
  • インタビュー術!
    3.6
    人間好き・活字好きに贈るインタビュー論。いかに下調べをし、話を引き出し、書くか? その方法を実践的に解説した上で、吉行淳之介から糸井重里まで名インタビュアーを例に活字のライブの楽しみ方を伝授。(講談社現代新書)
  • インド人の「力」
    3.7
    マイクロソフト、グーグル、ヒューレット・パッカード、マッキンゼー、ゴールドマンサックス、そしてソフトバンク。なぜ、グローバル企業のCEOに続々とインド人が抜擢されるのか? 驚異の二桁暗算術から、英語力、議論力まで、現代インド人に見る、グローバル社会の「常識」。
  • ウイルスは生きている
    4.1
    私たちのDNAの中には、ウイルスのような遺伝子配列が多数保存されており、生命活動で重要な役割を果たしている。極言すれば、我々の体の中にウイルスがいるから、我々は哺乳動物の「ヒト」として存在している。果たしてウイルスとは何者なのか? 生物の進化に大きな役割を果たしたウイルスは「ただの物質」なのか?それともやはりある種の「生命体」と見なすべきなのか? 一気読み必死のサイエンスミステリー
  • ウイルスはそこにいる
    -
    ヒトはウイルスと共に生きている。私たちのからだは一見きれいに見えても実はウイルスまみれだった! 免疫学者とウイルス学者がタッグを組んで生命科学最大のフロンティアを一望! ウイルスはつねに悪者というわけではない。われわれの身の回りには病原性を持たないウイルスがいくらでもいる。われわれのからだの表面や気道や消化管の内腔には多くの細菌が存在して常在細菌叢を形成しているが、実はこれらの場所には多種多様なウイルスが同時に存在していて、常在ウイルス叢というものが存在する。 さらに、私たちの遺伝子の中には非常に多くのウイルス由来の配列が散在している。これに加えて、ウイルスそのものまでがゲノムの中に挿入されていることがあり、その一部はなんとヒトの遺伝子として働いていることがわかってきた。つまり、ウイルスは外界からの侵入者ではなくて、一部のものはわれわれの体内に棲みついて、われわれはそれを利用しているのである。われわれのからだという「母屋」がウイルスに「軒を貸した」状態になっていて、まさに「ウイルスはそこにいる」のだ。 ●なぜ感染すると病気に? ●ミクロの世界で繰り広げられる 驚きの攻防戦とは? ●新型コロナウイルスは持続潜伏する可能性が ●巧妙な仕組みで体内に潜伏する肝炎ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス ●子宮頸がんウイルス、麻疹ウイルス、エイズウイルス、EBウイルスなど、体内に潜伏する病原体 【本書の内容】 第1章 新型コロナウイルスでささやかれる持続感染の恐怖 第2章 ウイルスとは何か 第3章 ウイルスに感染すると、なぜ病気になるのか 第4章 ウイルスがからだに潜り込むカラクリ 第5章 厄介な潜伏ウイルスたち 第6章 病原性ウイルスvs.人類 ミクロの世界で繰り広げられる攻防戦 第7章 ヒトのゲノムに入り込んだウイルスたち 第8章 医学でウイルスを克服できるのか
  • ウェブ×ソーシャル×アメリカ 〈全球時代〉の構想力
    3.9
    「ウェブ」と「アメリカ」を考えるための新たな基本書の誕生。批評の新次元を開く待望の書。著者の池田純一氏は、デジタル・メディアの黎明期からの専門家であり、コロンビア大大学院で公共政策・経営学を学びました。ニュースや事象をいちはやく分析、ウェブと社会の関わりを洞察するブログ「FERMAT」(http://www.defermat.com/)は、高い評価を集めています。●Apple、Google、Twitter、Facebookは、なぜアメリカで生まれたのか? ●Googleを支える思想とは何か? それはこれからどこに向かうのか? ●FacebookとTwitterの本質的な違いはどこにあるのか? ●ウェブの展開は「ソーシャル」という概念を、どう再定義していくのか? ●ウェブによる国際化(全球化)に、ビジネスマンをはじめとして人々はどう対処していったらよいのか? これらの問いに答えながら、本書は同時に、「ウェブはアメリカの文化的伝統を、いかに継承・具現しているのか。社会の変容にどう寄り添い、国境を越え、結果として世界を動かしていくのか?」という壮大な問いに、歴史、社会、経済、思想、工学、建築、デザインなどの分野の境を超え、端正でやわらかな文章で語っていきます。ウェブが抱いてきた夢=「構想力」の源流をたどり、ゆくえを探る、斬新かつ根源的論考です。(講談社現代新書)
  • ウェブでの〈伝わる〉文章の書き方
    3.6
    ウェブやSNSで、ちょっとしたお知らせや紹介文を書くことは、誰でも日常的なことになってきました。文章を「紙で読む」ときと、「ウェブ上で読む」とき、私たちの読み方は、大きく違います。当然、そのための書き方のコツも違います。そのためには何が大切でどう書けばいいのか? 本書は 「ウェブに文章を書く機会のある」すべての人に向けた「すぐに使える入門書」です。(講談社現代新書)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 「上から目線」の時代
    3.3
    なぜ2000年代後半から「上から目線」という重苦しい言葉が、社会のあらゆる場面で使われるようになったのか? その背景を目線の始まり、社会の変化、日本語の構造にまで踏み込んで解明。「コミュニケーションが困難な時代」には対立の尖鋭化が目線となって表れる。さらに、「コミュニケーションが困難な時代」の新しいコミュニケーションスタイルを提案する。「上から目線」の時代を真正面から取り上げた快著誕生!
  • 「動かない」と人は病む 生活不活発病とは何か
    4.4
    「体がだるくてボーっとする」「なかなか病気が治らない」のは年のせい? 定年後に元気がなくなってしまうのはなぜ? 実は「動かない」だけでかかる生活不活発病という病気があります。これは誰にでも起こる可能性があり、またうっかりしていると寝たきりにまでなりかねないこわい病気です。年を重ねてもいきいきと充実した生活を送るために知っておきたいことを、生活不活発病を中心に介護の専門家がやさしくかたります。(講談社現代新書)
  • 動きが心をつくる 身体心理学への招待
    3.5
    身体の動きを軽視する現代人。でも実は、姿勢・呼吸・歩行といった身体の動きが心に大きな影響を与えている。その実態をあきらかにし、心身を健康にする実践的ボディワークも紹介。心と身体の動きとの深~い関係のいくつかの例「呼吸で「呼息」「腹息」「長息」の三つを意識すると、心が落ち着き、気力が充実する」「筋肉の緊張をやわらげると、恐怖心が治まる」「笑顔を禁じると、おもしろいという感情も減る」など。
  • うつ病の現在
    4.0
    うつ病は患者100万人の国民病。誰がかかってもおかしくないこのこころの病とどうつきあうか、何を知っておくべきか。現代型うつ病や、従来型のうつ病。そして周辺の病気・双極性障害についても、信濃毎日新聞の医療記者が丹念に取材、うつ病に関して知っておきたいことを読みやすく解説。巻末には野村総一郎氏&鷲塚伸介氏の専門家対談。
  • 奪われた「三種の神器」 皇位継承の中世史
    4.2
    壇ノ浦の合戦から後南朝まで。天皇の証をめぐる壮絶なドラマ! 壇ノ浦の合戦、南北朝の対立、皇位奪還を狙う後南朝──。鏡・剣・玉という、歴代天皇の皇位継承のシンボルを求めて繰り広げられた争奪戦を通して、中世期の神器をとらえなおす1冊。(講談社現代新書)
  • 海の向こうから見た倭国
    3.9
    倭も百済、新羅、加耶などの朝鮮半島の国々の歴史も従来は、すでに国が存在することを前提として語られてきました。しかし近年の日韓両国の考古学の進展により、事実はそれよりも複雑だったことが明らかになってきました。交易の主役は「中央」ではなく様々な地方の勢力だったのです。倭一国だけを見ていては見えないことが、朝鮮半島という外部の目から見えてくる。歴史研究の醍醐味を味わうことのできる1冊です。
  • 「右翼」の戦後史
    4.3
    戦前右翼、反米から親米への転換、政治や暴力組織との融合、新右翼、宗教右派、そしてネット右翼・・・。戦後右翼の変遷をたどる。
  • 占いと中世人―政治・学問・合戦
    3.0
    中世の日本人の日常生活では、占いへの需要が非常に多かったのです。中世の政府である朝廷や幕府には官人の陰陽師たちがおり、祈祷や占いをおこないました。彼らは天文学者でもあり、陰陽師の天文占いは西洋占星術とは異なった中国の占星術を用いたもので、政治的な意味がありました。また、戦国時代には、足利学校を中心に易占いが盛んになり、戦国大名たちは占い師を重用して合戦のタイミングを占わせました。
  • ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗
    3.7
    1960年代から80年代にかけて、多くの子どもたちが夢中になったウルトラシリーズ。ミニチュアや着ぐるみを駆使して、あたかも実写のように見せる独自の特撮技術を有し、日本のみならず世界の映像業界をリードしてきたはずの円谷プロは、なぜ、乗っ取られてしまったのか。(講談社現代新書)
  • 運動神経の科学 誰でも足は速くなる
    3.5
    運動神経はだれでも鍛えられる! なぜイメージと動作はズレてしまうのか。柔軟性と運動神経の関係から既存のトレーニングの誤りまで、足が速くなるマシンを作った科学者が運動神経の本質に迫る! (講談社現代新書)
  • 英国ありのまま
    -
    イギリスの食事から、気候、英語の会話まで、ホントの「英国」を教えます  まったく下味をつけずに焼いた肉と、わずかに原型をとどめている茹で野菜……。英国にはないイギリスパン、日本人の英語、英国の泥棒、ロンドン流テロへの対処法など、なかなか楽じゃない英国での暮らし。十年間の現地生活でイギリスを知りつくした著者が、エール片手に眺める生きた英国ライフ。  電子化にあたり、各章の末尾に“電子版のために”と題した補遺を加筆。 ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)、『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)など、著書多数。
  • 英国一〇一話+α
    -
    英国社会のうらおもてを101の項目から解説 「キャブとミニ・キャブ」「戸籍がない!」「階層社会と学歴社会」「労働党の話」「英国風ビール」「受験英語」etc。英国在住者向け日本語新聞の編集者として活躍したロンドンでの十年間を振り返り、英国社会の素顔を本音でとらえた一〇一篇のショート・エッセイ。  電子化にあたり、本編を大幅に加筆修正。さらに、文庫本刊行時に起きたトラブルおよびマスコミ報道をめぐる一連に騒動について、“電子版の付録”と題した新規原稿を追加収録。 ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)、『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)など、著書多数。
  • 英語で学ぶ カーネギー「人の動かし方」
    3.5
    80年以上読み継がれてきた D.カーネギーによる 世界的ベストセラー『人を動かす』。 世界恐慌後、 不安に陥っている多くの人々を救った この名著の初版(原文)を読んで、 新しい生き方を身につけましょう! 職場や学校で あなたの味方を増やし、 周囲に影響を与える方法とは? 幸せな家庭を築くための法則とは? さっそく明日から実践できる「38の法則」を収録! ・・・・・・・・・・ ■■■世界的名著の原書を読もう!■■■ ■■■英語の辞書がなくても大丈夫!■■■ 全訳と語句の意味がつき、 解説が充実しているから、 英語の原文がスラスラ読めます! ■■■「一石二鳥」の本!■■■ ■■■あなたの人生を変えうる1冊!■■■ 1冊で、あなたのコミュニケーション能力と 英語力を磨くことを目指した構成になっています! ・・・・・・・・・・ 人間の言動について、極めて重要な法則がある。 その法則に従えば、決して問題に巻き込まれることはない。 実際、この法則に従うと数えきれないほどの友人ができ、 いつも幸せになれる。 しかし、この法則を破った途端、なかなか解決しがたい 問題に巻き込まれてしまう。 その法則とは、 「常に、相手に重要だと感じてもらうようにする」 ということだ。 だから、この「黄金の法則」に従おう。 自分がしてもらいたいことを相手にしてみよう。 この「黄金の法則」は、 ほぼ毎日のように、魔法のような効果を発揮する。(本文より) ・・・・・・・・・・ 【本書のおもな内容】 第1章 相手をほめて、重要だと感じてもらうための法則 第2章 相手を理解するための法則 第3章 相手をやる気にさせるための法則 第4章 相手に納得してもらうための法則 第5章 相手に良い印象を与えるための法則 第6章 幸せな家庭を築くための法則 ・・・・・・・・・・
  • 英語と日本語のあいだ
    4.3
    文法・訳読はほんとうに時代遅れか。「英語の授業は英語で」で、何が起きるか。英語を読む力よりも、話す力が求められる、昨今のコミュニケーション偏重の風潮に疑義を呈し、日本人は英語とどう向き合うべきかを根本から問い直す。「英語の授業は英語で行う」。文法訳読の授業はいらない――。そんな新指導要領の方針に疑義あり!
  • SFを実現する 3Dプリンタの想像力
    4.0
    3Dプリンタなどのデジタル工作機械がグローバル・インターネットとつながったとき、いったいどのような世界が実現するのか? いままさに、かつてSFとして描かれた技術が現実のものとなりつつある。大注目の工学者が興奮の未来と新しいヴィジョンを描き出す。(講談社現代新書)
  • 江戸時代の設計者 異能の武将・藤堂高虎
    3.6
    伊予藩主・藤堂高虎は外様大名としては異例の信頼を幕府から得た。それは彼が日本で初めて「藩」を構想しえた政治家だったからだ。司馬遼太郎に「世渡り上手」と酷評された藤堂は、身長190cmの偉丈夫にして、きめ細かな築城術にたけたテクノクラートだった。しかし、彼がもっとも評価されるべきは、豊臣時代の中央集権に限界を見出し、地方分権国家を構想して近世の扉を開いたことにある。近世の成立を新史観で明かす。
  • 江戸の気分
    4.0
    病いとは戦わない、顔が信用のもと、神様はすぐそこにいる、米さえ食べられれば……大切なことはみんな落語が教えてくれた! 生き生きと語り継がれる江戸庶民の暮らしと知恵に学ぶ。(講談社現代新書)
  • 江戸の小判ゲーム
    4.1
    松平定信と経済官僚たちの所得再分配のためのプロジェクト! 幕府も武家も商人もWin-Winの関係だった!? 借金棒引き、貨幣改鋳に込められた真の狙い? 支配-被支配という旧来の歴史認識ではわからない江戸時代の実像に迫る興奮の一冊。
  • 江戸の性風俗 笑いと情死のエロス
    3.8
    「性」のありようから江戸時代を読みかえる。「肌をゆるす」とはどういうことだったのか。猥談の効用、高貴な人々の性、男同士の絆、恋と色のゆくえ。史料を自在に繙き、「性」の営みから語る江戸の精神史。(講談社現代新書)

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